スライムですが、なにか?   作:転生したい人A

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上層と進化と禁忌

 管理者Dと話した後から蜘蛛子ちゃんの様子がおかしい。

 何か悩んでいるようだが、何をそんなに悩んでいるのだろうか?

 まあ、しばらく様子を見て悩み続けてるようなら聞いてみよう。

 

 そんなことよりも私は蜘蛛子ちゃんの違うことが気になっている。

 火龍を倒した後から蜘蛛子ちゃんは新しくとった重の邪眼を自分にかけ続けているようだ。

 

 今までゲーム感覚だったから気づかなかったけど、この世界ゲームじゃないから自分に攻撃出来るんじゃん。

 まあ、それを思いついたからと言って重の邪眼を自分にかけて熟練度と物理ステータス上げようとするってどうなの?

 しかし、とても参考になったので私も重魔法を取得して真似することにしました!

 いやぁ、魔法で勝てない上に物理ステータスまで追いつかれたら存在価値がなくなって泣きそうだもの。

 

 そしてもう一つ蜘蛛子ちゃんの新しいスキル空間機動が羨ましかったので私は早くレベルを上げて進化したい。

 空中に見えない足場を作れるなんて羨ましい。

 立体機動は一応持っているのでレベルアップボーナスでさっさとカンストさせたい。

 火竜がもう一、二匹出て来てくれればレベルアップ出来そうなのになぁ。

 

 空間魔法と治療魔法も取得した。

 やっぱり、空間転移があれば移動に便利だもんねぇ。

 最近、魔物が私達から逃げるようになっちゃったから、足の遅い私は食べ物の確保が本当に大変だ。

 そして治療魔法はダメージを負った時に回復する手段が自動回復しかないと死にかねないので取ることにした。

 何より、魔法を自分に打ち込んで耐性と熟練度をあげている蜘蛛子ちゃんのやり方を真似するとあった方がいいに決まっている。

 まあ、基本的に魔法のスキルレベル上げは並列意思に任せているので私がやることはないのだけどね。

 

 最後に蜘蛛子ちゃんがゾア・エレになってから使えるようになった腐食攻撃を獲得した。

 重魔法に空間魔法、腐食攻撃、この三つで私が貯めたスキルポイントが結構減ったが取りたいものが他にないので良しとしよう。

 

 最近取得したスキルのことなどを考えている間に蜘蛛子ちゃんが吹っ切れたようでいつも通りに戻っている。

 物事深く考えるだけ無駄なのだから気楽に考えて生きて行こう。

 ほら、気楽に考えてたら上層への道が見えて来たよ。

 

『蜘蛛子ちゃん、上層への道が見えて来たよ』

『おお、上層よ。私は帰って来た』

『わーい、私上層初めてだぁ』

 

 

 

 私と蜘蛛子ちゃんは上層に着くと中層に近い場所に巣を作った。

 どうやら蜘蛛子ちゃんはここでゆっくりと火耐性のレベル上げを行いながら他のスキルも上げていくつもりのようだ。

 私はすでに火炎耐性に進化してレベルもそこそこ上がったので問題ないが、蜘蛛子ちゃんの方はかなり苦戦している様子だ。

 まあ、適性が無い属性だと耐性もつきにくいようだ。

 仕方がないので、蜘蛛子ちゃんが中層で火耐性を上げている間に私は空間魔法のレベル上げを行いながら中層と上層で魔物を狩り続けていた。

 理由は進化に向けて大量の食糧を確保しておきたいからだ。

 飽食があるからSPのストックもありはするが、それでも食べれるものは多い方がいい。

 

 しかし、上層は弱い魔物が大半だなぁ。

 地竜が居たので最近鍛え始めたスキルなども駆使して戦ったらボコボコにしてしまった。

 龍と竜じゃ強さが結構違うんだなぁ。

 

 それから地竜の死体を糸で囲って蜘蛛子ちゃんを呼んで帰ってくると、人がたくさんいた。

 話そうかとも思ったが、そもそもこの世界の言葉が分からないのでどうしようかと悩んでいると逃げて行った。

 騎士団のようだったけど、何しにこんな場所に来たのだろうか?

 襲ってくるなら皆殺しにして食べたけど、即逃げ出すようだし放置でいいかな。

 そんなことより、地竜を食べよう。

 あんまり美味しくないなぁ。

 

 色々考えた結果、私は蜘蛛子ちゃんに長距離転移で下層に行ってくることを伝えて下層に戻って来た。

 理由はレベルアップのための経験値と食料の確保だ。

 地龍に気を付けていれば下層で私に勝てる魔物は私が知る限りではいない。

 上層では強い蛇もここでは雑魚だ。

 そして蛇クラスの魔物が大量にいるのだから簡単にレベルアップ出来た。

 大量に狩った魔物を空納にしまって上層に戻る。

 

 蜘蛛子ちゃんもレベルアップ出来たようで進化可能になっていた。

 

『蜘蛛子ちゃん、それどうしたの?』

『蛇に襲われてた人達を助けた時に落ちてたのを拾って来たの』

『人助けなんてしてたんだ』

 

 コミュ障だから人に関わるの嫌がってたのに意外だなぁ。

 何かあったのかな?

 まあ、蜘蛛子ちゃんなりの理由があるんだろう。

 

『スラちゃんも一緒に食べよ』

『え?いいの?数そんなにないけど?』

『いいのいいの。進化のお祝いってことで二人で一緒に食べよ』

『蜘蛛子ちゃんがいいなら、ありがたく貰おうかな。けど、その前に進化しよっか』

『そうだね。どっちが先に進化する?』

『私達に近づいて来る魔物なんていないから同時で良くない?』

『ん~、それもそっか』

『よし、進化しますかぁ』

『おーう!?』

 

 同時に進化することを決めて私達は進化先の確認を始めた。

 

《進化先の候補が複数あります。次の中からお選びください。

スピリチュアル・スライム

キングスライム》

 

 キングってそろそろ最終進化が近いのかなぁ。

 

『キングスライム:進化条件:一定以上のステータスを持つ粘液状の魔物:説明:高いステータスを持ち、粘液状の魔物を束ねる魔物の王』

 

 おい、私以外にスライム系モンスター見たことないぞ!?

 そもそも私は自分がどう生まれたのかすら分かってないんだぞ。

 スライムって分裂で増えるの?産卵するの?

 というか、私の親どこにいるんだろう?

 ん~、まあ、考えても仕方がないか。

 もう一つの方の確認っと。

 

『スピリチュアル・スライム:進化条件:一定以上のステータスを持つ粘液状の魔物、魔法系スキル所持:説明:高密度の魔力を纏った粘液状の体を持ち、物理と全属性に高い耐性を持つ』

 

 おお、つまり弱点属性がなくなるってことかな?

 物理にも耐性がついてくれるし、こっちで決まりだね。

 スピリチュアル・スライムに進化で!

 

 おはようございます!

 さあ、蜘蛛子ちゃんがまだ起きてないから先にステータスの確認をしよう!

 

《スピリチュアル・スライム LV1 名前なし(蓮見葵)

ステータス

HP:2560/2560(緑)

MP:650/8650(青)

SP:1240/1240(黄)

 :1030/1240(赤)

平均攻撃能力:8750

平均防御能力:3100

平均魔法能力:8320

平均抵抗能力:5640

平均速度能力:1050

スキル

『HP超速回復LV5』・・・・・・『天命LV4』『天動LV2』『富天LV2』『城塞LV3』『剛毅LV10』『天魔LV10』『天道LV10』『悟り』『n%I=W』

スキルポイント:2000

称号

『悪食』『暗殺者』『糸使い』『魔物殺し』『無慈悲』『魔物の殺戮者』『悟りの支配者』『竜殺し』『恐怖を齎す者』『龍殺し』『魔物の天災』》

 

 速度以外なら下層の地龍にも負けないね!

 問題は速度だよなぁ。

 基本的に未来視を使って最小限の回避をするか、蜘蛛子ちゃんの背中に乗せてもらうか以外で鍛えてないのが悪いのかな。

 これはしばらく下層で走り込みしながら魔物を狩るかぁ。

 スキルの方はどうかなぁ。

 

 お?幻想金属生成が進化して神金生成になってる。

 立体機動も空間機動に進化してる。

 これで二段ジャンプが出来るぞ!

 さて、他に目立ったスキルはなさそうだね。

 では、進化で体がどう変化したか確認しよう!

 

 体に視線を向けると、ミスリルスライムだった時のような金属みたいな体ではなくなっていた。

 最初のスライムだったころのように半透明の水色で青や紫などの青系統の色で薄っすらとグラデーションがかかっている以外は最初のころと変わらないな。

 ああ、体は少し大きくなってるか。

 まあ、それでも蜘蛛子ちゃんより小さいんだけねぇ。

 

 おや?蜘蛛子ちゃんが目を覚ましたようだ。

 ん?やけに暗い顔をしてるがどうしたのだろうか?

 

『蜘蛛子ちゃん、大丈夫?顔色すごく悪いけど』

『スラちゃん・・・・・・えっとね・・・・・・』

『ん?どうしたの?』

 

 蜘蛛子ちゃんは少し言いづらそうにしていたが、しっかりと説明してくれた。

 禁忌というスキルがカンストしたこと、禁忌の内容を聞いて私は納得してしまった。

 どうしてあの世界最悪の邪神と自称するようなやばい神にこの世界の管理を任せたのか。

 あの邪神以外にこの世界を救える奴がいなかったのだろう。

 それほど酷い状態だったということか。

 

『その話を聞いて目指すものが決まったね』

『目指すもの?』

『システムに囚われてる限り滅びは避けられないでしょ。なら、システム外の存在まで上り詰めればいいんだよ』

『それって・・・・・・』

『星の滅びに怯えて過ごすくらいなら、邪神の手の上で踊ってでも生き延びてやろうじゃない』

 

 私の言葉を蜘蛛子ちゃんは黙って聞いている。

 そんな蜘蛛子ちゃんを見て私は口角を吊り上げて笑いながら続ける。

 

『この星をどうするとかは神になってからゆっくり考えよっか』

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