GODEATER~破壊の龍は不浄を殲ぼす~   作:JAIL

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今思うと今年最後の投稿だ…


見えざる敵

救援信号の地点に着き、ヘリコプターが着地し、神機使い達が降りてくる。

その目の前に原型を留めず燃える車、血を流して倒れている三人を見付けた。

 

「!あそこだ!」

 

シエルだけが簡易医療セットを取りに行き、残った三人が一斉に倒れている三人に駆け寄る。

 

「救援信号を受け、救助に来ました!大丈夫ですか!?」

 

神薙が近くに倒れていたリーチェをゆっくりと抱き起こし、そっ…と首に指を当てる。

トクン…トクン…微弱ながら脈は流れている。

彼等神機使いの身体は半分がアラガミになっている為、一般人と比べて頑丈に出来ているが所詮は元人間、急いで治療しないと手遅れになる。

 

「神薙さん!止血セットです!」

 

シエルが持ってきた止血セットを神薙に渡し、その後も救助している二人の元に行く。

神薙も受け取った止血セットで出血部分を押さえ、応急処置を施す。

一通り応急処置を終えた神薙は救援班にリーチェを任せ、任された救援班も細心の注意を払ってヘリコプターに固定しに行く。

その間に神薙は辺りを調べる。

すると先程は気付かなかったが車にあるものを見た。

 

「…なんだろう?これ…」

 

神薙が見付けたのは車に刺さった大量の黒い棘だ。

その中の1本を掴み、引き抜く。

その太さは片手で握れる太さで両手で折ろうとしても簡単には折れない程頑丈だ。

 

「この車を襲ったアラガミの…だよな?きっと」

 

こんな棘のあるアラガミなんていたっけか?と考え込むもソーマの声に現実に呼び戻される。

 

「神薙!こっちの方が重症だ!すぐにこの場を離れるからヘリに乗って待っててくれ!」

「分かった!」

 

考えるのは後にしておこう。と神薙は持っていた棘をポケットの中にしまい、ヘリに乗り込んだ。

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

極東支部に戻るとすぐに3人は治療室へと連れて行かれた。

中でもフォーツは3箇所の骨折がある他、出血も多く、2人と比べてかなり重症で急いで治療が施された。

頭から血を流していたザックは幸いにもそれ以外では捻挫のみで、3人の中では比較的軽傷だった。

恐らくは運転席のエアバッグが助けになったのだろう。

リーチェもネルギガンテが突進してきた際に車から投げ飛ばされた為、傷の程はザックと変わらないが打撲と捻挫が酷かった。

3人が治療室で治療を受けてる中、救援に向かった4人の神機使いはそのフロアの長椅子に座っていた。

 

「あの3人大丈夫かな…」

「さぁな…神機使いの分滅多に死ぬ事は無いけどな。ただ謎のアラガミによって周囲のアラガミは全滅、神機使いにもあそこまでの被害が出たんだ。あそこ周辺はそのアラガミを警戒して暫くは一部を除いた神機使いは立ち入り禁止区域になるだろうな」

 

ナナの呟きにソーマが答える。

そこへ上階の役員区間からペイラー・榊がやってきた。

 

「彼等の様子はどうだい?」

「今こちらの治療室に運ばれて治療を受けています」

「そうか、賢明な判断に感謝するよ。それと今から支部長室に来てくれないかい?少し報告を聞きたくてね」

 

頷く4人はサカキの後を着いて行った。

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

「さて、現時点での状況を整理しよう。それと君達も急な招集に対応してくれて助かるよ」

 

サカキの目の前には出動した4人に加わり───

 

極東支部からは、第一部隊の元隊長であり独立支援部隊クレイドルに所属している、金色の甲冑が手首から手先に掛けて施されている雨宮リンドウ

 

同じくクレイドル所属だが兼任として第一部隊の隊長に替わったばかりであり黄色を主としたポップな服をしている藤木コウタ

 

 

独立支援部隊クレイドル所属で神薙ユウと同じ第二世代型の女性神機使いで赤いベレー帽をしているアリサ・イリーニチナ・アミエーラの3名が。

 

ブラッド隊からは任務から帰ってきた第三世代型神機を使う金髪の男性神機使いで【統制】という血の力で各神機使いの基本性能を上げる事が出来る元隊長のジュリウス・ヴィスコンティ

 

同じく第三世代型神機の槍型神機を使い、【鼓舞】という血の力で各神機使いの戦闘力を上げられる、頬に傷があるセミロングの髪をしたギルバート・マクレインの2名

 

以上の計9人が招集された。

 

「それにしても、俺達"独立支援部隊クレイドル"のメンツとブラッド隊の全員を招集するなんて…一体何があったんスか?」

 

恐らくここにいる全員がそれを思っただろう疑問を真っ先にサカキにぶつけるリンドウ。

 

「あぁ、今回の騒動なんだが…ソーマ君、君から説明してもらえるかい?というのも真っ先にヒバリ君から回線を受け取って行動したのが彼だからね」

 

へぇ…こいつが…とリンドウがチラッとソーマを見る。

ソーマも少々面倒くさがりながらも説明を始めた。

 

「今回のあの3名を襲撃したアラガミは新種の感応種だと思われる。というのもヒバリが救援信号を受信した時には既に周囲のアラガミのオラクル反応は殆ど消滅していたからだ。例え飛行出来るアラガミでもオラクル反応は必ずある。それが一切無いとなると────」

「襲撃したアラガミはオラクル反応を感知させないか、それを阻害する能力を持つアラガミである────と?」

 

ジュリウスの補足にソーマが恐らくな…と答える。

 

「あの…ソーマ。ちょっといいか?」

「?どうした神薙」

「実はな…」

 

神薙が現場で手に入れた例の黒い棘を皆に見せる。

 

「それは?」

「あの3人が乗ってたと思われる車に刺さってたんだ」

「ふむ…調べるのならそのサンプルがいいだろうね」

 

サカキの言葉にソーマが神薙の手からその棘を取る。

 

「これに関しては俺が調べてみる。サカキのオッサンもそれでいいだろ?」

 

構わないよ。とサカキが言って今日の所はお開きとなった。




正月も2本立てでお送りしようと思います!
それでは皆さんまた来年お会いしましょう!
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