マッドでヤベーイやつにしか変身できないんだが   作:ジューク

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どうも皆さん、ジュークです。
アホみたいなウマ娘の二次書いてましたすまん。
リンク貼っときますのでよければ↓
https://syosetu.org/novel/287288/
では、どうぞ。


スレNo.30

 

 

 

 

ダイカイガン!

オレ!オメガドライブ!!

「ハアアアアッ!!!!」

 

 

 オレ魂のオウジが放った必殺キックは、眼魔コマンドもろともプラネット眼魔を吹き飛ばした。そのままスタリと着地したオウジは最後に残った怪人…眼魔スペリオルを視界に捉えた。が、その内側の顔色はあまり優れていない。

 

 

「(チッ。やはりジオウでなければパワー不足…まぁ、敵が平民だからと現を抜かしたツケか。)無い物ねだりをしても埒は明かんか…改めて人生とは面倒なモノだ!」

 

 

 苛立ちをぶつけるように、オウジはガンガンセイバーを振り下ろす。ガギンという硬質な音と共に火花が散るが、眼魔スペリオルにあまりダメージは入っていない様子だった。寧ろカウンターでオウジの方がよりダメージを喰らってしまう。

 

 

「ぐはっ!?………くっ…」

 

 ゴロゴロと床を転げ、立とうとするオウジに眼魔スペリオルが不安を煽るようにゆっくりと歩み寄り、その脚を振り上げる。

 

 

「…ハッ。所詮は、こんなモノか…」

 

 

 フッと笑ってオウジは目を瞑る。そして眼魔スペリオルはそれを踏み潰さんと脚を振り下ろし…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

眼魔スペリオルが後ろへ吹き飛ばされた。

 

「………!?」

 

 

 ハッとしたオウジが眼魔スペリオルの反対側…廃工場の入口を見ると…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………………」

 

 

 銃口から煙を吐いている手の形状のライフル…ガンガンキャッチャーを構えた頼斗がいた。

 

 

 

 

⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

――仮想転移(ログイン)中…――

 

 

100:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82

…皆さん、これは幻覚でしょうか…

 

101:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR

>>100…いや、俺にも見えてるわ。てか頬っぺたつねってるけどこれガチだわ

 

102:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8

どういう風の吹き回しや…?

 

103:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo

………

 

104:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315

一体何がどうなってんでしょ…

 

105:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do

演技…ではなさそうね

 

106:米花町のスパイダーマッ ID:Ito2kaIAraI

以前の奴は中々にふざけた性格だったはずだが…

 

107:ロズワール家の修行僧 ID:OvArOGg1

何か心境の変化でもあったのでしょうか

 

108:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo

それでもここまでの豹変は妙だな

 

109:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo

頭殴ったら元に戻るんじゃねぇか?

 

110:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106

>>109ちょっと黙ってろ。誰かにぶった斬られた反動じゃねぇのか?

 

111:シンカリオンの保線作業員兼オレンジ6号 ID:ToQ6BuIldeR

>>110 お前も黙ってろ

 

112:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH

にしても、本当に何が起きたんだ…?

 

113:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo

…やれやれ、どうしたものか

 

114:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8

>>113どしたんや

 

115:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do

………まさか、魂が?

 

116:悪魔高校のバキ刃牙 ID:Dxd5r5rmAcHo

 

117:電脳空間の時喰王 ID:NAndE8

>>115何のこっちゃや

 

118:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo

わからん者が大半のようだな。説明しておくか。魂とは、謂わばマイナンバーのようなものだ。ただし、それはその者に降りかかる幸不幸、果ては天国か地獄か、或いはここにいる者のほとんどのように転生するかを決める為の材料の一つとして扱われる。簡単な話、魂はその持ち主の言動一つ一つで清濁が発生する。善行を重ねれば透き通り、悪行を重ねれば濁る。そして、死んだ時点での魂の清濁が、魂の行き先を決める大きな判断材料となる、というのが大体の説明だ。魂は世界毎に分別され、その世界を統括する神に譲渡される。ちなみに、世界の中にいる神…言うなれば物語の中で現れる神にはこの権限は与えられない。当然、ここのイッチのいる『魔法科高校の劣等生の世界』を統括する神の元には、イッチの魂と奴の魂、そしてもう一人の魂が預けられている。我々転生者ハンターは、その権限の一つを行使してその魂の状態をチェックできるのだ。今回もその権限を用い、奴の魂を見ているのだ、が…

 

119:ロリ女神ファミリアの三刀流 ID:2GirIhA106O106

…その魂が透き通り始めてる、ってか?おいおい随分と簡単じゃねぇか

 

120:転生者ハンター逢魔時王 ID:rA1danOo

>>119本当に少しずつだが、な。しかし、透き通り始めているのは確かだ。この数ヶ月でなにがあったのかは今確認している途中だ。まぁ…このままのペースでは魂が中立…善とも悪とも取れるまでになるには1000年単位の時間がかかるが

 

121:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4

>>120中立でそれェ…?(遠い目)

 

122:隙間の悪転者狩り ID:39mAOa82luTe1Do

でも、彼の今の行動が善行とカウントされているのは事実よ。スタンド君流の言い方なら、「魂は嘘を吐かない」、ってとこかしら

 

123:デトアラのスタンド使い ID:OrA6dArasH

ほぅ…

 

124:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82

…ま何にせよ、俺がやるのは一つですわ。あんま気乗りしないけど…

 

125:プリキュア世界の怪人王 ID:kA1ZinriDeR

まぁそりゃ…一度は俺たちで潰した相手だかんな

 

126:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86

ほぅ、ソイツぁ初耳だぜ?

 

127:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315

ん?

 

128:世界を旅する飛行タイプ使い ID:16aMaGagAIBo

>>126誰コイツ

 

129:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86

お前ら、このスレを見たな!これでお前らとも縁ができたなァ!!

 

130:転生者の相談役 ID:CalLSensEi01

逃げろ!ドンクリック詐欺だ!!

 

131:スマホ少年の相棒の英霊使い ID:LaN3ErO4

出たよ妖怪縁結び

 

132:音速のトレーナー ID:O21saMaN

やっべやっべ、えんがちょ

 

133:祭屋縁太郎 ID:10nNBrA6Bo86

カッカッカ、そう遠慮すんな!祭は楽しまにゃ損だぜ!!?

 

134:東京皇国のゴーストライダー ID:hElbA1K315

えぇ…?(困惑)

 

135:マッドな教官(仮)ライダー ID:MadnA8bEe82

なんかよくわかんないけどとりま行ってきますね(意訳:後はシクヨロ)

 

 

 

――現実転移(ログアウト)中…――

 

「貴様…何故ここに?」

 

「それはこっちのセリフだ。なんでUSNAの元総隊長がここにいる?」

 

「漂着しただけだ。というよりこんなくだらん会話をしに来たのなら後にしろ。今の俺は奴の相手で手一杯だ」

 

「………一応聞くがジクウドライバー無しじゃ無理なんじゃねぇのか?」

 

「黙れ!これは俺の問題だ。俺自身の手でけりを着けねば腹の虫が収まらん!!」

 

「………………チッ」

 

 

 一度大きな舌打ちをした頼斗は、無言でオウジの隣に立つ。

 

 

「ほい」

 

 

 そして何かをオーロラカーテンから取り出し、オウジの前に放り捨てた。その正体は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二つのスロット…D'3スロットとD'9スロットが付いたジクウドライバーだった。

 

「ジクウドライバー…だと…!?」

 

「万が一を想定して、父さんに直して貰った。こんな形で役に立つのはひっじょ~に不本意だが」

 

「……何のつもりだ?」

 

 

 変身を解除しながらジクウドライバーから視線を頼斗に移しつつ、オウジは疑り深げな目を向けた。それに頼斗は、決して小さくない怒りを称えた顔で真っ向から向かい合い、口を開いた。

 

 

「…俺はもう、生前の因縁とのケジメは着けた。今更お前との生前の因縁は気にしないが…お前はこの世界でリーナを道具扱いし、深雪ちゃんを連れ去り、達也君を傷つけた。その事実は揺るがない………次はないと思え」

 

「………貴様に言われる筋合いは…ない!」

 

 

 ガシッとジクウドライバーを掴んで立ち上がったオウジと頼斗は同時にジクウドライバーを腰に装着、それぞれのアイテムを突き出した。

 

 

【ZI-O:Ⅱ!!】

 

【GEIZ】

 

GEIZ REVIVE:GO-RETSU!!

 

「「変身!!」」

【【RIDER TIME!!!】】

 

【ZI-O!!】

【Ⅱ!!!!】

RE-VIVE! GO-RETSU!!!!

GO-RETSU!!!!!

 

 

「ヘマしたら潰す」

 

「その言葉そっくりそのまま返してくれるわ!」

 

 

 そう言った二人は、同時に眼魔スペリオルに向かって駆け出し、蹴りやパンチを繰り出す。明らかにパワーアップしたオウジ、そこに加えて頼斗のサポートもあり、戦況は完全に逆転した。

 

 

「これで…」

 

「終わりだ!!」

 

 

【FINISHTIME!!】

ITHIGEKI(一撃)!

【TWICE!】

【TIME BREAK!!!!】

TIME BURST!!!!

 

 

「「ダアアァアァーーッ!!」」

 

 二人の同時キックを真正面から喰らい、眼魔スペリオルはとうとう耐えきれずに爆発した。その直後、頼斗はジカンジャックローを構え、オウジに対して臨戦態勢を取る。

 

 

 が、オウジは変身を解除し、ウォッチとドライバーを頼斗の方へ放り捨てた。

 

 

「………何をしてる?」

 

「やる」

 

 オウジの素っ気ない言葉に、再び頼斗は問う。

 

 

「……何か企んでるんじゃねぇだろうな」

 

「…今日、わかったことがある。俺には戦いよりも己の才を発揮できることがある。聞いて驚け」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「焼鳥を作る才能だ」

 

「…………はぁ?」

 

「だから…コイツらも要らん。くれてやる」

 

 

 そう言って、オウジは身体から12個の時計…ビルド、ゴースト、ドライブ、鎧武、ウィザード、フォーゼ、オーズ、ダブル、キバ、響鬼、龍騎、クウガのライドウォッチを頼斗の方へ放った。ライドウォッチはそのまま乾いた音を立てて頼斗の前に転げ落ちる。

 

 

「…それから、司波兄妹と貴様の義妹に伝えろ。『迷惑をかけた』と」

 

 

 そう言い残し、オウジはスタスタと歩き去っていった。後に残ったのは幾つものライドウォッチと、唖然とする頼斗だけである。

 

 

「………なぜに焼鳥?」

 

 

 そんな頼斗の呟きに答える者は、一人もいなかった。

 

 

 

⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

 

 

 眼魔たちとの戦いから数日後、花崎由美の葬儀が終わったある日、家の縁側でしゃがみ、顔を膝に埋めている麗美に近づく人影があった。言わずもがなオウジである。

 

 

「………」

 

「…あの時俺がいれば、何かが変わっていたかもしれん………などと言うのは無駄か。だか、今のお前に言えることは二つある」

 

 

 ドカリとオウジは麗美の隣に腰を下ろし、所々雲が浮かぶ青空を見上げて呟いた。

 

 

「人は死ぬ。俺も、お前もそれに変わりはない。そして、過去はやり直せん。何かをやってしまったなら、心を入れ替え、己がやるべきと思ったことをやるしかあるまい。……こっちは俺が言えた義理ではないがな」

 

「…貴方は見たことあるの?親が死ぬところを」

 

「ある」

 

「……!!」

 

 

 麗美の言葉に、オウジは即答した。膝に埋もれていて分からないが、表情が固くなったのはなんとなく感じ取れた。

 

 

「あの日、母親が最低の父親の策略に巻き込まれて死んでから…俺は二度、大きな過ちを犯した。だが、一度たりとも時間が待ってくれたことはなかった。ならば、進むしかあるまい。それが…人間というちっぽけな存在ができる、唯一の抗いだ。だからこそ、俺は俺がすべきと感じたことをする」

 

「今一度、俺にあの焼鳥の作り方を詳しく教えろ」

「………プッ。何それ…言っとくけど、ビシバシ叩き込むからね?」

 

「上等だ」

 

 

 そう言って笑い合う二人の会話を茂み越しに手を組みながら聞いていた人影…頼斗はやがて無言で茂みから背中を離し、出現させたオーロラカーテンの向こう側へと消えていった。

 

 

 福島県に出来た、少し気難しい男と天真爛漫な女の夫婦が営む絶品の焼鳥屋に、日本全国の美食家が挙って足を運ぶようになるのは、まだ遠い先の話である…。

 

 

 




さて、いかがでしたか?
ヤベェ…評価また減った上にまったく原作キャラと絡ませれてねぇよ…
次回から本編に戻る(多分)と思う(←重要)ので、どうか平にご容赦を。そしてマジで高評価を下さいますお願い致します。
では、また次回で。

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