俺、高藤伊純は運が強い。ある日1等が世界一周旅行権のくじを引いたのだが、それで当たったのは、旅行権でもなく、タワシでもない美少女だったのだ!!

これは美少女を当ててしまった俺の話だ。

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クジで大当たりが当たったと思ったら美女が当たった俺の話

『ふ、不束者ですが、よ、よろしくおねがいします!』そう目の前に居る美少女は顔を赤く染まらせながら言った。 

 

なんで、こんな事になったんだぁ!! 俺は心の中で約一時間前の自分を恨む。

 

約一時間前…… 

「えっ! 世界一周旅行券が当たるくじがある?」そう俺は親友である智輝に言う。

 

「あぁ、多分お前なら、リアルラックがまじでチートだから、当たるんじゃね?」そう、俺の運はとても良い。ビンゴ大会とかでは、3年連続一番に上がるし、宝くじとかでも

平然と一等とかを引いたりしている。そのせいで俺は調子に乗ってしまっていた。まぁ、結果的には外れてはなかったのだが、一番扱いが難しい女性が当たるなんて……

 

俺は智輝に誘われ、そのくじがあると言われる商店街へとやって来た。なんか良い雰囲気がする。流石昔ながらの町並みだ。俺は智輝に誘われるがままにくじのある場所へと向かった。そしてお金を一回分払いくじを引く。最初は慎重に、ゆっくりとくじの機械を回す。ゆっくり、ゆっくり、そして数回回った頃、俺の目の前に金色の玉(金玉ではない)が出てきた。大抵金色は大当たりだ。俺は喜ぶ気持ちを抑えて、景品を貰おうとした。

しかし俺の目の前に出てきたのは世界一周旅行券では無く、綺麗な美少女だった。

 

俺は一瞬考える事を放棄してくじの係員さんに伝える。「あの、世界一周旅行券は?」

その言葉を係員さんは一番聞きたくない言葉で俺に返す。『何言ってるの? 景品は世界一周旅行券じゃなくてこの娘だよ。」

 

ですよね!! そう心で突っ込みつつ俺は彼女を見下ろした。髪はとてもサラサラしていて目もくりくりとしている。こんな状況でなければ自分の理性は崩壊していたかもしれない。けど今回は景品だ。本当に良いのか、そんな罪悪感と少しの嬉しさがオレの心を苛まった。そして、話は冒頭へ戻る。

 

「私は、東湖学園に所属している常野氷雨です。夜は、私の此処で貴方の大事な所を包んであげます。」その言葉を聞き終わる前に 俺は彼女の口を塞いだ。俺の口ではないが…

本当になんて痴女なんだろう? 彼女は……

俺は彼女に向かって言った。

 

「本当に、俺で良いのかよ? それと、軽々しく、自分の身体を犠牲にするな!!」

 

その言葉で少し会心したのか、彼女はそのまま眠ってしまった。俺は彼女を自分のベットに寝かせた。寝ている彼女はとても可愛いかった。詳しい事は伝えないが、ムラムラしてしまった事は伝えておく。

 

いつも通りの日々に彼女が追加されてもう、半年以上が経った。あのとき高校2年だった俺がもう3年で受験シーズンに入ってしまっている。俺が高校から帰ると、早めに帰っている氷雨がエプロンをしながら出迎えてくれる。最初は裸エプロンか!とドキドキしていたが、もうなれてしまった。その代わり、俺は最近氷雨の動作に胸が引き締まるような思いがする。学校はどうしてるかな? ふと気が抜けると、そんな事を考えてしまう。

 

それを智輝に話すと爆笑しながら俺に、気持ちの正体を教えてくれた。「恋」だと……

 

この気持ちに気付いてから俺は氷雨に対して素っ気ない態度を取ってしまっていた。ただそれももう終わりだ。今年のクリスマスの日、俺は氷雨にプロポーズをする。 最初は景品としてだったけど、一緒に過ごしていく間にその人柄に惹かれていった。いつも通りの日々が氷雨がいる事でいつもとは違う日々になった。もうこの気持ちに嘘はつけない。

 

そして、クリスマスの日、俺は命令として氷雨を呼び出した。普通はおかしいことだが、氷雨は来てくれる。そう俺は信じていた。

 

そして呼び出してから数分後、氷雨は俺の前に現れた。俺の大好きな人……

 

俺は氷雨を呼んで言葉を綴った。

 

「最初は、景品としてだったけど、お前と、氷雨と一緒に暮らせて幸せだった。必ずお前を幸せにする。だから! 俺と、結婚を前提に付き合ってくれないか?」その言葉に氷雨は満面の笑みを返して言った。

 

「喜んで……」



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