もしも毘沙門天の兄が勇将だったら   作:サンサソー

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いつの間にかこんなに……まるでサブキャラがメインキャラより強くなっちゃった微妙な感じが……。

今回は戦闘回。この作品でまともなやつかも。ちゃんとかけてるか心配。




我ら、怨の一文字。

 

山河よりも堅く、大海よりも深い。

 

そう、我ら怨はアレを呪う。

 

何故に我らは食い潰される。何故に我らは生きることが許されぬ。

 

我らは道具ではなく、また替えのきく品でもない。

 

許さぬ、許さぬ。

 

貴様を我らは許さぬ。

 

貴様の生存なぞ認めぬ。

 

貴様は這いつくばり、我らに許しを請わねばならぬ。我らを恐れねばならぬ。

 

解放せよ。解放せよ。解放せよ。

 

貴様の罪は本能寺にて確立された。

 

 

 

 

 

 

信長へ迫る刃。それを防いだのは景虎の槍だった。

 

「ぬおっ!?」

「うつけ!さっさと起きなさい!」

「いやいや驚くわ!心配どころか一喝とはわしどんだけ嫌われとるんじゃ!?」

 

カルデア一行が騒ぎつつも戦闘態勢に入る。しかし、そのちびノブは気にとめず信長へと突進した。

 

「ええい、来るならば殺るだけじゃ!」

 

火縄銃が現れ、ちびノブへと発砲。部屋の中のためそこまで大量に出すことはできないが、ちびノブ一体を仕留めるには十分な威力。

 

運はノブに在り

 

咄嗟のことでまだ気が動転していたのか、銃の照準がしっかりと定まっておらず()()()玉がちびノブに当たらなかった。

 

「ぐぬぬ、ならば!」

 

信長は腰にかけた圧切長谷部を抜いて打ち合わせた。アーチャーとしてのクラスを持つ彼女だが、もともとはどのクラスにも適性を持つ。剣の腕も凄まじいものだった。

 

「ぬ…ぐぅ…!」

「………………」

 

が、押される。ちびノブの剣気は信長に打ち払うことを許さず、徐々に圧切長谷部が押され首にまで迫っていく。

 

「今だ!」

「っ!?」

 

しかし、そこへ景虎と沖田が乱入した。まず沖田が鍔迫り合う剣を弾き、続いて景虎がちびノブめがけて槍で突く。

 

鎧はノブに在り

 

ちびノブは槍を腹に受け、庭へと吹き飛ばされた。

 

景虎がすぐさま駆け、続いて沖田と信長が外へと出た。

 

ちびノブはすでに立ち上がっており、先程の槍の一撃がまったく応えていないように見える。

その状態から、このちびノブが何者なのかを全員が悟った。

 

このちびノブが客将、サーヴァントだと。

 

「あ、あの!あなたがちびノブ一揆衆に所属しているサーヴァントの方でしょうか!」

 

ここでマシュが説得に出た。しかし、ちびノブは一瞥もくれず凄まじい速さで迫った。

 

手柄はノブに在り

 

一番近くにいた景虎が前に出て刃を合わせる。そこへ信長の援護射撃が放たれた。

 

景虎はスキルによって銃弾が当たらない。銃弾は景虎を避け、ちびノブを今度こそ打ち据えた。

 

「っ!」

 

が、倒れない。槍を下に流し、前に傾いた景虎の背を蹴って信長へと跳躍した。空中では信長の銃撃に為す術なく晒されるが、ちびノブはまったく効かないとでもいうように太刀を振り下ろした。

 

そこへ沖田が滑り込み、太刀を刀で受ける。沖田は少し顔を歪めながら信長へ怒鳴った。

 

「なーにやってるんですかノッブ!いつもの威力でやってください!」

「やっとるわ!じゃが、銃弾が通っておらん!なんでこの特異点は、わしの銃が効かん奴が多いんじゃ!酷いじゃろこれ!」

「知りません!どうにかしてください!」

「ええい、わしだって剣術はいける!この第六天魔王信長を舐めるでないわ!」

 

やがて血が上り始めたのか殺す気で斬りかかる信長と沖田。しかし、沖田の剣はちびノブを何度か捉えているものの、信長の剣はことごとく受け止められ、吹き飛ばされる始末。

 

「ごっふ…!?」

「……見てられません。代わりなさい尾張のうつけ!」

「わしが悪いの…?」

 

信長に代わり景虎が入った。沖田の攻撃の隙をカバーし、景虎が大振りになった所を沖田の縮地で埋める。

 

流石のちびノブも捌ききれず、段々と押され始めた。

 

「お主ら!しっかり避けろよ!」

 

こんな時に黙っていないのが彼女。突然喧嘩を売られて自分だけボッコボコにされ、挙句に他の者に武功を持ってかれるのを良しとしなかった信長。

 

ちびノブを完膚無きまでに叩きのめすため、宝具を展開していた。

 

「ちょっ!?」

「またこれですか!」

 

2人が咄嗟に離れ、しかしちびノブは追わずに信長へと直進する。しかし、信長の宝具はすでに魔力をチャージし終えたところだった。

 

「三千世界に屍を晒すが良い……天魔轟臨!これが魔王の三千世界(さんだんうち)じゃぁああっ!!」

 

無数の火縄銃が展開され、その銃口が火を吹いた。ちびノブは弾丸の雨に晒され、庭の壁へと叩きつけられる。それでも止まらない銃撃は信長の怒りを示しているのか。

 

なんにせよ、ちびノブ一体を倒すには過剰な火力が一点に降り注いだのだった。

 

「ぜぇ…ぜぇ……ワッハッハッハッハー!ちびノブにやられたままなんて許容できないし殺り返してやったよ!是非もないよネ!」

 

全体宝具を単体へ浴びせるというオーバーキル。満足したのか信長は高笑いしながらフラフラと縁側に座り込んだ。

 

「フゥ……これで一件落着?じゃの!」

「きゃ、客将の方を……大丈夫なんでしょうか……」

「仕方がありません。剣を持ち殺気を放つ者は斬らねば」

「……でも」

「はい?」

 

立香は未だに煙が立つ、ちびノブがいた場所へと目を向けた。

 

「まるでノッブだけを狙って、俺たちには攻撃すらしていなかったような……」

 

瞬間、煙の中から光線が放たれた。その光線はカルデア家の面々の間を通り抜けていき……。

 

「へ?の、ノッブブァァアアアッッ!!?」

 

信長だけを攫って空の彼方へと消えたのだった。そして起こる大爆発。哀れ信長は花火となったのだ。

 

「ノ…ブァー…」

「………………」

 

大口を開けていたちびノブは最後の力を失ったのか倒れ、場には混沌とした微妙な空気が漂っていたのだった。

 

 




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カルデア入りした後、また別のイベントに出すかどうかです。出すとしたらたぶんぐだぐだイベントだと思いますが。
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