進撃の巨人2~名もなき兵士という名の悪魔~   作:Nera上等兵

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105話 名もなき兵士が遺した物

壁内で暮らす人類を守護する兵士には様々な特権が付与されている。

例えば、緊急時で民間人が4回の催促に従わない場合は個々の判断で処刑できる権限すらある。

しかし、軍規や王政の法に背けば、英雄と称された将軍であっても問答無用で裁かれる事になる。

 

 

「査問委員会はどうじゃった?」

「調査兵団がニック司祭を殺害したと自供させたい様にしか思いませんでした」

 

 

調査兵団の兵舎でウォール教の司祭が殺害された事件でエルヴィンは査問委員会に召集された。

そこで繰り広げられたのは不毛な会話の応酬であり、特別兵法会議の再来に感じられる。

 

 

「まだ軍法会議になっていないだけマシじゃろ?現に委員長のわしと雑談できておるしな」

 

 

ピクシス司令は、査問委員会で委員を務めており、彼の釈明を聞いていた。

もちろん、中立でなければならないので言葉にはしなかったが、茶番劇にうんざりしている。

調査兵が自分の兵舎でわざわざ密室にして司祭を殺害する利点などあるわけがなかった。

難癖付けて調査兵団の活動停止を狙おうとする上の思惑が手に取る様に感じられたのだ。

 

 

「だが、上はそのまま傍観するとは思えん。いつか軍法会議が開催されるぞ」

「ハハハ、むしろまだ開催されていないのかと驚いた所存ですよ」

 

 

査問委員会は疑惑を判定するので執行猶予や無罪判決が下される可能性が高い。

しかし、軍法会議に至ると確実に有罪判決が下される上、下手すれば一族郎党まで被害が及ぶ。

5年前にシガンシナ区の兵団司令部から敵前逃亡した司令官が死刑を下されたのは記憶に新しい。

しかも査問委員会と違って上告が認められないので迅速に銃殺されたのを2人は目にしている。

 

 

「個人的意見だが、エルヴィン1人を裁いて上が満足する様に見えん。もしかすると…」

「調査兵団の活動停止、いえ全員が捕縛されて裁かれるのかもしれません」

 

 

なので2人は、王政府が次の一手を打って来ると予想し、雑談しつつそれが何か予想していた。

 

 

「だから私は一手を打つ事にしました」

「ほう?大きく出たな」

 

 

エルヴィン・スミスが打った手は、起死回生に繋がると同時に破滅を意味するものであった。

 

 

「私は、いえ我々は…なりふり構わず権力を行使する王の暴走を止めなければなりません」

「思い切った事をしたものだ。100年以上平和を保った王政府を打倒するというのか」

「えぇ、壁の外から脅威が到来したのに彼らは未だに壁の外に興味を持つ事を禁じております」

「時代は変わりつつ…あるか」

 

 

そもそも人類最後の楽園とされる壁内の領土には謎が多い。

先人たちが巨人に追われながら建築したとされる三重の壁の記録が残っていない。

それどころか、自分たちがどこからここまで来たのかという情報すら隠蔽されている有様だ。

まるで巨人の餌場として培養している人間牧場のようである。

 

 

「このまま訳の分からぬまま人類滅亡の日を迎える訳にはいかないのです」

 

 

だが、その疑問を持つ事は許されない。

疑問を口にすれば、エルヴィンの父の様に王政に消されるだけだ。

そして唯一、壁外の探索を許された調査兵団の歴史はここで終わろうとしている。

 

 

「確かに恒久の平和が続くと思われた日々は終わりを迎えたが、まだその時じゃないだろう」

「いえ、我々はようやく巨人に関する糸口を入手致しました」

「エレン・イェーガーか」

「はい、彼を王政府に引き渡せば、またしても隠蔽し、状況を打開する事ができなくなります」

 

 

何故かエレンという異物を恐れている王政府は度々エレンに召集をかけていた。

もちろん、調査兵団が壁外調査でまともな結果を出さなかったせいではある。

しかし、壁の外を知る事を禁じる彼らが巨人という異物を素直に王都へ招くとは考えられない。

 

 

「あくまでも自分の利権しか考えられない王政を打倒し、実権を握るしかありません」

 

 

兵器も技術も王政府の機嫌次第で大きく制限されている。

巨人のうなじを攻撃する為に発達した立体機動装置もわざわざ作る必要などなかった。

高威力の砲弾と精度の良い大砲を作れば良い話であった。

このまま王政府を放置すれば更なる技術停滞が続くと分かるからこそ何とかしなければならない。

 

 

「私も先日まで王都で総統局に召集されるまで希望を持っていました」

「だからといって貴公らが王を首をすげ替えて民衆が従うようには見えんが…」

 

 

総統局の局員と役人が守りたいのは、人類ではなく自分の地位と権利だけだった。

それどころか自分を脅かそうとするなら同僚であっても排除する輩であった。

憲兵団と同じように現場で実働できる者を酷使し、優雅な生活を送り堕落していたのだ。

 

 

「我々は中央憲兵の勅令で動いていた下部組織を味方につけました」

「奴らを利用してどうする?一介の組織では王政府を変える事はできんぞ?」

「いえ、彼らに騙された中央憲兵を捕縛して情報を吐かせる予定です」

 

 

だが、その腐敗した組織でも107年間、人類を存続してきたのだ。

何も知らない生産者や兵士たちは王とその一派が変わる事を望んでいない。

しかし、わざわざ中央憲兵があくどい手を使う時点で彼らは焦っているのが分かる。

急いでエレンとヒストリアを確保しないといけない事態に陥っている。

ならば、それを利用すれば必ず王政を転覆させるほどの情報を得られると踏んだ。

 

 

「そんな事をわしに相談してどうする?同罪にするつもりか?」

「司令の意見が聞きたいのですよ。本当にこのままでいいのかと…」

 

 

だが、王政府を打倒するには多くの兵士たちの賛同を得る必要がある。

貴族と憲兵団は敵に回るとしても、駐屯兵団と民衆は味方に付けなければならない。

駐屯兵団の中でも人望があり有力者であるピクシス司令が味方でなければ必ず失敗する。

 

 

「根本的な問題として我々の意志を理解できる王族が居るかという事だ」

 

 

だが、ピクシスは調査兵団の団長が構想する案を一蹴!

そしてその案に意見しようとするとノック音がした。

明らかに慌ただしい様子から碌でもない事態が発生したと2人は察する。

 

 

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惨劇が発生しても時間は平然と流れていく。

調査兵団が未知なる勢力に襲撃されてから2日が経過した。

たったそれだけの日数で様々な出来事が発生した。

 

 

「速報!調査兵団が組織ぐるみで民間人を殺害しました!総統局の出頭命令に反して大半の団員が逃亡しております!疑わしい人物を発見した場合はすぐさま憲兵団に通報をお願いします!」

 

 

まずトロスト区とエルミハ区の中間にある川でリーブス会長とその取り巻きの死体が発見された。

遺体は見るも無残に水分を吸って膨らんでいたが、部下の歯型と持ち物で身元が特定された。

検死の結果、全員が頸動脈を切り裂かれた事による出血性ショックで死亡したと判断。

最後に生前の会長が目撃されたのは、調査兵団と同行していたという事から憲兵団は捜査を開始!

負傷兵を除く調査兵団の全団員に出頭を命じた結果、拒絶し逃亡したという事で指名手配された。

 

 

「なお、首謀者である調査兵団の団長エルヴィンは後日、王都で処刑される事になりました!」

 

 

元より王都に召集されたエルヴィン団長は軍法会議で死刑を宣告されてしまった。

しかし、彼を慕う調査兵団の動きが不明確なので処刑日は後日に延期となった。

 

 

「壁内の平和を願う偉大なる陛下は、人類を守る為の兵団が罪なき民間人を組織的に抹殺した事に嘆き苦しまれましたが、最後に謁見の許可をし、大罪人が発言する慈悲を与えてくださいました」

 

 

手配書を民間人に配布する女憲兵は更に話を続ける。

一見するとフリッツ王が慈悲深く大罪人の意見を聞く事を望まれた形となる。

実際は、謁見の間に集った王政府の高官たちが大罪人を嘲笑う為に機会を与えたのだ。

どんな惨めな顔をして命乞いをするのかという…暇つぶしをしようとしていた。

 

 

『悪趣味だ…』

 

 

予め私服を用意していたジャン・キルシュタインは憲兵から手配書を受け取って路地裏に入る。

そこには顔見知りの連中が待機していた。

 

 

「どうだった?」

「俺たちは全員指名手配されたって憲兵の連中が叫んでいたぜ」

「そうか…」

 

 

コニーはジャンに質問したが予想通りに返答を聴いて黙り込んだ。

自分には巨人になった母親以外この世に存在しないが、同期には家族が居る。

そんな大切な家族にも捜査の手が及ぼうとしているのを察してしまったのだ。

 

 

「でもまだ分からないよ」

「あ?」

「あの団長が濡れ衣を着せられて大人しく調査兵団を畳むわけがないよ」

 

 

そんな絶望な状況下でもアルミン・アルレルトは希望を失わなかった。

大切な物を捨てられる団長ならこれも想定して手を打ったと考えた。

 

 

「だとしてもこの手勢と装備じゃどうしようもないぜ」

 

 

104期兵に渡されたのは1発の弾丸が入った拳銃のみ。

武装した先輩や上官たちは先の騒動でガスの大半を使用した。

補給を断たれている以上、どこかの保管庫を襲撃しなければ物資が得られない。

それを敵が想定していないはずがないので完全に動けなくなってしまった。

 

 

「とりあえず食事をしませんか?」

「さっき喰ったばっかりだろうが」

 

 

幸いにもリーブス商会が用意した荷馬車には食料が積んであったのでひとまず餓死は免れた。

しかし、このまま街に潜伏しても通報されるだけだし、だからといって強奪もできない。

腹を空かせたサシャの提案をジャンは却下した。

 

 

「おい、お前ら」

「オルオ先輩、何か朗報がありましたか?」

 

 

必死にどうするべきか悩んでいたアルミンだったが、先輩に話しかけられて朗報を期待した。

 

 

「良く見抜いたな、会長から知らされた補給拠点が事実だと判明した」

「本当ですか?」

「ああ、今すぐ俺らも向かうぞ」

「はい!」

 

 

だが、運命の女神は哀れな調査兵団を見捨てなかった。

実は、緊急時に補給できるようにと城塞都市から離れた場所に補給拠点ができていたのだ。

もちろん、これはカラネス区やエルミハ区南部の壁外で暴れ回った巨人の影響である。

 

 

「フローラめ、俺に内緒に補給拠点なんか作ってやがって…」

 

 

補給拠点の建築を王政府に提案したのは、フローラであった。

彼女は言葉巧みで王政府の幹部を脅迫して拠点を作ったのだ。

だが、それは王政府が直接関わっているのでその拠点は使える訳が無い。

 

 

「あいつ、王政に黙って拠点を作るなんてどんなコネを使ったんだ?」

「ザックレー総統と交友関係があったし、それで作れたんじゃないかな」

 

 

フローラが提案したのは、ウォール・ローゼの壁に突出する城塞都市同士の中間に拠点を作る事。

実際、王政がそれを承認して建設したのだが、彼女は王政を信用していなかった。

なので彼らに内緒で数カ所に補給拠点をこっそりと作っていた。

そんな特殊な事情という事もあり、彼女と特に親しい仲の人物しか情報が共有されていない。

実際、リーブス会長にしか知らされていないその拠点情報は確かに極秘と言える。

アルミンたちは希望半分、疑問半分で存在が不確かな補給拠点に向かう事となった。

 

 

「ここだ」

 

 

後輩で構成されたリヴァイ班を先導するオルオは、小さな街に辿り着いた。

この場所は女型の巨人が暴れたストヘス区より西に位置する街道沿いにある場所だ。

一応、内地ではあるが古代遺跡群を利用した灰色の街並みは少し寂れて活気がない。

 

 

「内地でもこんな寂れた場所があるなんてな」

 

 

壁内人類にとって王都を中心とした壁の内側である内地は誰もが切望する安全地帯である。

ここに暮らす者は大貴族とその配下、そして王国を運営する人材が居住する場所と認識していた。

なので王都に繋がる街道沿いの街がここまで寂れているとはジャンは思わなかった。

 

 

「私語は慎め、ここは俺たちの支援を打ち切ったマルレーン商会の縄張りだ」

「「「ハッ!」」」

 

 

マルレーン商会はストヘス区を中心として活動する商会である。

リーブス商会と同じく調査兵団に支援していた商会だが、今では支援を打ち切っていた。

いや、だからこそフローラはこの場所に補給拠点を設置できたのだろう。

 

 

『…エルヴィン団長くらいには報告して欲しかったが、もう手遅れか』

 

 

だが、フローラの味方ではあるが調査兵団の味方ではないのは明白。

よってオルオは、めちゃくちゃ警戒しつつ、雑談に盛り上げる後輩たちに釘を刺した。

 

 

「早く入れ」

 

 

内心では自分に相談して欲しかったという複雑な感情を抱えて補給拠点である民家に到着した。

周りを見渡して異常が無い事を確認したオルオは新兵たちを中に入れる。

そして後方で展開していたペトラを民家に入れてから扉を閉めた。

 

 

「兵長、後輩たちを連れて参りました!」

「後を付けられていないだろうな?」

「はい、問題ありません」

 

 

そして中に居たリヴァイ兵長に引率した班員を連れてきたと報告をした。

 

 

「ペトラ、モブリット!異常は無いか?」

「「問題ありません」」

 

 

殿として展開していたペトラと専用の覗き窓で確認していたモブリットは異常なしと報告!

それを聴いて久しぶりにリヴァイに笑みが戻った。

 

 

「よし、お前ら。さっさと使えそうな物資を調達しとけ。日が暮れたと同時に出発だ」

「「ハッ!」」

 

 

問題無く部下が戻って来るという安心感は言葉に表せない。

大切な人物を悉く失ってきたリヴァイにとって彼らと後輩は最後の宝物である。

故にそれに危害を与えようとする者は尊敬している人物であっても容赦する気はない。

 

 

「それにしても…どうやってこんなに集めたんだか」

 

 

この補給拠点には30人分の刃とガスボンベが保管してあり他にも色々ある。

包帯と止血用の紐、そして装備品の人数を2週間養える野戦糧食などがあった。

拳銃や猟銃、ライフル銃とそれに対応する弾丸が入った箱も置いてある。

そして目立つ箱を開けてみると何故か香水がまたしても人数分保管してあった。

 

 

「ハンジは知ってたか?」

「いや、私も初耳だよ。ホントどうやって集めたんだ…」

 

 

第四分隊の所属していたフローラは、上官であるハンジにも拠点情報を伝えてなかった。

問題児という情報以外では、彼女と交流がある人物に訊き回る事しか詳細な情報を得られない。

そして調査兵団はおろか、各兵団や王政府にも気付かれずに物資を調達するとなれば…。

何かあくどい事をやっていたのは明白である。

 

 

「運搬業を営んでいるマルレーン商会を使って物資を横領したのか?」

「そんな事をしたらすぐに兵団に気付かれる。何か見逃している事があるはずだ」

 

 

フローラ・エリクシアという調査兵には謎が多い。

鎧の巨人を討伐するという目的は誰もが理解できるのにその為の準備が一切知らされていない。

この拠点も鎧の巨人に備えて作ったという目的は判明しているのに工程が不明なのは異様だ。

リヴァイとハンジは今までフローラの行動を疑問に思わなかったのを後悔している。

 

 

「兵長!奥の棚からフローラが残したと思われる封筒が大量に発見されました」

「ああ、待ってろ。そっちに行く」

 

 

だが、彼女が抱えていた闇は彼女の遺志を継ぐ調査兵団によって照らされる事になる。

オルオの報告を聞いてハンジとリヴァイは、保管してあった棚まで移動した。

 

 

「……なるほど、誰がここに来ても良いように手紙を残していたか」

 

 

調べてみると、それぞれの封筒にこの場所を認知している人名が書かれていた。

ディモ・リーブス、エリオット・グーンベルク・ストラットマン、他にも名だたる人名があった。

共通するのは、ユトピア区防衛戦まで調査兵団を支援していた9つの商会の長という事。

 

 

「まいったぜ…あいつ、想像以上に交流関係が凄まじいな…」

 

 

調査兵団の団長が憲兵団の長と交流関係がある様に異なる兵団で交流があるのは不思議ではない。

憲兵ならば、貴族に取り入ってもらえるように動く事もあるだろう。

だが、兵士が商人と交流するのは珍しい。

リーブス会長との会話で察していたが、リヴァイは改めてフローラの交流関係に驚いた。

 

 

「他には…部隊宛か」

 

 

駐屯兵団第一師団精鋭部隊など彼女がお世話になったと思われる組織宛の封筒もあった。

そう、調査兵団宛が記された封筒もそこに存在している。

 

 

「これか、回りくどいやり方をしやがって…あの世で逢ったら説教してやる!」

 

 

ようやく自分たち宛の封筒を発掘したリヴァイは、未だ行方不明の馬鹿女に悪態を付く。

準備が良いのか、オルオはこの場に居る全員を集めてきたようで全員がリヴァイを注目している。

 

 

「なにガン見してるんだ?」

「いや、どんな内容か気になってな…」

 

 

フローラと同期だった兵士ならまだいい。

調査兵団の第一分隊と第四分隊に所属する先輩まで内容を気にしていた。

『ホント、あいつは好かれているな』と思いつつリヴァイは封筒を開封し、手紙を取り出した。

そして棚の上にある角灯を手に取って手紙に明かりを照らして読み始めた。

その内容は以下のとおりである。

 

 

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調査兵団の皆さま、先に謝罪したい事があります

この手紙を読まれているという事は、自分はこの世にいないでしょう

何故ならこの場所に案内したのであれば真っ先にこの手紙を処分するからです

契約内容や機密情報をあなた方に伝えられなくて申し訳ございません

 

様々な疑問があるかもしれませんが、この補給拠点についてお答えします

ここにある物資は全て自分が申請を出しながらも使用していない物です

つまり物資を横領してここに貯め込んでいたという事になります

 

何故こんな事ができたかというと自分に付与された権限を悪用したからです

トロスト区防衛戦でピクシス司令から最優先で補給物資を受け取れる権限を付与されました

なので出撃する度に物資を過剰に申請を出しても断れる事はありませんでした

そして重要なのは、実際にそれが使われたのかと確認する方が居ないという事です

そこで気付いたんです!借りパクしちゃってもバレないんじゃないかと…

 

 

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本来、兵士は自分の装備や馬、食事など各組織にある兵站部に依存している。

作戦毎に兵站部が装備や物資を支給し、作戦終了時に回収する手筈になっていた。

なので本来なら横領などできないはずだったが、フローラには大きな抜け穴があった。

 

 

まず調査兵団に所属している兵士は、刃具やガスをかなり消耗させる。

それは他の兵団と違って巨人と交戦する関係であり、必ず予備の物資や馬を確保している。

だから三桁の巨人を討伐した実績のフローラであれば、常人より物資を多く貰える事になる。

 

そして壁外で活動する調査兵団は、使用した物資や装備をそのまま放棄する。

第57回壁外調査でも調査兵団はウォール・マリアの土地で様々な物を捨ててきた。

空のガスボンベや消耗した刃はもちろん、馬や秘密兵器、死体まで持ち帰れない物全てを捨てた。

それを兵站部に所属する兵士や監査する役人が確認できる訳がない。

なのでフローラが返却した装備が記録と数が合わなくても疑問に思われなかった。

 

なにより本来、兵士が指図できない物資もフローラは口を出す事が出来た。

何故ならば、最優先で補給品を補充できる権限があるからだ。

東防衛戦を終えた後、フローラが補給物資を選択できたのはその権限のおかげである。

だが、特例というのは本来のルールを捻じ曲げたものであり、どこか歪みを生じさせる。

一介の兵士に過ぎないフローラが一個班の物資を申請してもそれがある限り提供されていた。

 

その恩恵を受けていたフローラは当初、使わなかった装備を返却していた。

それを横領するのは、所属する調査兵団に迷惑をかけると思ったからだ。

ところが、その考えを覆す事態が発生した!

ウトガルド城跡で物資が枯渇した先輩たちが巨人に押し切られて喰われてしまったのだ。

そこでフローラは、その教訓として少しずつ物資の横領を始めたのである。

 

 

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かつて人類活動領域の最西端だったクィンタ区の悲劇を知れば補給と退路は大切だと理解できます

そしてゲルガー先輩とナナバ先輩が刃とガスを枯渇したせいで死んだ悲劇は忘れられません

一応、王政府に要請して補給拠点を建設させましたが信用できませんでした

そこでここを含む複数の拠点を作ったという訳です

 

ライフル銃と銃弾、弓と矢が保管してあるのは、あらゆる事態に対応する為です

まさかと思いますが、他の方々に宛てた手紙を読んでいませんよね?

もし読んでいたらこっちに来た時にお仕置きしますのでそのつもりで…

 

そうそう、香水を保管してあるのは自分の自信作だからです

香りを楽しむのもいいですし、体臭を誤魔化す用途にも使えます

植物性油と自然由来の添加物を使用してますので酒や気付け薬の代用にもなります

もちろんアルコールなので消毒に使えますし、角灯の燃料にもなっちゃいます

試してませんが、理論上では火炎瓶の燃料にも使用できるはずです

 

ここまで読んでお分かり頂いたと思いますが、これを作って誇りに思っています

この香水は、自分の苗字をもじって“万能薬(エリクサー)”と名付けました

きっといろんな用途に役立つと思いつつも、見ず知らずの方々に使わせたくない気持ちもあります

そのせいでこうして保管してありますが、きっとあなた方なら使いこなせるはずです

 

 

最後になりますが、自分は今までやってきた事に後悔しておりません

婚約を約束したフレーゲル・リーブスと再会して誰かに意志を託すのも悪くないと思いました

でも自分が居なくなったら必ず王政府が調査兵団が排除しようと動き出すでしょう

ですが、問題ありません!

エレンと調査兵団を守る為に心強い味方になってくれる方々が居ます!

 

 

なんとキッツ隊長率いる駐屯兵団第一師団精鋭部隊がエレンを守ってくれる事になりました

彼らはエレンの苦悩や決意を認めてくれて必ず力になってくれると約束しています!

もし、彼らに協力を取り付けたいなら自分の名を出してこの場所にある封筒を渡してください!

必ずエレン・イェーガーを守ろうとする調査兵団の力になってくれるでしょう!

 

だからわたくしは、自分が居なくても大丈夫だと判断し、この手紙を残します

またお逢いした時にゆっくりとお話しできる事を楽しみにしておりますわ!

調査兵団 第四分隊 遊撃隊員 フローラ・エリクシア

 

 

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フローラ・エリクシアが残した手紙を読んだリヴァイは隣に居た兵士に無言で手渡した。

その手紙はたらい回しにされて全員が彼女の想いを受け取る事ができた。

 

 

「おいクソゴーグル!お前は信用されなかったみたいだな?」

「リヴァイこそエレンを守るチームのリーダーなのに教えられてないじゃないか」

 

 

言いたい事はたくさんあったが、真っ先に始まったのはリヴァイとハンジの口喧嘩である。

怒ってはいないが、こんな大事な情報を託されなかった事に衝撃を受けていたのだ。

なので気分転換にお互いを責めてストレスを発散させていた。

 

 

「マジかよ…エレン以上に死に急ぎ野郎なのは知っていたがホントに死ぬ気だったのかよ」

 

 

何度もフローラを弄って口喧嘩をしたジャンは彼女の手紙を読んで項垂れた。

何かと世話になったあいつに恩返しをしようとしたが、もうその願いは叶わない。

 

 

「兵長、伝令を派遣してキッツ隊長に協力を取り付けるべきです」

 

 

そんな中、アルミンは彼女の書いていた内容から協力申請をするべきだと兵長に提言する。

 

 

「そうだな、少なくともすぐには殺されない以上、賭けてみるのもいいだろう」

 

 

口ではそう言いながらも決定事項となったリヴァイはオルオとペトラの顔を見る。

彼らは上官の言いたい事を理解して1回だけ頷いた!

 

 

「よし決まりだね!さあ、これから反撃していこうじゃないか!」

 

 

掌を叩いて場の空気を替えたハンジは気持ちを切り替えた。

せっかく可愛い部下が味方を作ってくれたのだからその案に乗るべきである。

そう考えてさっそくモブリットと作戦の相談をしようと考えた!

 

 

「調査兵団!!そこに立て籠もっているのは分かっている!!すぐさま投降しろ!!」

 

 

だが、現実というのはどこまで悲劇を起こしたいのだろうか。

外から聴こえる怒鳴り声を聞いて調査兵は臨戦状態に移行した!

 

 

「相手は誰だ?」

「キッツ隊長とその配下です!!」

 

 

だが、相手が味方になってくれる部隊となれば話は別だ。

向こうからやってくるのは想定外だったが、これでひとまず味方が増える。

 

 

「お前ら、外に出て一列に整列しろ!全員だ!良いな!?」

「「「「ハッ!」」」」

 

 

さっそく彼らは両手を頭より上に揚げながら玄関から出て横に一列になるように整列した。

外に出るといつの間にか夕焼けになっており、銃口を突き付ける兵士の顔が見えにくく感じる。

案の定、包囲されており、ここから脱出するのはリヴァイであっても困難を極めるだろう。

そして包囲している兵士の中で一番手前に居るのが目当ての男であるキッツ・ヴェールマンだ。

 

 

「調査兵団、出頭を拒絶してここで何をしていた!?」

「エレンを誘拐した勢力に備えて物資を補給していたんだ!」

 

 

さっそくキッツ隊長からの問いに対してハンジは自分たちの目的を教える。

自分たちがバレたのはここに補給拠点があるとキッツ隊長が理解しているから。

そしてフローラが調査兵団に情報をバラしたと彼が予想して動いたなら行動にも納得がいく。

 

 

「お前たち調査兵団の活動は既に停止させられているはずだ!!直ちに武装解除し投降せよ!」

「聞いてくれ!王政府は調査兵団を嵌めてエレンに何かする気なんだ!!」

「そんな屁理屈が認められるか!!ならば何故王都に出向いて弁明しない!」

 

 

キッツから見ればハンジの言い分が理解できない。

無実であるならば証明するべきであって逃亡するべきではない。

それに未だに武装解除して投降しない時点で逃亡する意思があると判断した!

 

 

「お前たち調査兵団はいつだってそうであろう?何かと言い訳して我々に迷惑をかけてきた!」

「ああ、迷惑をかけてきたさ!!私たち調査兵団は未だに負けた事しか知らないからね!!」

 

 

そしてハンジ分隊長の話を聴いて彼はある疑惑を思い浮かべてしまった。

 

 

「まさか、またエレンを利用する気なのか!?」

「利用しようとしているのは王政の上層部なんだよ!!まず…」

 

 

疑惑が確信に変わったキッツは自分の考えを彼らに宣言する!

 

 

「言い訳無用!!民間人を殺害するどころか反乱の意思がある大罪人共に聴く耳などない!!」

 

 

ずっと壁内人類を導き続けた王政府と民間人を拉致して殺害した調査兵団。

どっちの言い分を聴くかと問われれば常人なら前者を選ぶ!

 

 

「待ってくださいキッツ隊長!!本当なんです!!」

 

 

キッツ隊長に説得を試みた事があるアルミンも必死に弁明をする気であった。

 

 

「ふざけるなァ!!何かと言い訳してエレンを召集させなかった貴様らの言い分が通るか!!」

「中央憲兵が…」

「よし…良く分かったぞ!」

 

 

アルミンが更なる発言をしようとしたところで何か空気が変わった。

すぐさまニファが立体機動装置を脱ぎ捨てて地面に置いた封筒を抱えた。

 

 

「お前たち調査兵団はエレンを利用して武力で王政府を転覆させる気だな!!」

「違います!」

 

 

やはり頭でっかちの隊長に口弁で納得させるのは不可能である。

そう考えた調査兵団はフローラの指示通りに動く事を決意した。

 

 

「我々は!ストヘス区の悲劇を引き起こした調査兵団の所業を忘れておらん!!このまま貴様らを放置すれば必ず慎ましく暮らす人類に多大な損害と犠牲を引き起こすに決まっている!!」

「起こしません!!」

「調査兵団に志願した優秀な人材を無駄死にさせてきた貴様らの話など信用できるか!!」

「エレンはみんなを守ろうと動いています。僕らはそれに協力したいだけです!!」

 

 

アルミンは必死に説得を試みるが、それが経験豊富な指揮官の逆鱗に触れた!

 

 

「お前たちはエレンを守ろうとしたフローラを無駄死にさせたではないか!!」

「彼女は僕たちに遺志を託して巨人の群れに飛び込んだんです!」

「黙れ!!これ以上フローラの行動を美化するな!!」

「えっ…?」

「お前たちが殺しておきながらよくもまあ、そんな口が利けたな!!」

 

 

なによりフローラを見捨てて死なせた調査兵団を許せなかった。

必死にエレンの味方を増やそうとする彼女に反して奴らはただひたすらに言い訳をしていた。

彼らは調査兵団に所属した犠牲者の末路を【遺志】と例える!

実際は絶望して死んでいった者達の言葉を改変し、託された遺志として周囲に発言するのだ。

エレンの末路を察したキッツ・ヴェールマンは、未だに彼の力に縋ろうとする組織に激高した!!

 

 

「フローラを殺したりしてません!!」

「ああ、そうか!!まだ理解できんか!!」

 

 

そして愚業をまだ理解できていないと知って彼は分かりやすく調査兵団に罵倒を浴びせた!

 

 

お前たち調査兵団はな!!必ずエレン・イェーガーを死なせる!!いやお前たちの手で殺す!!ずっと兵士を無駄死にさせてきた歴史を誇る貴様らがエレンを守るなどと騙るなァ!!

 

 

エレンが様々な困難にぶつかりながらも巨人をこの世から駆逐したいのは痛いほど理解できた。

だが、実際は巨人以外にも巨人化能力者が壁内を荒らしまわっていた。

果たして調査兵団は、その敵対する巨人化能力者とその家族を殲滅するだろうか?

するわけがない!!

人類を守ろうとして虐殺を決意したエレンを調査兵団は必ず彼を殺すと確信できる!!

何故ならば、あいつらは巨人を憎む猛者ほど使い潰して殺すからだ!!

 

 

「僕たちはエレンを殺したりしません!!」

「総員、構え!!」

「「「「ハッ!!」」」」

 

 

一方、キッツ隊長の心境を読めないアルミンは、その発言を撤回する様に叫ぶしかなかった。

その足掻きすら発砲許可を下そうとするキッツ隊長の時間稼ぎにはならなかった。

彼は右手を挙げて兵士が一斉に銃口を構えたのを確認した後、発砲許可をしようとしていた。

そんな絶体絶命の危機にニファは動いた。

 

 

「これはフローラの指示なんです!!証拠はここにあります!」

 

 

赤髪の女兵士は、夕焼けの光に染まりつつある封筒を掲げて説得を試みた。

一か八かの賭けは果たして成立するのか。

それはキッツ隊長次第であった。

 

 

「フローラ?」

 

 

発砲許可を下そうとしたキッツ隊長に確かにその想いは届いた。

この補給拠点はフローラが造ったものであり彼も事情は知っている。

故に調査兵団をここに誘導したのも彼女という話を完全には否定できなかった。

 

 

「今から彼女が託した封筒をお渡します!!進んでもよろしいでしょうか!」

 

 

無防備になった女兵士は革製のジャケットを投げ捨てて隠し装備が無い事を示す!

そして彼女は封筒を大事に抱えてその存在感を大きく見せた。

 

 

「ぐっ、総員、銃口を下ろせ」

 

 

キッツが力強く揚げた右手は自分の言葉と共に弱々しく地面に向かって垂れた。

警戒していた兵士たちに動揺が走ったものの大人しく上官の指示に従った。

 

 

「…よし、貴様のみ前進しろ!それ以外が動いたら私は発砲の許可を下す!!それでいいな!?」

「問題ありません!」

 

 

今まで発言する許可すら与えられなかったがフローラの名を出しただけで状況が変わった。

激怒していたキッツですら私情を殺して調査兵団に最大限の譲歩を引き出す事となった。

 

 

「アルミン、時間を稼いでくれてありがとう」

「ニファ先輩…」

「それじゃ行って来るね」

 

 

アルミンとキッツ隊長はトロスト区の水門付近で交渉した事がある。

故にキッツも印象深い彼の言葉をしっかりと聴く事にしたのが功を奏したのだ。

ニファは心配するアルミンを笑みで安心させて後ろを振り返らず歩き始めた。

大事な封筒を両腕で抱えて敵意が無い事を示すようにとゆっくりと相手との距離を縮めていく。

 

 

『やっぱりフローラはすごいや…』

 

 

女型の巨人の能力者であるアニ・レオンハートもフローラの名を出したら動揺させる事が出来た。

それどころか中央憲兵ですら彼女の名を語っているのだから影響力は計り知れない。

改めてアルミンは彼女の偉大さと失った損害を知る事となった。

 

 

『ごめんフローラ…』

 

 

だからこそ、あの時フローラに鎧の巨人討伐を諦めろと残酷な決断させた事を後悔している。

だが、それを乗り越えて前に進む必要がある。

調査兵団の団員も精鋭部隊の兵士もニファが隊長に封筒を手渡そうとするのを凝視していた。

それほどフローラという存在感は大きかったし、彼女が託した物を見届けようとしていたのだ。

だからこそ油断した。

 

 

「えっ…」

 

 

発砲音と共に高速で放たれた1発の弾丸は、封筒ごとニファの胸部を貫いた。

突然、身体が後ろに向かって倒れようとすると同時に彼女に激痛が奔る。

 

 

『痛い!?なんで…どうして…』

 

 

ニファ・ヴューラーは自分に何が起こったのか理解できなかった。

そのまま仰向けに倒れて視界が赤く染まりつつある空を眺める羽目になった。

すぐに呼吸困難に陥って動けなくなり封筒と地面を鮮血でゆっくりと染めていく。

ようやく彼女は自分が撃たれたと理解したと同時に意識が闇に呑まれた。

 

 

「貴様!!何故、発砲許可が無いのに撃った!?」

 

 

すぐさま発砲をした精鋭兵にミタビ・ヤルナッハ班長が詰め寄った!

緑色の外套のフードを深く被る男に反省の色は見えない。

それどころか煽る様に両手を広げて自分が撃ったと周りの兵士に示した。

 

 

「何の真似だ!?」

 

 

ミタビは胸ぐらを掴んでどの兵士が愚業を行なったか確認しようとする!

だから気付いてしまった。

 

 

「誰だ貴様…」

 

 

精鋭部隊はその過酷な訓練により戦友以上の絆で結ばれている。

そのおかげで発砲した人物が部外者だと雰囲気ですぐに気付いた。

 

 

「は…っ!?」

 

 

すぐに異変を報告しようとしたミタビ班長の側頭部を1発の弾丸が貫いた。

次に発砲した陣営は調査兵団である。

補給拠点となった民家の屋根で身体を伏せながら銃口を構える兵士がそこに居た。

 

 

「なっ…」

 

 

頭上から発砲音が聴こえたハンジ分隊長はゆっくりと屋根の方へと見上げた。

そこには銃口から煙が出ているライフル銃を構えた調査兵が居る。

緑色の外套のフードを深く被っているが、微笑む口元までは隠せていない。

 

 

「サネス?」

 

 

口元の皺からすぐに兵士の正体が中央憲兵のジェル・サネスだと理解できた。

理解してしまったからこそ自分たちが貶められたと分かってしまった。

 

 

「待て!!」

 

 

屋根を飛び降りて反対側に逃走した中央憲兵を追うとするが状況がそれを許さない。

唯一異変を察したミタビ班長の死は、精鋭の兵士たちを報復と怒りの感情で支配した!

さきほどニファが撃たれたのも本当は隊長を狙撃したものだと勘違いしてしまったのだ。

 

 

「違う!違うんです!!」

 

 

――皮肉な事に長年に渡って壁内の反乱を防いでいた中央憲兵が内戦の火蓋を切った。

それは巨人の脅威で辛うじて結束している人類がその先に進んだ末路を示している。

 

 

「待ってください!待ってください!!話を聴いてください!!」

 

 

アルミンは必死に呼びかけるが、その答えは弾丸と煌めく刃で示される事になる。

【エレンを守りたい】という気持ちは調査兵団も駐屯兵団第一師団精鋭部隊も同じであった。

だが、たった2発の弾丸で【遺志】と【意思】を真逆の意味に変えてしまった。

こうして調査兵団と精鋭部隊はエレンを守りたい一心が故に殺し合いをする羽目になったのだ。

 

 

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