進撃の巨人2~名もなき兵士という名の悪魔~   作:Nera上等兵

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133話 それが僕らの生きる道

戦士隊に所属しているピーク・フィンガーの額がエルディアの悪魔に撃ち抜かれる1時間45分前。

シガンシナ区の内部で巨人が4体出現した。

 

 

「やっぱり、この障害物だらけじゃミケ副団長の鼻も通用しきれないか…」

 

 

人類の希望であるエレンの護衛班の班長、オルオ・ボザドは巨人を見て呟いた。

ミケ副団長は嗅覚で巨人や人間の居場所を感知する能力がある。

しかし、あくまで嗅覚なので風下の位置や障害物で巨人を見逃してしまう時が発生する。

 

 

『しかも音からしてローゼ側でも巨人が発生した。どうすれば…』

 

 

そしてさきほどシガンシナ区に来る際に通った道にも巨人が発生したと判明している。

リヴァイ兵長から大切な班を任されたオルオは、班長として決断した。

 

 

「とりあえず落ち着こう。まずはシガンシナ区に居る巨人が奇行種かどうか判断するべきだ」

 

 

尊敬するリヴァイ兵長と本来の自分の口調が混ざり合ったオルオ班長は告げる。

シガンシナ区に出現した巨人が通常種か奇行種か見極めるべきだと。

 

 

「え?いつもなら私たちだけで巨人を狩ろうとするのに珍しい」

「超大型巨人の爆発を警戒してるんだ。話を聴く限り、規模がでかいらしいからな」

「なるほど、兵長に班長に命じられる事がある訳ね。()()()、しっかり導いてよね!」

 

 

先日、オルオと結婚したペトラ・ラルは、彼の変わりっぷりに驚いたが、すぐに受け入れた。

愛する夫が兵長に任された班長の使命を守ろうと班員たちを引っ張ろうとしていたのだ。

今までの彼だったら横暴な口調で指示していただろう。

 

 

「……よし、全部通常種のようだ」

 

 

斥候の役割を果たした調査兵のおかげで巨人が全て通常種と判明した。

すぐさまオルオは、どうやって討伐するか思考を巡らせた。

すぐに結論を導き出した彼は、ハンジ分隊長と向き合う。

 

 

「ハンジ分隊長、4体の巨人討伐をお願いしてもらっていいですか?」

「結婚して変わったねオルオ、いつもならでしゃばる癖に…」

「その代わり、巨人化能力者は我々がやります」

 

 

残念ながら巨人化能力者がどこに潜んでいるか分からないので全員で動けなかった。

なので素直にオルオは、ハンジ分隊長に4体の巨人討伐をお願いした。

ペトラに続いてハンジも新班長がしっかりと成長しているのを実感して頷いた。

 

 

「もし、対決したらできるだけ生かしてくれよ?エレンだけ実験させるのは不公平だからね」

「えぇ、尽力します」

 

 

現在、人類に敵対して活動している巨人化能力者は3名。

彼らを生け捕りにするには、一度巨人化した上で致命傷を与える必要がある。

思わず目を逸らしたくなるエレンの体験話をしっかりと覚えているオルオは腹を括った。

 

 

「お前ら、1つ言っておく。敵が同期だからって殺すのを躊躇うな。躊躇えばこっちが死ぬぞ」

 

 

3年間、地獄だと思えた訓練を乗り越えて来た同期というのは大きい存在だ。

損得無しで手を貸してくれるし、苦労を知っているからこそ同情や情けをかけてしまう。

ハンジ分隊が去った後、104期南方訓練兵団の出身者たちにオルオは忠告をした。

 

 

「俺はお前らの方が大事だ。生け捕りで死者が出るくらいなら俺は奴らを殺す。それで良いな?」

 

 

既にエレン以外が殺人を経験しているが、同期を殺すとなれば話が違う。

生き残る為とはいえ、自分と接点がない兵士が相手だから躊躇わずに殺す事ができた。

だが、一緒に苦楽を共にしてきた同期を殺すとなればどうしても躊躇ってしまう。

瞬時に敵を殺しにかかるフローラですら、104期生相手だと思考が鈍って躊躇ってしまうほどだ。

 

 

「で?オルオは何か作戦があるの?」

「いや、打ち合わせ通り、アルミンの作戦を採用する」

 

 

愛する伴侶に質問されたオルオは、アルミンが立案した作戦を採用した。

ここで無理に変えれば、想定外の事態に対応できないと踏んだ。

 

 

「エレンだけじゃなくてアルミンも気に入ってるのねー」

「当然だ、あいつは将来の団長候補だ。…なんだその顔は?」

「別にー」

 

 

オルオという男は、誰かが傷つかない様に真っ先に動く癖がある。

旧リヴァイ班員で巨人討伐数が最も多かったのは危険な作業を積極的にこなしたからだ。

そんな彼が他者を立てようとするのは珍しく……ペトラは正直になれない男に笑ってしまった。

 

 

「てめぇ!トロスト区に帰還した日の晩は覚悟しておけ!ヒィヒィ言わせてやるぞ!!」

「今度こそ童貞を捨てられるといいけどね」

「おいいい!!バラすな!!」

 

 

結婚式後の初夜では、オルオはパジャマ姿のペトラを文字通り抱き寄せて満足して寝てしまった。

てっきり、男らしさを実践してくれると思ったペトラは拍子抜けで終わったのに根に持っている。

もちろん、彼が優しいからじっくりと段階を踏んで愛してくれるのは知っている。

 

 

『でも、今のは失言よ。だから恥を知りなさい』

 

 

だからオルオがじっくりと自分を攻略してくれるのをペトラは期待して黙って待っていた。

だが、先に自分に向かって下ネタを発言してきたので、仕返しに夫の恥を晒した。

 

 

「お前ら!!なにニヤニヤしてる!?」

「「「「別にー」」」」

 

 

幸いにもオルオ班以外には、その事実はバレていない。

しかし、思春期真っ只中の104期兵たちが先輩たちの色話に興味を持たない訳が無い。

顔を真っ赤に反論しようとしているオルオを見て楽しんでいた。

 

 

「なあ、ドウテイって何だ?馬の一種か?」

 

 

空気を読まないエレンの発言は、奇しくも無駄に盛り上がった色話を終わらせた。

戦場である以上、その行為自体は正しいが、あまりにも鈍感系主人公過ぎた。

 

 

「な、なんだよ!?なんでそんな白い目で見るんだよ!?」

「エレン、空気読んで」

「ええ!?」

 

 

本当に分からない事があれば、上官に訊けと言われたのでエレンは実践しただけだ。

なのに話しかけて来たミカサを筆頭に同期全員から本気で呆れられてしまい、本気で困惑した。

それでも、緩んだ空気を引き締めてくれた彼にオルオとペトラは感謝している。

 

 

「ゴホン……よし、まず巨人化能力者共の目的を確認しよう。奴らの目的はエレンだ」

 

 

咳ばらいをして気を取り直したオルオは、班員に聴かせるように説明を開始した。

 

 

「エレンの中に眠る力を奪おうとしているのは確かだからな。だから必ず巨人化してくるはずだ」

 

 

巨人化能力者は、別の巨人に捕食してもらう事で能力を他者に譲る事ができる。

なのでエレンの能力を奪うなら必ず巨人化する必要がある。

 

 

「エレンを喰う為か、この街から逃げるか、俺には分からんがな」

 

 

ところが、さっさとエレンを捕食すれば解決するのに奴らはしなかった。

女型の巨人も鎧の巨人もエレンを捕食しなかった以上、タイミングというのがあるらしい。

 

 

「それでも奴らは巨人化してエレンを奪取してくる。絶対にな!」

 

 

それでもオルオは、どんな結末になるとも必ず奴らは巨人化して行動すると考えていた。

 

 

「俺たちの戦略的勝利は、こちらの犠牲者無しで巨人化能力者を巨人にする事だ」

 

 

生身より巨人の方が厄介のはずだが、今回はそうではない。

エルティアナ連隊長が率いている元対人立体機動部隊の存在は大きい。

 

 

「巨人化したら遠距離から一方的に攻撃してくれるから俺らはそれを見守るだけでいい」

 

 

奴らの装備開発に携わったフローラという馬鹿女のせいで鎧の巨人に通用する兵器となっている。

なので巨人化してくれれば、対人立体機動部隊があっさりと片付けてくれる。

しかし、巨人化の爆風に巻き込まれたくない彼らは、敵が巨人になるまで攻撃をしてくれない。

しかも、巨人化能力者が同時に巨人化しないと動かないという条件付きである。

 

 

「だから俺らは、全身全霊で奴らの気を引いて巨人化させるのが今回の戦術だ」

 

 

エレンを護衛するオルオ班は、囮となって巨人化能力者を惹き付ける。

奴らは、雷槍や対人立体機動部隊の存在を知らないのでいつもと同じ様に行動してくるはずだ。

なのでやるべき事は、なんとしても巨人化する必要がある場面を作り出す事だ。

 

 

「エレン、お前は巨人化して奴らの気を引け」

「分かりました」

 

 

事前に打ち合わせした通り、エレン・イェーガーは巨人化して敵の注意を惹く。

ここで調査兵団を全滅させても、エレンを逃せば意味が無くなる以上、絶対に奴らは動く。

 

 

「立体機動が得意なジャンとミカサとコニーは、巨人化したエレンの後方に待機し、索敵をしろ」

「「「了解」」」

 

 

そして一番の問題は、人間も巨人も死角が存在するという事だ。

巨人化したエレンが負ける場面は、奇策だったり予想外の行動で敗北していた。

だからそうならない様にオルオ班の中で立体機動が上手い奴らを護衛にした。

 

 

「ペトラは、残りの104期兵を率いてハンネス隊と合流してくれ」

「オルオは?」

「俺か?フローラみたいに遊撃隊員になってやるさ」

 

 

ペトラは戦況に応じてハンネス班と共闘する事になった。

これは、エレンの護衛が少ないと判断した巨人化能力者に別動隊を意識してもらう為だ。

エレンと数名の護衛は囮で、ハンネス隊が本命だと思わせる必要がある。

エレン隊そのものは、交戦中にハンジ分隊と合流するので戦力の心配はしていない。

そしてオルオは、巨人化するまで戦況を俯瞰し、個人の判断で行動する遊撃隊員となった。

 

 

「……ハンジ分隊も中々だな。もう巨人の討伐が終わったか」

「ミケ副団長も加わったみたいね」

「なるほど、エルヴィン団長も徹底的にやるつもりか」

 

 

作戦を説明している間にミケ副団長が巨人2体を、ハンジ分隊が残りの巨人を討伐した。

 

 

「よしエレン、巨人化してやれ。俺らはもう奴らを探す手間などしたくねぇからな」

「了解です」

 

 

エレンが巨人化して壁付近を動き回るとなれば奴らも黙って見てられない。

そのまま壁を乗り越えられれば、いくら巨人化しても追いつけなくなる。

だから、絶対にエレンの巨人化に反応するとオルオは考えている。

 

 

『ああ、そうだ。みんなが居る限り負けはしねぇ!!』

 

 

エレン・イェーガーは全員が自分から離れたのを確認して大通りに向き合った。

かつて繁華街として賑わっていた光景が今でも思い出せる。

あの時を取り戻す事は出来ないが、シガンシナ区は取り戻す事は出来る!

エレンは、心強い味方を信頼して右手を噛み切って巨人化した!

 

 

『は?もう巨人化したのか!?』

 

 

とある場所で潜伏するライナー・ブラウンは、またしても巨人化で発生する光を目撃した。

さきほどは、ベルトルトが門に開けた穴を塞ぐ為にやったと理解していた。

だが、短期間で巨人化するのは想定外だった。

 

 

『なるほど、俺らを釣り出す為の囮か!』

 

 

どう見ても、エレンは囮であり、市街地の中で調査兵たちが潜伏しているのだろう。

その浅はかな作戦を鼻で笑ったライナーは、風化して発生した壁の穴から飛び出した。

そしてシガンシナ区の内門付近で待機している馬を狙いに行こうとした!

 

 

「ん?」

 

 

だが、ライナーは壁上で黒色の外套を纏って盾を装備した部隊が展開しているのが見えた。

 

 

「なんだありゃ?」

 

 

立体機動をする為に兵士は可能な限り、身軽にするのが常識である。

なのでわざわざヘルメットと盾を装備して壁上で活動する意味が分からない。

 

 

「罠か!」

 

 

何も考えず、巨人化して壁を乗り越えようとすると奴らが牙を剥くとライナーは予想した。

おそらく盾は爆風を守る為に装備しており、壁を登る巨人に爆弾を落としてくるのだろう。

別に爆弾自体は脅威ではないが、手が滑って落下すれば鎧の肉体に打撃を受ける。

そうなれば、兵士たちが愛用する刃が通用するかもしれない。

 

 

『なるほど、エルヴィン団長は俺が馬を狙うのはお見通しという事か…!』

 

 

もし、エレンが壁を乗り越えるならシガンシナ区の中央で巨人化する必要はない。

だからあれは、馬からエレンに目標を移す策略に見せかけた二重の罠。

そのまま馬を狙おうと壁を登れば、爆弾で無理やり落下させる罠だと気付いた!

 

 

『…考える時間もくれねぇってか。全くこの世って残酷だな』

 

 

ライナーは、エルヴィン団長の策略を看破し、エレン巨人体に向かって走り出した。

ただ、彼にとって予想外なのは、あの部隊の存在をエルヴィン団長も知らなかった事だ。

まさか指揮系統が2つに別れているとは、頭の回転が早いライナーも気付ける訳が無い。

だって壁の外に出て来る部隊など調査兵団以外に居ないのが常識だからだ!

 

 

『よし、来やがった!さすがアルミン!作戦通りだ!』

 

 

エルティアナに扮したフローラの部隊の存在を知らないエレンは、何も考えていない。

ただ、自分の役目を全うしようと待ち構えていた。

 

 

『ベルトルトはどこだ?』

 

 

あとは、ベルトルトが超大型巨人になれば戦況は一変する。

元対人立体機動部隊の兵士たちの集中攻撃に寄って一方的に奴らを殲滅できる。

 

 

『まあ、一発強いのを入れねぇと気が済まねぇけどな!』

 

 

初戦は経験値の差で鎧の巨人に敗北してしまった。

あれほど屈辱的で情けない事は無かった。

 

 

『まぐれかも知れねぇけど、お前には一回勝ってんだ』

 

 

だが、2回目のユトピア区防衛戦では、同期の援護があったとはいえ勝利した。

だから硬質化を扱えるようになったエレンは今度こそ糞野郎を殴り倒してやろうと思った!

 

 

『今度こそ決着をつけて!!ここがどこだか分からせてやる!!』

 

 

数多くの犠牲者たちの屍のおかげでエレンはこの地で活動で来ている。

今までの犠牲になった人々の想いを乗せて両手を硬質化し、鎧の巨人に備えた。

 

 

『チッ!!たった二ヶ月で硬質化を使いこなすとは!!ケリつけねぇとヤバいな!!』

 

 

巧みに両手の指と手の甲を硬質化したエレン巨人体を見てライナーは焦った。

ここで奴を倒さないと今度こそ、完璧に座標を発動しかねないと!

 

 

『ああ、そうだ。これで終わりにしてやる!!』

 

 

全身全霊でエレン巨人体を殴りにかかった鎧の巨人は、見事にエレンに躱されてしまった。

すぐさまその場で踏ん張って足を踏み出して方向を変えてもう一度殴りにかかった!

 

 

『なっ!?』

 

 

しかし、それを予想していたエレン巨人体は、鎧の巨人の左頬を殴りつけた。

ただでさえ巨人の胴体を粉砕する殴打なのに硬質化のおかげで威力が倍増していた。

あっさりと左顔面の装甲が大きく崩れ落ちて鎧の巨人は民家に激突した!

 

 

『野郎!!』

 

 

鎧の巨人は追撃された拳を両腕でガードし、その場に踏ん張った!

そして自身の重量を活かしてタックル攻撃を仕掛ける!

 

 

「チッ!!この手は使いたくなかったが!!」

 

 

またしても、躱されたので鎧の巨人は戦略を変える事にした。

どうせエレン以外は自分を攻撃できずに待機しているのは知っている。

だから、ライナーは自分を基点にベルトルトにこの場一帯をぶっ飛ばしてもらう事にした。

 

 

『下手に刺激すれば、大爆発を起こすベルトルトを狙えないはずだ!』

 

 

ベルトルトの危険性に関しては、調査兵団なら理解している。

エレンを拉致した鎧の巨人を追跡した際にベルトルトのせいで追手が壊滅したからだ。

それに一撃で殺さない限り、巨人化できるので牽制できると踏んだ。

 

 

〈ぐおおおおおおおおおおお!!〉

 

 

超大型の巨人の大爆発ですら鎧の巨人は耐えることができる。

だからベルトルトにその準備をしてもらう為に咆哮をして合図を送った。

それを目撃したハンジ分隊はエレンの護衛班と合流した。

 

 

「ジャン、ベルトルトの姿を見かけたかい?」

「いえ、まだです」

 

 

ハンジ分隊長の質問にジャン一等兵は即答をした。

未だに待機する事しかできない自分に不甲斐なさを感じている。

 

 

「でも、今の合図でベルトルトは動くはずだ!」

 

 

ウォール・マリアでエレンが連れ去られたきっかけは、超大型巨人の爆発だった。

50mの壁から落下して大爆発したせいで地上に居た兵士たちが死傷して隙ができてしまった。

だからアルミンの案でわざわざシガンシナ区の中央で戦っていた。

 

 

「…すぐには巨人化できないはずなんだけどね」

 

 

アルミンの作戦を実施する上で致命的なのは、市街地でもベルトルトが巨人化できるという事。

つまり、このタイミングで爆発されたらこの場に展開している部隊は全滅してしまう。

だが、巨人に捕食しないと能力を奪えない関係上、エレンはそれまで生かすと考えた。

それを見抜かれていると予測したライナーは笑った。

 

 

『そう思うだろ?だが、あいつは変わったんだ』

 

 

ライナー・ブラウンは、ベルトルト・フーバーがある時を境に変わったと実感した。

一見すると喋り方も性格も言葉遣いも変わっていない様に見える。

しかし、物事を割り切る事ができてすぐに行動に移れるようになっていた。

 

 

『なあお前ら、ベルトルトを舐め過ぎだろう』

 

 

棒立ちになっている調査兵を確認したライナーはすぐに相棒の動きが見えた。

エレン巨人体が鎧の巨人の居る場所に向かって進んでいると異変を感じ取った。

 

 

『信煙弾?』

 

 

突然、エレンが進もうとした道から緑色の煙が立ち登った。

作戦外の出来事に彼は戸惑ったが、鎧の巨人を無視できずに進もうとした。

 

 

『あれ?』

 

 

ところがエレンはその場で躓いてしまった。

なんでかって?

巨人の部位でも柔らかい膝裏を鋭利な刃物で切り裂かれたからだ!

 

 

「ライナー今だ!!」

 

 

誰もが想定外の信煙弾に注目した隙にベルトルトは動いた。

卓越した立体機動で目的の巨人に迫って両膝裏を切り裂いた。

そして相棒に向かって呼びかけた!

 

 

「しまった!」

 

 

索敵と巨人同士の戦闘に巻き込まれない様に距離を取ったのが運の尽き。

すぐさまオルオとハンジが動こうとしたが、遅かった。

必死に立ち上がろうとしたエレンの顔面に向かって鎧の巨人は思いっきり殴り掛かった!

鎧の巨人と違って生身の巨人は、大きく顔面を凹ませて民家に突っ込んだ。

 

 

「この!!」

 

 

ハンジ分隊に所属していた調査兵が鎧の巨人に襲い掛かろうとした…その時!

 

 

「ごはっ!!」

 

 

背後から出現したベルトルトによってうなじを削がれて兵士は絶命する未来が確定した。

それを確認するまでもなくアンカーを射出して別の兵士の首を貫いた!

 

 

「なっ!?」

 

 

ジャンやコニーは、かつての腰巾着野郎の行動に驚愕した。

誰かに流されるままに行動していた弱虫の彼が積極的に殺人をしていたのを見たからだ。

うなじを削がれた兵士が地面に激突したと同時に着地をしたベルトルトは双剣を構え直した

 

 

「やあ、みんな久しぶりだね」

 

 

気絶したエレンを鎧の巨人が回収するのを目撃したベルトルトは時間稼ぎをする事にした。

わざとらしく【普段通りのベルトルト】を演じる。

 

 

「お、お前…ベルトルトか?」

「ジャン、君はいつから馬の知能未満まで退化したんだ?僕に決まっているだろ?」

 

 

殺人に迷いが無かったベルトルトを目撃したジャンは、本当に同一人物かと疑ったほどだ。

鎧の巨人の肩に乗りながら「本当は殺したくなかった」とのたまっていた奴だったはずだった。

 

 

「おい、ベルトルト!!本当に敵なのか!?殺し合わないといけないのか!?」

「コニー、君は何を言っているんだ?敵なら殺すべきだし、実際に殺して見せたじゃないか」

 

 

駐屯兵を殺す羽目になったコニーは、ベルトルトの嘆きを良く理解してしまった。

なので「本当は殺したくないんだろう!?」と告げたが、彼はもう手遅れになっていた。

 

 

「今から僕は爆発するよ。死にたくなかったら逃げると良い」

 

 

戦闘に支障が出ない耳に切れ込みを入れたベルトルトは、目の前の敵に対して警告をした。

いつでも超大型巨人になって大爆発を起こす事ができると!

 

 

「ほら、どうしたんだい?5年前にも僕を見て無様に逃げ出したじゃないか?」

 

 

ここぞとばかりにベルトルトは、何もできない調査兵団を煽る。

5年前にシガンシナ区の外門を蹴り破って巨人を侵入させた張本人は笑っていた。

既に彼は、敵ならば躊躇なく殺せるフローラに匹敵するほどの悪魔になっていたのだ。

 

 

「ベルトルト!!話をしよう!!」

「……アルミンか」

 

 

いざ、爆発しようとすると目の前にアルミンが現れて交渉をしようと試みていた。

このまま爆発しても良いが、少なくとも死ぬ理由くらいは教えてあげよう。

104期訓練兵として一緒に過ごしてきたベルトルトは、最後の温情で彼の話を聴く事にした。

 

 

「これから君たちは死ぬのに何の話をするんだ?避難する時間でも稼ぐ気か?」

「僕たちはもう一回手を取り合う事ができるはずだ!!」

 

 

それは、アルミンの本心だった。

だが、彼以外はそんな事が叶う訳がないと分かっている。

既に104期兵やハンジ分隊は鎧の巨人に注視して動こうと試みている。

アルミンの話にベルトルトが気を取られた瞬間、立体機動で鎧の巨人に雷槍をぶち込むつもりだ。

 

 

「そのくだらない話を聴き終えたら全員死んでくれるか!?」

 

 

ベルトルトもとっくの前にアルミンの意図など見抜いている。

アルミンと会話しながら鎧の巨人の負傷状態を確認していたのだ。

もし、爆発した際に装甲で守りきれずにエレンを死なせれば、それこそ元の子もない。

 

 

「僕たちの要求は、エレンの引き渡しと壁中人類の死滅!それだけだ!」

 

 

絶対に双方の願いが同時に叶わう訳がない。

戦闘を話し合いで止めようとしているアルミンですらそう思っている。

 

 

「これが嘘偽りのない現実だ!アルミン!!もう全て決まった事なんだ!!」

 

 

ベルトルトが生まれた故郷では、もうじき戦争が起きようとしていた。

長年に渡って超大国と君臨したせいで腐敗しきった祖国は敵を作り過ぎたのだ。

人類を支配する巨人の帝国を打倒したマーレは、どこかの歯車が狂ってしまった。

巨人から人類を救ったはずの国家は、今度はその力で周辺国家を吸収合併し殺戮を繰り返した。

 

 

『そう、僕たちが生まれる前から決まってたんだよ』

 

 

ほぼ全ての国家を敵に回して追い詰められた祖国は起死回生に今なお、巨人の力に縋る有様だ!

しかも、軍部上層部どころか民衆ですらその間違いに気付いていない。

もうじき空から脅威がやって来るというのに未だに彼らは巨人の力を過信していた。

散々馬鹿にしてきたエルディア帝国の二の舞になろうという事に祖国は気付いていなかった。

 

 

「誰が、誰がそんな事を決めたんだ!?」

 

 

そんな事情などアルミンが知るはずは無い。

自分たちを殺そうとするのに理由があると思った彼はベルトルトに返答を求めた。

 

 

「すまない…」

「なんだって!?聴こえないよ!!」

 

 

小声でベルトルトが謝ったせいでアルミンは彼がなんて言ったか聴き取れなかった。

右耳に右手を当ててメガホンの様にして聞き耳を立ててもう一度、発言を聴こうとした。

 

 

「僕だよ」

「え?」

 

 

ベルトルトは隠し持っていた拳銃でアルミンに向かって発砲した。

右脇腹部を撃ち抜かれたアルミンは何が起こったか分からないまま、地面に倒れ込んだ。

 

 

「アルミン!!」

 

 

建物の死角に隠れていたミカサは、仰向けに倒れたアルミンを助けに行った。

 

 

「ああっ!!」

 

 

下腹部から出血しているのを目撃したミカサは必死に両手で血を止めようとした。

だが、その生暖かい鮮血は指の隙間から流れて地面を少しずつ血で染めていく。

 

 

「せめて苦痛なくあの世に送ってあげるよ」

 

 

敵勢力に死ぬ理由を伝えたベルトルトは巨人化しようとした。

 

 

「ん?」

 

 

ところが、後方で爆発音が聞こえてベルトルトは振り返った。

瞬殺されて地面に倒れ込む鎧の巨人と生き生きと立体機動をするエレンが見えた。

どうやらエレンが気絶したと勘違いした鎧の巨人が奇襲攻撃を喰らったようだ。

 

 

『へへへ!!ざまぁ見ろ!!オレがそんな簡単に負けるかよ!!』

 

 

実際、エレンの合図でハンネス班が鎧の巨人の膝裏に雷槍をぶち込んだ結果である。

まんまとしてやられたのを目撃したベルトルトは、再び敵戦力と向き合った。

 

 

「なるほど、君らの方が一枚上手だったいう訳か」

 

 

このまま爆発してしまうと目的であるエレンまで消し炭にしてしまう。

そう考えたベルトルトは、この場に居る人間を皆殺しにすると決意した。

 

 

「じゃあ、ちゃんと手を汚す事にするよ」

 

 

部下を撃たれて激高したオルオの双剣を一本の刃で受け止めたベルトルトは笑う。

既に『自分に意思が無い』という欠点は、フローラのおかげで克服した。

皮肉にも一緒に特訓に付き合ってくれて最後は殺し合いをしたおかげで彼は更に覚醒した。

 

 

「いっ!?」

 

 

敵が持っていた銃を投げつけられて一瞬だけ怯んだオルオの首に向かって刃が迫る!

それをミケ副団長が双剣で受け止めて傍に居た兵士たちがベルトルトを襲撃した。

一方、ベルトルトは刃を受け止められた瞬間、後退りして刃を後ろに退いて構え直した。

 

 

「ぐぼっ!?」

 

 

まず1人の兵士の首に向けてアンカーを突き刺し、ワイヤーを巻き取った。

いきなり知り合いが殺された兵士は動揺して動きが止まる。

 

 

「ぐっ!?」

「むっ!?」

「ぎゃっ!?」

 

 

ミケとオルオが追撃しようとした瞬間、再びアンカーを射出して致命傷をの兵士をぶつけた。

その直後、実力者たちが倒れ込んだのを見ていた兵士に狙いをつけた。

 

 

「うぎゃあああああ!?」

 

 

すかさず刃で敵兵の腹を貫いたベルトルトは近くあった民家にアンカーを刺して立体機動に移る。

その際に刃に突き刺さった兵士を力一杯投げつけて近くに居た兵士たちにぶつけて足止めをした。

一方、その頃、104期兵たちは瀕死になっているアルミンの止血を試みていた。

 

 

「アルミン、しっかりしてぇ!!やだぁ!!」

 

 

涙ぐんだミカサは、複数のタオルで縛られたアルミンの傷口を抑えていた。

涙で視界が揺らいでおり、鼻からは鼻水が垂れ続けていた。

無言で止血をしようと試みているコニーとジャンは分かっていた。

もう、アルミンは助からないと…。

 

 

「ミカサ、傷を圧迫しないでください!!負傷した内臓の傷が悪化します!!」

 

 

サシャは何度もミカサを説得しようとしたが、ミカサは動かない。

もし、少しでも手を離せば大量に出血してアルミンが死ぬと錯覚していた。

それほど幼少期から一緒に居た存在が死ぬ事に耐え切れなかったのだ。

 

 

「何をしているの!?」

 

 

騒動を受けて駆けつけて来たペトラ・ラルはすぐに現場の状況を察した。

 

 

「アルミンが!!アルミンが撃たれたんです!!」

 

 

両手に付いた血が冷えていく現状がアルミンの死を意識させた。

そのせいで子供の様にミカサは泣きじゃくりながら幼馴染の傷口を抑え続けていた。

 

 

「馬鹿!!早く兵長の元に移動させなさい!」

「……え?」

「兵長の注射器で巨人化させれば助かる!!急いで兵長の元に運びなさい!!」

 

 

ペトラは、大切な同僚や部下、先輩を失い続けたからミカサの気持ちは分かる。

しかし、助かる手段がある以上、止血したなら兵長の元に届けるように告げた。

 

 

「た、助かるんですか?」

「今なら巨人化能力者もいる!食わせればきっと元に戻るから急いで!!」

 

 

アルミンが助かると知ったミカサは、ようやくアルミンの腹から両手を放した。

そしてさっきと変わって大切な人を射撃したベルトルトに憎悪を抱いた。

 

 

「ジャン、コニー、サシャ!手を貸して!!」

「「「了解!」」」

「ミカサも…ミカサ!?どこに行くの!?」

 

 

急いでアルミンを兵長の元に運ぼうとしたペトラは、ミカサが単独行動したのを目撃した。

呼び止めたが、ミカサは仇を討とうとベルトルトの居る場所に向かって立体機動に移った。

 

 

「ベルトルト!!」

 

 

どす黒い赤色の粘液で汚された民家の屋根にベルトルトが居た。

ちょうど3人目の調査兵の首を刎ねて返り血を浴びたところだった。

フローラが巨人の首を刎ねる動作を真似した彼は、必要以上に腕が痛むな…と考えていた。

 

 

「ミカサか!」

 

 

知り合いが来た事でようやく過去の自分と決別できる好機にベルトルトは笑った。

ちょうど、仲が良かった友人を殺す実感をしっかりと手で味わおうとしようとしたのだ。

そうすれば、今度こそ自分を惑わす悪魔の末裔共と決別できると考えていた。

 

 

「ああ、嬉しいよ。最強の君が来てくれて」

 

 

さすがに射撃じゃ殺人を自分の肉体に実感として伝える事はできない。

だから、殺す予定の知り合いを探すつもりだったが、手間が省けて感謝すらしていた。

 

 

「やあ、ミカサ。君もここに転がっている骸の仲間入りになりに来たの?」

「よくもアルミンを!!」

 

 

屋根の上で対峙した104期南方訓練兵団の実力者たちは双剣を構えた。

主席で卒業した女と実力が発揮できずにNO.3の座を手にした男が対峙する。

双方とも二桁の現役兵士を殺害した同士、実力は互角であった。

 

 

「仕方ないだろ?あんな喋り方をしたら殺してくださいって言っているもんだったよ」

「この野郎!!ぶっ殺す!!」

 

 

鬼神と化したベルトルトの挑発に乗ったミカサは屋根の上を駆け出す。

そんな彼女に向かって彼は操作装置を弄って左側の刃を投擲した。

すぐさま、彼女は左手の刃で払って右側のアンカーを射出する!

 

 

「ふん!」

「うっ!?」

 

 

しかし、アンカーを躱したベルトルトは伸びきったワイヤーを力強く引っ張る!

バランスを崩したミカサは、姿勢を変えて何とか転倒しない様に堪えた!

その隙にベルトルトは、残った右手にあった刃をミカサに向かって投げつけた!

急いでワイヤーを巻き取ろうとしたミカサは、目の前の刃を見て弾き返すのを優先した!

 

 

「じゃあね」

 

 

ミカサが刃を弾いた時、一瞬だけ操作装置を弄るのを忘れてしまった。

そのせいで更にワイヤーを引っ張られた彼女はバランスを崩して屋根の上で転倒した。

すぐに立ち上がったが、その隙に接近したベルトルトは双剣を装備していた。

彼女が視線を上げた時には、逆手持ちした彼の刃が自分の首に向かって伸びる光景が見えた。

 

 

「させねぇよ」

 

 

刃同士が激しくぶつかり合って巨人のうなじを削ぐ為に製造された刃は大きく曲がった。

わずか10cmズレていたらミカサの頸動脈は切り裂かれていたほどにギリギリだった。

 

 

「よう、坊主!久しぶりだな」

 

 

ミカサの窮地を救ったのはハンネスだった。

アルミンが撃たれたと知ってミカサが先走らないかと心配して後を追っていたのだ。

その心配は功を奏してなんとか双方の戦闘に介入し、彼女に突きつけられた刃を叩き落したのだ。

 

 

「おじさん…」

 

 

追撃をする予定だったベルトルトは、ひとまず後退して双剣を構え直した。

ミカサとの決闘に介入してきた兵士に見覚えがある。

それでも、知り合いなら殺すつもりだったが、その兵士だけは彼も思うところがあった。

 

 

「…5年ぶりだな」

「はい、おじさんのおかげで僕は助かりました」

 

 

自分が無力だったせいでエレンの母が喰われた事にハンネスは後悔していた。

しかし、エレンとミカサを避難船に送り届けた後、乗馬して民間人の避難誘導をしていた。

1人でも住民を救う事こそが、自分に課せられた贖罪として活動していたのだ。

そこでベルトルトと出会った。

顔が痩せこけてすぐにでも死にそうだった黒髪の坊主をハンネスは自分の後方に乗せた。

 

 

「なあ、なんで俺を殺さなかった?背後からブスリといけただろう?」

「あの時の僕は無力でした。だから必死におじさんの背中にしがみ付いたのは事実です」

 

 

巨人化を解除したベルトルトは、疲労で動けないアニと一緒に50mの壁上に居た。

すぐに哨戒中の部隊に発見されてアニは保護されて馬に乗せられたが、ベルトルトは無理だった。

地上に降ろしてもらった直後に兵士が巨人に喰われてその隙に彼は必死に逃げた。

そして逃げた先でお酒臭い金髪の兵士に馬に乗せてもらったのだ。

 

 

「そうか」

「そうです」

 

 

ハンネスは避難船が出航した以上、坊主の為にシガンシナ区から脱出しなくてはならなかった。

だから巨人と交戦するエルティアナ支部長代行に「必ず戻ってくる」と告げて内門を出たのだ。

シガンシナ区に地獄絵図をもたらした元凶を後ろに乗せて馬を走らせていると知らずに…。

 

 

「おじさん、早く逃げてください」

「それは出来ない相談だな」

「もうじき変異種50体がこのシガンシナ区を包囲します。今なら逃げられるかも知れません」

 

 

目の前のおっさんが居なかったらベルトルトはこの場に居なかった。

だからせめて彼だけでも逃がそうとしたが、ハンネスは断った。

 

 

「わりぃな、必ずここに戻って仕事をするって上官に伝えちまったんだよ」

「そうですか……」

 

 

ベルトルト・フーバーはこの世界は残酷だと知っている。

命の恩人だとしても殺さないと…いや、殺さないと前に進まないと実感した。

 

 

「ミカサ!ぼさっとするな!!」

「は、はい!!」

 

 

ハンネスさんが乱入してくると思わなかったミカサは2人の会話中でも呆然としていた。

しかし、ハンネスの叱責で正気を取り戻した彼女は、すぐに彼の背後を守る様に双剣を構え直す。

 

 

「坊主、どれだけ成長したか、みてやるよ。かかってきな!」

 

 

右手で手招きをしたハンネスを見てベルトルトは腹を括った。

自分の背後では、爆発が発生して鎧の巨人が動き出しているのが実感できる。

だが、彼はライナーの手を借りる気は無かった。

 

 

「最後に伝えさせてください。助けてくれてありがとうございます」

「おう!どういたしまして!」

 

 

既にベルトルトの戦闘力と巨人化に警戒して他に誰も交戦する気がない。

ミケ副団長は鎧の巨人の継承者を仕留め損なった瞬間、すぐに内門に向かった。

2体の巨人が出現しない限り、主力である対人立体機動部隊が動かないせいだ。

 

 

「見せてあげるよ。僕の成長した姿を……」

 

 

一番仲が良かったフローラと殺し合って戦術を継承しているベルトルトに隙は無い。

無自覚に女悪魔に感化されていたベルトルトは、ミカサ以上の戦闘力を2人に見せる事となった。

 

 

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