進撃の巨人2~名もなき兵士という名の悪魔~   作:Nera上等兵

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162話 スラバ要塞に突撃した反乱兵の最期

【平和】とは、戦争の準備する期間のことである。

それが示されたのは、予想外な結果が世界に知れ渡った結果である。

 

マーレが誇る戦士隊は、各国の軍事力を凌駕し、無敵の存在とされた。

845年、マーレは【顎】、【女型】、【鎧】、【超大型】の4名に始祖奪還作戦を託す。

しかし、5年が経過しても何の進展も見られなかったので更に【獣】と【車力】を投入した。

さすがに6名の戦士を投入すれば、何かしら成果を出すだろうと思われたが、それは違った。

 

 

「嘘だろう…」

 

 

エルディア人戦士隊の隊長、テオ・マガトはあり得ない光景を見た。

投入した戦士隊のうち2名が安否不明になり、【鎧】と【獣】が瀕死の重傷で帰還した。

そして唯一無傷だった者は、かつて楽園送りした人物で【顎】の戦士を喰って継承していた。

【車力】に至っては、パラディ島の武装勢力が巨人に捕食させたと報告があったので…。

おそらく安否不明の【超大型】と【女型】も能力を奪われたと考えていい。

 

 

「ジーク!?一体何があった!?50体の異形の巨人はどうした!?」

うぇああ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!?

 

 

特に【驚異の子】と異名があったジーク・イェーガーはかなりの重傷だった。

防護巡洋艦の設備では治療できず、ダルエスサムラー港の病院で治療を行なった。

しかし、股間に強力な毒を盛られたらしく懸命の治療が半年以上も継続された。

一方、防護巡洋艦の乗員にスパイが居たらしく戦士が事実上、全滅したと世界にバレた。

 

 

「我々は中東連合に加盟する!マーレから独立をしたと世界に示すのだ!!」

 

 

そしたらマーレ南東部に位置する半島で複数の属州が武力革命で独立宣言をした。

更に周辺にあった中東諸国が手を組んで独立した属州を取り込み中東連合となった。

平和を謳歌していたマーレは、突然の独立に驚愕し、マーレ陸軍1個師団を差し向ける。

しかし、平和ボケして砲兵すら連れて行かなかった軍隊はあっという間に返り討ちに遭った。

これにより、属州の独立運動を支援したとし、マーレは中東連合に宣戦布告した。

 

 

「まあ、なんやかんやあってマーレの勝利で終わるだろうがな」

 

 

開戦当日に放ったマーレ軍のカルヴィ元帥の一言がマーレの総意を示していた。

その予想が外れると知ったのは、僅か3日後の事であった。

 

 

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中東連合のトップ、バイバルス・ロレンス統合作戦本部長の発言が未だに耳から離れない。

 

戦争から煌めきと魔術的な美がついに失われてしまった。

士官学校を卒業した名家の御曹司が歴戦の下士官の荒い歓迎で成長する事は無くなった。

砲兵の支援の元、兵士と共に危険を分かち合い馬で戦場を駆け回り決戦で運命を決する。

そんな事はもう無くなった。

 

これからの英雄は、安全で物静かな執務室で書記官に囲まれながら座る。

一方、何千という兵士が電話1本で機械によって無情に殺されて屍の山を築く。

国家総動員を用いた戦争は、もはや女子供も間接的に参戦し、彼らも死ぬ事になるだろう。

それは、古来に発生した民族浄化という生易しいものではない。

一度発動したら制御不可能な破壊を産み出すシステムはいくらでも完成している。

 

もはや、人類は自分たちを滅ぼす道具を手に入れて取り返しのつかない所まで到達した。

人類の栄光と繁栄の先に滅亡が待っているのは間違いないと断言できる。

 

それでも我々は“勝利”を求めなければならない。

先人たちの努力そのものを否定するなど“神”にすらできやしないのだから。

 

 

「ああ、統合作戦本部長の仰るとおりだったな」

 

 

アブドゥル・ラフマーン・ザイールは、反中東連合軍に所属する将校である。

元々は兄のモハマンド中佐と共に中東連合軍に所属していた准将だった。

かつての中東連合は、マーレとの戦争を【解放戦争】と呼んでいた。

当時は本当に誰もがそう思っていたが、今は見る影もない。

 

 

「ああ、最悪だ……」

 

 

今では『自分たちはなんて馬鹿げた戦争を仕掛けたんだ』と後悔している。

マーレ軍に協力している中東連合軍に所属していた2万3千名の兵士も同じであった。

中東連合の希望とされたスラバ要塞は、今となっては世界に悲劇を与え続ける悪魔の居城だ。

今すぐにでも地上から跡形もなく抹消しなければならない。

 

 

「まだあいつらは健在だ……」

 

 

マーレに宣戦布告された中東連合は、開戦当日から快進撃を続けた。

マーレ陸軍は約100万名が所属し、50個師団を擁したが、実際に動けたのは僅か数師団であった。

属州の独立で1個師団を差し向けてきたのだが、あれこそがマーレの最精鋭部隊だと発覚した。

……砲兵すら同行させないという舐めプレイの部隊が最精鋭なら、あとは消化試合だった。

僅か2週間でマーレ軍は9個師団を撃破されてマーレ南部の都市を中東連合軍が占拠した。

ここまでは良かった。

 

 

「悪魔に魅入られた奴らが…」

 

 

追い詰められたマーレの首脳陣は、異形の巨人を初めて正規の戦争に投入する事を決断した。

主にパラディ島に試験的に送り込んでいた【異形の巨人】を中東連合軍にぶつけたのだ。

うなじを潰しても、いくらでも復活できる異形の巨人に中東連合軍は惨敗を繰り返した。

2週間かけてマーレ南部の都市を占領したのに僅か4日でマーレ国外に撤退する羽目になった。

当然、マーレ軍は、敗走する中東連合軍に異形の巨人の群れを襲わせた。

これにより撤退戦も含めて中東連合軍の死者が6万人を超える大惨事となった。

 

 

「あの【悪魔の力】に魅入られて魂を売った悪魔の手先が……」

 

 

誰もが異形の巨人の群れに勝てないと悟っていたが、転機が訪れる。

前線を視察していた観戦武官*1が【有機リン酸系の神経ガス】を戦場に投入したのだ。

史上初めて使用された【化学兵器】は、異形の巨人の群れを討伐してしまった。

その観戦武官は、その兵器を“タブン”*2と説明して生産方法を中東連合に提供した。

巨人は呼吸を必要しないという常識に囚われて毒ガス以上の発想が無かった故の盲点だった。

すぐさま中東連合は、巨人に通じる新兵器に歓喜したが、それは終わりの始まりだった。

 

 

「これ以上、人類の住める土地を奪う前に何とかしなければならない」

 

 

今思えば、あの観戦武官は【悪魔】だったのかもしれない。

中東連合は、支援してくれる諸外国の協力を得て化学剤を52種以上*3も開発して使用された。

しかし、使用した場所は、マーレの領土ではなく中東連合加盟国の領土であった。

既に異形の巨人の大群が中東連合の領土に侵入していた為、自国内で使用するしかなかった。

確かに効果はあったが、効果があり過ぎて更に狂信的な化学兵器の開発と使用に繋がった。

殺傷力を上げる為にサリン*4やVX*5、ヒドラ*6といった化学兵器を積極的に投入したのだ。

その結果、戦争開始から5ヵ月で中東連合の領土の2割が化学兵器で汚染される事となった。

 

 

「我々はその為に立ち上がった!」

 

 

当然の事ながら加盟国の領土に強力な化学兵器を散布する中東連合に亀裂が走った。

特に被害が大きかった2カ国は、開戦から半年後に中東連合を脱退し、マーレ軍に加勢した。

それに焦った中東連合軍の首脳部は、更に禁忌を犯した。

 

 

「もう二度とあの悲劇を起こしてはならない!!」

 

 

化学兵器を過信し過ぎて狂った中東連合軍は、巨人ではなく民間人を標的にしてしまった。

なんと、マーレ南部にある11カ所の主要都市で大量のサリンを散布し、民間人を虐殺した。

民間人の死者5万8千人、重軽傷者68万人という前代未聞の大事件にさすがのマーレも動いた。

マーレ首脳陣は、初めて総動員令を発動し、1000万以上の兵力を中東連合に差し向けた。

 

 

「ここで終わらせる!」

 

 

しかも、何も知らされずマーレの領土に侵入した中東連合軍5千名も巻き添えにされてしまった。

これにより、中東連合に致命的な亀裂が入った。

開戦から1年後、中東連合軍が分裂し、戦争を継続する正規軍は劣勢に追い込まれた。

ところが、戦争に参加していない諸外国による武器貸与(レンドリース)法と海外拠点を確保する。

既に【巨人を行使するマーレから人類を解放する】という建前を失っていた正規軍は更に狂う。

今度は、人類を対象とした毒ガスの開発に乗り出すほど暴走して今に至る。

 

 

「勇敢なる諸君!よくぞここまで来てくれた!」

 

 

中東連合軍アブドゥル・ラフマーン・ザイール元准将は塹壕に潜む将兵たちに語り掛ける。

 

 

「我々の目標は、スラバ要塞にある通信タワーとデータセンターを破壊する事である!!」

 

 

中東連合が所有する要塞の中でスラバ要塞は、最新鋭の技術が惜しみもなく使用されている。

要するにこの要塞を地上に残したままだと必ず悲劇が繰り返されるのだ。

それほどまでにこの要塞に存在する施設と兵器がヤバすぎた。

 

 

「我々は、人類の暴走を止める為にマーレと手を組んで今に至る!!」

 

 

この戦争に正義も悪もない。

悪魔の手先が人類を滅ぼすか、それを阻止するかの戦争である。

エルディア人以外の民族、国家、宗教、価値観を越えて団結した。

全ては【最盛期のエルディア人の悪行】に匹敵する悪魔たちを滅ぼす為に!

 

 

「マーレ軍の合図と同時に総員突撃を開始する!!」

 

 

このスラバ要塞の丘を降っていくとスラバ軍港が存在する。

本来は、この軍港を守る為にスラバ要塞があったが、今では立場が逆転した。

現在、スラバ湾に集結している中東連合艦隊はスラバ要塞を守る為に存在する。

 

 

「準備は良いか!?」

「「「「イェッサー!!」」」」

 

 

ようやくエルディア人と同格まで堕ちた悪魔の手先共をここまで追い詰めた。

准将の質問に異議を唱える者などこの場には存在しない。

准将の考えを肯定する様に将兵たちは一斉に返答をした!

 

 

「よろしい!!臨戦状態で待機せよ!!」

「「「「ハッ!!」」」」

 

 

もうじきマーレ軍が一斉に砲撃を開始する。

そして合図が出た瞬間、マーレ陸軍1個師団と同調する様に2万以上の同志たちが武器を構える。

 

 

『……砲撃が開始されたか』

 

 

地平線の彼方まで張り巡らされた塹壕は、兵士の身を守る為に存在しない。

悪魔に魂を売り渡した中東連合軍残党を包囲するものであった。

1分、5分、20分、30分……1時間、2時間!まだ砲撃が途切れない。

鹵獲した新型大砲を使って砲撃をするマーレ陸軍は、未だに砲弾が尽きないようだ。

そして砲撃が開始してから3時間後、運命の時が訪れた。

 

 

「本部から突撃命令が出ました!!」

「よし、総員突撃!!私に続け!!」

 

 

通信兵から報告を受けた反中東連合軍の軍団長は、命令を下した。

ザイール軍団長が真っ先に塹壕から這い出ると周囲に居た兵士全員が続く。

同時にマーレ陸軍1個師団が塹壕から飛び出してスラバ要塞に向かって走る。

友軍がぶっ放した砲弾によって地面は穴だらけだが、気にする事はない。

どうせ、死ぬのだから。

 

 

「飛行船です!!援護する気なんでしょうか!?」

「余計な事を考えるな!走れ!!」

 

 

前方の上空には、マーレ軍に所属する大型硬式飛行船150隻が飛んでいる。

4万以上の兵力を援護する様に進む飛行船は確かに頼もしい。

だが、ザイールは知っている。

 

 

「どうせ囮にもならん!!」

 

 

マーレ軍が擁する大規模な飛行船団の遥か上空1万mに変わった物体が飛んでいた。

その正体は、中東連合軍残党が所有する早期警戒管制機*7である。

戦争で驚異的な進化をした電池と通信技術で作られた無人航空機(ドローン)は、随時に地上に情報を伝える。

 

 

「報告申し上げます!マーレ軍と()()()による大規模な攻勢が確認されました」

「速やかに中東連合艦隊に情報共有(データリンク)を送れ!」

「ハッ!」

 

 

スラバ要塞の通信兵が上官に情報を報告し、命令通りに情報を艦隊に送った。

そう、この戦争は既に現在進行形(リアルタイム)で友軍に随時情報を伝達できる様になっていた。

 

 

「艦長、スラバ要塞から大規模な攻勢ありとの事です!」

情報共有(データリンク)は?」

「既に完了済みです!」

「合戦準備ヨシ!」

「射撃準備ヨシ!」

 

 

今度はスラバ湾に浮かぶ中東連合艦隊の旗艦で動きがあった。

ロースカロライナ級戦艦*8の艦橋で部下からの報告を受けたスレイマン海軍大将は決断する。

 

 

「目標!!反中東連合軍及びマーレ陸軍!撃ちぃー方ぁ始めぇ!!」

 

 

スレイマン海軍大将の号令により、中東連合艦隊が砲撃を開始した。

一昔前までは地上に乗せられなかった砲台が次々と砲撃を繰り返す!

高速で飛んでいく砲弾の雨は、正確にスラバ要塞に向けて侵攻する敵軍の真上に降り注いだ。

 

 

《スラバ要塞コントロールからグラーフ・ツェッペリンへ。マーレ航空船団の撃墜を許可する》

 

 

専用回線でグラーフ・ツェッペリン級航空母艦*9にマーレ飛行船団の撃墜許可が出た。

すぐに甲板に待機していたMe155級“迎撃戦闘型の無人航空機(インターセプタータイプドローン)”16機が迎撃準備に入る。

既に洋上発着を繰り返したとはいえ本格的に実戦に投入されるのは今回で初めてだ。

航空母艦にある管制室では、モニターを見て操縦する操縦士とセンサー要員全員に緊張が走る。

 

 

《第1戦闘航空団第2飛行中隊、発艦を許可する》

「了解、第1戦闘航空団第2飛行中隊の発艦を許可する」

 

 

スラバ要塞の通信タワーと各艦船のレーダーにより随時データが更新される。

内線で繋がっている海軍大佐の命令を受けて管理室に居る少佐が復唱する。

少佐の命令によって16機の無人航空機(ドローン)が一斉に航空母艦から発艦をする。

友軍の砲撃に巻き込まれない様に高度7千mまで急上昇し、4航空機編成(フィンガー・フォー)で活動を開始した。

 

 

「貴公らの奮闘に期待する。以上だ」

 

 

無人航空機(ドローン)を管理する少佐は多くを語らない。

皮肉な事に中東連合の領土の2割が化学兵器で汚染されたおかげで無人航空機(ドローン)が誕生した。

化学汚染を恐れてマーレの大軍も反乱軍も侵攻速度を大幅に落としたのが功を奏した。

 

 

 

『そうだ、我々は勝たなければならない』

 

 

無人航空機(ドローン)が誕生した経緯は至ってシンプルだ。

無色無臭の化学兵器が多い為、専用の探知機が無ければ不用意に移動できない。

そこで簡易で作った空飛ぶおもちゃにダイナマイト1本を括りつけた兵器が誕生した。

目視によるリモコン操縦で10m先の建物の裏に居た敵兵をぶっ飛ばしたと記録されている。

そこから様々な発展をして今では、あくまでアシストだがAIによる操縦も可能だ。

日進月歩で進化する無人航空機(ドローン)兵器に少佐ですら冷や汗を掻く時がある。

だが、彼のやる事は決まっている。

 

 

「“勝利”以外の文字は不要である」

 

 

これがこの戦争を一言で表した現状である。

たった1回の勝利の為なら、ありとあらゆる物を捨てる覚悟だった。

 

 

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上空から脅威が迫っているのに地上を走る歩兵部隊は何もできない。

ただひたすらスラバ要塞に向かって突撃する事しかできない。

 

 

「進め!!」

 

 

最新鋭の軍艦からの一斉砲撃が正確にスラバ要塞に侵攻しようとする部隊に直撃する。

既に2割近い兵士が戦死したが、それでもザイール軍団長は叫び続けた!

無様に地べたを這い蹲っても、少しでも前に進もうとした。

 

 

「ザイール軍団長!“斥候型の無人航空機(スカウトタイプ・ドローン)”です!!」

「クソッタレ!!走れ!!とにかく走れ!!」

 

 

部下からの報告を受けてザイール軍団長を筆頭に周囲に居た兵士たちが走る。

それを嘲笑うようにFi157級“戦術斥候型の無人航空機(タクティカルスカウトタイプ・ドローン)”8機が向かって来る。

一部の機器以外は、木材と竹で作られた安価な無人航空機(ドローン)は前線の兵士に恐怖を与える存在だ。

 

 

「うわあああああ!!」

 

 

元々、使い捨ての無人航空機(ドローン)だったが、このスラバ要塞に所属する機体は人力で操縦していない。

完全に自動操縦で一定の地点を経過したら、攻撃を行なって墜落して自爆する機体となっていた。

クラスター爆弾*10や燃料気化爆弾*11、塩素ガス*12やブロモ酢酸エチル*13を積んでいる。

…と報告を受けているが、実際にどんなヤバい物が積んでいるか、身をもって確認するしかない。

歩兵にとってどれだけ出会いたくないか、その場で自決する兵士が居るのがそれを物語る。

鹵獲したAP-14 ゲヴィッター短機関銃(サブマシンガン)をぶっ放して撃墜しようとする兵士が居たが無駄だった。

 

 

「散開!!」

 

 

少しでも被害を減らそうとザイール軍団長は散開を命じる。

さきほどまで一致団結した部隊は、蜘蛛の子を散らす様に進軍を開始した。

必死に無人航空機(ドローン)から距離を取ろうとする兵士たちの頭上で悪魔の尖兵が起爆する。

 

 

「うおおっ!?」

 

 

燃料気化爆弾が起爆し、巨大な火球が兵士たちを焼き尽くされたり、衝撃波で圧死させた。

爆発の直撃を免れた兵も急激に真空になった事で肺が破裂して必死にもがきながら窒息死した。

理想を信じて戦っていた兵士たちの屍が重なり合い、殺風景の景色を彩っていく。

運良く五体満足で地面に転がったザイールは、揺らぐ視界の中で防毒マスクを取り出した。

 

 

「く、来る……」

 

 

元中東連合の准将であるからこそ何が起こるか知っている彼は猛毒マスクを着用した。

それと同時に別の方向から飛んできたFi157級“戦術斥候型の無人航空機(タクティカルスカウトタイプドローン)”がガス弾を発射する。

爆発であった場合は第二波が飛んできた負傷兵に向かって毒ガス弾をぶち込む二段構えとなる。

今回は、ホスゲン*14のガス弾が複数散布された。

無人航空機(ドローン)に搭載できる毒ガスは少ないので直撃さえなければ防毒マスク無しでもなんとかなる。

二段構えの攻撃から辛うじて生き残った兵士たちはヨロヨロと立ち上がって前に進む。

 

 

「舐めやがって……」

 

 

15m級の巨人を即死させる化学兵器を1日4tも使用した中東連合軍に味方すら正気を疑った。

さすがに加盟国が瓦解しそうだったのもあり、中東連合首脳陣は、()()()()()()()()を開発した。

 

 

「なにが人道的な見地に基づいて開発しただ!!」

 

 

()()()()()()()()()()防毒マスクを着用すれば、生命の安全が保障される毒ガスを開発した。

確かに巨人が対象だった従来の化学兵器と違って呼吸器官と眼球を守れば、毒を防ぐ事ができる。

なるほど、今までと違って化学兵器を使用した兵士が巻き添えを受けないので人道的ではある。

…そんな訳が無かった。

巨人ではなく人間を対象にした毒ガスの時点で人道はどこにもなかった。

怒りが疲労や恐怖を上回って動けてしまうザイール軍団長はゆっくりと立ち上がる。

 

 

「ハァハァ……苦しい…」

 

 

ガスマスクで視界が狭くなったザイールは、マーレ軍の飛行船の大半は撃墜された様に見えた。

スラバ要塞に設置された“8.8cm高射砲(アハト・アハト)*15にとって飛行船は鈍足で的が大きい獲物に過ぎない。

その優秀な高射砲は、別の所にも転用されていた。

 

 

「ザイール軍団長!!」

 

 

それでもなんとか着地した一部の飛行船から兵士の一団が走り出して進軍していく。

反中東連合軍の増援部隊が先行していた部隊長を発見し、声を出して近寄って来た。

 

 

「先行部隊はどうなされましたか!?」

「ほとんど全滅した……この場で生きている兵士でおそらく全員だ…」

「援軍が到着しました。もう少しの辛抱です……」

 

 

名も知らぬ兵士に腕を伸ばされて肩を組みながら歩くザイールはもう疲れ果てた。

目の前で金属の塊が進んでいても、もはや気にする事はない。

中立国のヒィズル国が開発した九七式装甲戦車(パンツァー)*16ですら、ここでは力不足だ。

 

 

「急げ!!」

 

 

どうやら装甲戦車(パンツァー)の部隊が一部の塹壕を突破したようだ。

 

 

『塹壕も時代遅れか……』

 

 

塹壕戦における重機関銃は脅威であり、射線に誘導する鉄条網が行く手を阻んだ。

特に化学汚染で進軍が鈍化したマーレ軍は、中東連合正規軍に塹壕の準備を与えてしまった。

砲撃だけでは突破できず、歩兵師団を突撃させる度に甚大な被害が発生した。

一方、中東連合軍も同じだったのか、マーレ軍の塹壕を突破できる兵器を開発した。

塹壕だろうが、有刺鉄線で作られた鉄条網だろうが強行突破できる装甲戦車(パンツァー)である。

 

 

『ヒィズルですら悪魔の手先になるのか……』

 

 

中東連合が引き起こした戦争の中期で活躍した装甲戦車(パンツァー)は世界に衝撃を与えた。

あの発展途上国のヒィズル国ですら生み出した装甲戦車(パンツァー)にザイールは絶望した。

もう、人類は行き着くところまで辿り着いてしまったと考えてしまう。

かつては理想を信じて一緒に戦ったティーガー装甲戦車(パンツァー)*17も悪魔の手先に見えてしまった。

 

 

「そこのティーガー装甲戦車(パンツァー)!ザイール軍団長が負傷した!乗せてくれ!!」

「負傷…?」

 

 

名も知らぬ兵士からの呼びかけにザイールはようやく左中指と薬指を失った事に気付いた。

伴侶と永遠の愛を誓った証である結婚指輪は戦場のどこかに落ちてしまった。

その事を知ったら妻は悲しむ事だろう。

だが、伴侶と2人の娘はもうこの世に居ない。

家族が住む都市に中東連合軍がVXガスを大量に散布して異形の巨人ごとぶち殺したのだから…。

それを知ったのは開戦から2年後であり、その時にザイールの理想と心が壊れた。

 

 

「やめろ!!まだ戦える……!」

 

 

ティーガー装甲戦車(パンツァー)は、【中東連合の希望】と友軍から讃えられた。

8.8cm砲を主砲にし、車体前面装甲が100mmもある重装甲は装甲戦車(パンツァー)()()()()()()

整備性に難があったが、それ以上に既存な兵器では立ち向かう事ができないその姿は…。

巨人の時代を終わらせたと言っても過言では無かった。

 

 

装甲戦車(パンツァー)がなくても私は戦える!!放せ!!」

 

 

開戦までM892 76mm野砲*18しか近代的な大砲が無かったマーレ軍は大いに苦しめられた。

しかし、数でゴリ押しができてしまったマーレ軍は強力な兵器を鹵獲した。

中東連合が開戦時に主力にしていたM-30 122mm榴弾砲*19という対巨人砲で応戦を開始。

さすがに数でゴリ押しされたティーガー装甲戦車(パンツァー)は撃破されたり、鹵獲された。

そのティーガー装甲戦車(パンツァー)に乗せられると知ったザイールは足掻く。

 

 

「私は悪魔の力には頼らん!!」

 

 

中東連合が起こした戦争で生み出された兵器は彼から見ると全て【悪魔の力】に見えた。

暴れて護送しようとした兵士の手を払ってボルトアクション式ライフル銃を構えて突撃した。

 

 

「お待ちください!!軍団……」

 

 

慌てた兵士たちは軍団長を呼び戻そうとした。

その時!

砲撃で装甲が撃ち抜かれたティーガー装甲戦車(パンツァー)のエンジンが大爆発を起こした。

ティーガーの装甲を頼りにして追随して移動していた兵士ごとぶっ飛んだ。

 

 

「うわああああああ!?」

「もう、なんだよおおお!?」

 

 

防毒ガスマスクを付け始めた兵士たちは狂乱状態に陥った。

この世の地獄が具現化した戦場に恐怖して空に向かって銃弾を発射する者まで居た。

 

 

「クソ……」

 

 

ザイールは遥か遠くに見える装甲戦車(パンツァー)に見覚えは無い。

だが、中東連合の准将だった時代に情報だけは知らされていた。

 

 

「レオパルド装甲戦車(パンツァー)か!!」

 

 

中東連合軍の主力だった装甲戦車(パンツァー)を撃破したのは、最新鋭の装甲戦車(パンツァー)*20である。

コードネームは、レオパルド装甲戦車(パンツァー)だったが、今もその名前かはザイールも知らない。

44口径120mm滑腔砲を主砲に採用した先行量産型のレオパルド装甲戦車(パンツァー)は初の実戦に躍り出た。

ヨルムンガンド工廠(こうしょう)が生み出した狂気の産物に3輌の九七式装甲戦車(パンツァー)が応戦をする。

 

 

「チハたん!!頑張れ!!」

「あいつらをぶっ潰せ!!」

 

 

マーレ軍は、ティーガー装甲戦車(パンツァー)の整備や運用の難しさに本領を発揮できなかった。

それどころか、遥かに性能が劣るはずの九七式装甲戦車(パンツァー)に頼るほどまともな砲兵部隊が居ない。

故にマーレは工業力が劣るヒィズル国から九七式装甲戦車(パンツァー)をライセンス生産したほどである。

車体前面装甲が25mmしかない貧弱さでも、歩兵に向けられた小銃を防ぐ盾として大活躍。

工業力が遥かに優れるマーレによって改良された九七式装甲戦車(パンツァー)はマーレ軍のアイドルだった。

 

 

「チハたん!万歳!!」

 

 

歩兵支援用に開発された57mm砲搭でチハたんたちは必死に砲撃するが…。

そもそもティーガー装甲戦車(パンツァー)が誇る100mmの車体前面装甲を貫通した砲弾を繰り出せる。

すなわち、ティーガーと正面で撃ち合いを想定した装甲戦車(パンツァー)に通じる訳がない。

10輌のレオパルド装甲戦車(パンツァー)によって放たれた多目的対戦車榴弾で全てのチハたんが爆散した。

 

 

「ティーガー!何をしている!!こっちも撃ち返せ!」

 

 

スラバ要塞に籠る中東連合軍は、既に中東連合ですら敵になっていた。

正規軍が残党になり、ヨルムンガンド工廠(こうしょう)が生み出した兵器群で暴れ回る存在に過ぎない。

【反中東連合軍】という名の中東連合の正規軍が運用する4輌のティーガー装甲戦車(パンツァー)が動いた。

 

 

「ん?」

 

 

だが、忘れてはならない。

3重の壁に覆われたスラバ要塞の真骨頂は、半径1000km以上も射程がある通信タワーにある。

この時代は、無人航空機(ドローン)が上空を支配し、この戦場も早期警戒管制をする無人航空機(ドローン)が見守る。

既に空から人間だけが駆逐される時代だったのだ。

 

 

「ああ!?総員退避!!退避!!うわああああ!!」

 

 

残党軍が駆使する最新兵器を撃破しようとする4輌の装甲戦車(パンツァー)の真上から何かが降って来る。

上空4千mから急降下する際に発生する風斬り音が大地を踏みしめる兵士たちの耳に鳴り響く。

Ju87級“近接航空支援型の無人機(クローズエアサポートドローン)”が音速を越えつつ20mm機関砲を放った。

“運動エネルギー”は、質量×速度の2乗に比例する。

かつての【中東連合の希望】は、無情な無人航空機(ドローン)の近接航空支援によって大破させられた。

 

 

「うぎゃああああああ!?」

 

 

間一髪、装甲戦車(パンツァー)のハッチから脱出した車長は爆炎に巻き込まれて悲鳴をあげる。

専用の燃料まみれだった彼は、全身についた火を消そうとその場で暴れ回っていた。

 

 

「だずげで!!いやだああああああああ!!」

 

 

友軍に助けを求めるも、誰もが無視を決め込む様に前進をしていく。

絶望した彼は地面に転がり回って猛火を消そうと努力したが無駄だった。

 

 

あ゙ああ゙あ゙っ!!あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ーーッ!!

 

 

ジタバタと暴れた可燃物は、そのまま無骨な戦場を彩るオブジェに成り果てた。

だが、誰も気にする事はない。

誰もが死を見飽きているせいで感覚が麻痺しているのに誰も異常に気付かない。

 

 

「今、楽にしてやるぞ!!」

 

 

なんなら重傷で苦しむ味方に向かって発砲して止めを刺す光景すら見られた。

これは、ここでの戦場の日常だ。

 

 

「突撃!!」

 

 

世はまさに!

高度な通信技術で更新される通常兵器と化学兵器と無人機が巨人兵器を上回る時代!

 

 

「進め!!」

 

 

数秒前まで隣を走っていた兵士が絶命するのは日常茶飯事である。

それでも兵士たちはスラバ要塞の外壁に向かって進んで行く。

その真上からクラスター爆弾による小型爆弾が炸裂して100人単位で人命を奪っていった。

そんな屍と血肉まみれの大地を踏み越えてマーレ陸軍と反中東連合軍の兵士たちは進んでいた。

 

 

「見えたぞ!!」

 

 

ここまで生き残った兵士たちは、重機関銃が放つ曳光弾が見て歓喜する。

後世の人々から見れば狂気染みた光景に見えるが、当事者である兵士たちは違う。

彼らからすれば、目の前に進むべき塹壕のトーチカがあるのが重要だった。

 

 

「突撃せよ!!」

 

 

反中東連合軍を指揮するザイールは叫ぶ!

1週間以上も塹壕で過ごし、砲撃の振動を絶えず受け続ける不衛生な環境は地獄だった。

なんなら、50分かけて300mしか移動できない時の方が精神的に嬉しいまでもある。

それほど塹壕生活というのは、人間を病魔で汚染し、精神を破壊するものだった。

 

 

「レールが見えたぞ!!」

 

 

遂に旧時代に取り残された装甲列車が通る線路を発見した。

ザイールより先に走っていた兵士の叫びを聞いて誰もが全力で走り抜ける。

中東連合艦隊による砲撃、要塞からの砲撃、無人航空機(ドローン)の爆撃、重機関銃…。

ありとあらゆる死神たちが兵士たちの魂を次々と狩っていく。

 

 

「あ?」

 

 

一瞬だけ前方に居た兵士の動きがスローモーションに見えた。

ザイールも意味が分からなかったが、すぐに答えが分かった。

塹壕陣形の前に設置されていた鉄条網までの道のりは、地雷原であったのだ。

前の兵士が地雷を踏み抜いて起爆する瞬間までゆっくりと時間が流れた気がした。

 

 

「あっ……」

 

 

閃光、爆風、爆発音、滴る血と内臓の破片を浴びてまだ生きていると実感させる。

生臭くて少しだけ熱い粘液を浴びたザイールは不思議な気分になった。

世界がぐるりと回って肉体から魂が自由になった解放感を得られた。

 

 

「ごふっ!?」

 

 

地雷の爆発によって飛んできた何かの破片がザイールの左脇腹に貫通した。

いや、既に貫通していたのに身体が宙に舞っていたせいで気付かなかったかもしれない。

目の前が真っ赤に染まったザイールは、背中を地面に叩きつけられてゴロゴロと転がる。

先客たちが歓迎する様に彼の身体を自分たちの血肉で全身を染めあげていく。

血を含んだ泥塊に埋もれた時、ようやく彼は自分が死ぬと気付いた。

 

 

『モハマンド……』

 

 

いつか訪れる結末が早まったザイールは、走馬灯を見る。

思い浮かぶのは、愛する家族の顔よりも兄であるモハマンドとの討論の記憶ばかりだ。

別の事を思い返したくても、愛していた家族の顔すら思い出せなくなった彼は泣いた。

 

 

『お前が正しかったよ』

 

 

「中東連合に復讐するべきだ」とザイールは発言したが、モハマンドは聞き入れなかった。

「祖国を捨てて一からやり直そう」と発言する彼と喧嘩したのは良い思い出だ。

いや、全然良くない。

彼に謝罪できずに喧嘩別れのまま永遠に逢えなくなってしまうからだ。

共に巨人から人類を救い出そうと語り合った同志に最期くらい挨拶をしたかった。

 

 

『なあ、……モハマンド、解放戦争って何だったんだろうな…』

 

 

輝かしい栄光も死ぬ時には要らないものだ。

兵士たちは今なお、死に続けてその先に何があるのだろう。

 

 

「大丈夫ですか!?」

 

 

誰かの声が聴こえる。

友軍か、敵兵か、もはや死にゆくザイールにとって余興にしか見えなかった。

 

 

「なっ……!」

 

 

即死できなかったザイールは見てしまった。

左腕に黄色の腕章を付けた少年兵がこっちにやって来るのを…。

間違いない。

あれは、マーレの戦士候補生だ。

 

 

「戦士候補生のファルコ・グライスです!すぐに止血を…「近づくな!」…え?」

 

 

ファルコ・グライスは、負傷した友軍の兵士を止血しようとした。

ところが、左脇腹から血を噴き出してでも大声で制止させられて思わず立ち止まった。

 

 

「うわ!?」

 

 

後方で爆発音が聞こえて慌ててファルコは砲撃痕のクレータに身を潜めた。

そして重傷を負った兵士を見るとこっちを睨みつけていた。

 

 

「お前らのせいだ…!」

「え?」

 

 

マーレの戦士候補生を見たザイールは、幼き少年に呪詛を吐き出す様に罵倒した。

蝋燭(ろうそく)の先端に灯った灯が消える寸前に大きく燃える様に彼は叫ぶ。

 

 

「お前ら!エルディア人が生まれて来なければこうならなかった!」

「待って!それ以上、叫ぶと傷が広がりますよ!!」

「触るな!!穢れた呪いの一族が!!」

 

 

ファルコはなんとしても止血しようとしたが、兵士は自分の意志で拒否をした。

そして腰に装備していた短剣を手に取って鞘を放り投げた。

殺意剥き出しに罵倒して来る兵士にファルコは声を漏らす。

 

 

「な、なにを……あっ!?」

「ごふっ!!」

 

 

ザイールは自分の意志で引導を渡すと決意した。

目の前に居る無垢で純粋なエルディア人戦士候補生に見せつける様に……。

自身の喉に刃を強く差し込んで何度も捻ってから刃を抜いた。

一瞬で意識が遠のいて苦しさすらもはや感じない。

 

 

「なにをしているんですか!?」

 

 

目の前で自殺するとは思わなかった戦士候補生は驚いている。

それを死に際に感じたザイールは心の中で笑った。

これでエルディア人に一矢向けた気がして……そのまま意識が薄れた。

 

 

『エルディア人……おまえら……せい…で』

 

 

最期までエルディア人を憎んだカディスタン出身の将校は満足して死んだ。

自分の死をもって目の前に居る戦士候補生の心に傷を残せたのだから。

彼の思惑通り、ファルコは自分を拒絶した挙句に自決した兵士を呆然として見つめていた。

 

 

「どうして……」

 

 

ただ、止血をしようとしていただけなのに……世界は残酷だった。

エルディア人の現状を現実として突きつけたと同時に彼の考えに多大な影響を与える。

ファルコが持っていた包帯は、右手から離れて血塗れの地面を転がって赤くに染まっていく。

それは、未だに戦争で死をばら撒く悪魔が大量の血をより多く欲している証のようであった。

 

 

 

*1
第三国の戦争を実際にその場で観戦し、情報を収集する武官。

*2
サリンと同じ有機リン酸系の神経ガスの一種。サリンよりは毒性が低いとはいえ痙攣や呼吸困難を引き起こす。

*3
ちなみに第一次世界大戦で使用された化学剤は約30種類である。

*4
サリンとは、タブンと同じ有機リン酸系の神経ガスの一種。1936年にドイツで開発された化学兵器。オウム真理教が引き起こした松本サリン事件や地下鉄サリン事件のせいで有名な化学兵器。無色無臭でタブン以上に毒性がある。

*5
人類が作った化学物質の中でかなり毒性が強い神経剤。サリンやタブンと違って揮発しにくく化学的安定性が高いので状況によっては、環境汚染が4ヶ月以上続くという持続性がある

*6
この小説オリジナルの化学兵器。バイナリー兵器(複数の化学剤を化学反応させて強力な猛毒を散布する兵器)の1種。15m級の異形の巨人を1秒足らずで即死させる毒性がある。環境や人体への被害?配慮?知らんな

*7
大型レーダーを搭載して一定の空域を監視し、敵味方問わず追跡や探知し、友軍の統制や指揮をする航空機。

*8
元ネタは、第二次世界大戦時に就役したアメリカ海軍の軍艦。史実と違って35.6cm砲12門を採用している。

*9
元ネタは、第二次世界大戦時に建造されていたドイツ海軍の航空母艦。史実では完成できずに自沈した。

*10
1つの親爆弾の中に大量の小型爆弾が入っている。広範囲に爆撃できるので対人相手では絶大な効果を発揮する。

*11
強力な圧力と高熱を発する新型爆弾。爆発の直撃を受けなくても眼球や肺を潰すので塹壕でも身を守れない。

*12
強い毒性がある。史実ではドイツ軍が初めて使用した毒ガス。色が見えるし防毒マスクで防げるのでまだマシ。

*13
刺激臭があり塩素の2倍の毒性がある。史実では第一次世界大戦のフランス軍がドイツ軍に使用した例がある。

*14
塩素と炭素と酸素の化合物。一説によると第一世界大戦時の化学兵器による死者の約80%を占めたとされる。

*15
元ネタは、第二次世界大戦時にドイツ軍で運用した高射砲。その優秀さから陣地攻撃など幅広く活躍した。

*16
元ネタは、チハたんでお馴染である日本軍が運用した九七式中戦車。対人相手には普通に強い。

*17
元ネタは、第二次世界大戦でドイツ軍が運用した重戦車。その強さからアメリカ軍やソ連の赤軍に恐れられた。

*18
元ネタは、1902年にロシア帝国が採用したM1902 76mm野砲。日露戦争で運用されたりした。

*19
元ネタは、ソ連が開発したM-30 122mm榴弾砲。原作漫画で鎧の巨人を苦しめた対巨人砲でもある。

*20
元ネタは、第二次世界大戦後の西ドイツが開発したレオパルド1に44口径120mm滑腔砲を取り付けた魔改造品

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