進撃の巨人2~名もなき兵士という名の悪魔~   作:Nera上等兵

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5話 救える命を見捨てる勇気

「もう終わりだ…お終いだ。死にたくねーよぉ」

 

 

第104期訓練兵団の卒業生、ダズ・ウィズリーは屋根に寝そべって震えていた。

同期であり同じ班の奴らが市民を助けようとして巨人に喰われて死んでいったからだ。

自分は、落ちこぼれで及第点でなんとか兵士になったと誰よりも自覚している。

 

 

「お願いだ!ダズ助けてくれえええええ!」

「やだああああ!!かあちゃんんんん!」

「ダズううう!恨むわよおお!!!地獄で待って…いやあああ死にたくない!!」

「あははは、赤いお花がたくさん!咲いたね!あはははは」

 

 

同期の死に様は凄惨の一言であった。

巨人と交戦前は、地獄の訓練の成果を見せてやると意気込んだのに絶望のまま死んでいった。

自分より優秀な奴らが成す術もなく死んだのだから、勝てるわけない。

 

 

「なんだ急に暗くなったぁ!?」

 

 

恐る恐る見上げると笑顔でダズを見ている15m級の巨人の姿が!

お前の浅はかな考えなんかお見通しと言わんばかり襲い掛かってきた。

 

 

「うわああああああ!やめてくれぇ!!」

 

 

抵抗空しく親指と人差し指で背中を摘まみ上げられて口元に持っていかれた。

家族を守るために兵士になったダズは、兵士になった雄姿を家族に見せる事もなく散るだろう。

 

 

「邪魔!!」

 

 

女性の声だろうか。

なんだか聴き慣れた声が聴こえてきたと思ったら急に巨人の力が抜けてなんとか脱出できた。

 

 

「何が起こったんだ!?ってフローラじゃねえか!」

「あらダズ!こんな所で逢うなんて奇遇ね!おひとり様で絶景でも眺めていたの?」

「お前!!俺がどれだけ!苦労して!」

「はいはい、もう行くから機会があったらまた逢いましょう」

 

 

彼は訓練通りに不意打ち時の落下に対処をしたら顔馴染みの女に話しかけられた。

フローラ・エリクシア、とりあえず彼女に任せておけば安心できる。そんな女であった。

 

初めて逢ったのは、夜間特殊訓練時に同じ班員になった時である。

コニーやサシャなどの問題児をまとめあげて、ビリから1位の班となり唯一、肉を頬張れた記憶がある。

 

余談であるがキース教官は、問題児を1班にまとめといて見せしめに叱責する予定だった。

ところがビリから1位の班になるという予想外の快挙を受けて教官たちに出される予定だった肉料理をフローラ班に全て提供したのだ。

即座に他の者をまとめあげて能力を引き出す者は多くない。

フローラとマルコ、その稀有の素質を持っていたと元調査兵団の団長として評価した。

 

 

「おいちょっと待って!生きて帰れるのか!?」

「えぇ、兵団本部の建物に向かう予定ですわ」

「バカ!あそこには巨人がわんさか居るんだぞ!!」

「でも、撤退命令が出ていない以上、ガスが尽きかけているでしょ?みんな集合しているはずよ」

 

 

言われてみれば、撤退を知らせる鐘が鳴っていないのに気付いた。

そして彼女が自分を救う為に巨人を討伐したのが分かった。

 

 

「でもよ…俺じゃ無理だ」

「じゃあ親御さんにダズは勇敢に逃げて袋小路に追い詰められて自爆したとでも言っておくわ」

 

 

基本的に彼女は同じ姿勢で同期に話しかけるが、唯一ダズだけ扱いが違った。

 

 

「分かったよ!行けばいいんだろう!その代わり!俺を守ってくれよぉ!?」

「大丈夫!わたくしの命令に従っていれば絶対に死なせないわ!」

 

 

何の根拠で自信満々にここまで言えるのか分からない。

ただ、あいつに付いて行けば生還できると不思議な確証があった。

というか、扱いが違うのは卑屈な性格を熟知しており、わざとやっていたのを知っている。

今まで震えていたのに何だか希望が湧いてきたのはフローラの手腕の賜物であった。

 

 

「アルミン、ミーナ!ダズも加わるって!!」

「えっ!?居たのか!?」

「生きててごめんなさい」

「ほら、アルミンが鬱になったじゃないの!謝って!ついでに私にも!」

「なんかすまん、アルミン、ミーナ」

 

 

なんだか釈然としなかったが、彼女たちもきっと地獄を見たのだろう。

地獄の中で訓練と同じように振舞っている頭エレン娘がおかしいだけだ。

 

 

-----

 

 

アルミン・アルレルトは劣等生だった。

座学は訓練生の中でトップだったが、巨人との戦闘にそんな物は役に立たなかった。

ミカサと約束した皆で生き延びるという約束もエレンは守ることができなかった。

何一つ為すべき事ができず、仲間を見殺しにしたと自覚している。

 

 

「おい!兵団本部から遠ざかっているじゃねーか!」

「巨人との戦闘をできるだけ回避する為には仕方ないの!!」

 

 

フローラを隊長として編成された3人は彼女の背中に必死で着いていくことしかできなかった。

特に巨人との戦闘は、全て彼女に全振りしないといけない為、絶望的に弱い班である。

 

 

「フローラ!左側の離れたところに巨人が居るわ!!」

「念のために迂回するわ!みんなしっかり付いて来て!」

 

 

ミーナの報告により急遽ルート変更が決定した。

誰もがフローラの判断に反対しない。

唯一、巨人を討伐できる彼女と逸れれば、命がない事は嫌でも自覚している。

だから戦えないからこそ、索敵だけはしっかりやっていた。

隊長を除く班員は全員臆病だったので、索敵に関して班の中で一番かもしれない。

 

 

「目の前に巨人が居るぞ!?」

「こいつは片付けるわ!何があってもこのまま直進して!!」

 

 

ガスを噴出して班員を引き離すフローラは、真っすぐに7m巨人へと向かっていった。

道路の脇にある左右の建物それぞれにアンカーを射出して水平移動している彼女は正面対決を望んでいた。

一方、巨人は獲物を発見して走ってきており、臨むところというところだ。

 

 

「マジでやる気だ。あいつ…!」

「やっちゃえフローラ!」

 

 

アルミンたちはただ、彼女に言われた通り巨人の居る方向へと向かっていった。

彼らができることは声援くらいのものである。

 

 

「行きますわよ!」

 

 

フローラはタイミングを見据えて、両方のアンカーを外し高速で巻き付けて落下を始めた。

そして巨人が目の前に立ち塞がってきた瞬間、左側のアンカーを右肩に射出して高速で巻き取った。

巨人に対して肉体の内側に向けるように45度回転しつつ宙返りをして、右肩から左アンカーを外す代わりに右アンカーを首に刺した。

 

見事に噴出したガスの速度を高度に変えた彼女は、綺麗なU字型のシャンデルの軌道を描いて背後を取った。

何が起こった把握する暇もなく巨人は、うなじを切られてアルミンたちへと倒れ込んだ。

 

 

「危なっ!?」

「えーっと、とりあえず勝ったみたいだね」

「フローラが負けるわけないじゃない!」

 

 

一撃で仕留められた巨人は、アルミンたちに一矢報いる事もできずに蒸発していった。

もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな…を直に行く彼女の無双姿を見た3人の中の絶望感が死んでいった。

 

 

「すごいじゃないかフローラ!」

「あいつですら成績上位10位に入らんとかどんだけ魔境なんだ…」

「教官が嫉妬したのよ!そうとしか考えられないわ!!」

「はいはい、褒めるなら後にして」

 

 

さきほどまでは、ガタガタと震えて自殺願望まで溢れていた3人は、既に気力が回復していた。

再び、フローラが先頭になり左右をアルミンとミーナがカバーをして、技量が低いダズは、フローラの背中を必死に追いかけた。

これなら生き残れるな!

ダズはそう思って、家族に逢った時の事を考えていた。

 

 

「ダズ!死にたくないならミーナの所に行って!急いで!!」

「おおお!?おう!」

 

 

突然、怒声で怒られたダズは、アンカを射出して大急ぎでミーナの所に向かった。

その瞬間、背後で大きな衝撃が起こったので振り返ると奇行種がひっくり返っていた。

10秒でも判断が遅かったら彼は巻き込まれていただろう。

 

 

「あ?!ん!?おいおいおい!あいつ!俺を喰おうと…」

「3人は早く行って!この下衆野郎はここで駆逐しますわ!!」

「全く気付かなかった…どうやって奇襲を知ったんだ…」

 

 

フローラは屋根の上に立ち止まり奇行種を睨む。

そんな彼女の上を3人は通り過ぎ去っていった。

 

 

「本当にこの道で大丈夫なのか…」

「でも僕は、彼女を信じるよ」

「生きてみんなに逢えるなら私は…」

 

 

また背後で大きな衝撃を感じて3人が振り返るとすれ違いざまに瞬殺したのだろう。

黒く変色して蒸発している奇行種に背を向けて屋根の上に佇んでいるフローラの姿があった。

 

 

「とりあえずあいつを怒らせたジャンはやべえな」

「ははは、そうだね」

 

 

兵団本部に居た時、ジャンはフローラを尊厳を破壊する勢いで罵倒していた。

3人はその様子を耳で聞いていた程度であったが、今では死んだなあいつとしか思えなくなった。

 

 

「何をしているの!?置いていきますわよ!」

「待て待て!分かったから見捨てないでくれぇ!」

「あああ置いてかないでええ!」

 

 

立ち止まっている間にフローラが追い付いてそのまま突き進んでいったのを見て慌てた3人。

できるだけ彼女から離れない様に付いていった。

彼女の傍に居れば安心だと。

しかし、巨人が他の同期を追いかけていても彼女は無視していた所から疑問が生じてきた。

 

 

「ねえフローラ?あっちにキニスン班が居たんだけど?」

「彼らならきっと大丈夫よ!信じて進みましょう!」

「ヤバそうに見えたんだがな…」

 

 

あの後、彼女は巨人と直接対決はしなくなり、見かけても迂回するルートをとり続けていた。

 

 

----

 

 

 

駐屯兵団の精鋭部隊の班長イアン・ディートリッヒは驚愕していた。

首席で卒業したミカサ・アッカーマンを直々に指名して後衛部に配属させていた。

しかし彼女は、精鋭班の誰よりも活躍していた逸材であった。

おそらく100人の兵士に匹敵するほどに。

 

 

「撤退の鐘の音だ!」

「正気か!?まだ6割も避難が完了してないぞ!?」

「やむを得ん!ガスを補給して壁に登るぞ!」

 

 

駐屯兵団上層部が、避難している民間人を切り捨てた。

それは、人類を守護する者は誰もいないということと同意義だ。

人類は、また敗北したのだ。

 

 

「前衛の撤退を支援してきます」

「おい単独行動をとるな!」

「ミカサ!戻ってこい!!」

 

 

ミカサからすれば、エレンがいれば何でもいいのだ。

なんとしても彼の元に戻らなければならない。

命令違反で同僚から制止されようとも行かなければならない。

止まらない胸騒ぎを鎮める為にも。

 

 

-----

 

 

「兵士さん!ここだ!助けてくれ!!」

「こっちこっち!」

「お願い助けて!」

「早く来て!!」

 

 

屋根の上で避難していた家族が、4人の兵士を見かけた。

しかもこちらに向かって来ているではないか。

2体の巨人に囲まれて絶体絶命のピンチだったが、これで助かる。

しかし、兵士たちはそのまま通過してしまった。

まるで気付かなかったように。

 

 

「嘘でしょ!?待ってええええ!私達はここに居るのよ!」

「なにやってんだ!!誰が貴様らに飯を喰わせて…」

 

 

巨人たちは躊躇いもなく見捨てられた4人家族に襲い掛かった。

そして何も妨害されることもなく絶望した家族を好き放題に貪った。

 

 

-----

 

 

「待ってよ!今、4人家族が助けを求めてたよ!!」

「何を言ってるのアルミン?貴方の見間違いよ」

「そんなわけがない!!君だって分かっているだろう!?」

「わたくしたちはこのまま進むわ」

「フローラ!!!」

 

 

アルミンが先導していたフローラの前に飛び出した。

やむを得ず彼女は、近くの屋根の上に乗って残りの2人も従った。

華麗な着地をしたフローラに詰め寄り胸倉を掴むアルミンの姿に緊張が走った。

 

 

「今すぐ戻るんだ!」

「班長の命令が聞けないの?あそこには何もなかったわ」

「ふざけないでよ!!死角に居た奇行種すら感知できた君が分からなかった訳ないだろう!!」

 

 

アルミンの脳裏では、シガンシナ区で死んだエレンの母親カルラの顔が思い浮かんでいた。

あの時は、自分たちではどうしようできなかった。

でも今は、巨人を討伐して悲劇を回避できる実力者がいる。

それにも拘わらず、両親を失ったのに見殺しにする選択肢を取った彼女が許せなかった。

 

 

「君なら2体の巨人を無傷で討伐できただろう!なんで見捨てたんだ!」

「疲れているのね、ちょうどわたくしもボンベを交換したかったからここで少し休憩しましょう」

「フローラああああ!」

 

 

殴り掛かろうとしたアルミンを慌ててダズが羽交い絞めにして止めた。

 

 

「やめてアルミン!私たちが喧嘩しても状況は変わらないわ!」

「両親を失った君なら分かるだろう!?あの苦しみを!なんで見捨てたんだ!」

「仕方が無かったんだ!諦めろ。そして落ち着け」

 

 

ダズも彼らを見た時、自分と同じ家族構成だったのもあって、とても他人事ではなかった。

家族を守れる力が欲しくて兵士になった彼には、とてもきついものがある。

 

 

「ゴメン、熱くなり過ぎた」

「ミーナ、ガスボンベを2個頂戴!」

「…うん、分かった」

 

 

ミーナからボンベを受け取ったフローラは、ボンベを付け変えようとした。

しかし、何度も滑らせてうまく装着できないようであった。

 

 

「おい、いくらショックを受けたってこれはひどいじゃねぇか。手伝うぞ」

 

 

ダズは呆れながらもフローラの傍に寄って補充用のボンベを手に取った

駐屯兵団の紋章が掘られ豪華な赤い装飾のボンベであったが、何の失敗もなく装着できた。

ただ、彼女は汗でも書いていたのか、かなり生暖かい液体の感触がしたが。

 

 

「ありがとうダズ、おかげで助かったわ」

「まあ、これくらいしかできんからな。それにしてもお前らしく…なんだその血は!?」

 

 

彼女の両手から血が流れていた。

思わず、自分の掌を見ると彼女の血で染まっていた。

剣ダコが潰れてもここまで出血しないだろう。

 

 

「お前、まさか限界だったのか!?」

「昔の古傷が開いただけよ。民間人を見捨てた理由にはなりえないわ」

「じゃあ、なんで…」

 

 

フローラは、いつになく真面目な顔をして3人に向き合う。

 

 

「ええ!そうよ見捨てたわよ!!なんか悪いの!?」

「助けることはできたわ!じゃあその後は!?家族4人をそれぞれ背負っていくの!?」

「ただでさえ、戦況が悪化して味方は死んで巨人は増えていく一方、使えなくなってくる立体起動装置!」

 

 

彼女は、すでに精神的に限界だった。

“声”が聴けるようになってから1000人以上の断末魔の叫びを聴いてきたのだ。

更に巨人から発せられる呻きの“声”も聴こえてくるようになっており頭がどうにかなりそうだった。

そこにピンポイントでトラウマを抉るアルミンに心が折れそうになった。

 

 

「ライナーたちが居るならともかく、この貧弱パーティじゃ切り抜けられないわよ!!」

「そもそもなんでこのルートを選んだか理解してるの!?囮が居たから巨人との戦闘を避けられたのよ!!」

 

 

今までの鬱憤を貯め込んだ堤防が決壊したかのように感情を剥き出しにしてきた。

豹変した事に呆気にとれてた3人に気にすることは無く彼女は喋り続ける。

 

 

「ルート選定、索敵、戦闘、編成の管理、班員の体調管理!ガスの残高の計算!」

「ただでさえ、やる事は多いのに更に足手まといの4人追加ですって!?」

「冗談じゃないわ!!わたくしは誰一人欠けないように気を遣ったのに何で責められないといけないの!?」

「4人家族を一時しのぎで助けたいならアルミン一人だけで行けばいいじゃない!」

「わたくしがどれだけ民間人や同期達を見捨てたと思ってるの!?まさかあの4人だけって言いませんよね!?」

 

 

フローラからしてみれば、大切な3人を守るために同期や民間人を100人単位で見捨てたのだ。

たまたま、視界に入ったのがあの4人家族だっただけでさっきから何度も見捨ててきた。

アルミンには優れた頭脳を頼りたいのであって、お説教を受ける為に助けたわけではなかった。

 

 

「それは…」

「貴方だって!エレンを犠牲にして生き残ったじゃない!」

「あっ…!」

「人は何かを犠牲にしないと生きていけないのよ!だからこそ、わたくしは貴方達を犠牲にしたくない!」

「もうあんまりなのよ…これ以上友人が死ぬのは…」

 

 

エレンがきっかけで今の自分がいるフローラからすれば彼を失ったのは大打撃だった。

それでも班長として弱みを見せるわけにもいかず、冷酷に対処してきた。

でも、エレンの名を口に出した途端、涙が止まらなくなった。

 

 

「なあミーナ」

「どうしたの?」

「フローラってあまりにも別次元の強さで化け物だと思ってたんだよ。」

「私も親友のつもりだったんだけど、遠い存在に行ってしまったみたいな感じがしてた」

「でもさ!あいつの泣き顔を見て、ああ俺たちと同じ人間なんだなって安心したんだ」

 

 

都合の良い時だけ彼女に頼って、悪い時は見て見ぬふりをしてきた3人。

彼女の本音を知れた事でようやくフローラ班は結束できた気がした。

 

 

「だからアルミン、貴方だけでも生還させてミカサに逢わせるわ。だから私の命令に従って」

「分かったよフローラ、僕はもう迷わない」

「ありがとう」

 

 

時には、助かる命も見捨てなければならない。

その時、撤退を知らせる鐘の音が鳴った。

もし、家族4人組を救出していたら更にパニックになっていただろう。

何故なら民間人の避難が完了したと同意義なのだから。

 

 

「だからアルミン、わたくしを恨んでもいいわ」

 

 

そう言ってフローラは握り締めたスナップブレードをアルミンの背後に投げつけた。

慌てて3人が振り返ると、口元を血で濡らして片目に刺さって怯んだ巨人が居た。

忍び歩きで捕食するタイプの巨人だったのだろう。

 

 

「撤退命令が出たので、兵団本部でガスを補給して壁上に登るわ!いいわね」

「おう!」

「分かった」

「やっと帰れるぅ…」

 

 

フローラの気持ちを理解した3人はもう迷うことは無い。

 

 

「それじゃあ出発するわ!生きて帰りたかったら、わたくしに黙ってついてきて!」

 

 

そう言ってアンカーを射出して進んでいくフローラ。

フローラ班の班員たちは、その頼もしい背中だけを見て駆け出していった。

 

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