黄昏の精霊たち   作:松谷若草色

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ノアとエレオノール_新婚生活①

 昨晩、エレオノールは気持ちよく酔った陽気な勢いで、ノアに添い寝を希望した。頬をかきながら「いいのか?」とたずねるノアに向かって、調子よくくだをまいたのだった。

 

 「あったりまえだ、わたしはここにいると決めたんだ。一緒に暮らすんだ。

 一緒に暮らす家にベットが一つしかないんだから、一緒に寝なきゃしょうがないだろう?ちがうか?

 それともノアはずっと床で眠る気でいるのか?そんなのは、しのびないぞ。あんな面倒をみさせておいて、そんな仕打ちをしてしまったらアルブの名がすたるってものだ。だいたいわたしはノアのお嫁さんということで……」

 うんぬん。

 別にベットを譲って、自分はソファに寝るという手がないわけじゃない…

 

 ノアの体温に包まれ、初めて異性と寝床を共有していると意識して胸が高鳴り、すこぶる高揚したまま、酔いが勝って気持ち良く眠ってしまった。

 

 

 目が覚めてガバリと起きあがるとノアは炊事場の前の小さなテーブルで茶をすすっていた。

 「おはよう」

 あわてて自身の身だしなみを確かめると、まったく昨日のままだった。

 ――アレ?

 あのまますっかり眠ってしまったらしい。

 ――アレ?

 「よく眠れた?」とにこやかにノアが聞いてくる。

 「わたしは……もしかして……新婚初夜をフイにしてしまったのか?」

 ノアにはこれがうけたらしく、あはははと高らかに笑って「そんなことを気にするのか?」と腹をかかえていた。

 「む、なんだ。気にするぞ。これでもわたしは乙女なんだ。新婚初夜と言えば大切な夜じゃないのか」

 と強い口調で重ねると、ノアがヒーとなおも苦しそうに笑った。あまりに笑うので、不本意にもつられて笑いながら「そんなにおかしいか?」とたずねると、俗っぽい精霊だと言って、フフフフとまたしのび笑いをしていた。

 俗っぽいと言われても、肉体を持っている以上自分も彼もそんなに違わないのに。そんなに崇高なるものを期待されても困る。

 まったく。

 

 エレオノールもベットから起きてテーブルの方に向かい、簡素な丸椅子に腰かけた。

 ちょっとにらむと、思いだしたようにくつくつと笑っていた。

 香ばしい茶の香りがする。

 「その茶、わたしも飲んでいいか」

 「その戸棚に湯呑がある、どれを使ってもいい」

 返事を聞いて、淡い桃色の湯呑をとりだしてティポットから茶を注ぐ。淡い黄色。

 「なんの茶だ?」

 「ニグスリノ……この辺に生えている灌木の枝を砕いて煮だした茶。結構いい香りだろ。エルの口にあうと良いけど」

 どれどれと呑んでみると、淡泊な味わいで香ばしく、結構いける。

 「これもうまい――ノアはおいしいものをたくさん知っているな。いったいどこでこういう知恵を学んぶんだ」

 たずねると、一瞬視線を落して何か考える仕草をして「だてに長生きしてないわけよ」とにやりと笑った。

 「茶化さず教えてくれよ」

 というと、眉尻をさげて「手厳しいな」とつぶやいてから説明してくれた。

 「ここからもう少し南に行くとタリオという村があってね。この小屋に住み始めてから、村人たちと仲良くしているんだ。とても気の良い連中で、仲良くなってからは色々と世話を焼いてくれたり、教えてくれたりするんだ」

 「へー、村があるのか。行ってみたいな」

 そういうと、ノアは思いだしたように

 「そうだな。エルも挨拶しておいた方が良い。今度一緒に行こう。村でしか手に入らないご馳走もあるしな」

 連れて行ってもらえるらしい、楽しみだ。

 「ちょっとその白銀の髪と美貌が目だちすぎるだろうけどな、上背もあるし……まあ俺の妻といえば大丈夫」

 そう言われると照れてしまう。ふふふと笑うことしかできなかった。

 「この辺の者はみな髪がノアのように黒く波うっているのか?」

 「いや、金髪や栗色が多い。たまに赤い髪の者もいる」

 「そうか。じゃあ、どちらにせよ目立つわけだ。それにしても魔人と呼ばれているのに、村人から色々教えてもらったりするのか」

 「そりゃそうだ。俺だって知らないことはたくさんある」

 そういうものか。自分と一緒だな、とエレオノールは思った。

 

 「そう言えばエルは昨日、魔術と精霊召喚が出来るって言っていたな」

 「ん?ああ、そうだな」

 ノアは咳払いをした。

 「妻だし、言っておく」

 「なんだ、もちろん必要とあらば力になるぞ」

 「いや、そうじゃない、ありがとう。実は俺もできる」

 この世界で魔術を使えるとなると、精霊とのつながりを意味するのである。 

 「え?」

 「俺も、出来る」

 「――ええ!?」

 エレオノールは変な声をあげてしまった。

 

 もともと精霊とつながる素地(そじ)があるエレオノールのような者は、魔術習得は苦にならない。しかしそうでないものが身につける場合は、霊界に行くなりして精霊と会わなければいけないのだ。アルブの里においては、霊会行(れいかいこう)はそれなりの秘術である。他所(よそ)でもそれは一緒のはずだ。

 霊界とは、おいそれと肉体を持つものがいくところじゃない。

 魔術の使用はそれなりに敷居が高い。ちなみにエレオノールは雷の魔術と、実は密かに水の魔術を習得していた。これらがなければ大森林を抜けてここにたどり着くことはできなかっただろう。

 精霊との(えにし)が深まれば、こちらの世界に召喚に応じてもらえるようになる。召喚が出来るようになるための具体的な儀式は特にない。

 単に彼ら、彼女らがその気になれば応じてくれるのだが、あまり知られていない。

 

 くわえて、精霊召喚が出来る者の魔術は爆発的に飛躍する。 

 

 アルブの里では魔術を習得しているものは珍しくはなかったが、精霊を召喚できる者は片手で数えられるほどしかいなかった。

 

 ――それをノアが?

 

 「いったい誰が召喚に応じてくれるんだ」

 「土環のグラーニス、グノーメの眷属だ」

 土の精霊王グノーメ。

 「ということは土魔術を使うのか」

 と聞くと、ノアは片まゆをあげて「そう」と軽く応えた。

 

 衝撃だ。

 アルブ以外に精霊魔術を使う者がいるとは。

 「その――森の外には、そういう……そんな者がよくいるのか」

 おそるおそる聞いてみる。するとノアはフフと笑って

 「昨日も言ったけど、エルが精霊召喚ができるって聞いたとき、かなり驚いたよ」

 という。

 「酔ってて忘れたか?」

 「ん、分からん。そんなこと言っていた……気がする」

 「精霊召喚ができる者と会ったのはエルで三人目。五百年で三人だ。多分そんなにいないんだろう」

 おかしそうに笑って、茶をすすった。

 明かりとりの窓から、小鳥の朗らかな鳴き声が聞こえる。何か思い出したように、ノアは本棚から分厚い本をとって、ページを繰りはじめた。

 茶をすすっていると身体があたたまってくる。

 長閑(のどか)な時間だった。

 

 

 

 「今日は何をするんだ?」

 声をかけると「んー」とノアが顔を上げた。

 思索から戻ってくるのに若干の時間差がある。

 「そうだな」と言って本を閉じた「今年、ちょうど冬の貯えが多めに採れたんだ。多分何もしなくても二人で冬を越せると思うんだけど……そうだな、一緒に昨日食べたきのことりにいくか?あとは薪割りかな……」

 思案気(しあんげ)にそういう。

 「あのきのこ、ちょうど今頃出るやつなんだ。いや、ちょっと遅いか…」

 エレオノールは病み上がりだが、そんなに遠出じゃなければいけるだろう。

 「昨日のスープの黒いやつか、あれはうまい。遠くないのか」

 「すぐそこだよ」と言って茶をすする「それから夕方は風呂を沸かすか」

 フロとは。

 ノアが言うにはお湯で身体を清める気持ちの良いものらしい。

 「もしかして風呂には着替えも持っていった方がいいか?」

 「ん?ああ、まあ、そうだな」

 「そうか」

 ならば――フロに行くときはあれを持っていこう。

 

・・・ 

 

 きのこはノアの言う通り、小屋を出てしばらく歩いたところにあった。

 二人でしばらくお茶を飲んでから準備をして出た。わりにあっさりとついてしまった。

 

 「ノアもきのこは全部取らないんだな」

 木の根もとの岩陰に生えた黒いきのこを半分くらい残している。もってきた袋にきのこを入れているノアにそう声をかける。

 「ああ、そうだな。根こそぎやってしまったら、この辺の連中が寂しがるだろう?」

 「うん、そうだな。アルブのやり方と同じだ」

 アルブの価値観では。

 在るものには魂が宿っている。

 生きとし生けるもの、動物や草木に魂が在るばかりではなく、岩や水、風や大地にも魂が在る。

 互いにつながりを保ちながら生きている。

 魂だけじゃない。時には強い精霊も宿って、はっきりとした意思をしめすこともある。

 精霊を召喚できるようになった時、エレオノールは唐突にそういう世界の実態について理解できた。

 

 雷公カンナは、強い意思を持つ太古の雷の精霊――

 

 と、聞いている。他人事のようだが、いくら自分のことと言えどなかなか実感しにくいのでこればかりは仕方がない。エレオノールは雷に宿った意思とは何だろうかとしょっちゅう考える。強いて言うなれば、アルブの里を出奔したときに強い意思があった。

 それからノアとここで暮らすと決めた意思も――あるいはそうかもしれない。

 まるで稲妻の閃きのようだったからな……

 

 「きのこは戻って干すのか」

 エレオノールが聞くとノアは「うん、そうだ」と応えた。

 「でもすぐ焼いて食べてもけっこううまいから、焼いて食べるか?」

 そう言われると腹が鳴った。   

 「食べたい」エレオノールは応えた。

 

 

 

 「あれが風呂だ」

 家に戻るときにわたる小さな橋のところで、ノアが指をさした。小屋の裏手に流れるクリークに橋が架かっている。ノアの指さす方を見ると、行くときにも気になった小さな三角屋根のあずま屋が見える。内部までは見えない。

 「横にもなんかあるな」

 「あれは雨よけ。森で伐った薪になる木を小川伝いに流して、いったんあそこに置いておくんだ。まだ割り切れていないから、きのこを焼いた後に薪を割るよ」

 「なるほど」とエレオノールは応える。

 「フロでは――なんだ……アレ……小屋の横でなんか回ってるぞ」

 見たことのないものがあずま屋の横で、小川の水勢に任せてしきりに回転している。

 「ああそうだ」ノアが背中越しに応える。

 「あれは水車(みずぐるま)。風呂に使う水を引き入れる」

 側面に柄杓がついていて、絶えず水を汲んでは上部の桶に水をこぼしている。

 あとでじっくり見物しよう。

 ……なんだか分からんが面白そうだ。

 

 あずま屋のそばで火をおこしてきのこを焼いた。

 ちなみに、火をおこすときエレオノールは初めて雷の魔術をノアに披露することになった。

 といってもささやかなものだ。

 集めた枯草に向けて手をかざし、パチリと軽く雷をとばして火をつけて見せると、ノアは大げさに喜んでいた。

 「うわ、すごいな。本当に雷をあやつるのか」

 褒められて悪い気はしない。

 「どうだ」とエレオノールは得意げに胸をつきだすと、ノアは満面の笑みで「たいしたものだ」と褒めてくれた。

 ノアは小さな包みをとりだして、エレオノールに手渡した。

 ひろげてみる。昨日干し肉に使った緑色のペーストが包まれていた。

 「つけて食うとうまい」と言いながら、薪から一本細い枝を取ってナイフでけずり、早速キノコを刺して焼きはじめた。

 エレオノールも串を作ってもらって、ノアの真似をした。焼けたてのきのこにかぶりつくと、みずみずしい弾力とかぐわしい香りが広がった。

 森の外にもこんなに豊かな世界が広がっているなんて、いったいアルブの誰が想像するだろうか。

 転がっている切り株に適当に腰をかけてきのこを焼きながら、ノアが手斧(ちょうな)で薪を割っているのを見ていた。

 

 

 見飽きたら、うろうろと歩き回ってあずま屋の中をのぞいてみる。あずま屋は三方を土壁(つちかべ)で仕切ってあって、中が見えない。正面も衝立(ついたて)のような土壁で目隠ししてある。衝立になっている壁の裏に回っておそるおそる中をのぞいてみた。

 

 フロとは一体どんなものだろうか。

 

 棚と大釜とすのこ。

 

 それが覗き込んだ第一印象だった。棚は漆黒で表面に光沢があり、よく見ると土でできているようだ。ひょっとするとノアの魔術かもしれない。棚の上には木で(こしら)えた手桶が置いてある。そして床には一面、木で組まれたすのこが敷かれている。そして何より目を引くのは人が二、三人くらいは入れそうな大きな釜だ。蓋がしてある。

 釜はいったい何でできているのだろうか。焼きしめた土……?うわぐすりがかけられているのだろうか……しかし、こんな大きなものを焼けるものか……?

 よく分からなかった。これも土の魔術かもしれない。

 

 そして釜の蓋をとってみると、底にもすのこが敷いてある。エレオノールには、まったく見なれない光景だった。なんというか、風呂とは大胆な仕掛けだな。

 アルブの蒸し風呂に似ているものかと思ったが……上を見ると、(はり)と屋根の間から空がのぞいていた。

 蒸し風呂は密閉するな……こうはならない。

 

 「ノア、釜の底にすのこが張ってあったぞ。あれはなんだ」

 聞くと、ノアは薪わりの手をとめて額の汗をぬぐう。

 「ああ、ありゃ底が熱くなるからだ。あれがないと尻を火傷しちゃうからな」と笑って答える。

 なるほど。

 「つまり、釜に水をはって湯を沸かすということか」

 「そうだ」

 「もしかして、釜茹(かまゆ)でになるのか」

 いやいや、と言ってノアは苦笑いする「そんな怖いもんじゃない。風呂は最高に気持ちいいぞ」と破顔(はがん)してみせる。

 「そうなのか?」

 ノアが言うならそうかもしれない、しかし怖いような気もするが……

 「じゃあ、今から湯を沸かすのか」

 「そうだな、一汗かいたし……そうするか」

 「裸か?」

 「……そうだな。一緒に入るか」

 顔がかっと熱くなる。

 「いいぞ。そうだ、身を清めるついでに着替えたいし、家に戻って着替えをとってきていいか?」

 「ああそうか、もちろん」とノアが言う「ついでに大きなタオルを二枚もってきてくれないか、タンスの一番下だ」

 そういって、ノアは額の汗をぬぐって残り少なくなった薪割りにとりかかった。

 

 エレオノールはアルブの里を出奔(しゅっぽん)する間際、一番豪奢(ごうしゃ)な下着を箪笥(たんす)からひっつかんで荷物に詰め込んだ。意匠に白金の糸を織り込んである純白のセットアップ。

 一度も身につけたことのないエレオノールの――いわゆる勝負下着だった。

 そんなことは起きないかもしれない、自分はこれから命を落とすかもしれないという局面で、胸の(うち)に抱いた欲望に願掛(がんか)けするつもりで、慌てて荷物の中に突っ込んで里を出たのだった。

 いろんなものを捨ててきたけれど、なけなしの乙女心だけは里に捨てずにきた。 

 

 ――こうとなっては、幸運の下着だと言って差し(つか)えない。

 

 下着と大きめのタオルをとって戻ってくるとノアが見当たらない。フロをのぞき込んでみる。

 水が勢いよく釜の中に注ぎ込まれるのをノアが見まもっていた。

 「おおおお、すごい仕掛けだな!!」

 「お、タオルはすぐに見つかったか」

 うん、と一つうなずいてから、釜の中に注がれる水勢に目を奪われる。

 壁から突き出た木わくの水路から、勢いよく水が流れ込んでいる。

 「この仕掛けは、人間の里でよく使われているのか!?」

 エレオノールが興奮気味にたずねる。

 水の音に負けないように大きな声でたずねた。

 「まあね、でもこっちじゃなくて東方の大陸の知恵さ」

 「すごいな」

 そろそろだな、と言ってノアは風呂の裏手に回る。後ろをついて行くと、水を注ぎこむ水路の一部をいとも簡単に外してしまった。水は行き場を失ってまた川にこぼれ落ちていく。

 水車が回るかぎり、水が持ちあげられてはバシャバシャとまたクリークにこぼれおちる。

 本当にすごいな。誰が思いつくんだろう。

 先ほどきのこを焼いたたき火から、ノアがいくつか大きめの薪を見繕って釜の下に引きずり込んだ。新しい薪をぽんぽんと継ぎ足して、強い火をつくる。

 

 ノアが風呂の棚に立てかけてあった(かい)を手にとり、釜の中ををぐるぐるとかきまぜ始めた。

 「ねえ、わたしにもやらせて」

 ノアから櫂をうけとり、釜の中をぐるぐるかきまぜてみる。こういうのは、わけもなく面白い。ノアが手を突っ込んで「そろそろいいかも」と、エレオノールの方をみた。

 いつの間に日が傾いて逢魔(おうま)(とき)。西側の山の方は(あかね)色で、東側の空はすでに濃紺色(のうこんしょく)。明るい星が輝きはじめていた。

 フフフとノアが笑っている。

 「どうした」とエレオノールが聞いてみる。

 「なんだ、緊張するな」とノアは笑いながら言った。

 ――ええ。

 「わたしだって緊張するぞ。ノアは五百年も生きてるのに緊張するのか」

 素朴な疑問だった。年をとると落ち着くものじゃないだろうか。

 「そりゃ関係ないぞ、エル。五十の時と今となんか違うか?」

 「……違わん」

 「だろ!?ちなみに俺もだ」

 「なんだそりゃ」おかしくて笑った。

 ノアも笑っている。

 「――実感がわかないんだ。もう一度言うけどエレオノール、君は絶世の美女だぞ。……お前、本当に俺の妻か?」

 ニヤニヤしながらノアが聞いてくる。

 ささやき声で応えてやった。

 ――そうだぞ、嬉しいか?

 初めて口づけした。あまく、柔らかく、あたたかな感触がしてうっとりとした。

 

・・・

 これから家に戻って、ベッドの中でするであろうこと。

 エレオノールだってなんにも知らないわけじゃない。

 そう思っていた。

 しかし湯船の中でノアの手管にまかれると、なんにも知らなかったんだ、ということが分かった。

 百数十年で一度も意識したことなかった自分の中の()が、誰に教えられたわけでもないのにノアの指と舌に応えていた。

 不思議だ。

 

 ――それはそうとクセになってしまいそうだ、あんなの。

 

 エレオノールはそう思いながら、ノアと一緒に風呂の後始末をして家路についた。

・・・




 この世界では18歳以上の人しか読めないことも起きています。
 どの世界でもそうですが。
 そう言った出来事は『黄昏の精霊たち―閨のこと―』の中で語られます。

 物語が大きく動くような大切な出来事は、閨の中で起きたりもするのです。
 気になる方はそちらも読んでみてください。
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