ライザのアトリエ~たった一つの魔法の言葉~ 作:自給自足すらできなかった敗北者
はい、作者です
今回はライザやらかし回の反省―――に見せかけたタオが主人公です
―――――そして時はクーケン島へライザたちが帰って来たところに戻る
「―――そこからが大変だったさ…」
「―――あぁ…ライザが落ち着いた後は、課題の鉱石が落ちてないかと探したが、小指の先っちょより小さいのしか見つからなくて、これじゃあ合格にならんと、洞窟中を駆け巡ったさ」
「でもね…ライザが爆弾を投げまくった音のせいか、魔物はみんなどこかに隠れちゃって…」
「それで何とか駆けずり回って、ようやく見つけて目当てのものを手に入れた…って感じだ…」
「―――…悪かったとは思ってるわよ…」
「―――…確かにこれだが…何とも評価を付けずらい…きちんと周辺の地図は作っているし、素材の回収ポイントもつけているが…―――まぁ、目的を達したしいいとしよう…どうやら新しい場所でもなんとかできる程度には実力も心構えも出来たようだ、突発的なトラブルの解決も含めてな」
「リラさんが寛大で助かった…」「あざーっすー…」
「それじゃあ…合格でいいんですか?」
「何を期待していた?―――いや、不安に思っていた?」
「今日の試験は、お前たちが新しい場所を、お前たちだけの判断で探索できるかの予行演習だ」
「俺たちの判断だけで…」
「最低限のことは教えた、後は自分で考えながら各々が決めていくことだ」
「自分で、考えながら…」
「それはそれで不安だなぁ…」
「その通りだ、自分で考えながら行動することは今日の試験よりずっと難しい―――」
「―――だが、楽しくもあるはずだぞ?知らない場所を自分の足で歩いて、どう感じた?」
「―――あぁ…なんだかんだあったが楽しかった…っ!」
「思ったよりすぐ終わっちゃったけど、あれこそがあたしたちの冒険だったのかな?」
「その終わっちゃったって言うのがあの魔物相手に聞こえるのが僕は怖いよ…」
「私たちは今後、私たちの調査を本格的に始める―――お前たちはお前たちで勝手にやれ」
「ま、いざとなったら助けてもらうつもりだがな―――あぁ、それとライザ」
「?」
「新しい材料で調合するってのは、なかなか楽しいぞ?―――未知を求めて冒険に出るのも大いにありだ」
「―――…うんっ!!」
「だが、爆弾はそこそこにしておけ…」
「―――…ぅん…」
こうして試験を無事?に乗り越えたライザたちは解散するのだった
―――――次の日、ライザは新しい素材のことでアンペルに相談しようと貸家に入る
「こんにちは―…ってレント?」
ライザの言う通り、そこには先客であるレントがリラに何かをされていた
「―――痛てて…もう少し優しく手当てして…痛ったぁ!?」
「一々やかましい、大人しくしていろ」
「―――レント、その怪我どうしたの!?まさか昨日の成功から増長してリラさん相手に挑んだんじゃ…」
「そんな命知らずな真似ができるかっ!―――あ、痛たたたたっ!?」
「いきなり傷だらけで転がり込んできた―――訳を聞いても何も言わん」
「ボオスたち…じゃないよね?」
「はんっ…今更あいつら相手にやられるかよ―――相手は親父だよ」
「あっ…」
「親父?親子喧嘩にしては、ずいぶん容赦ないな、骨折一歩手前の打撃だぞ」
「あれでも元傭兵だからな…腕っ節だけは強いんだ…今じゃただのゴロツキだけどな」
「また殴られたんだ…いい加減村の人に相談した方が…」
「相談したところで、何も変わりゃしないさ、誰も彼も煙たがって遠巻きに見てるだけさ―――実際そっちの方が安全だし助かるがな」
「なるほど、傭兵崩れのならず者か」
「そういうこと…どこ行っても鼻つまみ者の乱暴者―――故郷のこの島に帰っても同じで、母ちゃんも逃げちまった」
「レント…」
そう呟くしかできないライザは、再び自身の無力さを認識し、悲しげに俯かせる
「あんな奴の息子だからって俺まで皆にって痛ったぁ!?いきなり叩かないでくれよリラさんっ!?」
「私は愚痴に付き合うつもりはない」
「っ…だよな、ごめん―――」
「―――だから解決策だけ言ってやる、親父よりも強くなれ―――それだけですべてが変わる」
「っ!!―――そう…だな…あぁ…そうする、絶対にだ!」
「ありがとうリラさん…」
「感謝されるほどの助言ではなかったはずだ、後はライザ、お前が手当てしてやれ―――これも訓練だ」
「うんっ!リラさんの代わりにあたしがやるか―――レントだし傷薬さえあればいいでしょ」
「この扱いの差よ…でも、傷薬があるなら助かるな、頼んでいいか?」
「じゃあすぐに作って来るね!少しだけまってて!」
そうライザが言うと飛び出すように屋根裏部屋に向かっていった
―――――道中ライザは旧市街からラーゼン地区へ入ると見知った顔を見かける
「あれ?タオ?あんたどうしたのよ、そんなに大急ぎで走って」
「あっライザか…ごめん、今急いでるんだ―――向こうでボオスとランバーに出くわしちゃって…」
「それで逃げてきたの?もう…偶にはやり返してやんなさい!魔物に比べたら屁でもないでしょ!」
「こうして、本を守って逃げてるのは、僕がライザたちと出歩いた成長の証だよ」
そうタオが誇らしげに掲げる本は、傷も汚れも一つもついていなかった
「―――散々冒険に付き合わされたおかげで、こうして本を守れるくらいには逃げられるようになったんだ、ケンカは元々得意じゃないし、例えケンカで勝てても手を怪我したら折角の本が読めないじゃないか!―――僕にはそれで十分なんだよ」
「そういうもん…かなぁ…?」
「相手は魔物じゃない、ボオスたちなら命の危険もない―――なら面倒くさいことはせずに逃げれば解決、これが僕の結論さ!」
「…なんか変なところで図太くなったわね…」
「なんせ切望した古書を読めるようになってきたからね―――余計な事には気を遣ってらんないよ」
「割り切ったわねぇ…そういえば一度聞きたかったんだけど、あんたって本で得た知識を何の役に立てたいの?」
「役に…立てる…?」
「…えっ?何でそこで疑問符なのよ」
「いや…考えたこともなかったから…僕は知識が面白くて楽しくて本に夢中になってたから…」
「なかったって…じゃあ何のために必死で解読しようとしてるの?」
「何のために…か…ライザも知ってるだろ?僕の家の書庫」
「あたしの爆粉うに以上のあの山ね…」
「ひい爺さんが事故で死んじゃってからは、あの本の山は誰に読まれるでもなく何十年も埃をかぶってたんだ―――僕は知りたかった、物心ついたころにはあった謎の文字に記号、図面…それらの意味を―――山積みになっている量だけの何かが、きっとそこに込められているはずだったから…」
「―――そして、今アンペルさんのお蔭でようやく一歩を踏み出せた―――まだ完全じゃないけど、ちゃんと意味があると分かった―――だから知りたいんだ。あの本に書いてあることの全てを!―――ライザに言われて、いま改めて感じたよ、
タオのその叫びは本能の渇望…タオの原初の願い―――何のため?人の役に立てる?意味がない―――自分の為、目の前にあった疑問を解決する、そう自分自身の為に知る―――それ以上でも、それ以下でもない、徹頭徹尾自分の為―――普段のタオからは感じさせない傲慢なまでの自己欲求―――しかしそれは責められるものではない、歴史を動かしたのはいつだって自分の為と真っ先に動けた者なのだから
「…なんかすごいわね」
そんな中ランバーの声が遠くから聞こえる
「はぁ…はぁ…あっ!あんなところに!ボオスさん、タオがいましたよー!」
「―――そんなわけで、僕は余計なケンカはせずに逃げるからね!また!!」
そう言い残し、疾風の速さで遠ざかるタオを見つめライザは呟く…
「これも…成長…なのかな?」
自身の渇望を見つめなおしそこに向かってひた走る―――これも間違いなく成長であろう
〇カイル・シュナイダー
・出番なし
〇レント・マルスリンク
・肉弾戦ではまだ父親に届かず―――しかし、目標は見えた、いつかその背を超え、自身が羽ばたく為に…
〇リラ・ディザイアス
・なんだかんだで手当てもしてくれる愚痴にも多少付き合うし、若人が進むべき解決の糸口まで教授する大人の鏡
〇タオ・モンガルテン
・原初の願いは「知りたい」だった…誰の為でもなく自身が抱いた疑問を解決するために、誰かに何かを言われて心が挫けそうになったこともあった、しかしライザに言われた一言で気付く「何のため」―――そう、初めから答えは持っていた、「何か」じゃない「何の」でもない「自分の為」周りなんて関係ない!自分が願ったからこそ、エゴの為ただ邁進する!
〇ライザリン・シュタウト
・原作主人公―――ちょっとした疑問からタオにとっての核心を突く、タオにとっての魔法の言葉「何のため」…と
○作者
・あれ…?題名の伏線回収はいいんだけど、全部ライザ(原作主人公)が魔法の言葉言ってないか…?本作主人公…?お前…????
お願い、ライザ二次ふえて・・・ふえて・・・(崩壊
作者にオリジナルストーリー(番外編)を今後どの頻度で書いて欲しいか、また誰々との絡みも見たいって方は個別に感想欄へお願いします
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常日頃から書いて毎秒投稿しろ
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1幕毎に2.3話ペースを守って本編を書け
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1幕毎に1話ペースを守って本編を書け
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偶に思い立ったらでいいから書いて
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番外編はいいから本編だけを更新して欲しい