ライザのアトリエ~たった一つの魔法の言葉~ 作:自給自足すらできなかった敗北者
こんにちは、作者です。
ルベルトからの依頼1の前編です
―――――次の日の昼前、ルベルトさんの依頼を受けるため、いつもの5人が屋敷に揃った
「―――みんな…ありがとう」
「事情はライザから聞いてるぜ」
「クラウディアも思い切ったことをするね…僕たちにできる事なら何でも手伝うよ」
「あぁ、何度も言うがクラウディアはもう仲間だ、助け合おう」
「ありがとう…ライザも巻き込んじゃってごめんね」
「ううん、いいよ―――クラウディアの役に立てるならあたしも嬉しいし」
「―――どうやら集まったようだな」
そう奥から顔を出したのはクラウディアの父、バレンツである
「おはようございます、ルベルトさん」
「あぁ、おはよう…早速だが以来の話をさせてもらっていいかね?」
「はい!お願いします!」
「まずは一つ目の依頼だが…錬金術士としての実力を見てみたい」
「錬金術士としての…ですか?」
「あぁ、旅の途中アンペルさんと話してた時に、冒険に一人錬金術士が居ればありとあらゆる困難と想定外を乗り越えることもできる…と聞いた、それが本当かを確かめたくてな」
「なるほど…何か状況にあった物を作って持ってくればいいんですね?」
「話が早くて助かる、丁度よくと言っていいか分からないが、実は地下室に水漏れが発生してな…それを直せる何かを頼みたいのだ」
「お父さん!錬金術士をそんな便利屋みたいに…!」
「怒らなくていいよ、クラウディア―――一つ目から無理難題だったらどうしようかと思ってたところだもの、最初に試す課題としては丁度いいと思うの」
「最初の課題は、あまり手を貸せそうもないな…―――にしても、村の連中も水漏れしている家を貸すなんて何を考えているんだか…大事な客人だろうに…」
「いや、引っ越してきた当初は何ともなかったのだ―――ただ、少し前に地震があっただろう?」
「地震…?そんなのあったっけ?」
「あったよ、真夜中に、ほんの少しだけだけど」
「それなりに大きな揺れだと思ったが…あるいはこの家の耐久性に問題でもあるのか…?」
「村の連中が慣れてるだけだと思いますよ…僕が気が付いたのも、偶々調べもので起きてたからですし」
「まぁ、それはいい…問題はその地震の後に地下室から水が漏れだして、浸水しているということだ」
「旧市街は地盤がもろいって言われてますからね…地下はよく海水がしみだしてくるんですよ」
「ルベルトさんとクラウディアは旧市街すぐの岸辺ってもう行きました?―――あの辺りに沈んでる建物は、元々旧市街の一部だったんですよ」
「あの沈んでたのが…あれも地震で?」
「まさか、そんな大きな地震ここじゃ起きたことないよ…っていうか、昔は地震自体が無かったって言うし」
「ゆーっくりと海水が浸食してああなっちまったんだとさ、俺らが生まれるよりずっと前の話だけどな」
「なるほど…確か、この島を囲むエリプス湖は汽水湖だったな―――海水の塩分が浸食を助けてるのかもしれんな」
「…キスイコ?」
「外海と繋がってて、潮の流れで海水が出入りする湖のことだよ」
「あぁ…そういう…初めて教わったわ」
「難しい話はそこまでにして、地下室に案内してもらえますか?やっぱり現場を見てみないと判断もつきませんし…」
「それもそうだな、案内しよう」
そうしてルベルトに連れられ地下室…それは見事に浅いとこでも30センチほど浸水していた
「―――ここだ」
「うわぁ…かなり水浸しになってるね…もはやこれ池とかそういうのだよ」
「どうだライザ、錬金術で何とかなりそうか…?」
「うーんと…水が出てる個所は1箇所っぽいし…そこを塞げば…多分だけど」
「何か思いついたのか?」
「まぁね、何が必要かはうっすら浮かんだかな、素材も手持ちの物で出来るはず」
「ほう…」
「待っててくださいルベルトさん!すぐ調合して来てつかえるようにしますから!!」
「手伝えそうなことはあるか?」
「うーんと…じゃあタオとレントはこの地下室であたしが見つけた穴以外に水漏れしてないか調べててよ、カイルは舟漕ぎ兼荷物運びの為にアトリエについてきて!」
「りょーかい」「わかった」「あぁ」
―――――そうしてアトリエに着いたライザとカイル
「―――うぇ!?しまったぁ!!」
「!?―――なんだっ!?」
「あはは―…素材足りるかと思ったけど、この前使ったの忘れてた…」
「なんだそんなことか…何が足りないんだ?」
「『ぷにぷにの玉』がたりないなー…なんて」
「…ったく、色は何でもいいのか?」
「できれば青がいいかなー…」
「なら
「え?なんかあった?」
「剣が無い…」
「え?…あっ…」
「オレの魔法だと、多分手加減が効かなくて、青ぷにだと素材ごと消し飛ばしかねない…」
「…腰に佩いてたから、てっきりアガーテ姉さんに新しいの貰ったのかと…」
「いや、これ折れてる剣だな…つい、いつもの癖で…」
「…ねぇカイル、その剣あたしに託してくれないかな?」
「託す…?」
「うん…元の剣より弱くなっちゃうかもしれないけど、多分折れた剣を素材にすれば、新しい剣として生れなおせると思うんだ」
「…この剣は、また使えるようになるのか…?」
「ダメ…かな…?」
「いいや、ダメじゃない…むしろ、お願いしたいくらいだ…この剣はアガーテ姉さんのお古を譲ってもらったんだが、結構強引に強請ってな…当時、何とか交渉をしてアガーテ姉さんから模擬戦で一本取れたら譲ってもらえるようになったんだ…」
「ええっ!?アガーテ姉さんから一本を!?…でも、持ってるってことは一本取れたんだよね?」
「あぁ…当時は嬉しさのあまりはしゃいだが、今思えば特大の手加減付きで取った一本だ、端から譲る気だったのかもしれない―――それを自分の未熟で折ってしまった」
「カイル…」
「アガーテ姉さんにはいの一番に報告したさ、そこまでして譲ってもらった剣を折ってしまった…と、そしたら怒るでもなく微笑んで赦してくれた…だが、自分で自分を許せる気にはならなくてな」
「でも、あの時はあたしたちを助けるために無理矢理―――」
「いや、それもわかっている、何なら結果論だが魔法まで使えるようになった…でも、アガーテ姉さんとの絆を生贄にして魔法を取り戻したみたいに感じてな…」
「カイルは昔から考えすぎなのよ…もう…」
「それも最近よくわかってる…だから、この剣とまだ歩めるなら…―――ライザ、頼む」
「―――任せなさい!」
そうしてカイルから剣を受け取り錬金釜へ向かうライザ…収納箱より取り出したのはコベリナイト、アマタイト鉱、ブロンズアイゼン、中和剤・黄…そして、カイルの折れた剣、それを順番に錬金釜へ入れていく
―――そして、いつもの輝きを放ち錬金釜からライザが一振りの剣を取り出す
―――前の武骨な見た目と多少なりとも似通っているが、大きな違いは刃の色が薄青みがかり、根元の部分には流水や風を思わせるような意匠が施されている、さらに鍔は以前より多少短くなっており、流線形を描いている…
「…どう…かな?…多分前に使ってた剣って対人用に作られてるから、鍔とか長くて、魔物相手に振り回すには重しになると思って…逆に攻撃を受け止める時は片手剣だしまともに受け止めたら怪我しちゃうから、受け流せるようにした…つもりなんだけど…」
「あぁ…前より振りやすい…この青みがかった刀身は?」
「やっぱりあたしの今の腕じゃ、前の剣より性能いいのが作れなくて…だから、多少カバーできるようにほかの付加価値を付けたんだけど…」
「付加価値…?」
「うん、カイルが魔法を使えるようになったって聞いて、魔力を通して増幅さられるように『杖』としての役割も持たせたの」
「…なるほど…立派な魔道具って事なのか、この剣は…」
「銘は前のを引き継いで貰って―――」
「―――無いぞ」
「え?」
「前の剣…今はこの剣か、あれには銘が無かったんだ」
「結構な一品だと思ったんだけど…あれでも無銘なんて…首都の武器屋って凄いんだ…」
「だから、ライザがこの剣に新しく銘を与えてやってくれないか?」
「…そうね…『インデュービタブリンク』ってのはどうかしら…?」
「…それは…何というか恥ずかしいな…だが、有難く受け取ろう」
そうして、新しい片手剣を手に入れたカイルは、早速ぷに狩りへと赴き、無事『ぷにぷにの玉』を回収し、アトリエへ帰還するのだった
〇カイル・シュナイダー
・折れた剣をいつもの癖で佩いていたおっちょこちょいさん
魔法はまだ使い慣れなくて威力の調整ができていない
〇ライザリン・シュタウト
・以前カイルの剣を作れなくて悔しがってた子、やっと作れたが、創作者として以前の剣の性能を超えるものが出来なくてさらに錬金術の腕を磨くと改めて決意
○インデュービタブリンク
・本作初オリジナル錬金術の産物、例によって作者のネーミングセンスの無さが光る一品、
なお、時間があったら絵でも描きます
○作者
・上記の剣やら魔法の名前を顔を真っ赤にしながら考えてる、自分だとかわいくない…なお、剣の名前考えるのに4時間使った、ぶっちゃけ1話作る分の時間無為に過ごした
今投稿時間結構手探りで色々な時間でやってますが、実際いつ頃投稿すると読者が見やすいか…よければ回答お願いいたします。
-
0時ちょうど
-
0~5時くらい
-
5~10時くらい
-
10~15時くらい
-
15~20じくらい
-
20~24時くらい
-
午前中なら
-
午後なら
-
深夜時間帯なら(22~26時くらい)