ライザのアトリエ~たった一つの魔法の言葉~   作:自給自足すらできなかった敗北者

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「あまり強い悲劇を使うなよ…―――(構成力が)弱く見えるぞ」















そういえば、作者ってライザのアトリエ2を未プレイだから前話で首都に独自設定テキトーにぶち込んだけど大丈夫か?…いや言い訳をさせてくれ、ソフトは買ったんだ、だが1をクリアした後、あまりの素晴らしさにリビドーが溢れ今この小説を書いている…2をプレイしようにも小説に手を出してしまった以上、中途半端にやめるには忍びなく、2をやるのはもう少し後の楽しみに取っておこう


番外編―――在りし日の記憶2

―――――クーケン島へ移住に向かう道中、カイルは自身の異変に気が付いた

 

 

「―――魔法が…使えない…魔力は練れる、体に循環させる事も…でも魔法として発露が出来ない…」

 

魔法とは精神に強く影響を受けるものである、例えば目の前に風を吹かせるだけの魔法であったとしても気分が優れなかったり、やる気を出さずテキトーに発動した魔法は、万全の状態で行った魔法の10分の1以下の結果になったりと極端な違いが出てしまう

 

 

結論から言えばカイルは暴走により父を傷つけたという事実を目の当たりにし、「魔法=誰かを傷付けてしまうもの」と本能に刻み込まれ、魔法に対する嫌悪感が魔法発動の妨げとなってしまった、カイル自身が優しすぎる故の事である

 

カイルはまだ短いとは言え、その人生の約半分を魔法に費やしてきた、そんな魔法が使えなくなったカイルを誰も責めたりはしなかった―――自身を除いて

 

最初は自己否定が始まった、こんな自分存在しない方がマシなのではと自己嫌悪も…此処で本来カイルは精神的に壊れてもおかしくは無かった、それを繋ぎ止めたのは妹であるジェナと皮肉にも首都で体験した人の悪意というもののおかげであった

 

カイルが自己嫌悪の海に没してた時、ふとある考えを浮かべた

 

「(自分が勝手に傷付いて、人の悪意に晒されてもそれは我慢も対応もできる…でも、もし…もし仮にその矛先がジェナやお父さんに向けられたら…?―――あの時のように…)」

 

此処でカイルは考える、自分は守れなくてもいいが、家族を守るのは誰だ?と、父はお世辞にも武闘派ではない、母も体が弱く家に引きこもっている、妹はまだ1歳である、そんな中自分も魔法を使えない…―――カイルは恐怖した、自身に向けられた悪意が家族に向かい、傷付けて失われてしまったら…と、最悪の想像をした

 

カイルは考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――道端に落ちていた木の枝を棍棒代わりに拾うという結論に達した

 

「(魔法が使えないなら…魔法院に居た時みた、騎士達のように…剣で、己が体で守るしか無い…っ!)」

 

正直、脳筋の思想である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこからクーケン島へ着いた後もカイルの日課に剣…この時はまだ木の枝であったが、の素振りが日常に追加された、剣のなんたるかも分からず、体の鍛え方も正直魔法院で遠目に見た騎士達の動きをうろ覚えでまねる程度だが、カイルは我武者羅に続けた、例え手が擦り切れ、豆が割れ、血だらけになろうとも…

 

そんなカイルを父、ピーターはむしろ止めなかった、彼は首都でカイルが受けた悪意の大きさを直に知っている、例え今ソレにしか縋るものが無いとしても、下を俯いているよりは断然良いに決まっている―――だが、それとは別に自身の不甲斐無さに歯を食いしばり、拳を強く握り締めながらカイルを見守るのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――こうして一家がクーケン島へと移住した時、カイルは9歳だった

 

移住した当初、ピーターの根回しと物珍しさから島の人たちには盛大に歓迎してくれた、大人たちも詳しい事情は知らないが、幼な子が傷付ている事は察してカイルに積極的に話しかけてくれた…だが、カイルはその誰にも心を開かなかった―――家族以外を見るたびに首都で浴びた暴言を、石を投げた人々が頭によぎる、そんな状態で仲良くなれるはずもなく次第に孤立していった…たった1人を除いて

 

 

―――アガーテ・ハーマンはここ1年半程前に首都より戻ってきてクーケン島で護り手をしている才女である、かつて騎士になる為、首都へ行き騎士団養成学校で首席の座も勝ち取るも、同期や、騎士達が実力よりも家柄を尊重し自慢し合うだけの生活に嫌気が差し、ここクーケン島へ帰ってきた―――最初の1年は実力を買われとある有力者の息子を護衛していたが、ここ半年は護り手として、家柄、堅苦しい規則等に縛られない充実した生活を送っていた

 

―――アガーテが休日のある日、ボーデン地区を歩いてると見慣れない子供が、雑貨屋から錆びた剣を買って魔石の森へと走っていくのを目撃する

 

そんな子供が体格に比べ重いであろう剣に重心を取られ、フラフラしながら歩く様はあまりに危なっかしく、心配になりこっそり後をつけるのだった

 

 

そして魔石の森で買ったばかりの剣で拙いながらも素振りをする子供の姿を目撃する、しかし身長120㎝位の体格に鉄でできた60㎝程の剣はかなり重いのかどうにも危なっかしくて見ていられず、思わず声をかける

 

「―――おい、お前、そんなやり方じゃいつまで経っても剣は上手くならないし、危ないぞ」

 

その声が聞こえた子供は一瞬ビックリしたものの無視を決め込み、仏頂面で素振りに戻る

 

しかし、やはり無理があったのか子供の手から剣がすっぽ抜けて、子供自身に向かって当たるその瞬間、アガーテが助ける

 

「言わんこっちゃ無い…素振りするにしてももう少し歳をとって―――」

 

「―――…うるさい、ほっておいて…」

 

 

「…酷い言い草だな…お礼ぐらい言ったらどうなんだ…」

 

 

その声を聞いたカイルは目を少し大きく開き、一瞬思慮した後、小さな声で呟く

 

 

「―――…助けてくれて、ありがと…」

 

 

「(なんだ、素直にお礼が言えるじゃ無いか、根は悪い子では無いな)―――あぁ、どういたしまして…良かったらここで素振りしている理由を教えてくれないか?今助けたお礼と思ってくれてもいい」

 

 

「―――…家族を…今度はちゃんと守る為…」

 

そう呟く子供の姿を見てアガーテは少し考えを改める、この呟きに込められた覚悟の重さを感じ取ったが故にである―――だから、少し助けたくなった、アガーテ自身も大概なお人好しである

 

 

「―――そう…か、ならやはりそのやり方ではダメだ、今みたいに剣がすっぽ抜けた先に守りたいものが居たらどうする?」

 

 

その発言を聞いて大きく目を見開いた後、子供は目に涙を浮かべる、その姿を見て慌てて言葉を続ける

 

「あ、いや、すまない…虐めるつもりは無かったんだ…ただ、その…お前さえ良ければ私が剣を教えてやれる、こう見えて凄腕なんだぞ?」

 

 

 

―――――こうして子供…カイルはアガーテに師事することになった、この出会いが少しずつカイルの心を癒し、いい方向に向かうきっかけとなるのだった

 

 

 

 




○カイル・シュナイダー
・島に来たばかりで情緒不安定な子、頭は良いのに発想が脳筋のそれである―――実は魔法院時代も結構ゴリ押しが凄かった、例えば模擬戦で相手が風の魔法で早く動いて攻撃が当たらない→しゃらくせぇ!全方位攻撃だ!とする位には脳筋である

○アガーテ・ハーマン
・今話のメインヒロイン、ムーブが大天使のソレ、カイルがあまりに痛々しいのと元来のお人好しにより師匠になる事に

○ライザリン・シュタウト
・導入が長すぎて登場させられなかった―――大変申し訳ないと思ってる

○作者
・仕事ほったらかして執筆してる無能、次回予告風にライザの出番を言ったのに登場させられなかった、やはり無能

今投稿時間結構手探りで色々な時間でやってますが、実際いつ頃投稿すると読者が見やすいか…よければ回答お願いいたします。

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