元気娘の青春   作:アッシュクフォルダー

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第十一話 ぬいぐるみ捕獲ミッション

神山高校全日制が、放課後を迎えた。

 

1年C組、よつばと彰人のクラスにて。

 

「おい、彰人」

 

「どーした、よつば」

 

「この後暇か?よつば、ゲームセンターに行きたい」

 

「あのな、俺は、いつでも、暇そうに見えるか?

俺はな、音楽活動しねーと行けなかったりするから、

まぁ、今日は、たまたま、何もねー日だから、

付き合ってやるよ」

 

「よーし!そんじゃ、行くぞ!

ゲームセンターに!」

 

「へいへい…」

 

彰人は暇なときは、大抵、よつばと一緒に、

お出かけすることが多い。

 

というものの、

よつばが、秋彦が暇な時に誘っては、

ゲームセンターに行くのが、お約束になっている。

 

この前は、昆虫女王メスクイーンといい、

ポケットサーキットといい、プリントシールといい…

 

どれも、プリントシールを除いて、

高校生が好むとは思えないが…

 

この前は、よつばがゲームでボロ負けしており、

パンケーキ代は、よつばが払いざる負えなくなったらしい。

 

「なぁ、よつば、プリントシールが撮りたい!」

 

「嫌なこった。撮らねぇし!

あの、一目がヤバかった…あっ、クレーンゲームだ。

どうしても、取らねぇと、いけねぇな、こりゃ」

 

「この、うさぎかか?」

 

「小豆沢が欲しがっていたからな。

冬弥から取りやすい台や、攻略方法など、

バッチリ予習したからな」

 

「おーっ!よつばも取るぞ!」

 

「よつばも、やるのか?

よし、何としてても、あの、ぬいぐるみ、

何としてても、取るぞ!」

 

お互いに、1000円札を取り出し、

100円玉10枚と両替する。

 

10円玉や50円玉で遊べる、ゲーム台もあるが、

よつばも、クレーンゲームを、やった後に、

やりたがっていたようだ。

それは、別の機会となりそうだった。

 

「冬弥に教わったが、冬弥の情報によると、

この台が一番取りやすいらしいぞ?」

 

「よーし!よつばと彰人とで、やり遂げてみせるぞ!」

 

「ったり前だ!ホントなら、自分で手に入れたいが…

よつばも、やるって言うし…やってやるか!」

 

と、彰人とよつばが、10回ずつ、

そのクレーンゲームに挑戦しようとしていた。

 

1回、2回、3回と続き…

 

「少しずつ、ずらしておいて、

獲得したらいいって、冬弥が言っていた。

一撃で取れるのは、ほんの一握りの人だからな…」

 

「よーし!やってやる!」

 

「歌で心が折れることもある…

もちろん、このクレーンゲームでもだ…

だが、やり遂げるまでは!

せっかく、冬弥からの、攻略方法だ!

必ず使いこなして見せる!」

 

そう喋ると、彰人の目には、非常に熱い熱意が、

身体から伝わって来た。

 

「あ、取れた」

 

「やったぞ!彰人!」

 

「ほらよ、持っとけよ?」

 

「はーい」

 

ぬいぐるみは、無事に入手できたのだ!


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