元気娘の青春   作:アッシュクフォルダー

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第三話 よつばとウェディングドレス

彰人は、暇そうに、ファッション誌を読んでいた。

 

「なに、この、白い、フワフワ!」

 

「ウェディングドレスのことか?

んなことも、知らねーのか、ダッセーな」

 

「うるさい!彰人!バカ!早く教えろ!」

 

「人に頼む態度じゃねーだろ!」

 

一々小馬鹿にする、よつばに腹を立てつつ、

彰人は続けて、話す。

 

「結婚だよ。花嫁さんだな」

 

「結婚か!きいたことあるなそれ!」

 

ふんふんと頷いて、

よつばは食い入るように雑誌を見る。

 

「きれいだなー」

 

小岩井よつばは、やはりどんだけ、

ボーイッシュでも、女の子である。

いくつでも花嫁には見とれるもんなんだなぁと、

彰人はこっそり感心した。

 

「よつばもきれるの?」

 

「あ?…あー、大人になって、相手がいて金があったらなー」

 

夢がないとは言ってはいけない。理想と現実を、

しっかり認識することは大事である。愛だけでは食っていけない。

彰人の言葉に、よつばは、ますます首を傾げる。

 

「あいてって?」

 

「結婚は男と女がするもんだから。

まぁ、でも、結婚は男にとって人生の墓場だからなー」

 

「はかば!?しぬのか!?」

 

「そうだなー、男は死ぬのも同然だ、

俺は死んでも、よつばと結婚するのは、御免だけどな!」

 

夢がないとは以下省略。

 

「どうぜんなのかー」

 

うーんと、よつばはしばらく考え込んだ後。

ハーイ!めいあんです!と、

元気よく手を上げて立ち上がった。女の子は忙しい。

 

はいどうぞーよつばさん、と適当に乗ってやって、

彰人は返したら…

 

「じゃあ、よつば、彰人とけっこんする!」

 

は、と口をぽかんと開け、彰人はよつばを見た。

それも気に止めず、よつばは彰人をぽかんと見る。

 

「あのな…俺はよつばと結婚なんて、出来ねーよ!」

 

「なんでだ!」

 

「しろいふわふわ、きてなー

あいての男が、しぬんだろ?」

 

「だから、俺は死ぬのかよ!?」

 

「あきとー」

 

「なんだよ?」

 

「20さいまで、あと、4ねんだぞー」

 

「あー、そうだなー」

 

「いやなら早く彼女見つけろよー」

 

「あー、うん」

 

「本気だからなー、よつばは」

 

「そうかー」

 

「聞いてんかー?」

 

「聞いてる聞いてる」

 

「ほんとにほんとに本気だぞー」

 

「…オレだって本気だよ」

 

「ほー」

 

「俺はな…結婚相手がいるんだよ!」

 

「ほんとか?」

 

「あぁ、本当だ、今度、会わしてやるよ!」

 

「じゃあ、彰人は、死ぬんだな!」

 

(一体、俺は何回死ぬんだよ…)

 

「おい、周りが見ているから、

俺まで、恥ずかしい思いをするじゃねーか」

 

「そっかー、ごめん」

 

「やっと、観念したみてーだな」

 

「じゃあ、彰人のバーカ!」

 

「なんでそうなる!?」

 

彰人は、ホッとするのだったが、

よつばの扱いに、不安を募らせるのだった…。

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