予防接種に行ったハズなのになんでVtuberになってるの?? ~地味女子JKは変態猫や先輩V達にセンシティブにイジられるそうです~ 作:ビーサイド・D・アンビシャス
[ コメント ]
・長い
・長いなぁ
・ミュートしてから長いなぁ
・どうしたんだろうなぁレヴィアちゃん
・なんか叫んでたねぇ
・事件性のある悲鳴だったねぇ
・どうしたんだろうねぇ
・まぁお決まりだけどねぇ
・アトリエに呼ばれたVはだいたい叫ぶからねぇ
・ステラのお絵描きオフコラボだから……
コメット(ステラ先輩のリスナー)の皆さん、落ち着き過ぎじゃないですか?
眷属達のコメント欄との違いに目を取られていたら――――バァンと耳元で壁ドンの音が爆ぜた。
「ぴぃ⁉」
「〝あ〝あ~~~、ったぁっく、こんのべらぼうめ」
濁っててドスの利いた声が、私の頭上から降ってくる。
PCをミュートする前の、ステラ先輩のロリロリしい声と全然違う……っ!
ビクビクと萎縮してたら、半端に閉められたファスナーで余計サイズを強調された丸見えの谷間がゆさりと視界に急接近する!
「なぁ、なんだってんだ? なんだって帰ろうとする? せぇっかくオレが娘のエロ……美麗イラストを供給してやるってのに、手伝いもせずにトンズラたぁなぁ?」
「エロって言ったぁ! 今エロって言ったぁ! あとさっき私のことデッサン人形って言いかけたぁ‼」
ただでさえ、帰り道に甘い何かで気絶させられて、部屋に連れ込まれてるんだ。
これで逃げない女子高生はいるだろうか⁉ いやいない!
視界の下半分を埋め尽くす谷間に負けず、私はキッと気を強く保つ。
すると裸パーカーのお姉さんは「かかっ」と笑って私を見下ろす。
「だいじょおぶだいじょおぶ、ヘブンズライブのお約束だから。リエルもクレアも皆この企画やったから。オレの娘なら必ず通る道だから」
「そ……そぅなんですか……?」
Vtuberの文化でガワを描いてくれたイラストレーターさんは『ママ』と呼ぶ。
イラストレーター【明星ステラ】……いや、『星辻綾香』は私の股下に膝を潜らせて、私との距離を更に詰めてわぷっ。
「んまぁ~、クレア……来栖はノリノリでポーズ取ってやがったけどねぇ。オレも筆が乗ったもんさ。リエル……天海の野郎はなぁ。表情がイイんだよなぁ……あいつのおぼこな羞恥顔は見てて昂ったよぉ。よっぽどオレがぶち込みたいくらいだったね」
「ふひぃこむっ(ぶち込む)⁉」
ていうか柔らかくて隙間が! い、息が! すっと一歩引きさがる双丘。
解ッ放ッ感! 私はすぅっと思い切り息を吸った。
「という訳だぃ。いっちょ付き合ってくれや」
星辻先輩は手で軽く拝んでるけど…………あぁ、だめだ。
私の目、今きっと三波くんを見てる時の目になってる(もしくはキャスパー)。
でも…………ちらっと星辻先輩のPCを見る。
既に始まってる配信画面。
今もおっとりと私と先輩の戻りを待ってくれてるコメント欄。
さっきは思わず逃げようとしちゃったけど……もう配信は始まっちゃっている。
恥ずかしいけど、拉致られたけど、もう楽しみにしてくれてる人達が……いる。
「~~~~っ! わ、分かりましたよ。やりますよぉ! やればイイんでしょお⁉」
「よぅし、そうとくりゃ話はぁ早ぇ」
星辻先輩は小気味よく手を叩くや否やドカッとその場で座り込んだ……んぅ?
首を傾げる私を見上げて、星辻先輩は初めて【幼児《ステラ》】っぽく両手を広げた。
「 腹肉吸わせてぇ♡ 」
「ふじゃっっっっけんなぁああああああああああああああああ!!!!!!」
なんでだよぉ⁉ なんで私のお腹をそんな求めるんだよぉ⁉
お腹はおっぱいじゃないんだぞぉ⁉???
「オレダメなんだよ。お腹吸わないと母性が目覚めないんだよ。声のチューニングもできないし明星ステラになりきれないんだよぉ。なぁ? 良いだろぉう?」
「ふじゃっけんな! ふじゃっけんな! 夢の中でも吸ってこっちでも吸って」
「え? 夢のな……あっ」
――――なぁに? その反応?
嫌な予感がした。
私はスカートの中にしまったブラウスの裾を出して……めくった。
「もう真っ赤なのぉおおおおお‼‼‼‼」
「いただきまぢゅうううううううううう!!!!」
「んぅわぁあああーーーーーーーーーーん⁉⁉⁉」