予防接種に行ったハズなのになんでVtuberになってるの?? ~地味女子JKは変態猫や先輩V達にセンシティブにイジられるそうです~   作:ビーサイド・D・アンビシャス

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幕間の5 ヘブンズと!いっしょ!(妹ちゃん、マスコットデビュー⁉)

「よーーーいこのみんなぁ~~~~!! こーんにーちは~~~~!!! 歌のお姉さんの、レヴィアちゃんだよぉ~~~~~!!!」

 

【 コメント 】

・こんばんはだろ

・挨拶間違えてんじゃねぇ

・不採用

・果たしてこの時間まで起きてる我らは良い子なんだろうか・・・  

・あのぉ、子ども扱いしないでもらえますかぁ

 

「ハァーーーーーーー⁉⁉⁉ うっっっせぇんだよ下等生物共がよぉ~~~~~~~~~~~~~~!!!! てめぇら、姉上になにナマこいてんだゴラァアアアアアアアアアアーーーーーーーーー!!!!!」

 

「妹ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ‼‼‼‼‼ やめてよ妹ぉ‼ 怒んないって言ったじゃぁん! 収まってぇぇええええええええええ!!!!」

 

「死んだホモサピエンスだけが良いホモサピエンスだぁーーーーーーーー‼‼‼」

「イモウトぉぉおおおおおおーーーーーーーーーー!!!!」

 

 私は、ボイチェンマイクを掴んで至近距離シャウトかます伽夜ちゃんこと――――堕天使に仕えるチビ蝙蝠【コロリン】を、全力でなだめた。

 

 なんで……なんでこうなった⁉

 私は今日のお昼の出来事を思い出した……

 

 *****

 

 事務所に呼ばれた。

 社長の合谷さんが言った。

「ちゃんレヴィって妹いるじゃぁん?」

「え? あ、はい伽夜ちゃんですか?」

「あの子配信出さない?」

 出た。

 

 *****

 

 早すぎんだろぉぉおおおお~~~~~~~~~~~⁉⁉⁉

 でも割とマジでそうなのだ決まれば秒で話が進んだのだ。

 伽夜ちゃんもクレア先輩もみんな即OK出すから、あっちゅーまに決まったのだ。

 

 こうしてリスナーに呪詛を吐き出す毒舌蝙蝠(妹)がデビューしたのだった。

 こんなの眷属(みんな)混乱するかと思ったのに――――

 

「蝙蝠に罵倒されたいって頭どうなってんの? 

 見下げ果てた変態ね。変態変態・変態! どうせ女の子と話したことないんでしょお~~~(笑) だからチャットとはいえそんなキモチワルゥイお願いできるんだよねぇ~~?? やぁだぁ、みっともなぁ~~い♡ 指動かしてないで口開けばぁ? あっやだどぶの匂いする、くっっさぁ~♡ もう二度と開かないで? キーボードだけ叩いて会話してねぇ~~~下・等・生物がぁ‼‼‼‼」 

 

【 マスコット 】

・やばい立ち直れない

・たまんねぇなぁ‼

・ぶひぃぃいいいいいいいん!!!!

・罵倒うますぎないwww

・逸材

・このレベルは店行かんと受けれん 100点

・よくもまぁ、ここまでスラスラと たすかる

 

 秒で順応したよ……(呆然)

 なんだったら助かってる眷属の方が多かった。えぇ……?? うそでしょお???

 

「はーい見てくださぁい、お前らがキモ過ぎて姉上絶句しちゃいましたぁ。

 こっからの『ヘブンズと一緒!』はコロリンが仕切ってくんで夜露死苦ぅ! 

 つってもな、ぶっちゃけ役者が揃ってねぇんだよ。二足歩行の人外がな。要はワ〇ワ〇枠だ」

 

 それはいな〇いな〇ばぁでは?

 辛辣な〇ーたんがてきぱきと企画を進めてる。そういうとこはさすが伽夜ちゃんだなぁと思ってたら、さっそくワ〇ワ〇の面接が始まった。

 

「それでは最初の方ぁ、どうぞ!」

 

 ディスコから受け取った画像を伽夜ちゃんが表示させた。

 配信画面にパッと現れたのは、雲にかわいい目鼻を加えたマスコットだった。

 

 なんかすごいもくもくしてるなぁ。モーションがついてるのか、輪郭がふわふわと揺れている。

 マスコットとしては申し分ない可愛さに胸をときめかせていると、コロリンが元気よく挨拶した。

 

「こんばんはー!」 

『     けて』

 

 え?

 小さな小さなつぶやきがよく聞き取れなくて、耳を澄ました途端。

 

『たすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてたすけてけてけてけてけてけてけてけてけてけてけてけてけて』

 

「ひぎゃあああああああああああああああああ⁉⁉⁉⁉⁉」

 

 かわいいのに全く抑揚のない怨声が流れ込んできた。

 慄き過ぎて転んだ。

 

 直前に耳を澄ましてた分、可愛さの裏に潜む怨念を聞き取ってしまった私は、過呼吸になる。ほんとむり……こういうホラーほんとむりぃ! 無理なのぉ……!

 

「あのぉ、まずお名前言ってくれますか?」

「コロリン、ミリも動じてないっ⁉ いやおかしいよ! たすけてって言ってたよ⁉ ぜったい背景ヤバいヤツだよぉ‼」

 

 ぜったい人体実験で異形に変えられた系だよ! 

 ぜったい人間の成れの果て的なアレだよぉ‼ 

 もうこうなったら可愛い見た目なのが逆に怖い‼

 

「あなた、すごくもくもくしてますね。それは煙というか雲的な材質なんですか?」

「なんで材質の方気になるのよコロリン‼ 明らか他に聞くことあるで」

 

 ――――ぶちゅ……と。

 肉肉しい怪音が鳴った。

 

 それは、もくもくと揺らめく、雲の輪郭の、動きに合わせて…………ミチッ

 

 ぶちゅぶりりりっ!!!! ぼちゅっぐちゅぶりゅゅゅゅゅっっっみゅちちちちちちちちちち!!!!!!!!

 

「ひぃいいーーーーーーー!!!! ひぃぃぃぃいぃぃぃぃぃ!!!!!」

「あー、ジェル状の材質なんですねぇ。意外だわぁ」

 

 なんでそんな冷静なの伽夜ちゃぁん(コロリィン)‼⁉ 

 変な汁が全身という全身から噴き出る。歯が冗談無しでカチカチ震えて止まない。  

 きつく閉じた目蓋の隙間からも涙滲んでくる。

 

 かえってぇ……(´;ω;`) おねがい、かえってぇ……っ!

 

 真剣に祈りながら、おそるおそる目を開けてみると――――――もくもくの体の中から見覚えのある天使の輪っかが出てきていた。 

 

 雲に塗れた天使の輪が私に……このマスコットの中身を伝えて。

 

『に、ゲ……て。れヴィ、あちゃ……に……ゲ――――テ』

「リエルせんぱぁあああああああああああああああい!!!!!」

 

「はぁい、それでは面接終了しまーす。おつかれさまでしたー」

「まってぇコロリン!」

 

 あの雲塊……いや肉塊は! 

 伸ばした私の手は配信画面から消えていく天使の成れ果てに届かなかった。

 

「面接で名前も言わないとか論外だねぇ! ねぇ姉上ぇ。じゃあ気を取り直して次の方ぁ、どうぞ!」

 

『こんばんはー! 煌めく星雲、こめっこちゃんでしゅー!』

 

 次に現れたのは、星雲をモチーフにした紫色のキラキラしたマスコットだった。

 あぁ……ステラ先輩だな……。

 

 どんより気分で沈んでる私には、ステラ先輩のぶりっ子マスコットボイスに全然癒されなかった……

 

『あのぉ~、しゅみません。さっきここにぃ、私の出来損ないみたいなのがここに来ませんでしたかぁ~? 失敗作は処分しないとぉ♡』

「おまえが元凶かぁぁぁぁぁぁーーーーーーー‼‼‼‼」

 

 私は速攻、二人目の面接者を突き返した。

 そしたらコロリンがぷんぷんと腕を組んで頬を膨らませた。

 

「もうわがままだなぁ~。素敵な人材でしたよ? どこが気に入らないんですか?」

「銃器で全身穴ぼこにしたいくらい嫌いだよ、あの元凶マスコット‼」

「まったくぅ……あっという間に最後の志望者になりました。まぁとやかく言っても仕方ない! それでは最後の方ぁ、どうぞ!」

 

『レーーーヴィアたぁぁぁ~~~ん‼ こないだのス〇ラ配信、楽しかった、ねっ☆! ワイらやっぱり相性パーペキちょぶりんとすぅっでゅふっふっふぅ~~~☆ おほっ、おほほキャス×レヴィてぇてぇ~~~! 自カプしか勝たんティウス58世~☆ わいマジヘブンズライブ2期生説ぅ~~~☆』

 

「ねぇ死?」

 

『あっやばぁww ねぇ死出たんですけどぉww なんで死なない略してねぇ死なんですけどぉww 二人っきりで裏で話してる時だけの語録出たんですけどぉほっ☆ おほっ☆ ぽまいらに見せつけちゃってすまぬンゴぉ~~~~www』

 

 私は渾身の台パンで、このキモ猫の口を閉じさせた。

 伽夜ちゃんが台パンの振動を感じながら、にこやかに笑いかけた。

 

「素敵な同期がいてよかったねぇ、姉上」

「こいつが同期だったら舌嚙んで死ぬっっっっっっっっ!!!!!!」

 

 もうだめだげんかいだぁ!

 顔を覆って、私は心の底から願った。

 

 神様ぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!!

 私に健全な同期をくださぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい‼‼‼‼‼

 

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