予防接種に行ったハズなのになんでVtuberになってるの?? ~地味女子JKは変態猫や先輩V達にセンシティブにイジられるそうです~ 作:ビーサイド・D・アンビシャス
『あらぁ? 聞き取れない? 意味が理解できない? それは申し訳ありませぇん、吾輩としたことがみなさま人類の知能指数を考慮しておりませんでしたぁ!』
どこか人を小馬鹿にしたようなその子は、科学者《サイエンティスト》のような印象をまとったふわふわの銀髪を短く整えた女の子だった。
肩を出した分、白衣の丈がずれて指先が袖ですっぽり覆われていて、「ぷくく」と笑う口の端からはギザギザの歯が見え隠れしていた。
『さて、では低能な人類様でも理解できる言語と発声法で名乗りましょう! 吾輩は【
あーーーそういう設定ね~~~~。
わかる、わかるよ私もいきなり『傲慢な堕天使』とか言われてやったから。なんだか昔の自分を見てるみたいでほっこり。
――――の割には、この子すごい堂々としゃべるなぁ。
マイクに息当ててないし、喋り口も淀みなくスラスラで、目とかぜんぜん泳いでない。……代わりに狂気で瞳孔グルグルしてるけど。
【 コメント 】
・機械仕掛けの神きちゃ!
・ヘブンズライブも色々揃ってきたなぁ
・萌え袖肩出しギザ歯とかてんこ盛りだなオイ
・恐るべき存在よ・・・
・おのれ崇拝者ァ!
「あれーーーー⁉ なんか妾の時より反応良いんだけどぉ⁉ なんでぇーー⁉」
同時視聴してる私の眷属達のコメントが盛り上がってる!
お……おのれ邪神めぇ⁉ そうしてジト目で睨んでたら、マキナちゃんは虚空の一点を見つめながら、ゆらゆらと首を揺らし始めた。
『さてぇ? さてさてさてぇ? ここまで来ればご察しかと思いますがぁ! 吾輩がこの度、Vtuberなる存在になったのは、偉大なる支配者の存在を知っていただくためでございますぅ! そのためには如何なる労苦も惜しまぬ所存!』
そう言った途端、彼女はわざとクリック音を響かせて――――何か名状しがたき起動音を鳴らした。
今までの言動からの意味深なクリック音に、コメントはざわついてる。
なになに⁉ なに起動したの⁉
何が起こるか分からなくて、びくびくと肩を震わせていたら…………マキナちゃんは超エキサイティングな声で叫んだ。
『吾輩、機神なればこそぉ! 簡単なプログラミングもといゲーム制作なども嗜んでおります故! リスナーたる人類様には、ぜひ吾輩の自作ゲームを楽しんでいただければと!』
……あれ? おそるおそる目を開くと配信画面には、どこにも見覚えのないゲームが起動されていた。よーく見れば確かに……どことなく素人っぽさを感じるゲーム画面が表示されている。
その右下で、恐るべき崇拝者(銀髪少女)が解説してる。
『これはなっ、これはな! 任〇堂が出したプログラミングの学習ツールでな!
いっぱい……いや全然ちょちょいとプログラミング勉強して作ったのだ!
ぷくくく、これで人類様は楽しみながらもじわじわと精神を大いなる邪神に支配されるという恐るべきゲームなのだ!』
マキナちゃんは一生懸命、
これはねこれはね、と弾んだ声でゲームの仕組みを説明して、狂気に満ちた目をキラキラと輝かせてお話してくれた。
『これはね! 壺〇じを参考にしたゲームなんだけどね! ジャンプしたらお腹の中から触手が生えるのぉ~! ジャンプすればするほど触手に体の中ぐちゃぐちゃにされて人肉爆散するのぉ~! だから如何にジャンプしないで進めるかが肝なんだよぉ!』
そうなんだぁ、うふふふ。
私はいつの間にかマキナちゃんの解説に、「うんうん」と優しく相槌を打って見守っていた。
【 コメント 】
・こいつ……キッズだ!
・いやベビィだ!
・うちの子がレ〇ブロックで遊んでる時、こんな感じだわ
・何作ったか説明してくれる奴
・かわいい
・良い子だねぇ
・すごいねぇ~
・作れて良かったねぇ
『うん!』
優しいコメントを見て、マキナちゃんは嬉しそうに頷いた。
か~~~わいい~~~~~♡ 私はすっかりマキナちゃんにメロメロだった。
『だからね! 吾輩ね! 初配信が終わったら――――レヴィア先輩にこのゲーム、プレイしてほしいんだぁ!』
…………ぅん?
私は首を傾げた。なんか……ん?
『レヴィア先輩、今耐久配信してるからぁ! ぜひクリアするまでプレイしてほしいなぁ!』
――――え?
初配信終了後、マキナちゃんからビィスコードの通話が来た。加えて自作ゲームのリンクも送られてきた。
ヒェ。
更新遅れました。
少しバタバタしていました。これからもよろしくお願いします。