予防接種に行ったハズなのになんでVtuberになってるの?? ~地味女子JKは変態猫や先輩V達にセンシティブにイジられるそうです~ 作:ビーサイド・D・アンビシャス
~~Case.1鳴神クレア~~
「そうねぇー、色々作ったけど一番思い入れあるのは、このライブハウスかな」
初めにボイチャを繋げてくれたクレア先輩は、そう言いながら私を入れてくれた。
はわぁ……すごい。
神は細部に宿るって言うけど、正方形にデフォルメされたものとは思えないクオリティのライブハウスだった。
「ここは……幕張ライブだった?」
「あははっ! 幕張かぁ、良いねぇいつかそんな大舞台でライブしたいわねぇ~」
そう笑って『雷神』鳴神クレアのテクスチャを着たキャラが、ライブステージの上でぴょこぴょこ跳ねる。
ライブ……Vtuberが……。だとしたら3Dライブということになるのかな……私には想像もつかない。
でもクレア先輩はライブステージから観客席にいる私の目の前に飛び降りると、その声を弾ませた。
「その時は、レヴィアちゃんも一緒だからね。観客席埋め尽くしちゃいましょお!」
夢を想うその笑顔は四角くデフォルメされていても尚、稲妻のように輝いていた。
私は気付けば、小さく、でも確かに頷いていた。
「はぃ……っ!」
でもね、クレア先輩。
――――今現在、このライブハウスを埋め尽くしてるのはウーパールーパーなのですが、これ如何に?
「あっれぇ~~~? おかしいなぁ? どうして青ルーパー出ないんだろぉ~なぁ~? ちょこっと
「先輩……」
「青ルーパーさえ手に入れたら、頑張れるのになぁ~? それこそ17歳の時のバイタリティが溢れるのになぁ……肌からシワも消えて、深夜にお菓子食べても太らなくて、寝たらバッチシ疲労感が取れるようになるんだけどなぁ~~~~~!」
「せんぱぁい……!」
「ははっ! あははははっ‼ こっちを見るとルーパー、あっちを見てもルーパー! はぁ~~~~~一面のクソルーパーぁああああははははははははははは!!!!!」
だめだ……目的と手段がシャッフルで狂気だ。
青ウーパールーパーを求めすぎて、青ウーパールーパーにありもしない効能が付与されちゃってるよ……ウーパーにそんな人魚っぽい効能ないよ……!
観客席に所狭しと置かれてるアイテムボックスを、ガチャリと開けてみる。
「――――茶色いなぁ」
みっちり詰まったウーパーのつぶらな瞳を前に、私はそっ閉じした……スンスン。
[ コメント ]
・おや、雨が降ってきたようだ
・? 雨なんて……
・いや――――雨だよ
・鼻すすり助かる
・可哀そうは可愛い
・すすり声ってどうしてこう……フフッ
・おいやめろぉ!
・少々、下品なんですがね……
・やめろつってんだろがぁあああああ‼
「青ルーパー! 青ルーパー飲ませろ! 煮汁飲ませろよォ! 青ルーパーの煮汁を飲めば17歳になれるんだから! 永遠の17歳になれるのおおおおおおおおおおおおおおお!!!!! おいぃいぃ! 1200分の1だろぉん⁉ どぉじで⁉ どぼじでこんなに産まれてくれにゃいのぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお⁉⁉⁉⁉⁉」
永遠の17歳を求めてウーパーボックスを往復するクレア先輩を、私はライブハウスにそっ閉じ込めした。
もう…………っ! 見てられないよ!
私は、目から光を消して、コメント欄の眷属に要求した。
「ねぇ、眷属。飲んだら永遠の17歳になれる青ウーパールーパーの煮汁、出して」
[ コメント ]
・わ……わかんないっピ
・そんなルーパーいないっピ……
・わかったっピ!
・『青ルーパー』を『産ませる?』をすればいいんだっピね!
・ドドドドドドドドドッッッッッ!
この後、眷属の語尾に「ぴ」が付いたり、ロケットで旅立ってく眷属が続出。
これをクレピーの原罪(年齢詐称)と云う……。
「えぇっ⁉ ちょっ、ほんとに同接減ってる⁉ 減ってるよォ‼ まってぇええ! いいから、別に青ルーパーいいから戻ってきてぇええええええ‼‼」