予防接種に行ったハズなのになんでVtuberになってるの?? ~地味女子JKは変態猫や先輩V達にセンシティブにイジられるそうです~   作:ビーサイド・D・アンビシャス

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第66話

5月5日。GW最終日。

 この120時間越えのイカレた耐久配信も終盤に差し掛かった。

 その最後の一日で、私は今何の配信をしているかというと……

 

『おいおいおいおい、またかよぉ~~~‼‼ またこれかよぉ~~~‼ いい加減にしてくれよマジでよぉ~~~‼ 痛ってぇなぁ!』

 

「アァアァ……マキナちゃんの叔父さん、デスしてごめんなさいぃーーっ‼」

 

 マキナちゃん作の『クトゥ叔父』のリベンジを始めていた。

 いや、たしかにね? まごう事なきクソゲーだよ、これは。

 

 でもなんか……妙に……やりたくなるというか……。

 もう元祖の『壺』の方じゃ物足りないというか……。

 二度とやらんわって思った時にはリプレイしてるというか……。

 

「ああああーーーー♡! 指ィッ! 指の筋がプルプルしてるヨォ‼ 攣りそぅ……ッ! これぇ♡! この負荷を味わいたかったノォーーーーーー♡‼ いあいあーーーー‼‼」

 

[ コメント ]

・二度とやらんわこんなクソゲー

・……ふー(スチャ)

・仕上がってるよ仕上がってるよ!

・がんばる堕天使美しい!

・なお絵面

・あの、脳漿塗れで指の筋トレしてるスプラッタ枠はここですか?

・二期生に着々と汚染されとるなぁw

 

 ピンポーン。

 え? 不意に鳴ったインターホンに、私はぎょっとする。

 だれだろう? 

 

「ちょっ、ちょっとごめん眷属。少し外すね」

 そう言ってミュートにしてから、おそるおそる玄関の扉を開けると…………

 

                ***

 

「海の果てよりいらっしゃいませ、ご主人様。天使メイド【旭日リエル】……と?」

「こんクレアぁ♡ 雷鳴の如く轟く歌姫V♡ 雷神【鳴神クレア】……とぉ?」

「こ、こんレビ! 待たせたな眷属達よ! 堕天使【宵月レヴィア】……と♡」

 

「こっ、こここんステラっプユ♡ ステラのアトリエにようこそっプユ♡ 

 星の妖精【明星ステ……なにニヤニヤしてんだてめぇら文句あんのかゴラァア‼ だプユゥン♡‼⁉」

 

 いつも恥ずかしめる側の【明星ステラ】……もとい綾香さんは、自分の語尾に真っ赤っかだった。

 

「はぁーーーい! という訳で! GW最後の日に、なんと妾の家に一期生の先輩方が来てくれましたぁ~~~‼ ありがとうございます!」

 

「いえいえ~、レヴィアちゃんすごく頑張ったからね。最後はみんなでパーっと騒いじゃおってことでお邪魔しましたぁ!」

 

「ほらっクレアー、レヴィアちゃーん。たこ焼き焼けたよ~~~‼」

「「わぁーーーーい!」」

 

「いや、まずはオレのこの散々な語尾を説明しろプユゥ♡‼ これじゃオレだけ新生物扱いだっプユゥ♡‼」

 

「「えぇ……」」

 

「げんなりすんじゃねぇっプユゥ♡⁉」

 

 リエル先輩のたこ焼きをほふほふしながら、私とクレア先輩がしぶしぶ今回のオフ企画を説明した。

 

 と言ってもシンプル。

 

 クレア先輩達が作ってくれた『へヴンズくじ引き』をするだけ。

 くじに書かれた内容は絶対守る! 

 これだけ!

 

「そう! まさに天国《ヘブンズ》な内容しか書かれていない、幸せのくじよぉ~~~! だからみんな、ちゃきちゃき引いてねぇ!」

「地獄の間違いじゃないっかプユゥ♡」

 

「妾、今すごい幸せですよ」

「うん。僕も今同じ気持ち」

 

 私とリエル先輩。

 ステラママの強気な態度で何かと押し切られてイジられる者同士、シナジーが生まれ、私達は気付けばテーブルの下で手を繋いでいた。

 

「ァアアアアーーーーー‼⁉ レヴィアたんがリエルきゅんと手ぇ繋いでるぅ‼ 

しかもテーブルの下でこそこそ……あああああああ‼ 頭こつん! 頭こっつんし合ってるぅ‼これはてぇてぇーーーーーーーーーー‼」

 

「おぃBBA、安いビジネスてぇてぇで限界化してんじゃねぇプユゥ♡」

 

「――――怨《おん》?」

 

 ギチチチッ‼ と、怨霊ばりの異常な角度で首を曲げ始めたクレア先輩。

 

「は――――い! 次、妾引きまーす!」

 

 ヤバいヤバいヤバい‼ 

 クレア先輩が祟り神になる前に、私は急いで次のくじを引いて読み上げた。

 

「えーと? 左隣の人と愛してるゲームする! ん? あれ左隣の人って……」

 

 左を振り向いたら――――怨霊が首を捻じ曲げながらぶりっ子ポーズしてきた。

 

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