〜設定〜
少年
少し内気で、クラスにもあまり馴染めていないため、よく図書館にやってきている。
本当の自分を相手に見せることが苦手な反面、優しく、気遣いも人一倍できる。
ある日、図書室で出会った謎の少女と過ごすうちに暗かった性格が
変わり始める。

少女
いつからか少年のいる図書館に通い始めた。
見た目は、輝く銀髪に、とても透き通った肌。
本の虫で、大人しく、基本的には感情の起伏は激しくない。しかし、少年との触れ合いによって少しずつ変わっていく。


タイトルがこれになった理由は多分内容読めばほぉ〜ん・・・くらいにはわかるかと思います。


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正直真夜中に書いたやつなので大分パーリナイしてますがご了承ください。
スケベな要素などは一切ないのでご安心を。
それでは、どうぞ。


叶わぬ恋と、片思い

『おいお前さぁ、いつもいつもナメた目つきで見てきやがって何様のつもりだよ?なぁ』

 

また始まった。これだから学校は嫌いなんだ。

 

ただ上辺だけの人付き合いがしたくない。それだけなのに、周りが勝手に寄ってきて、勝手に僕に失望して、気味悪がって、離れていく。

 

・・・最後にはこうやってストレスのはけ口にされる。

 

「あの、ボクは勉強をしたいのでもう行ってもいいですか?」

 

あぁ、早く図書室に行って本でも読みたい。

 

『はぁ〜あ。つまんねぇやつだなお前。もう学校来んなよなマジで。シラけるんだよ。』

 

それが出来たらとっくにそうしてる。しかし、少しでも周囲になじめず心が折れ、不登校にでもなろうものなら、将来の道さえも途絶えてしまう。それだけは嫌だ。

 

・・・またネガティブな事を考えてしまった。気分転換に鼻歌でも歌おうかな。

 

そんな事を考えているうちに図書室についた。

 

「あ、司書さん。この前リクエストした本って置いてありますか?あっ、やった・・・!ありがとうございます!これ読みたかったんですよね。」

 

この図書室の司書さんは、1番信頼できる人なんじゃないだろうか。優しくて、いつも笑顔で、本のリクエストをしたらそれを掲示してくれる。

 

だから僕はこの場所が大好きだった。

 

『この本を戻すついでにさ、あの子にこれ、渡してきてくれない?』

 

そう言って司書さんは1枚の綺麗に折りたたまれた紙を渡してきた。

 

というか、あの子って誰だろう。そう思って司書さんに聞くと、

 

『ほらあそこの、見えるかな・・・あっ、いたいた!ほらあそこにいるでしょ、銀髪の女の子!』

 

確かに司書さんの指さした先には1人だけ、誰も通ることの無い本棚の前で、床に座り読書をしている少女がいた。

 

なんというか、不思議な子だと思った。

 

「あれ?あんな子この学校にいましたっけ?銀髪なのも珍しいし・・・」

 

『あ〜、この図書室、実は外の人も利用できるようになってるんだよね。だからあの子も近くの子とかだと思うよ。確か君と歳は同じだったから、話しやすいんじゃない?』

 

そうだったのか。何はともあれ、司書さんの頼みなわけだから快く引き受けることにした。

 

「あのー、すみません。」

 

「・・・はい?」

 

顔をゆっくりと上げた少女のその顔は、

とても綺麗だった。

 

連想するならまっ白な雪だろうか。そんな事を考えていると少女は、僕の持っていたものに気がついたようだった。

 

「あっ・・・それ、司書さんから渡されたものですか?」

 

「あぁ、そうです。あなたに渡してほしいと頼まれたので。どうぞ。」

 

「ふふっ、ありがとう。・・・あなたもここによく来るの?」

 

「はい、昔から本を読むのが好きで。ここの司書さんもすごく優しくて通いやすいっていうのもあるのかな。」

 

「そうなの?私も本を読むのは大好きなの。あなたが好きな本ってあったりする?ジャンルでも、具体的なタイトルでも、あるなら教えてくれないかな。」

 

「そうですね、僕が好きなのは・・・」

 

柔らかい口調で話す少女は、やけに大人びて見えた。本当に同い年なのか疑うくらいに。

 

しばらく話すうちに、僕は少女と仲良くなっていた。

そこで僕は、いつもなら言わないようなことを口走った。

 

「あの、また明日、ここで会えますか?こうやって一緒に楽しく話せる人ができたのは初めてで・・・」

 

「私もそう言おうと思ってたんだ。なんだか君からは、とっても優しい人の気配がするし。せっかくだから私たちさ、友達にならない?」

 

そんな事を言われたのはいつぶりだろう。友達・・・その響きを聞くだけで何故か心臓の辺りが熱くなる気がする。

 

ソワソワして、いてもたってもいられなくなるような・・・そんな感じになってしまう。

 

「僕でよければこちらからも、よろしくお願いします。」

 

「ふふっ、そんなに固くならないでよ。あと、友達になったんだから敬語は禁止ね。私、そういう堅苦しいの結構苦手なの。」

 

「うっ、そっか。じゃあそうするよ。なんか敬語で喋ってないと変な感じがするな。」

 

「なにそれ、変なの。ふふふっ。」

 

あぁ、なんでだろう。こんな些細な会話でも何故か全てが楽しくて、どうしようもなく愛おしくなってしまう。

 

その日から僕達は、放課後の図書室に集まっては色々な話をして、幸せな時間を過ごした。

 

好きな本や魅力、お気に入りの作家の話。

 

でも、本とは関係ない話を彼女はあまり自分からしようとはしなかった。僕が以前、前に見たテレビの話をした時だって、あまりわかっていない様子だった。

 

それに、基本はどんな話でも喜んで聞いてくれるのに、たまに悔しそうな、それかどことなく儚い物でも見るような目をする時がある。

 

気になって1度尋ねてみたが、はぐらかされてしまった。

 

そんなことがありながら、僕と彼女が過ごす日々は段々と積み重なっていった。そして、僕はいつしか彼女に恋心を抱くようになった。

 

そんな感情を持ち始めてからというもの、他のものに手をつけることも出来ず、何かを考える度に彼女が浮かんできてしまう。このままではダメだと思った僕は、彼女に告白することを決めた。

 

放課後、いつもの図書室に向かう。その足はとても重かった。

 

・・・やっと着いた。静かに息を整える。一、二、三。

 

僕は覚悟を決めて扉を開いた。希望と、少しの勇気を胸に。

 

・・・いた。最初と変わらず、誰も通らない本棚の前に座って本を読んでいる。

 

彼女へ歩みを進めようとしたその時、突然司書さんに呼び止められた。

 

『・・・ねぇ、君はさ。もし大切に思う人が突然目の前から消えちゃったらどうする?それか、そうやって大切な人と過ごした時間が全部夢とか幻だったら、君はどう思うかな。』

 

不思議な事を聞いてくるもんだな、僕は呑気にそう思った。

 

「そうですね、あんまりそういう事は考えたくないですけど、もしそうなってしまうなら僕は全部受け入れると思います。全部を呑み込むのには時間がかかるとは思いますけど。」

 

『そっか。君はすごく強いよ。あの子のおかげかな?でもそれなら、これから起こる事がどうであれ、乗り越えていけるかもね・・・ごめんね?こんな変な話で引き止めちゃって!ほらほら、あの子と楽しんできな!人生は、1度きりだからね』

 

正直僕は司書さんが何を言いたいのかよく分からなかったが、それでもなんだか励まされているような、今からすることを応援してくれているような気がして、より一層気合が入った。

 

「あの、お話があるんですけど、いいですか?」

 

どうしても緊張で敬語になってしまう。

 

「・・・あ、実は私も言いたい事があるんだよね。でも、君から先に言っていいよ。それで、どんな話?」

 

「あの、ずっと、ずっと前から好きでした!その・・・それで・・・。」

 

とても拙くぎこちない思いの伝え方だった。でも、思いを言葉にして、何とか絞り出して、言い切った。

 

「僕と、付き合ってくれませんか?」

 

・・・しばらくの間沈黙が続いた。

下げた頭を上げることが出来ない。緊張と不安で頭が真っ白になりそうだった。

 

すると、彼女の方から何かが聞こえてきた。瞬間的に緊張が解け、前を向くとそこには、嬉しそうな顔で涙を流す少女がいた。

 

「そっか・・・嬉しいよ・・・私も君のこと大好きだったよ。最後にこんなに素敵な思い出を作ってくれて本当に、本当に・・・ありがとう。」

 

何を言っているのかよく分からなかった。最後?思い出?どういうことなんだ。

 

と、違和感に気がついた。彼女の体が、何故か少しずつ透けていく。どうしてなのか考えるよりも先に彼女が話を進めてしまう。

 

「私、絶対に君のこと忘れないよ・・・離れ離れになっても、ずっとあなたを外で見守ってるから・・・!」

 

僕は、彼女の手をつかもうと手を伸ばした。そうしなければいけない気がした。

 

見守るってなんなんだ。まるで消えるみたいな、手の届かない存在になるみたいな言い方じゃないか。

 

手を伸ばして、確かに彼女の手を掴んだはずなのにすり抜ける。自然と目からは涙がこぼれ落ちていく。信じたくない何かを本能で感じ取っているのかもしれない。

 

「そんな・・・嫌だ、そんなの嫌だよ・・・」

 

「ごめん、わがままで。何も伝えられなくて、突然こんなことになって本当にごめんね。君にこの事を伝えたら、君から嫌われて、この関係も壊れちゃうと思うとどうしても伝えられなかったんだ。」

 

「そんな・・・そんなわけないよ!何度こうなったって君を嫌いになったりするわけない!」

 

「あははっ、やっぱり君は優しいね。・・・一つだけ私と約束して欲しいの。次に目が覚めた時、多分君は私の事を忘れちゃうと思うんだ。だからさ、せめてこれからは前向きな気持ちで生きて欲しい。」

 

「私が居なくても、私以外の誰かと友達になって、寂しさが無くなるくらい・・・私の分も人生を楽しんで欲しい。お願いできますか?」

 

「・・・!分かった、約束する。絶対に忘れないよ。」

 

「ありがと。・・・もう時間切れみたい。最後に、最後に一つだけ。私がしたかったこと・・・させてもらうね。」

 

そう言うと彼女はこちらに近づいてきた。そして、僕の頬に、優しくキスをした。

 

その瞬間、とてつもない目眩を感じて意識を失ってしまった。

 

次に目を覚ました時、僕は椅子に座っていた。どうやら図書室の机に突っ伏した状態で寝ていたようだった。

 

なんだか今までずっと長い夢を見ていたような感じがした。儚くて、それでいてとても幸せな夢を。

 

そんな夢を見たせいだろうか。

心がとても軽くなった気がした。そうだ、たまにはクラスの誰かに自分から話しかけてみるのも悪く無いかもしれない。

 

そう思いながら歩く僕の後ろから、背中を押すような風が吹き、頬をやさしく撫でた気がした。




どうでしたか?
まぁ〜・・・こういうのって書いたら達成感ありますよね。
自己満が凄いです、素晴らしい。えへっ。
またこういった文章も書けたらな〜と思います。

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