恒久の平和を誓った国の崩壊――この物語の、それははじまり。

"紅騎"と呼ばれた姫がいた。まことに美しい姫であったが、その背には巨大な一振りの剣。
姫である事が守られるべき理由にはならないと、戦乙女と称えた吟遊詩人に姫は述べた。
銀色の髪を持ち、緋色の瞳をしたその名を、オリヴィアという。

終末の空は黄金に輝き、大地を紅くにじませる。
容赦なく押し寄せる異形の軍勢。無慈悲な侵略者たちの前に、民は嘆きとともに斃れ、王は無念の声をあげてその身を果てた。
守るべき故国を滅ぼされた亡国の姫は、その色に何を思うのか。

生きるために戦うのか。
復讐するために戦うのか。

この物語は、絶望に侵食されていく世界で、明日を望む姫騎士の叙事詩である。
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