変な老人に取り憑かれたらしい。   作:オスミルク

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訓練

そうこうしているうちにアイツの誕生日になった。

数日前までシルフィに嫌われたと落ち込んでいたがパウロのアドバイスで事なきを得たようだ。

実際はシルフィが男だと思われていたのを凹んでいただけだと思うが、結果仲良くなったのだから良いのだろう。

その日、グレイラット家ではシルフィ宅の面々も迎えて、誕生日パーティーが開催された。

 

シルフィ宅と言ってもパウロが仕事を休む日なのでロールズも休むわけにも行かず、村の守衛として職務に勤しんでいる。

 

パーティーはやはり良いものだ、と記憶の彼方にある最後のパーティーすら朧気だ。

 

最後にやったのはエリナリーゼの懐妊パーティーだった気がするが。

いや、自動人形の完成を祝してザノバやジュリとの3人でやったモノだ。

 

 

プレゼントはパウロから記憶通り剣を2つと剣士たる者のなんたるかと言う蘊蓄を微妙な顔で受け取り、ゼニスからは植物辞典の本を貰いゼニスがドヤ顔でパウロに「私のプレゼントの方が喜んでくれてる」と喜び。

 

シルフィ達からは木の実のネックレスを貰っていた。

 

パウロがサプライズとしてロキシーから誕生日のお祝いが贈られてきたと木箱を渡され、はしゃいでいたのをシルフィが少しむくれていた。

 

可愛いなぁ

 

もはや猫とかの小動物をパソコンで見てる気分だ。

ロキシーの時もそうだったがロキシーやシルフィは見てるだけで幸せになれる。

パウロやゼニスがイチャイチャしてるのを見ているだけで嬉しくなる。

リーリャは未だにアイツへの警戒心が消えきっていないので、楽しそうにしているのを見れないのが少し残念だ。

 

しかし、それでもこの光景は美しい。

 

ロキシーから贈られてきたのは最近の進捗と迷宮で手に入れたと言う魔力結晶や魔力付与品が入っていた。

 

一瞬コチラを見たアイツと目が合ったが直ぐに逸らされた。

失礼な奴だ。

 

そのせいで皆がコチラを見たが、俺を認識していない皆はなにもない事を確認して首を傾げる。

アイツは元々変な奴と言われているので、今更虚空を見つめて苦い顔をしても、大した評価の変化はないだろう。

 

何にしても楽しい誕生日会だった。

 

叶わない事は知ってるが、この平穏が出来るだけ長く続くように神ではない何かに願った。

 

願わずにはいられなかった…

 

 

 

そして次の日から本格的な訓練が始まった。

 

剣の素振りや剣の型の練習に始まり、パウロとの打ち込みを半日程やって残った時間をシルフィへの授業や遊びに費やしていた。

 

何時だったかアイツが重い木の棒を持って走るだけでも3回転しながらずっこけてたのを、懐かしく感じながらその風景をシルフィの隣で眺める。

 

本格的な剣神流と水神流を学んでいるが剣神流をアイツが極める事は無い。

 

運動として以外にその訓練が意味を成さない事を俺は知っている。

或いは俺との関わりで多少なにかの変化があって闘気を纏えるようになってないかと期待したがそんなことは無かった。

やはり闘気の才能はアイツには無い、どうにかして纏わせれる様になって欲しいが無理だろう。

転生が原因なのか、それとも肉体のせいなのか俺には分からない。

もどかしく思う。

 

 





ちょっと私の勘違いでパウロとの打ち込みの稽古開始の時系列が狂っていたので修正しました。
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