あ、あとこれ毎週月曜日に出すように心がけていたんですけど…その、兼業してる指揮官(人形いっぱい連れまわしてる方)で大型イベント始まっちゃったので2週間更新切れると思います。申し訳ない
じゅうぅぅ、と熱されたフライパンの上で生地の焼ける音と、焼ける過程に興味津々な妖精2人。甘いにおいが立ち込める我がキッチンにて、大量のパンケーキが量産されていた。
「ふあぁぁーーーー!」
「わぁ…!」
「あまり身を乗り出さないでねー。気を付けてはいるけど、フライパンに落ちたとかになればシャレにならないからね」
「「はーい」」
元気な返事をする2人の視線はフライパンの上のパンケーキの生地に向けられたまま。甘くておいしそうなものが目の前にあるせいか、ずっとそっちに興味が向いているらしい。それを傍目に続々と投入される生地と完成していくパンケーキたち。その量はすでに大きめの皿3枚分に達しようとしていた。
一応、体の小さな2人の為に小さいサイズのパンケーキもいっぱい作ってある。これだけでも2人からすれば未体験の食べ物なんだろうけど、ここにさらに追加するものがあると分かったらどんな反応をするのか。ものすごく楽しみである。
用意していた生地のすべてを使い切り、ひとまず片付けをすることに。その間2人を待たせることになるだろうが、そこはしょうがないと割り切る。
先に食べさせてもいいんだけど一緒に食べたい家主の願望があるので。
「軽く片付けるから2人は先にテーブルで待っててね。ちょっと待たせるけど、その代わりに・・・」
「その代わりに?」
「……パンケーキをもっと豪華にしてあげます」
「やったー!」
くるくると回りながら喜ぶヒメちゃんと、言葉には出てないけど目を爛々と輝かせるミコト君。ヒメちゃんは正直にしゃべる上に態度や体の動きに出やすい、反対にミコト君は物静かで大人しいけど結構表情に出る。正反対な表現の仕方をする2人ではあるが、それも個性ということなのだろう。かわいい。
それと最近気づいたが、どうも2人とも喜びすぎると妖精の体の方限定ではあるが梅の花弁がチラチラ舞うようだった。
ご機嫌になると不思議パワーが溢れるのだろうか、それとも別の理由なのか分からないがとりあえず「テンションが上がっていると花弁が舞う」と覚えた。ちなみに突然現れた花弁はいつの間にか消えていた、不思議。
そうこうしている間に使っていた容器やらフライパンやらを片付け、今食べるパンケーキを盛った皿と、秘密兵器を冷蔵庫から取り出してテーブルへと持っていく。テーブルにパンケーキが近づくたびに舞う花弁が増えるのはご愛敬。花弁はすぐには消えないので、ちょっとテーブルの上がピンクと紫の花弁で埋まりそうになってて笑ってしまった。
「うれしいのは分かるけど、2人ともその花をちょーっと抑えれる?お皿置くにに置けなくなっちゃってるよ」
「わっ!わわっ!?」
「わぁっ!」
さっと両手で自分の頭を押さえるヒメちゃんとぎゅーっと目をつむるミコト君。頑張って抑えたのか、テーブルいっぱいの梅の花弁は少しずつ消えて、皿が置けるスペースは確保できた。惜しいのは両手が皿でふさがっていて写真が撮れない事だろう。とてつもなく悔しい、そしてかわいい。
「2人とも、お皿置けたからいいよー。こっちの小さいのが2人のパンケーキで、そしてこっちが…」
「くだものいっぱい!」
「なんか、白いのもある?」
パンケーキの皿とは別の皿。その上にはイチゴやブルーベリー、オレンジやパイナップルと言ったスーパーで手に入る果物を切ったものと、別の小さな容器に入れた生クリームを山のように盛っている。
そう、たとえこの妖精2人でなくともテンションが上がるであろう豪華てんこ盛りの付け合わせを用意していた。本当はバナナもあったが、少し目を離した隙にヒメちゃんとミコト君に蹂躙されて食べ尽くされていた。相当バナナが気に入ったらしいが、今回のために残しておきたかったのも事実。それは次回に回すしかないのだが。
そして生クリームを初めて見た2人はパンケーキと生クリームを視線が往復していた。律儀に私が食べてもいいというのを待っているらしく、チラチラとこっちを見てきていた。
「気になるでしょ?…それじゃあ、お待たせしました。食べますか」
「いただきまーす!」
「い、いただきます…!」
生クリームや果物も気になるが、とりあえずはそのままパンケーキにかぶりつく2人。そしておいしかったからなのか、かなりの勢いでがっついて、あっという間に1枚食べきってしまった。
「そのままでもおいしいけど、これに生クリーム…あ、白いのね。これを付けて、その上にイチゴとか果物をのっけて食べてみ?」
「…っっっ!!!」
「わっ、甘いのと酸っぱいの!?」
「あ、オレンジ酸っぱいのに当たったか。ごめんね、次は甘いミカンの缶詰にしておくから今回はそれで」
初めての生クリームに、ただでさえ高いテンションがさらに上がったらしい。ヒメちゃんは最早言葉を出さずに顔いっぱいに生クリームを付けながら食べているし、ミコト君は生クリームと果物の組み合わせを楽しみながら食べている。初めて尽くしのパンケーキはとても気に入ったようで何よりだ。
その一方、私はちょっとだけ反省してた。
「(…パンケーキ、作りすぎたかもしれん)」
片付けの時に確認したら、私用のサイズで18枚もあったのだ。流石に女ひとりで食うには多すぎる。かといって冷凍して保存して毎日一枚ずつ食べる、というのもカロリー的な意味合いなどで厳しい。
しかし目の前ではしゃぐ可愛い妖精2人を見ていたら、段々どうでもよくなってきた。
「「おかわり!」」
「あいよー」
可愛ければすべてよし、最近これで片づける気が多くなった気がしたのであった。
手元にあるボイスロイド、「東北イタコ」「東北きりたん」「ヒメミコト」の3つ(4人)にずんだもん(無料)なので相当偏っている。ずん子いないんですけどぉ!