プロローグ『新たな世界』
どうも皆さんお元気でしょうか、秋月佑介です。
今現在、何処にいるのかというと・・・周りは暗く、空に月があることから夜だと分かる。その月の光のおかげで辺りは木が沢山生えているのが見えます。つまり森です、ハイ…
なんでこんなとこにいるか、正直に申し上げますとわかりません。
何故このようになったのか簡単に説明すると、ある日、幻想郷で平和(?)に暮らしていた所に、スキマ妖怪の八雲紫に呼ばれて八雲家に行き、紫の古き友人である管輅(かんろ)という人から、ほとんどの武将が女の子になっている三国志の世界で、北郷一刀が消えてしまう未来を変えるという依頼を受けたのが事の始まりで…まぁ、引き受けた依頼の方は達成は出来たんだけどね?その後が…ね
予定通りだったら依頼達成後は、俺の体は消えて幻想郷に戻るはずだったんだけど…何の手違いか、気付いたら幻想郷ではなく違う世界にいるというこの始末。
ちなみに違う世界というのは魔術と科学が交差している世界だったり、時代劇に出てくる人物が女性化されてサムライ魂の世界だったり、提督になって暁の水平線に勝利を刻む世界だったりとその他敬称略。
何が原因で幻想郷に帰れないのかは知らないけど、とりあえずわかっていることは、どの世界も『何かを達成したら』その世界から消えて違う世界に飛ばされるの繰り返し。
いやね?各世界が俺に助けを求めてくれるのは別にいいんだけどさ、用が終われば捨てられるのはどうかと毎回思うわけですよ…いい加減このループには慣れたけどね?ただ、何時になったら帰れるんだろうなぁと
佑介「はぁぁぁ。次のはどんな世界なんだ?」
我慢することなく溜息が漏れる。
佑介「…ん?」
が、自分の声を聞いて何か違和感を覚える。
佑介「(あれ?なんか声高くなってる?)」
試しに「あいうえお」とか「俺の母さん、実年齢は三桁超」と、色々と声に出してみるがやはり高く聞こえる。まるで幼くなっているかのように。
俺は声の他に違和感を覚えつつ、辺りを見回すとここでも違和感が生まれた。
佑介「(そういえば、木ってこんな高かったっけ?)」
いつもよりデカく感じる木に近づき、触ってみて改めてそのデカさを目にする。今まで見てきた世界でも大きく見える木に囲まれ、頭が「?」だらけになるも、警戒だけは怠らないよう腰に差している愛刀の隆桜を持つが、そこでも違和感が生まれてしまう。
佑介「(あれ?刀も大き、い?)」
長年振り続けているのでわかるが、明らかにいつもより大きく感じる。が、そこでふと刀を持っている手を見てみると
佑介「…小さい?」
あまりの衝撃のせいで思ったことが口から漏れる。そして疑問に思っていた謎が全て解決する瞬間でもあった。
佑介「まさか…俺が小さくなってる、のか?」
両手、両腕、両足を左右に交互に見るも…小さいね、うん。
佑介「いやいやいやいや待て待て待て待て待て待て待て、落ち着け落ち着くんだ落ち着きなさい!」
無駄に三段活用を口に出してみるも、あまりにも唐突すぎる展開に頭がついていけない。
佑介「…バカやってないで取り敢えずでも深呼吸だ」
落ち着かせるために一度目を閉じて熱くなった頭を夜風に当たりながら深呼吸してクールダウンし、再度今の状況を整理してみる。
佑介「(まずわかっているのはこの世界は幻想郷じゃないこと)」
もしここが幻想郷なら辺りに妖怪やら妖精やらがいるはずだ。例え周りが森林に囲まれていようが濃い霧に囲まれて視界確保が困難だろうが、俺の能力『存在を操る程度の能力』で一定の範囲内にいる限り、やろうと思えば地中にいるアリの個数までわかることができるが、今は妖怪などの存在が一匹も感じられない。
佑介「(次は恒例の魔力があるかどうかだが…お?)」
目を閉じたまま俺の近くにいる小鳥や野良犬、野良猫の位置を探り、魔力があるかどうかを調べてみると、微かに魔力を感じるのが何匹か。
佑介「(どうやらこの世界は魔力があるみたいだな)」
何故小鳥や野良犬、野良猫を真っ先に調べたかというと、理由は二つ。一つ目はどの世界にでもいたから。二つ目は人よりも自然に生きている動物等は自然エネルギーを貯めることができ、微かにだが魔力も貯めることができるのが多いからだ。
今までも色んな世界を渡ってきたが、魔力がある世界は片手で数える程度しかなかった。
佑介「(魔力がないと色々と制限がかかるからなぁ)」
魔力がない世界では魔法は使えないのが当たり前なのだが、俺の場合は代わりにカロリーが魔力の代わりに消費される。これは俺が初めて魔力の無い三国志の世界に行くときに紫が境界で魔力がない世界でも使えるようにしてくれたおかげだ。まぁ、そのせいで使う度に腹が減るし、使いすぎれば簡単に三十分くらいで餓死で死ねる。使い時を間違えることができない諸刃の剣。
あ、ちなみに魔力の他に気もあるから、魔力がない世界で使うとしたらほとんど気が中心だね。まぁ、魔法を使った方がいろいろと楽ってのがあるから基本時間がないときとかしか使わないんだけどね。
佑介「(後は人がいるかだけど・・・ここは街か?)」
歩いているかのような速度で移動している人の存在や、二列か三列かの並んでいる存在が個々に差が出ているが集団がほとんど同じ体制で一斉に早く動いていたり、止まっていることが感じることから乗り物に乗っているなどがわかる。……まぁ、今のとこはこんなものか
佑介「さてと、今調べることは終わったし、次はここが何なのかを知るために動くとしますかぁ」
溜息混じりに言いながら山から下り、次の行動に移すことにした。移動中、流石に刀をそのまま腰に差してはおけないので(警官とかに見つかると厄介だから)、光の粒子に変えて自分の体内に融合させた。