伝説のTS魔法少女は他の魔法少女からUMAみたいに言われてる。   作:マッキーガイア

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久々の投稿です。
なんか色々小説書いてて遅れました…すいません。


19話、魔法少女と後悔

アメリカにおいて魔法少女とは兵士である。

 

もっぱら他国を攻め滅ぼそうなどと言う気合いは無いものの戦力はそれに付随する程にあり、その魔法少女のおかげか周辺諸国とは隔絶するレベルにまで戦力が上がってしまった。

 

故に調子に乗ってしまったと言うべきか。

 

アメリカは以前敗戦している。

相手はあのアメリカのATMとまで蔑まれた日本国。

詳細に言うと日本に負けた訳でなく日本に住む魔法少女と名付けられた少女淑女達にだが…しかし、それはアメリカを最強と疑わない米国民達には衝撃であった。

 

元々は地球外生物が日本に襲来した事が始まりであった。とは言えその生物は侵略が目的でなくむしろ守護が目的であり、こちらとしても断る理由もない。故にエイリアンと呼称された魔法少女として日本国預かりとなった。

 

しかしその頃、日本では魔法少女と呼ばれる存在はもはや未確認生物として認知されているアルタイルを除けば6名しか存在せず。防波堤としての役割すら無かった。

故に米国は自国の魔法少女何人かを引き換えにエイリアンの身元受け渡しを要求。日本はそれに一度は渋ったものの結局は了承した。

しかし、身元が受け渡された1週間後にエイリアンは日本に単独で帰還してきた。それもその筈、とても人間とは言えない待遇に辟易した為である。

曰く、四方2メートルの檻に閉じ込められ、とても人権を認められているとは思えない扱い、ついには解剖されかけたらしい。

その待遇の是非は実は米国自体に理由があったというわけでは無いという事が分かるのは後々であるが、それを知らなかった米国は怒り狂った。

翌日、アメリカの全魔法少女により構成された特殊部隊によりエイリアンは誘拐拉致監禁された。何人もの魔法少女に袋叩きに会い、両足の骨を折られたらしい。満身状態の彼女を眠らせながらボックスに入れて船着場付近の倉庫へ保管、その後本国へ連れ帰る予定だった。

 

 

 

 

3年前、船着場付近の倉庫。

 

 

「貴方達、これがどう言う事か分かっているの!?」

 

金髪の少女が夜の闇に向けて吠えていた。

先程から魔力感知に数秒だけ反応する数名の魔力の影がこの倉庫内の幾名かの意識を刈り取っている。

バタバタと各地で仲間の兵士達が倒れていく様を見ながら、しかしその姿を認識できていない。だが、犯人は分かっていた。

この国の()()()()()()()()()()()()()

とは言えこの国の魔法少女は少ない。エイリアンがいない今この国の全魔法少女の人数は4人。それに比べて我々は彼女らが言うところの魔法少女が200人。圧倒的差により勝負は決している筈だ。筈なのだ。

 

「what…!?」

 

「…… I do not want to die」

 

 

力の強弱関係なく次々に倒されていく、その倒した筈の魔法少女の姿すら認知せぬままに…

 

『お前は日本語が分かるらしいな。』

 

瞬間、金髪の少女は頭を掴まれ地面に押し付けられた。ヘルメット越しだったおかげで傷は無い。

 

『言え。エイリアンは何処にいる。』

 

「い、言うわけないでしょ!」

 

『私は拷問が好きじゃないんだ。お前の脳さえあれば十分だからな。

頭を開かれて直接脳に聞かれたくなければさっさと吐くんだな。』

 

「死んでも言うもんですか!」

 

『そうか……』

 

そう言うと彼女を押さえつけている何者かは首元を掴むと何処かへ引きずり始めた。それに必死に抵抗するが力があまりに違いすぎる。魔法を使えるとは言え魔法少女はただの女性である、相当に力が無い筈なのだ。だが、理由は直ぐに分かった。その何者かの全身が何かに覆われている、それはまるで鎧の様に固く、しかし伸縮に優れていた。

 

「ぶ、ブラッドポピー……。」

 

魔法少女B、ブラッドポピー。彼女にとって大先輩である。

たしか何処かの雑誌で読んだことがある。車を持ち上げただとかコンクリートブロックを片手で破壊しただとか記者によれば何かのパワースーツを装着して力を何倍も引き上げているらしいが真偽は知らない。

 

「貴方…分かっているの!?貴方達はアメリカを敵に回しているって事が!」

 

そう問いかける。それがどれだけ無茶な事をしているか、頭の良いブラッドポピーは分かっているとそう踏んで。

だが、その問いの答えは少女が望んでいたものでは無かった。

 

『お前達に正義はあるのか?』

 

そう言うと近くに置いていたパソコンの画面に少女の頭を押し付けた。

 

そして、そのブラッドポピーはそのPCのUSBポートにメモリを差し込むと少し画面を操作し始めた。

 

すると画面が動き出す。それは明らかなる()()の映像であった。

 

「な、何…これ…」

 

『知らないとは言わせない。お前達はエイリアンに再び此処へ連れて行こうとしたのだから…』

 

失望、後悔。様々な感情が入り混じるのを感じながら、ブラッドポピーに胸ぐらを掴まれた。

 

 

 

『お前の感情なんてどうでも良い。もう一度聞く。

エイリアンは何処だ?』

 

 

 

 

機械音越しにも分かる。

声が揺れている。力が籠っている。そこには怒りが籠っている。

少女は自分がした過ちを噛み締めながら対象へ目を向けた。

そうするとブラッドポピーは小さく『そうか』と呟くと少女の頭蓋骨に衝撃を与え、少女はそのまま意識の闇に沈んだ。

 

 

 

 

 

現在。

日本行きの飛行機に乗り込もうとする6人の少女が居た。先頭に立つ赤色の少女の真後ろに立つ、件の金髪の少女。

なんの因果か久々に踏む地に思いを馳せていた。

 

 

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