せいなる夜にお嬢様三人とうまぴょいを踊るだけ 作:ガロア_Galois
原作:ウマ娘プリティーダービー
タグ:ウマ娘 ウマ娘プリティーダービー 愛が重馬場 誘拐 メジロアルダン サトノダイヤモンド ファインモーション
今日はクリスマス。
俺みたいな青春を送ってきたやつには縁のないクリスマス。
まじファッキンクリスマス。
「あ〜クリスマス無くなればいいのにな〜」
飯時だというのに思わず呟いてしまう。世間的には今日はクリスマスイブ。性の6時間だのなんだの、俺みたいな一般トレーナーには縁もゆかりもない日だ。
第一キリストの誕生日におせっせするのなんかもう罰当たりだろ。キリスト……あいつ童貞だっけ?まぁいいや。
「うるさいぞランチタイムに」
俺に対してひどいことを言うこいつも、ここトレセンに勤めるトレーナーで、今では数少ない俺の同期だ。
ちなみになんで同期が少ないかって言うと、勝手にどいつもこいつもやめていっちゃうからだ。退職するときは決まってこの世の終わりみたいな顔してたけど、なんかあったんか?こちとら彼女なんかいた痕跡すらないというのに。
「だって〜俺相手いないしさ〜」
「そんな事する暇あったら有マでも見とけよ」
「まぁそれを言われちゃ返せないんだが……でもさ、乗っかりたいじゃん世間的に」
流石に仕事仕事アンド仕事みたいな生活をしていれば体が滅びてしまう。トレセンに勤め始めて一番最初に先輩トレーナーから教わるのは、仕事のサボり方なんて言われるぐらい、トレーナーは仕事が多いのだ。
「乗っかりたいじゃんと言っても……担当バにプレゼント渡すとかでいいんじゃないかな」
「う〜ん……しかしあの娘達が欲しいものって分からんしなぁ」
ここで自分の担当バについて紹介しよう。
まずはメジロアルダン。ご存知名家メジロ家のお嬢様で、自分が初めて受け持ったウマ娘でもある。ガラスと言われたかの脚も、今となっては彼女の武器として十分通用するものになっている。
次にサトノダイヤモンド。これまたご存知サトノ家のお嬢様で、よくお父様からゲームを渡してくれるいい娘。あのおっp体つきもしっかりしてきており、中等部としては非常に類稀なる才能を持っている。
最後にファインモーション。アイルランド王家のウマ娘で、ラーメン店によく引き釣りこんでくる娘。この中でも非常に警戒してトレーニングさせてしまっている。だってね、王族だもん。怪我でもさせたらそれこそ死刑もんよ。
いずれも見て分かるとおり、実家がかなりの大金持ちなので少なくともクリスマスプレゼントにはこと困んないんじゃないかなぁ……なんて思う。
「まぁたしかにな……下手なもの渡せないし、相手は思春期真っ只中の女の子だ。答えを出すのも難しいだろう」
「だよな……とかくLINEで聞いてみるよ」
「それがいいと思うぞ」
若干投げやりになってきた友人も許可を出してくれたので、LINEにメッセージを打ち込んでいく。
「『クリスマスだけど何か欲しいものある?』っと、送信するわ」
「あぁ…(ピコン)って速いな」
「まぁ偶然スマホいじってたとこなんだろ。えーとなになに?」
メジロアルダンから
『プレゼントですね?ではトレーナーさんが欲しいです♡』
サトノダイヤモンドから
『トレーナーさん一択です♡』
ファインモーションから
『トレーナーさんとラーメン食べに行きたいけど……まずはトレーナーさんかな♡』
「だそうだ」
「悪いことは言わない。実家に帰れ」
「痛い痛い痛い!!」
メッセージを見るやいなや、同期は肩を押さえつけ実家への帰省を催促し始めた。ちょっ力強っ…お前ウマ娘か?
「なにすんだよ!」
「今の
「いや絶対にトレーナーさん(との練習)が欲しいです、とかだろ。いや〜うちの娘は練習熱心でほんとに涙が……ウッ」
「絶対無い。100%ない。何が何でもない!」
「しつけーなー。」
全くこの同期クソボケトレーナーはよ…どう読み解いたらこっから戸籍変更とかなるんだよ。ていうか流石にメジロ家やサトノ家でも無断での婿入りとかは無理があるだろ。ましてやアイルランド王家が参入?馬鹿なことを言え……
「……まぁお前が良いなら何も言わないが」
「まぁな……あっ!」
「今度はどうした」
呆れ顔を向けられていることにも気づいていないトレーナーは続けてこう言う。
「俺が大きいプレゼントボックスに入って飛び出たら面白くね!?ほらよくあるじゃん!『私がプレゼントです!』みたいなさ!いや〜俺天才だろ」
「あぁもう良いよそれで。うん、痛い目見ればいいと思うよ」
「よし!そうと決まればホームセンターで買ってくるか!行くぞ!」
「はぁ?俺も行くのか?」
「行くのかって…じゃあ誰が車出すんだよ」
「俺に理性がなかったら今お前を本気で殴ってる」
「良かったな理性があって。じゃあ行くぞ!」
こうしてトレーナーはその同期を引きずって、ホームセンターへと向かった。この時、同期は『ご祝儀っていくらだ?同期だし3万で十分かな…いや3人だから9万か?』なんて思ってた。
改ページ
早々と帰ってきた自分は、今プレゼントボックスの中に入っている。
いや〜ホームセンターって何でも売ってると思ってたけど、まさか人が入れるプレゼントボックスがあると思わなかったわ。すごいねビ○ホーム。
後は待つだけ……って暇だな。ただもうそろそろ授業が終わるからトレーナー室に来るだろう。
そんな事を思っていると、ドアが開く音がした。
「トレーナーさん。授業が終わったので……って、あれ?いらっしゃらない…」
「あれ?アルダンさんも今終わったんですか?」
「あっダイヤさん……えぇ、今終わったのですがトレーナーさんが見当たらなくって」
「二人ともどうしたの?」
「あぁファインさんも……って言うことは全員…」
「トレーナーさんを探しにってことですか…」
「多分これが関係あるんだよね」
そういってファインはプレゼントボックスを触る。その目には、クリスマスの朝にプレゼントを開けるような、子供っぽい喜びが映っている。
「まぁ開けましょうか…どのみち開けるしか手はありません」
「では紐を引っ張りますね…ふんっ!」
プレゼントの紐がしゅるしゅると解かれる音がする。おっ!ついに開くぞ!ここが飛び出しどころだ!
「3人!メリークリスマス!」
自分が飛び出ると、そこには可愛らしい、それこそ目に入れても痛くない担当バがいた。
「きゃあっ!」
「ははっ、びっくりさせてごめんごめん。どう?驚いた?」
「…何でトレーナーさんがボックスに入ってるんですか?」
「だってプレゼント何がほしい〜、って聞いたら俺って答えるからさ、ちょっとドッキリを仕掛けようと思って?入ってたのよ」
いや〜上手くいったわ〜、と満足そうに話すトレーナーを横に、3人は顔を見合わせた。
そして理解した。トレーナーは自分たちにプレゼントをくれた。トレーナーという最大のプレゼントを。つまり、
「いやけっこう大変だったのよ?外側からリボン結んでもらったりして…ちょっと?なんで俺担がれてるの?」
トレーナーは気づくと、アルダンには右腕、ダイヤには左腕、ファインには両足を持たれ、いわば神輿のように3人に担がれていた。そして三人は裏口を使って外へと向かう。
「もう一度聞くけどトレーナーさんがプレゼントなんだよね?」
「えっ?うんまぁ、そうだけど」
「そうでしたらトレーナーさんの所有権はすでに私達の方にあるのですよね?♡」
「安心してくださいトレーナーさん♡決して痛いようにはしません♡ただちょっとだけ天井を見ていれば良いだけですから♡ここではなく……私達の終の棲家で♡♡」
その時、やっとトレーナーは同期が必死に止めている理由が、なぜ他のトレーナーがやめていくのかが分かった。
こうやられて彼らは辞めざるを得ない状況になったのだ。
「ま!待って!俺の人生はどうなるの!」
「ふふ♡変な事を聞くのですね♡私達と一緒に最期までいるんですよ…♡」
「くっ…俺の人生は俺のもんなんだ……!離せ!」
「ウマ娘三人とトレーナーさん一人…どっちが強いかはわかりますよね?♡かくなる上は、今夜はしっかりと
トレーナーはこの言葉を聞いたとき、悟ってしまった。
もう助からないんだと。
もう逃げ切れないんだと。
もうこの3人から離れられないんだと。
トレーナーは今夜はきっと、