歴史に残るような大事件の翌日、外の世界は昨日のことがお祭り騒ぎになっていた。
これはとあるニュースの話
「昨日、長野県の上空に現れた未確認生物の軌跡を解説します。」と、言ってモニターの横で話す女性アナウンサー
「この生物はネットでは不死鳥と呼ばれているようなので、当番組もそう呼称させていただきます、不死鳥は昨日朝八時頃に初めて確認されました、その時撮影された写真がこちらです。」
モニターに視聴者提供と端に小さく書かれた写真が映される、どうやら拡大されているようで画質が悪かったそれには鳥の形をした赤い何かが映されていた。
「不死鳥は長野県の北部から飛来し朝八時頃に発見され、そのまま10時間程飛行した後、南部の飯田市近郊で移動を停止したかと思えば裂け目のようなものが出現し、その中に消えていき裂け目も閉じました。」
アナウンサーがそう話していくなかで、モニターに映された地図に写真が時系列に合わせて次々に映される、矢印も表示され時系列が分かりやすくなっていた。
「不死鳥には不思議な行動も多々見られ。」
「上空50メートル付近を維持しようとする動きや、ドローンで追いかける方が多くいたのですが鳥には無関心だった不死鳥ですがドローンを避けようとする動きが見られ、寧ろ遊んでいるように見えたそうです。」
「そういった不思議な行動から不死鳥を解説するためにこちらの方をお呼びしました。」
そこでモニターが切り替わり中年男性が映された。
「こちら、○○大学で生物学を教えている⬜️⬜️教授です。」
「はい、ご紹介をお預かりました⬜️⬜️です、皆さんも薄々気付いているかもしれませんが、不死鳥は高い知性を持つと思われます。」
そう言って教授は説明をする。
「遊ぶという行動は我々人間はよくする行為ですが、これは生物全体では珍しいことで、他に遊ぶ生物はイルカやカラス、犬といった頭の良い生物しかしない行動です。」
「必然的に不死鳥は高い知性を持っているでしょう。」
こんな会話があったり。
ネット界隈では
『この世界に人知を越えた存在が実在している事が証明されたな』
『不死鳥と、呼ばれているけどあれは炎の塊らしいし、その正体はなんだろう、幽霊か何かか?』
『まさか、あれは』
『というか消えてしまったけどこれからも出現するのか、あの時現れた裂け目も謎だし』
『裂け目の内部がよく撮れた写真を見付けたけど、集合体恐怖症の人は直視しないことをオススメする』
『うわぁ気持ち悪い、無数の目となんか手みたいなのが濃い紫色の空間に浮かんでる』
『不死鳥に関する何かを、探して長野県に入る人が増えて渋滞になる道路が激増してる』
『探しに行く人は不死鳥が現れた北部の方と消えた南部の方に大体二分化しているらしいよ』
『不死鳥のお陰で、人が集まったから土産物屋の私は大儲けできそうですよ』
『宿屋を営む者だけど昨日から予約が殺到して久しぶりに繁忙期じゃないのに全ての部屋が埋まりました』
昨日と違って写真や動画が沢山投稿され、大手メディアも挙って報道したことも有って不死鳥の存在を疑う者は殆どいなくなっていた。
一方幻想郷では
「もう明るくなったし、まだ寺子屋も始まっていない時間だから慧音に写真を見せに行くか。」
そう言って人里に飛んで行く妹紅。
「それにしても、外の世界は菫子が起こした異変の時も見たが、かなり変わってたな。」
と、考える妹紅に誰かが近寄ってきた。
「昨日、ずいぶん派手なことをしていたようじゃな、のう妹紅殿。」と、話しかけたのは神でもある大妖怪、二ッ岩マミゾウに
「ああ、昨日のあれは紫に頼まれたんだよ、狸の旦那。」そう返した妹紅。
マミゾウが外の世界で妹紅がしていたことを聞いてきた理由は、また久しぶりに外の世界に出ていたら見覚えのあるものが報道されていたから急いで幻想郷に戻ってきたからだった。
「行動の具体的な理由と最終目的は聞いているけど私に聞くより紫に聞いた方が良いと思う。」
「なら、外の世界を見てどう感じたんじゃ。」
少し考えて「乗り物が多かったな数も種類も、幻想郷だと大体皆飛べるから乗り物を殆ど見ないしな。」
幻想郷の出入りが難しくなって、一世紀以上になるが当然もっと、遥か昔に様々な乗り物が発明されたが現在の幻想郷に無いのはそういうことだ。
「そうかそうか話してくれて感謝するぞ、聞きたいことは聞けたから儂は紫の所へ行ってくるとする。」そう言って、去って行くマミゾウに「紫は狸の旦那になら教えてくれるだろうさ。」と、会話して二人は別れた。
人里にある慧音の家に着いた妹紅はすぐに、「おーい、慧音居るかい写真を持ってきたぞ。」と、呼び掛ける。
数秒後「今でるから少し待っててくれ。」
更に数秒後、がちゃりと扉が開いて現れた慧音が言う。
「待たせて悪かったな、さあ入ってくれ。」
「ああ、お邪魔するぞ。」
妹紅は家の中の客間で写真を取り出して言う。
「これが、頼まれてた外の世界の写真だ。」
「結構撮ったな、合計何枚位になる?」
「全部で30枚だ、判りやすいよう別の角度からも同じ場所を撮ったから多めになっているんだ。」
妹紅はそう言いつつ、写真を2、3枚ずつに分けだした。
「同じ所に置いたのは、同じ場所を撮った写真で、これは外の世界で最初に飛んだ街の写真で、ガラス張りのビルって建物がよく撮れているだろう、これは同じ街をもっと高くから撮った写真。」
外の世界の写真を一枚一枚どんな所で撮ったか、話していく妹紅。
「と、まあ大体こんな感じだな後、空を飛ぶ機械を何種類か見かけたがそのうち一種類は沢山有って、私を追いかけて来たが、全部振り切ったよ。」
そう言って思いだし笑いをする妹紅。
「なあ、それにしても外の世界は大きく発展したんだなこれら全て人間の街で、しかもこの街も然程大きいわけではないんだろう。」
そう言う慧音に妹紅は「高頻度に異変が起こって、尚且つそれを数多くの人や妖怪が仲良く楽しむ、こんな幻想郷より楽しい世界は無いさ。」そう言って立ち上がり、「写真は慧音にあげるよ、私より慧音が持ってたほうがいいだろうし。」
「助かる、余裕があればこれからも写真を頼む。」
「ああ、任せてくれ。」
そう言って慧音の家を後にした。
紫の隙間は目が有名ですけど、初登場の立ち絵だと隙間から手が覗いてるんですよね。
マミゾウが神なのは元ネタです。
乗り物云々は独自解釈です。
後、執筆の励みになるので感想が欲しいです。