幻想郷の接触   作:ゼロ・ワン

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前回の後書きに追記として書いたように、急にやらないといけないことが出来たので遅れました。
なにをやっていたかというと、住民票とか諸々が必要になってあちこち行ってました。

用事が有ったとは言え、遅れたので今回は多めに今までで最大の分量です。


今回、久佗歌に原作に出てた神という種族そのものの設定を活用してもらう話しです。
何の設定かのヒントは、東方風神録のエンディングで八坂神奈子がしていたことです。


久佗歌の日本探訪

昨日の久佗歌は生放送番組に出ていたにも関わらず、それまでが凄すぎたことにより外の世界での印象は薄かった。

それは、昨日のネットの幻想郷関連の話題でも久佗歌の話題があまり無かったことからも顕著だ。

以下ネットの反応

 

『この前、色んな人に聞かれ続けて折れる形で大使が自分の正体を開示したけどさ~、祖父が藤原一族の初代で父親が二代目、って日本史で皆が習うビッグネームじゃないか!?』

 

『元々、大使は人間を辞めて長生きしていて、実際に遺伝子を調べると昔の藤原である程、

遺伝子が近いといことが分かっていたので信憑性は無くは無いですが、

逆に確定的な証拠も無いので本当かどうか怪しいのですが、本人も一族の役に立ったことが無いし人間を辞めて少ししたら家出したって理由で、

本人は自分の家系は別にどうでもよくて、信じる信じないは好きにすればいいらしいですね』

 

『今日、ニワタリ神の本体が来ましたね、優しそうで可愛いらしいお方でしたが、何故目立つ方々が来た後のこの時期に来るべきだったのかは疑問が残りますね』

 

『そういえば、幻想郷はこの世界の他にも幾つか世界が存在していることを言及しているけど、別の世界が存在していることと、この世界と干渉したいかは別だから具体的にどんな世界があるのか、幻想郷からは話さないらしいよ』

 

『この前、現在発見されている魔法の属性が公表されたけど、全部で十二属性存在していてそれぞれ

五行の火属性 水属性 木属性 土属性 金属性

四季の春属性 夏属性 秋属性 冬属性

三精の月属性 日属性 星属性

らしいけど、五行と四季は兎も角として三精って何?』

 

『久佗歌様にどうにか出会える方法はないですか?娘が喉の病気で医者にも匙を投げられたのでどうにか治療してほしいです』

 

『この世界で怪異とかオカルトと呼ばれる存在は、現在この世界にはあんまり暮らしていなくて、大体は他の世界に暮らしているらしいね、何でいなくなったんだろうね?漫画とかの設定に有りがちな信じないといなくなるのか、或いは他の世界から稀に現れてそれが伝承として残されたとか?』

 

 

 

そして、翌日の勤労感謝の日の朝に久佗歌と妹紅はホテルから出た。

そうしてホテルから出ると、久佗歌は頭にヒヨコを乗せながらある行動を始めようとして準備をしていた。

その横で妹紅は昨日、大きな行動をすると宣言した政府の職員達に今度は具体的に、久佗歌が各地の自分の神社に行くことを説明をする。

ちょっと悪い人間に襲われたり、久佗歌がイザコザを起こすのではないかと聞かれたりもしたが、本人は神なので普通の人間とは比べられない程の力を持つし、心優しく誰に対しても丁寧だから問題は無いだろうと説得した。妹紅の説得が終わると久佗歌が話し出した。

「さて!これから私は!各地の私の神社に行って回ります!妹紅さんは頑張って付いて来てくださいね!!」

昨日からずっと久佗歌はこの精神状態のままなので、感化されたヒヨコと共に現在、非常に張り切っている。

「では予定通りということで、私は隙間を開いて付いて行きます。」

妹紅はそう答えつつも別のことを考えていた。

『う~む結局、昨日から久佗歌はこのままの状態だな、久佗歌は真面目だから多分大丈夫だとは思うが、頼むからリリーみたいに暴走はしないで欲しい。』

妹紅がそんなことを考えている間に久佗歌は「では!行きます!」そう力強く宣言すると一瞬でヒヨコ諸とも跡形も無く消えてしまった。

「というわけで、私も行って来ます。」

そう集まった人達に言って妹紅は隙間を開いて消えていった。

 

 

先ほどのホテルから二人が消えてから約一分後。

「はい!到着しました~!この私に!喉を治して欲しい方は!誰かいますか~!?」

久佗歌はとある、神主は常駐してはいないが子供が集まって遊べる広さの土地を持つ神社、その本殿と鳥居の間に出現すると同時にそう宣言する。

「え!?本物!?」

その神社に妹紅のSNSの情報を見て、祝日なこともあって試しに待って居た少年がそうポツリと呟いた。

「ええそうです、私は本物です、この神社の祭神であるニワタリ神の本体、庭渡久佗歌です!」

興奮して早口になる久佗歌とそれに合わせて「ピー」と鳴くヒヨコ。

ちなみに情報をSNSに流して未だ然程時間が経っておらず、この神社が久佗歌の神社であると知っている者も少ないので、この神社にはこの少年しか居ない。

少年の呟きを聞いていた久佗歌がそう答える。

「何時の間に来たの?どうやって来たの?」

何故、久佗歌がこの神社に居るのか、先ほど久佗歌は消える前に各地の神社に向かうと言っていたが、どうやって一瞬にして現れたのか?

その疑問は「それに答えるとするならば、神の本体は自らの分霊が居る場所に瞬間移動が出来、この!私が本体であり、ここの!神社が私を祭っていて、祭られているから、分霊の!私がここに居るので、瞬間移動して来たからですね。」そう久佗歌が返答することで解消された。

「ということはつまり、貴女は本当にニワタリ様ですか?」

少年が久佗歌に尋ね、久佗歌は「ええ!本当の本当です、君は◻️◻️君ですよね。」自らが本物であると答えその次にさらりと少年の名前を呼ぶ。

「え、何で僕の名前を知っているんですか?」

「いえ、貴方はよくこの神社で私にお参りしてくれるでしょう、それにこの神社の敷地でよく遊んでいる姿を分霊が見ているので、自然と名前を覚えました。」

そんな少年の疑問に答えると少年はどれくらい自分を見ていたのか等の質問を久佗歌が答え、それと共にヒヨコも頭を縦や横に振るのを続けた。

 

話を続けて約十分後。

「妹紅さん遅いですね。」

『本当は来るまで待たないといけないのですが、やっぱり予定よりもっと多くの場所に行きたいです、他の方達に負けないようもっと目立つためにも。』

「よし、もう先に行ってしまいましょうか。」

久佗歌がこんなことを言いだして、少年に頼む。

「私、これから他の神社にも行かないといけないので妹紅さんに伝えてくれませんか、先に次に行く予定の神社に行った、と。」

「え!もう行ってしまうんですか?…もう少しお話したかったですけど、…分かりました大使さんに伝えておきます。」

少年は物足りない様子だが納得してくれたようで、妹紅に伝えることを約束する。

「では、さようならですが、これからも貴方のことは分霊から見守っています!さようなら~。」

「こちらもお話してくれてありがとうございました、さようなら~。」

少年と手を振り合って久佗歌は去って行った。

 

 

一方こちらは、隙間を通じて一気に距離を短縮しつつも、神社に向かって空を飛ぶ妹紅。

『はぁ~、紫に強化して貰ったとは言え、『画面の境界』は実際に行ったところか、或いは直接目視している場所にしか行けないから久佗歌が先行った神社まで時間が掛かるな。』

『ま、去年日本全国を飛び回ったから、ある程度近いところから出られるからまだましだが。』

不安から心の中で溜め息を吐きつつ妹紅は飛ぶ。

『久佗歌は朝もあの状態のままだったから、多分大丈夫だとは思うんだが、幻想郷の住人は兎に角常識が通じないからな~、早くしないと…だな。』

そう不安がりつつ十五分程飛んで神社にたどり着く。

 

そこには少年が一人居るだけで久佗歌の姿は何処にも見あたらなかった。

「…え?久佗歌は…何処だ?」

そうポツリと呟く妹紅に、妹紅に気がついた少年が話しかける。

「あ!大使さん、こんにちはニワタリ様をお探しですか?」

「え…ええ、そうです…けど何か知っているんですか?」

呆然とする妹紅に少年が先ほどの伝言を伝える。

「はい!ニワタリ様は次に行く予定の神社に行くので、大使さんに伝えてくれとのことです、この通り僕は確り伝えました。」

「あ、教えてくれてありがとうございます、出来ればどれくらいまで居たかも教えてくれませんか?」

そうして話を聞くと、どうやら五分程前に向かったらしい。

「教えてくれて、ありがとうございます。」

「いえいえ、僕も頼まれたので。」

最後にそうやり取りして妹紅はさっさと隙間を開けて、次の予定の神社に向かう。

 

隙間で移動している中、妹紅は心の中で大慌てだった。

『やっぱりあの状態で放置するんじゃなかった!本人の性格から外の世界の人間に、迷惑をかけないと思っていたから朝も大したことはしなかったが、私にするのか!予定を前倒しにして!』

心情に比例するように妹紅の飛行速度はどんどん上がっていく。

『速くもっと速く、このまま早く到着しないとどんどん置いていかれるぞ!』

そうして、隙間から出て空中で「頼むから!待っていてくれ!庭渡久佗歌!!」と叫び神社に直進する。

 

そんな願いも虚しく、妹紅が着いた頃には久佗歌はまた先の神社に向かっていた。

 

以下、妹紅が行く先々の人達に言われたこと。

 

とあるガスボンベを引く老人

「先ほど、ニワタリ様に長年の咳を治してもらった者ですが、

そのせめてものお礼としてニワタリ様から藤原大使に伝言を預かっています、

待っていられないので次の神社に行ってます、

とのことです。」

 

とある幼い少女

「あれ?テレビで見た人ですか?え!本人なの!

うん?久佗歌ちゃんですか?私を少しだけですが抱えて飛んでくれました、気持ち良かったです、

それに一緒に居たヒヨコさんに触らせてくれました、

何処に行ったかですか?確か次に行くと言ってましたよ。」

 

とある体育会系な青年

「ああ!!大使さんだ!

あの出来れば俺、いや自分にサインください、ありがとうございます、

庭渡さんですか?もう別の場所に行くと言ってました。」

 

とある不思議系少女

「おお~本物の藤原大使だ!

SNSで言われていた藤原大使は庭渡ちゃんを追っていて、

庭渡ちゃんが行った直後に来る話題は本当だったんですね~、

へ~庭渡ちゃんですか~?私ってカラオケし過ぎて喉が枯れてたのを~

さっき治してから~『予定では最後だった場所に行く』って呟いていたよ~。」

 

とある中年男性

「貴女はもしかして、藤原妹紅さんですか?おお!やはり本人ですか!

あの失礼かもしれませんが写真を撮っても構わないでしょうか?

ありがとうございます、実は娘が幻想郷の人達が好きなので写真を見たら喜ぶかなと、

庭渡さんですか?庭渡さんも快く可愛らしいヒヨコ共々写真を撮らせていただけたので礼にクッキーを渡した後、『急いだおかげで、未だお昼過ぎです、なので予定外ですが次は△△神社に行きましょう』と少し小声で言って去って行きました。」

 

とある御上品な女性

「あらまあ、幻想郷の大使さんでは無いですかどうかされましたか?そんなに息を切らして、

え、『そんなことより久佗歌はどこに?』、ですか?

久佗歌様のことなら私、先ほど助けていただきました、

何があったかですが、私この神社の前で暴漢に襲われていたのですが、

それを見た久佗歌様は何処からともなく大量の水を呼び出して、暴漢を洗い流して気絶させてくださったんです、私お礼として持っていた飴を久佗歌様に渡しましたわ、

その後●●神社に向かうと言って消えました。」

 

とある常人には理解し難い趣味の女性

「貴女はもしかして!やはり藤原様!お願いしますどうか私を罵ってください、

大丈夫です安心してください!ここは人目につかない場所なので!

ええ!?『貴女に構っている暇は無い、そんなことよりもう暗いが久佗歌はどこだ!』そういうのも良いですね!!

……では、神様はここを去る前に『もう暗くなっているので、一番近い神社から飛んでホテルに帰ることにしましょう』と言っていました。」

 

 

一方その頃久佗歌はルンルン気分で空を飛んでいた。

「いや~今日は各地の私の神社を回って来ましたが、最初こそ普段見る方しか居ない場所が多かったものの、お昼辺りから普段見ない方も多くなって、様々な方を治療したり暴漢を倒したりして、

フフッお礼に色々な物を貰ってしまいました!この子が食べられる物は何かあるかしら。」

そうして沢山貰ったお礼の品々をこれまたお礼に貰った袋に詰めて運ぶ。

そうしてホテルに向かっていると、「お~い、久佗歌~、待ってくれ~。」と、声が聞こえてきた。

「おや、こんな高い所で私を呼ぶなんて、はたして外の世界の人間に出来るのでしょうか?」

どうやら久佗歌は妹紅を忘れているようで、この高さで自分に声をかける人物が思い付かない様子。

「はぁはぁ、やっと追い付いたよ、久佗歌。」

久佗歌が疑問に悩んでいると、件の人物、藤原妹紅が久佗歌の元に到着した。

「あれま、妹紅さんどうしたのですか?そんなへとへとになって、荒い呼吸をしているので喉だけでも治しますね。」

「治してくれてありがとう、と言いたいところだが、これは久佗歌がさっさと先行ってしまうからだぞ。」

妹紅にそう言われて久佗歌は暫く考え込むと「あ!すみません妹紅さんが来ることを忘れていました。」今回の計画を思い出したようだ。

 

「はぁ~、そんな気はしてたよ、だってさ色んな人に話を聞いていると、途中から伝言じゃなくて計画通りに向かうという独り言になって、後半からは予定も終えて何処に行くかの独り言になっていたようだからな。」

「それは…、本当にすみません!」

ガバッという音が聞こえそうなくらい久佗歌は勢い良く頭を下げ、そして昨日と同じ様にヒヨコが頭から落ちる。

「おおっと、大丈夫か?ふぅ、無事なら久佗歌に返すよ。」

ヒヨコを昨日と同じく受け止めた妹紅は、問題無いか確認してから久佗歌に返す。

「すみませんヒヨコさん、またしてしまいました、また受け止めてくれてありがとうございます妹紅さん、

今回の件は、昨日の私の扱いがおざなりだったので、焦って予定よりもっと目立つために出来るだけ多くの神社を回っていました。」

それから始まり、必死に謝る久佗歌に妹紅は「いや、私も悪かった、昨日から久佗歌が正常な状態ではないのに気が付いていたのに、面倒臭いから放置していた私にも非は有るから気にしないでくれ。」自業自得でもあると久佗歌が一方的に悪いわけではないと答える。

「でも、冷静さを欠いていて私もすみません。」

そうして、少し落ち込みつつも妹紅と和解する久佗歌だった。

 

 

 

そんなこんなが合って、夜に隙間から幻想郷に帰って来た二人は、妹紅が久佗歌を妖怪の山へと送り、その後家に帰ったところで妹紅は叫ぶ。

「おい!どうせ見ているんだから、出てこい!八雲紫!久佗歌のことで私はお前に文句がある!!」

妹紅が怒りながら叫ぶと、「おや?何かしら?そんなに怒鳴られる様なことを貴女に私がしたかしら?」そんな声と共に妹紅の前方に隙間が開いて、中から紫が現れる。




お燐の時の話しで結局誰からも突っ込まれなかったので、今ここで書こうと思うことなんですが、それは紫のことです。
あの時唐突に紫が登場しましたが、あれの意味は紫や隠岐奈といった賢者は常に本人やその配下が妹紅や外の世界を監視しているということです。

実は、次回連れて来るのは誰にしようかまだ決まってません。
候補はぼかして、妖精か、魔法使いか、妖怪の三人から考えています。
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