幻想郷の接触   作:ゼロ・ワン

47 / 69
言い訳させてもらうと、ゼノブレイド3が発売されましたので、3をやる前にクリアして少し遊んでから放置していた2のやり込み要素をやっていたら時間が溶けました。
久しぶりにやったら正直凄い楽しかったので、今後は更新に影響がでない程度にします。

先日、東方の新作が発売されましたが、新作でジョジョネタを見つけて面白いと思いました。


幻想郷の歴史家

2月

冬の寒さが少しましになった頃、妹紅が居る大使館では様々な幻想郷の住民とドラフト形式で選ばれた数人の記者が出入りするようになっていた。

「今日初めて、外の世界に来たが本当に建物が高いものだな、幻想郷では精々二階建てだから新鮮なものだな。」

「そうだろう、私も全国を飛び回ったときそう思ったからな、やっぱり外の世界の一番の見所は建物だと思うな。」

妹紅は大使館の裏庭に面した縁側で、自分が許可を出してここに来た慧音と共に、湯飲みでお茶を飲みながら話していた。

「それで、ここでノンビリしていていいのか?仕事は大丈夫なのか?」

「それは問題ない、そもそも今は私の仕事はそんなに忙しくないよ、だって幻想郷の住民は外の世界ではここ以外に誰も居ないからする仕事は少ないし、『ラルバのことは皆には秘密にしないと』それ以外もたまに一部の外の世界のお偉いさんと会食するくらいだよ。」

妹紅は仕事が無い理由を説明してから、慧音とゆっくりしていられる説明をする。

「それに今日も記者達が来ているけど他の活発な連中に惹き付けられているから、慧音と一緒にこうして居ても大丈夫だよ。」

「妹紅は特に誰が目立つと言っているんだ?少しその様子を見てみたいな。」

「多分今は表の門辺りだと思うから、飛んで屋根辺りからでも見ようか。」

「うん、しようか。」

その会話の後、二人は本当に屋根に乗って門を見た。

 

現在、門の方面で外の世界でも活発な霧雨魔理沙とそんな魔理沙に頼み込まれて許可を出して、更に引っ張られて一緒に来た博麗霊夢と同じく魔理沙に香霖堂から引っ張り出された森近霖之助が居た。

 

 

「貴女方も幻想郷の住民ですよね、ぜひ取材をさせてくれませんか?」

三人組に接触した記者が取材の許可を求める。

「よし!いいよ!やろう!天狗の取材面倒だがこっちの取材は受けてみたいからな。」

「「魔理沙!?」」

二人の意見を聞かずに魔理沙が勝手に決めたので、二人は驚いて聞く。

「先ず私は!普通の魔法使いの二つ名を持つ魔法使い、霧雨魔理沙だ!因みに二つ名の普通のとおり私の種族は人間だよ。」

記者達の前に現れた三人組のうち先ず魔理沙が元気良く名乗る。

「ハア~、私は博麗霊夢、現在の博麗の巫女をしている者よ。」

魔理沙に続いて霊夢も名乗るが、その口上はやる気なさそうにぶっきらぼうなものである。

「おいおい霊夢、折角こっちに来たんだからもうちょっとサービスとして色々と話しておけよ、ほら例えば、う~ん?そうだ!私と香霖に許可を出したこととかさ。」

魔理沙は霊夢にもう少し発言をするよう促す。

「分かったわよ言えばいいんでしょ、…今魔理沙が言ったとおり、魔理沙とこちらの霖之助さんに許可を出したのは私、魔理沙がどうしてもこっちに来たいって頼み込んできたのよ、だって私は博麗の巫女だから許可を出せるもの、後、当たり前だけど種族は人間よ。」

魔理沙に言われて面倒ながらも霊夢は許可を出した経緯と自分の種族を話す。

そうして二人が名乗ったので、全員が霖之助に顔を向ける。

 

「………あれ?名乗らないのか香霖?」

「うん?僕も名乗らなければならないのかな?」

「面倒なのは分かるけど私も名乗ったんだから、霖之助さんもやってよ。」

名乗らない霖之助に魔理沙と霊夢が、霖之助にも名乗るように頼む。

「…仕方ないな、僕は魔法の森の入り口で香霖堂という店を営んでいる森近霖之助という者だ、一応魔理沙と幼馴染みだけども半妖だから僕の方が大分年上なんだ。」

二人に言われて観念して霖之助は自己紹介を始める。

「確か霖之助さんは博麗大結界が出来る前はこの世界にも何回か来てたんだったかしら。」

霖之助の大分年上という話の補足説明を霊夢がいれる。

「年上なのに何故僕と魔理沙が幼馴染みなのか気になるだろうけど、僕は昔魔理沙の実家で商店のあれこれを修行していたからその頃からの付き合いだね。」

霖之助は最初は渋っていたが、のってきたのか二人の前に出て饒舌に語り始める。

 

「幼馴染みということは、もしかして魔理沙さんと霖之助は恋人関係だったり…するんですか?」

霖之助の話を聞いてそんなことを思いついた記者が少しニヤついて質問する。

「!?ち、違うぞ!私と香霖はそんな関係じゃないからな!」

その唐突な質問に魔理沙は大きく狼狽えるが、「そうだよ、僕と魔理沙は祖父と孫なんて年齢差すら目じゃないんだから、魔理沙はそんな対象ではないよ。」霖之助は無意識に容赦なくぶったぎる。

「な!?…そうだよな…どうせ妹扱いなんだろうな、ううっ。」

「あー、まぁ元気だしなさいよ、霖之助さんがあんな感じなのは何時ものことでしょ。」

霖之助の後ろで落ち込む魔理沙を霊夢が慰める。

その後も後ろでそんな会話があるのに気付かないまま、霖之助は楽しそうに記者と話し続けていた。

「さっき魔理沙とは幼馴染みと言ったけど、魔理沙が本当に小さいころから知っているのだけど、好奇心旺盛で尚且つ感受性の強い子でね、星が好きだからって理由で、名前から才能のある水属性よりも星属性の魔法を使うのが好きだったりね。」

「ちょっ香霖!…その辺で止めてくれないか、…このままだと私の恥ずかしい話もしそうな勢いになってるよ。」

「諦めなさいよ魔理沙、霖之助さんは話し出すと止まるような性格じゃないのは貴女の方が知ってるでしょ。」

恥ずかしがる魔理沙にも気が付かないで霖之助がしゃべり倒している、そんなところまで見て二人は視線を戻すことにした。

 

 

場所は戻って妹紅と慧音へ

「何か魔理沙が可愛そうだったが、其れは兎も角、慧音と同じ半妖な霖之助とやらは、外の世界に来たことがあるってことは慧音より年上かな。」

「そうだな、私は後天的な半妖だが、霖之助は両親が人間と妖怪だから半妖である先天的な部類らしいから、見た目は同じ位でもそこで差があるからな。」

二人は屋根の上でそんな話をして、また別の話をする。

「そういえば、今日は阿求も来ていたと思うんだが、彼女は今どこに?」

慧音は一緒に来た稗田阿求がどうしているのか気になった様子。

「フ~ムそうだな、今は~何処かな?、!あそこだな!庭園で何か記者と話しているな。」

「阿求は何の話をしているんだろうな、一緒に来たものの私も彼女が何を話すのか気になる。」

そういうことで、今度は阿求の様子を見ることにした二人だった。

 

 

「こんにちは、和服の貴女にインタビューをさせていただいてもよろしいでしょうか?」

「おや?私のことですか?」

「はい、黄色の着物の貴女です。」

庭園で花を愛でていた阿求に、先程の三人の時とは別の記者が近づいてきて、阿求に話を聞こうとする。

「なら、インタビューをお受けしますね、私は稗田阿求と申します、私は稗田家の現当主にして稗田家の家業である幻想郷の妖怪を記録し編纂することを生業としています。」

「稗田阿求さんですねありがとうございます、稗田さんは随分と若そうですがそれにしては生業が大層なものですし、それに当主とは。」

阿求がその齢で当主であり、更にその生業が妖怪の記録と編纂ということに記者は困惑した。

「いえ、確かにこの身の阿求としては若いですが、これでも合計するとかなりの年齢なので若すぎるということはないですよ。」

「あの、仰っている意味がよくわからないのですが、阿求さんは紫の髪ですし妖怪だから長生きしているという、ことでしょうか?」

そんな質問の返答で更に記者は困惑を深め、質問を重ねる。

「いえ、私は純粋な人間ですよ、只…前世の記憶を引き継いで何度も転生しているだけです。」

阿求はさらりと微笑みながらその疑問の答えを回答する。

 

「!はい?転生ですか?あの生まれ変わるという意味のあの転生ですか?」

流石に阿求の転生を繰り返したという言葉に吃驚仰天して、自分の知っているあの転生のことかと尋ねる。

「はい、その転生であっていますよ。」

「本当なんですか!?転生を繰り返しているなんてこちらの世界では大ニュースになりますよ!?」

阿求の転生について記者は興奮しだす。

「で!では!もう何回記憶を保ったまま転生しているのかお聞かせ願いますでしょうか!!」

「ええ、私は既に九回前世の記憶を保ったまま転生を行い、そして最初の転生をする前の名を稗田阿礼と申します。」

「九回ですか!?しかも稗田阿礼ですか!?あの古事記を編纂したことで有名な、あの!稗田阿礼ですか!?」

思わぬスクープに記者の興奮は最高潮に達して、殆ど叫んでいるような状態だが阿求は顔を顰めたりせず、微笑みを崩さない。

「はい、その稗田阿礼だった頃の私はとある術を使い、死ぬ度に私の子孫の誰かとして転生をするようにしました。」

「本当なんですね!まさか歴史上の人物に会えるとは感激です!!……あれ?」

そこまで阿求に言ったところで、記者はあることに気付く。

「…あの大変失礼な質問をしたいのですが、よろしいでしょうか?」

「はい?失礼とは?よくわからないですが、どうぞ口にしてください。」

「それでは質問ですが…」

記者はそこで一息入れて。

 

「私は稗田阿礼は男だったと記憶しているのですが、もしかして稗田さんは男なのですか?」

記者はこんなに清楚で可憐な容姿なのにまさか、という思いでその疑問を口にする。

その質問に対して阿求は「フフッアハハッ!、すみませんフフッ勿体振った質問がアハハッそんなことだとは思わずつい、やっぱり抑えられないですフフッ。」と笑いだした。

そして一頻り笑ったところで阿求は回答に戻る。

「フフッ、フフッ、ふー、すみません回答に戻りましょうか、いいえこの稗田阿求としての私は女ですよ。」

「では、稗田阿礼は女ということですか?」

記者は稗田阿礼女説を思い出しそう尋ねるが。

「いえ阿礼は男です、私の転生で確定しているのは子孫の誰かということだけなので、転生後の性別がどちらになるかは自分でもわからないのです。」

記者のその考えは否定され、転生する度にどっちになるかは運しだいと返答される。

「ではでは!転生で何回も性別が転性したらしい稗田さんに、性別の違いで今まで困ったり気になったこととかを質問していいですか?何回も性別が変わった人なんてこちらの世界にはいないので。」

「ええいいですよ、性別が変わるなんてそう簡単に起こることでもないですし、私も貴方の反応が気に入ったので。」

まだまだ話足りない阿求は記者の質問に付き合うようだ。

そこまで見たところで、二人は視線を戻した。

 

 

また場所は戻って妹紅と慧音の場所へ

「あの記者変なことを考えていたな、転生しても性別が一貫するなんてこと。」

「そんな筈ないのにな、というかそもそも転生って何になる生まれるかすら、確定ではないからな。」

慧音の疑問に妹紅が相づちを入れる。

「まぁこんなことを考えた理由は思い付くけどな。」

「というと?」

だがその考えに至った理由に妹紅はたどり着いたようだ。

「本質として人間というのは私の身体のように変化を拒絶するものだから、転生後も人間で性別も変わりたくないと無意識に思ったからじゃないかな。」

「成る程、それは納得出来る理由だと思う。」

そんな会話をしてから二人は会話の内容を変える。

「そうだ妹紅、外の世界でも阿求の昔の頃である阿礼が知られているようだが、理由は何故か知っているか?」

「多分だが、学校で習うからじゃないかな、古事記は現存する物で最古の日本の歴史書だから、その作者のことくらい習うと思うよ。」

慧音は阿求の前世が知られている理由を疑問に思ったが、外の世界に慣れているからか妹紅は即座に回答を出す。

「そうか、それなら妹紅の父も知られているのかな?」

「ああ、学校で習うらしいよ。」

少し冗談半分に言った慧音のその質問に妹紅はさらりと肯定する。

「だろうな、妹紅の父は歴史を大きく動かしたんだから逆に習わない方が不思議だろうな。」

「あっ!そうだ、因みに今年から私も教科書に載るらしいね。」

「え!?」

妹紅が教科書に記述される、そのことに慧音は吃驚仰天する。

「本当なのか妹紅!いやよく考えれば、お前が幻想郷の代表として来ている以上!可笑しくはないが!ないんだが!いや驚いたんだぞ、そんなにさらりと言うものだからな。」

喋っている間慧音は少し興奮して語調が荒くなったが、終わり際には落ち着く。

「慧音がそんなに驚いてくれるとは、然り気無く言ってよかったな。」

妹紅は慧音に微笑ましいものを見るような笑みを向ける。

「全く、そんな顔を向けるな!恥ずかしくなってくるだろう。」

「いやー慧音もそんな風に興奮すんだなって、思ってね。」

ハハッと笑い声が聞こえそうなくらい、妹紅は明るい笑みを浮かべる。

「全くもう、恥ずかしいと言ったからには止めてくれないか。」

妹紅のその言い分に慧音は顔を真っ赤に染め、その笑みを止めるよう抗議する。

「分かった分かった、なら話を戻すが私の記述は古代史と現代史に書かれるんだって、もう教科書に載せる写真も撮ってあるから今年から習うんだって。」

妹紅と慧音はそんな風に楽しく会話をして、この日は終わっていった。




作者はレイマリも好きですが、魔理霖も好きです。
いつも強気な魔理沙が乙女になる展開が好きなので、だからレイマリ派の皆様すみません。

遅れた身で厚かましいとは作者も思っているのですが、もう少しで総合評価が2000に届きそうなので、お気に入り登録と高評価をください、お願いします。
後勿論、感想もお待ちしています、先日100を超えて絶好調なので。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。