元蜘蛛男で現蜘蛛女のヒーローアカデミア   作:りてらしー

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短め


蜘蛛女のヒーローネーム決め

 体育祭が終わり、休み明けの登校日。

 腕を骨折していたりやけどしていたりしていたが、それらは全部寝たら治っていた。個性のおかげなんだろうか。今までこのレベルの怪我したことないからわかんなかったけど。

 私と出久は今電車に乗って雄英に登校していた。

 

「もしかして、君、雄英のヒーロー科の緑谷くんじゃないか? 優勝おめでとう! かっこよかったぜ!」

 

 出久に気づいた人が声をかけて、周りがざわざわとしだす。

 全国放送だし、雄英体育祭って超有名だし、話題になるのも当然か。それも優勝者のレベルなら当然。

 

「お、もしかしてそっちは雲嶋ちゃん? 君の試合も見てたよ! 惜しかったね!」

 

「ええっ、テレビ越しでも可愛かったのは分かったけど、実際に会ってみるとテレビ越しより可愛い!」

 

「というか、二人で登校してるってもしかして付き合ってたりするのかな……?」

 

「えーっ!? マジで!? ショックなんだけど俺!」

 

 安心しろ。私は誰とも恋愛関係にない。そしてお前ともその関係を持つことはない。

 そして出久、顔を赤らめるな。事実みたいになるだろう。

 

 

 

 

 電車から降りて雄英まであと少しというところ。

 

「そういえばさ、出久ってなんで急にあそこまで強くなったの?」

 

「え?」

 

「マックスのときの5%を制御するのが精々だったよね。なんで急に25%ぐらいかな。そこまで強くなったの?」

 

「えっと、その……特訓してたんだ」

 

「まあ、特訓するのは当たり前だろうけど、どんな特訓したの? たったの二週間であそこまでいくとは思わないんだけど」

 

「い、いや、その……普通の特訓だよ! うん!」

 

「……? まあ、言いにくいならいいけどさ。無理してるんだったらやめときなよ?」

 

「う、うん。ありがとう……」

 

 うーん? どんな鍛え方したんだ。まさかドーピング? いや、出久がするわけないか。

 

 

 

 

 靴箱のところで飯田くんが登校してきて、出久となんか話してた。

 飯田くんのお兄さんの話みたいだった。何の話か一切わからん。

 教室に入ると、雄英体育祭の話題で持ち切りだった。

 登校中に声をかけられたとか、どんまいコールをされたとか。まて、どんまいコールってなんだ。

 

「瀬呂くん。何の話題か知らないけど、どんまい」

 

「何の話題かも知らないやつにさえどんまいって言われるのかよ俺!」

 

 ふんふん。なんだって? リスキルのように轟くんに凍らされたのか。なるほど? それは……

 

「どんまい」

 

「理解して尚どんまいって言われた! くそっ!」

 

「まあ、あれ防げる方が異常だと思うし、仕方ないよ」

 

「やっちゃんはなんか登校してくるときなんかなかったの? 良い意味でも悪い意味でも目立ってたと思うんだけど」

 

「悪い意味でも……? あー、登校してくるときに出久と付き合ってるんじゃないか! とか、可愛い! とか言われてたな。中身は男だし、嬉しくないんだけどね」

 

「自分がかわいいってことは否定しないんだねえ雲嶋?」

 

「そらまぁ、もともとが男だったからね。自分で自分の容姿が可愛いのは分かるよ」

 

「自信満々だね……」

 

 流石雄英だ! というところで話が落ち着き始めたとき、チャイムが鳴る。

 ガラガラガラ、と扉が開き相澤先生が入ってくる。誰か相澤先生相手に黒板消しトラップとかしてみてくれないだろうか。やってみようかな、反省文で済むだろうか? 

 

「おはよう。いつも通りぱっぱと連絡をしていく。今日のヒーロー情報学は少し特別だ」

 

 特別? 小テストとかだろうか。

 

「コードネーム。つまりはヒーロ名の考案だ」

 

 胸ふくらむやつキタアアアアアアアアアア!! とみんなが雄たけびを上げるので乗っかって腕を突き出しておく。

 そして、相澤先生がこちらを睨んだ瞬間静かになる。

 みんな二週間の間に流れが出来上がってるな。ついていかなければ。

 

 話を聞く限り、現役プロからのドラフト指名のときにヒーロー名が必要だから決める、みたいな話らしい。

 指名数の集計結果も出されたが、出久と爆豪くん、轟くんに極端に多い感じがある。

 私は……少なからず、多からずって感じだな。300ぐらい。

 私も準優勝の爆豪くんとめちゃくちゃいい勝負したと思うのだが、なぜ指名が少ないのだろうか。不満である。

 そのことを思わず口に出してしまっていたようで、前の席の切島くんが

 

「いや、雲嶋の戦い方に問題があったんじゃねえかなあ……」

 

 と言ってきた。変なことをしたつもりはないので聞き返すと、

 

「お前、爆豪との試合、腕折れててもお構いなしに殴りかかってただろ? 顔もなんかすっげー怖かったぞ。執念が伝わってきた」

 

「えぇ……?」

 

 顔が怖いって言われたんだけど。というか、折れてる方で殴ってたのか。ひどくならなくてよかった。

 相澤先生がこちらを睨んできたので口を閉じる。すみません。

 

 ミッドナイト先生が「この時の名前がそのままヒーロー名になっている人も多い!」と教室に入ってくる。

 どうやら、相澤先生にはネーミングセンスがないようで、ミッドナイト先生が担当するらしい。確かに、苦手そうだな。

 ヒーロー名かあ……。

 

 

 十五分ほどたったころ、できた人から発表する形式らしい。聞いてないんですけど。

 正直、スパイダーマンのスーツをモチーフにしてるしスパイダーマンでヒーロー名はいこうとおもったんだけど、ヴィジランテ名でもう使っちゃったし。

 流石に、個性も似てるし、バレるよな。

 うーん。どうしたものか。

 みんなおしゃれな名前思いつくなあ。フロッピーにセロファン、テイルマンシュガーマン……はちょっと安直か? ただ、ウラビティはすごい関心した。

 切島くんみたいに憧れのヒーローから名前をもらってみるか? 

 

 憧れのヒーロー、か。

 なにか、違和感がある。

 違和感が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「    、ぼく、    みたいなヒーローになる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヒーロー名、何にしようか? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なにを読んでいるんだい、相澤くん」

 

「オールマイトさん。今日のヒーロー名決めの提出されたプリントですよ。職業体験先にいろいろ送らなきゃいけないんで」

 

「ああ、なるほど……。ン? それは誰のだい?」

 

「これは、雲嶋のですね。なにか?」

 

 

 

 

 

「スパイダーサックって、プロヒーローの名前そのまんまじゃないか、流石にまずいんじゃないか?」

 

「何を言ってるんですか、オールマイトさん。そういうことしてないかは俺もちゃんとチェックしてます。憧れすぎて、そのまんま過ぎる名前をつけるやつもたまに居ますからね」

 

 

 

 

 

「チェックした結果、スパイダーサックなんてプロヒーローは、いませんでしたよ」

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