フィクション3割、ノンフィクション7割の筆者の人生を綴る。
ギャグです。

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友人にお前は2次元に生きてそうだから、小説に起こしてみたら面白そうと言われたので書いてみました。


友人が喉乾いたらしいから豆飲ませたあとに果汁啜らせた

あれは中学の頃の話だ。

僕には鈴木という友人と堀内という友人がいた。

僕は倉田と呼ばれ、3人でよく遊ぶくらいには仲が良かった。

僕らは誰かの家に集まり、携帯ゲーム機を持ち寄ったり、カードゲームに興じたりとかなりインドアな集まりだった。

まあ要するに、大人しかったのだ。彼らも、僕も。

そんな大人しい僕ら、きっとこのまま平穏に楽しく遊ぶだろう。

そんな風に思っていた。

あの日までは……

 

これは、そんなある日の出来事である。

 

今日は倉田こと僕の家に集まることになった。

鈴木の家が山奥で、また堀内の家もそれなりに遠いので丁度彼らの家の中間地点に位置する僕の家で遊ぶことになった。

さて、中学生と言えど男子3人。

また僕の身長は当時175cmとかなり高い方であった。

さらに僕の部屋はそこまで広くない。

僕が床に横になると、僕のへそから下をぶった切って残った部分位の幅しかない。そこに僕がすっぽりはまるベッドや勉強机が設置されているから尚更だ。

端的に言えば狭い。

そんな訳で彼らが僕の部屋に遊びに来ると、まあギュウギュウ詰めである。小さいテーブルを置く場所もない。だから飲み物や菓子なんかは、床にお盆を置いてその上に置いていた。

勉強机に置けばいいじゃん、と思うだろうが、筆者の勉強机は半分本棚状態だったので、そこで飲み物なんかを倒してしまうと大惨事になってしまう。

カーペット洪水事件と辞書浸水事件、起きるならどちらがいい?となった時に僕はカーペットを犠牲にすることにしたのだ。

その時は、親とカーペットにごめんなさいするまでである。

さて、状況は出揃った。軽くまとめていこう。

 

まず、僕らは3人で仲がよく、今日は僕の家で遊んでいた。

次に、僕の部屋は狭い為、スペースがあまりない。

最後に、飲み物や菓子類は床に置いていた。

 

では、これらを踏まえて次の話に移ろう。

 

さて、ゲームで遊んでいると堀内がジュースを飲みきった。

それを見た僕は1度ゲームを置き、話しかける。

「あ、飲み物いるか?」

「ん?おお、そうだな。もらうわ」

 

そう言って僕に紙コップを手渡してくる堀内。

 

「何飲む?確か色々あったぞ」

「マジ?何ある?」

「カルピス、オレンジ、お茶とか…まあ色々」

「ほんとに色々だな…んー任せる。適当に入れてきて」

「あいよー」

 

僕は彼の紙コップを手に、1階の台所に向かう。

そして冷蔵庫を開け、何を入れようかなぁーーーーと中を物色する。

すると、

 

(お?)

 

豆乳が目に入った。そう言えば母さんが健康の為に買ってきていた。飲みたいなら飲んでもいいとも言われていたのを思い出す。

その時の僕はきっと遊んでいて、脳内おバグりピーポーになっていたのだろう。

僕は何を思ったのか、その豆乳を

 

「せぇい」

 

()()()()()突っ込んだ。

ちなみに()()()()()()である。

つまり────めっちゃ濃い。

そのまま飲もうとすると大豆の苦味やらなんやらでかなり苦しいそれを、僕はお客に素材本来の味でご提供しやがろうとしているのである。

 

一般的に考えて、普通に嫌がらせである。

けれどもだ、弁明させて欲しい。

別に僕は堀内、彼を嫌っている訳では無い。

むしろ好ましく思っている。

自分の間違いを認めようとしないし、好みを押し付けてくるし、ゲームで勝ったらクソ煽ってくるし、負けたら負けたで俺の運が悪かっただけだからとか言って自分が勝つのは当たり前みたいなこと言ってくるし、幼稚園の時にいじめられたけど別に嫌いでは無い。

そう、決して彼を困らせたいだとか、こいつ1回しょうもないことで地獄見ねぇかなとか、そういうのでは無い。

ただ、これ飲ませたらどういう反応するかなぁ、とか。

なんかそういう感じの好奇心である。

好きな人に贈り物を送って、喜んでくれるかな?って思うのと一緒である。

そう、何も間違っていない。

 

僕はそれを持って、堀内の前にその豆の汁を置いた。

 

「なにこれ?」

「豆乳」

「豆乳?なんで?」

「だって任せるって言ったじゃん」

「確かに言ったけど…えぇ…」

「安心しろ、100%豆ジュースだ」

「俺豆乳のことそうやって言うやつ初めて見た」

 

明らかに困惑している堀内。無理もない。

まず友人の家に行って豆乳を出されるというのも中々経験できないだろう。

読者諸君は友人の家に行った時に豆乳(原液)を飲まされたことはあるだろうか。

 

僕は無い。

 

「折角だし飲んでみたら?」

「鈴木、お前他人事だと思って…!」

「だって他人事だし」

 

友人という名の外道に勧められ、渋々と紙コップを口に運ぶ堀内。

ちびちび飲むのは地獄だと思ったのだろう。

グイッと勢いよく行った。

しかし、現実はそう甘くもなく、また僕もそれを想定して(いな)かった。

飲み物というのは、そんなに量がなければごくんと一飲みで飲み切る事が出来る。

今回僕は結構な量を入れた。

つまり、一気に飲み干すことが出来ないのである。

 

「ゴホッッッ!!!」

 

噎せた。

 

「うぇぇえ!にっっっっっが!!!!!」

 

しんどそう。

それを見た僕は抱腹絶倒した。

それを見た鈴木も抱腹絶倒した。

普段の彼は大人しく、済ました表情でそんなに大袈裟なリアクションを取ることがない。

そも中学生、大袈裟にリアクションを取るのが恥ずかしいと思う思春期男子である。

普段とはかけ離れている彼の様子が僕らにはとても面白く見えたのだ。

滑稽とかではなく、単純に面白い。

てか草。

その後なんだかんだで飲み切った堀内。僕は彼に逆に喉が渇くわ!そも豆乳ってなんでだよ!他にもあるならそっちにしろよ!と非難された。

誠に遺憾である。

遺憾ではあるが、こちらに非があるのもまた事実。

仕方ないのでジュースを持ってきてあげることにした。

再びコップを受け取り、台所で軽く濯いだコップにジュースを入れようとする。

そこで僕に再び天啓が降りた。

 

僕はオレンジジュースをコップのふちギリギリまで注いだ。

表面張力でこぼれない程度である。

そんな物理学ダムが今にも決壊しそうな中、僕はこぼれないように慎重に彼の元へ届ける。

喉乾いたろうな、さっきの豆乳は申し訳なかったなと思いながら。

だから僕は何も悪くないのである。

僕はそのコップを堀内の前に置いた。

 

「お前…」

「いや違うんだ」

「何が違うんだ言ってみろ」

「喉乾いたって言ってたから…いっぱい欲しいかなって」

「だからって!この量は!!!おかしいだろ!!!」

 

鈴木は静かに笑ってた。

 

「まあいいから飲めって!普通にジュースだからさ」

 

そう言って彼にジュースを勧める。

この時僕はコップそっと持って、こぼれないように飲むのかなって思っていた。

きっと鈴木もそう思っただろう。

さて、ここでひとつ思い出して欲しい。

僕の部屋は狭く、ジュースや菓子は床に置いていた。

つまり、この表面張力ギリギリジュースも床に置いていたのである。

何が起こったのか、それは

 

堀内が床に這い蹲りながら、ジュースを飲み始めたのだ。

 

いや持って飲めよ!と思うと同時に、カ○ジのワンシーンの様に100%オレンジ果汁を啜る彼の姿がとてもとてもツボにハマり、僕と鈴木はまたもや抱腹絶倒した。

僕達を恨みがましく睨む堀内がよりカイ○の様で、本当に面白かった。

 

オチというか後日談。

堀内はこの日の事を決して忘れず、奴はとある計画をしていた。

その計画が僕の身に災厄として降りかかるのは、また別の話である。


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