オバロに参加できると思った奴が、SCP財団に見つかったようです   作:ulo-uno

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ぎ、ぎりぎり間に合った……。


第四十六話

<side クラフター>

 

ようやく潜水艦の設計図が完成した。

草案の段階から荒れに荒れまくったせいで目標としていた日程よりもかなり遅れが出てしまったがそれでも納期までにはなんとか間に合っている。

 

本来ならばもっと早いうちに完成していてもおかしくはなかったのだが質問攻めにしてくるイッヌ(クロウ博士)となぜか途中から乱入してきた通り魔(スクラントン博士)により授業をさせられたりとなかなかのイカレ具合だった。

きっとこれがなかったらもっと早くに設計図が完成していたことだろう。

 

しかし設計図を完成させたのはいいのだがそこで問題が起こった。

設計図が完成した時点で新型潜水艦のプロジェクトリーダーが俺からクロウ博士に移され竣工過程の監督および責任者が彼(?)になってしまったのだ。

 

これがどういう意味か分かるか?

実質的に俺はこのプロジェクトから外れたことになったと言う訳だ。

 

まぁ、表立った理由はいろいろあるが実際の所"財団"の最高機密兼管理対象の俺を長期間外に出したくないというのが本音だろう。

この世界に転移してきてそれなりの時間を過ごしてきたためかその程度の事は想像に難くない。

動物園の虎がいくら人懐っこく大人しかったとしても決して檻の外に出さないのと同じだ。

 

俺自体はそんな猛獣ではないが彼らからしてみれば力を持った存在程恐ろしいものはないだろう。

 

そんなわけで俺に下されたのはサイト-314での待機命令。

潜水艦が竣工するまでの勘俺は今まで中々進展を見せなかった"魔法学校"と"SCP-■■■■-1内部の再調査"についての作業を進めることになった。

 

実のところ"魔法学校"に関してのかかわりのある職員は基本的にサイト-314所属の職員なわけなのだが俺を収容している部屋自体はかなり情報の機密性が高い……と言うか一部例外を除く一般職員の殆どに対して開かずの扉状態である。

そんなわけで俺の正体=SCiPであると知っているのはこの施設内だけならば両手で数えられる。

 

と言う訳でもうしばらくの間はロッシ博士として動くことになるだろう。

 

しかし問題は"SCP-■■■■-1内部の再調査"。

事これに関しては前回の反省を生かしてほしいとしか言いようがない。

 

前回の調査では調査隊が俺の拠点が大きすぎるあまりその全貌を詳しく調査することができなかったのだ。

それを踏まえて今回の調査で"財団"は"SCP-■■■■-1"内部の歴史的資料に目標を絞り調査するとのこと。

それ自体の草案及び作戦時に使用する装備携行品はかなり前から十分に用意されてはいたのだがさぁ調査を始めるぞと言うところで俺が待ったをかけた。……と言うかかけざる負えなかった。

 

確かに俺の拠点にはたくさんの資料が存在する。

それこそギルド結成時の写真や会話記録、日記、その他にも拠点自体の設計図案などが多く眠っている。

さらにはギルド結成時からギルドメンバー全員でコツコツ集めまくったユグドラシル産の書物に当時の医学論文や、話題になっていた西暦前の碑文の解読所、ヤバそうな儀式のやり方から魔女の薬の作り方までそれはもう数え切るのも甚だしいくらいの蔵書がある。

 

しかし、その中……図書館の中でもとびっきりにヤバいのが"禁書庫"と"忌書庫"の二つである。

 

何故この二つがヤバいかと言うとこれら二つの書庫にあるのは《ユグドラシル》産の書物であるからだ。

つまりはどういうことかと言うと……端的に言えば呪われている。あるいは呪う。

 

つまりはそう言う事だ。

何も知らずにそこに入ってしまえば本自体の呪いによって身を亡ぼすになるだろう。

 

とは言っても"禁書庫"の方ならばあそこに居る司書達でもなんとかできるだろう。

しかし、"忌書庫"お前はだめだ。

 

因みにだが呪いと言うものには"重さ"がある。

例えば一ヶ月の間どこかで足の小指を三回ぶつける呪いであるとか、10日以内に死ぬが初級の解呪呪文を使えば何も起こらないと言った様なある意味くだらない又は対処方法が非常に簡単な呪いを軽度。

三百年間生きながらに焼かれる、掛けられた本人が認(・)知(・)し(・)て(・)い(・)る(・)者(・)に自動で伝播してく類の呪いといった非常に対応しにくいモノやそれ自体が不可能である呪いを重度と区別している。

 

そして"忌書庫"はその重度の物の中でもギルドメンバーが直々に痛い目を見てきたものを封じ込めるための言わば本の監獄である。

 

もし"忌書庫"を調査しようものなら所謂認識災害が起こり得る。

それにもしあそこで何か起こった時に対応できるのは俺を含めてたった一人、大司書長しかいない。

 

ないと信じたいが絶対がないというのがこの世界の理と言うもの。

せめてそんなことが起こらないようにと待ったをかけたと言う訳だ。

 

しかし、潜水艦の設計図が完成しプロジェクトから外された今"財団"はこれを好機ととらえた。

つまりは再び内部調査が行われると言う訳だ。

 

今回の調査では"忌書庫"には立ち入らないとは言っていたがもしもの事がある。

いくら身(・)内(・)とあれど取り返しのつかないなんてなるようなことになれば目も当てられない。

 

暫くは警戒しておいた方が……よさそうだ。

 

 

 

<side out>

 




この度は、この様な小説を読んで下さり誠にありがとうございます。

自分で言っといてなんですがかなりギリギリになってしまった。
そしてかなりの難産である……と。(白目)

さて次の投稿は来週……になるようにガンバリマス。

SCP-239/Object class:Keter/小さな魔女
http://scp-jp.wikidot.com/scp-239

職員・人物ファイル
http://scp-jp.wikidot.com/personnel-and-character-dossier

ケイン・パトス・クロウの著者ページ
http://scp-jp.wikidot.com/kain-pathos-crow-s-author-page

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