恣意的情報非開示型整合性皆無系文体非論理的展開連続男女出逢似非軽文学 作:若かりし頃を思い出して
僕は一応ではあるが、学力が高い方だと思う。こんな事を考えている時点で頭の悪さが露呈している気もするけど、そこは学力と地頭の良さはイコールで結ばれないって事で。
理由は単純だ。
僕は進学校に通っている。それもちょっと偏差値高めの公立だ。
この前返却された定期考査の結果は燦々たるもので、恐るべき安定度を保っていた。ここから転落しても痛くないぐらいには。それは成績の安定ではなく停滞、と言う人もいるかもしれない。その通りだ。主要教科は現代文を除いて、校内偏差値の三十路と四十肩を反復横跳びしている。現代文も別段良いわけではない。唯一校内偏差値60を越したのが副教科なんて悲しい現実は置いておいても、これが学力のある人間だとは思えない。僕だってこんな悲惨な成績を見たら、こいつは勉学の類いが苦手なんだなって思う。
ところがどっこい、ほとんど同時に返ってきた模試の結果を見てビックリ。数国英と偏差値は60付近。嘘だ。国語は忌まわしき漢文が脅威の丸印を記録したため、50辺りでニアミスしている。自慢じゃないが、僕は周りに圧倒されていただけで、他の学校も含めるとそこそこ勉強の出来る部類の人間に入るというわけだ。
つまりそれが意味するのは記憶力が良い、もしくは頑張り屋、さもなくば天才。ちなみに僕も全ての特徴が当てはまる。ラストのは中学入学時点の僕だ。2つ目は小学校3年生までの僕だ。最初のは小説を読み終わった時の僕だ。電子が何処かへ飛び去って、陽イオンと化した僕は勉強という壁にぶち当たると一瞬で電子を取り込み過負荷イオンになる。勉強は嫌だ。面倒くさい。
じゃあ何で僕は進学校にいるのだろう。これは疑問だった。英語で言うとぷろぶれむ。違うか。つまるところ、勉強が好きでも得意でもないのに何故お前はここにいるのか、と。それの答えは先程、少しだけ暇な時間があったのでそこで考えた。既に出ている。
運が良かったから。まぁ、待って欲しい。まだ僕に生ゴミを投げる段階ではない。"成功"を"運が良かっただけ"と切り捨てるのは、僕の成功にトコロテン式に押し出されて成功出来なかった者達へあまりにも無頓着で非情で酷い言葉だと思う。別に、成功しなかった人の努力を否定するわけじゃない。けれど、本人の預かり知らぬ所で決まる結果もあるのがリアルだ。環境とか何やかんやによるアド差。僕はそういうエニシングを総括して、運が良かったってわけだ。
少し余談気味だけど、過去は自分が通った道だから当然、全ての出来事の原因は自分にある。良かった事も、悪かった事も。でも、これから進む未来は真っ暗で、不確定だ。そこに自分の力は介入出来ない。酷いシステムだよ。過去の失敗は全て自分のせいだけど、未来のこれから起きる失敗は自分じゃ回避出来ないんだ。で、目と目が合った瞬間に"自分のせい" "努力が足りない"。これだから人生ってやつは。おっと、中二臭過ぎたな。自重自重。
で、勿論だけど"運が良かった"と言う時は当然、本人の力量以外の何かで今現在の結果が出た、と思ってるって事だ。逆説的ではないけれど、ちょっと回して考えてみれば"本来なら本人の力はそれを満たせない程度のものだった"って事になる。
ここで、本日の労働基準法違反枠の君に出勤して貰おう。
要するに、結論として、つまるところ、それすなわち、
僕は学力が高くない、とそういう事だ。
低い、と断言しなかったのは自分の学力を、中学生特有の病気の障害で未だに良い方だと無意識下で思い込んでいるからだろう。しかし、本当に良い方なら、目の前のプリントが白紙である理由は体調が悪かったり、筆記用具をロストしてしまったりとかそういう所に起因するハズだ。目の前のプリントが白紙なのは完全に僕の実力である。
分からん。化学が全然、分からん。
何だろうな。『もる』とは。質量数の計算? ごめんなさい。僕の灰色の脳細胞と学校生活には、この問題の解法は刻まれていない。落としたのだろうか。どうせ落とすなら女の子か贅肉が良かった。それとも何者かに盗まれたのだろうか。ハートは既に盗まれているし、ある意味では小説やネット、テレビゲーム等が犯人になるだろう。何者にも何物にも、僕の将来社会的優位な人材になるためのアレやコレやソレが盗まれていた。僕の脳味噌の自宅警備が笊なのか。それは蕎麦だけで充分だ。はたまた怪盗がルパン三世並のスピードで逃げ去ったのだろうか。僕の脳内警察は解答を指名手配します。至急、確保し僕のプリント留置場へ。
おかしい、確かに覚えていたハズなのに、思い出せない。記憶の引き出しは老朽化していて今にも崩れそうだった。要するに忘れた。
何が理由だろうか。見当も付かない。こういう時は原因を、根っこを、根本を探れば解決する。僕のゴーストはそう囁いている。
化学の先生のラリホーに屈する事を僕は潔しとしなかった。極めて普通の学生だという証拠だ。しかし同時に、微睡みのラビリンスの中で細かい公式や知識を探り当てるのも無駄な努力だと断じて、潔く微睡みのラビリンスを脱出し、熟睡の一本道へ行く事を厭わなかった。極めて普通の学生だという証拠だ。一体何が悪かったのか。多分、先生の教え方だろう。そうに違いない。僕は悪くない。だって、授業中に寝ただけじゃないか。先生の授業を信じて、自宅での他の手法による学習を先生への裏切りと思い、断腸の思いでしなかっただけじゃないか。僕は悪くない。だから白身も悪くない。
と、僕の怠慢を再確認した所で時は訪れた。今は化学の時間。直前に体育があったため、睡魔は退散した。今からは高校では珍しく実験をやる。化学の授業恒例の前回の復習タイムが、つい今しがた終わったというわけだ。さて、教室移動か。
僕は自分が酷く好感を持たれにくい人間であるのと、現在の座席がドアから遠い所にあるのを踏まえて、最後に教室を出る事にした。
隣の席の魚住さんが友達の一人と一緒に教室を出たのを確認して移動開始。ストーカーではない。隣の席の人が移動したという事は、ドア側の席の人達があらかた移動し終えたという事であり、窓際の僕が動いても他人と接触する危険性が少ないという安全性に基づいた、非常に合理的で素晴らしい結論から、僕は魚住さんの後を追う形に偶発的になってしまっただけだ。他意はない。僕は窓際の席じゃなくて窓際族だって? ノーコメントで。
魚住さんを追うのに夢中になっていたストーカーは、教室のドアを閉め忘れたのに気が付いて引き返した。最後に教室を出たのが僕だから、僕が閉め忘れるとこの授業が終わるまで教室は開きっぱなしだ。別に鍵をかけるわけではないけど、通りすがった先生から注意されそうだ。
ドアを閉める。そのついでに窓も開けて換気もしておいた。どこぞの都知事もこれには歓喜するだろう、と考えたのと同時に窓から冷気が吹き込んだ。寒気。ドアを閉めに行った事で『誰かに感謝されない良い事やってる感』が満たされるかと思ったけど、ただの自分の不始末だったせいで自尊心は満たされなかった。
当然ながら、僕は最後に化学の実験をする教室に到着した。自由席なので、皆それぞれの友達と談笑しながら席に着いている。
ここで問題がある。英語でいうならぷろぶれむ。違うか。
僕のクラスはキッチリ36人。今日は欠席なし。この教室には机が9個あり、1個の机につき4人が座る事になっている。空いている席は当然1つ。そしてその机は、いわゆる女子机だった。
その女子席に座っている魚住さんの目が、ドアを閉めてから動かない僕の目と正面衝突。困った様な顔をして僕と向かいに座っている友達をチラチラ見る。完全に僕が抱えている問題に気付いていた。僕は(自分の中で)クラスの親しい男子が座っている席に目をやる。勿論、その机には4人が既に座っている。しかし、問題はない。誰かに指摘される前に勝手に5人席にしてしまえば良いだけだ。女子3人は女子だけで幸せ。他意はない。男子4人と僕は男子だけで幸せ。少なくとも僕は。他意はない。
僕が5人席への第一歩を踏み出した瞬間、化学の先生が横目に映った。
「おや……余ってますね。3人のところはー?」
クラスの視線が一瞬、僕と3人の机に。魚住さんが申し訳なさそうに手を挙げるのと向かいの友達のポカンとした顔のセレモニー。女子達が姦しい会話をストップする。
僕は死んだ。
今回の内容
・移動教室で意図せずハーレム形成。
これからの展開
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王道ボーイミーツガール
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青春は変化球チックなの
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叙述トリック(後付け)
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唐突にミステリィ
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まさかの異世界転移チーレ無双
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○○オチなんてサイテー!!
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涼しいダジャレの憂鬱(セカイ系)
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Rー17ぐらいのえっっっっっ
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挿絵plz
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そんな事よりバトルを見せろよ!
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そんな事よりダンロンの新作を!