やはり俺が黒の組織に居るのは間違っている。 作:ひよっこ召喚士
テキーラは組織内でも交渉に長けた幹部だ
表で足をつけることなく必要なモノをトル
その腕前で様々な面から組織に貢献してる
交渉術の基本は彼から習ったと言って良い
見て盗んだが正しいが世話にはなっている
「まあええさ、じぶんのことや。何ぞ理由があったんやろ?」
理由を伝える前にそう言う当たり人が良い
まぁ、
それ故に申し訳ない気持ちで理由を告げる
「関係のない殺人事件に巻き込まれてな」
「そら災難やったな。ワレは表の動きがあっても問題ないから良かったが腹はたったやろ」
心情をしっかりと理解しての共感が沁みる
とりあえず何か呑めとメニューを渡される
適当に果実酒を注文すると
向こうは何も気付いていないのは幸いだな
それは
服装もセーフハウスから変えてやってきた
顔も不自然じゃ無い程度に隠してるからな
一般人からは分からないのが当り前なんだ
「そういや最近あいつらも成果を上げたそうやな」
「確か4億だったか…組織からすれば端金だろうが一度で手に入れたとすればまぁまぁか……」
アイツの時に手にした10億には及ばない
だが何も使わずに生み出したのは悪くない
額が額だがやってる事はただの詐欺だがな
「こっちももうじきええ土産を用意出来そうや。金はかかるが楽にプログラマーの情報をあげれる」
組織が必要とする情報を適切に手に入れる
こんな細かい芸当はアイツラには出来まい
「さすがだな。探りと取引では勝てん」
「当たり前や。誰が教えたと思うとる」
そう笑って言うが嫌味な感じに聞こえない
ジンだと何をしても嫌味になると言うのに
あれもある種の才能と言っても良いだろう
「足はいるか?足以外でも手伝いとかでも良いが」
「いらんいらん。相手は一般人やからな。それに午後にはジンとウォッカと合流もする。変に気ぃ回しなや。しんどいぞほんまに」
「俺が疲れてんのはいつもだけどな。それなら吉報を楽しみにしとく」
大事でないが成功を祈って乾杯をかわして
後は互いになんでも無い世間話を楽しんだ
約束は好かないが破る気にもならない
そんな複雑な心境を無駄に燻らせるも
無常にも時間は流れ過ぎその時が来た
「よろしくね。比企谷くん」
「あぁ……」
黙って準備を終えてそっと構えをとる
ある程度のレベルは既に把握している
それでももう一度見てからの方が良い
言葉だけで伝わるほど人は単純でない
それらしい理由付けは何にでも必要だ
じゃあなんで俺は一言一言に囚われる
適当に打ち合って頃合いを見計らった
疲れが見えてきた時が分からせやすい
疲労は思考能力を多少なりとも落とす
戸塚がボールを2回逃した所で止める
「はぁはぁ、比企谷くん…? ぼくまだ出来るよ?」
「疲れがミスに直結してる。続けても意味はない」
これに関しては嘘でなく、正しい事だ
伸びるとしても少なめの体力くらいか
伸びた所でそれだけでは全く意味ない
こいつはテニスの腕を伸ばしたいのだ
まぁまぁ動けてはいることは確かだし
技術は部活をやってる者では上の方だ
変な癖を付ければマイナスでしかない
基礎は十分、となると足りてないのは
試合の動き方や読み合いなどに加えて
持久力を伸ばさねば力は発揮されない
それを言うと不思議そうに首を傾げた
何を言いたいのかは簡単に予想出来る
「持久力なら続けた方が良いんじゃないの?」
「試合における持久力だ。通常時と緊迫時は違う」
助っ人時に試合が目に入ることもある
意図的に観戦することはまずないがな
だが何度かは戸塚の試合の動きは見た
練習での動きと比較すると拙く思える
結果が出てないのはそこが原因だろう
あっちの仕事でも似たような例はある
いざという時に動けるかで命が決まる
感情を殺して無駄な思考をしない奴や
常に戦場にいるかのように動く奴など
タイプは違うがどちらもロスは少ない
「なるほど!! でもそれはどうすれば良いの?」
対策としては精神面の補強が一番だな
要するに少しでも自信が付けば良いが
自信がなくて俺を頼ってるから無理だ
それでも打つ手が無いなんで事は無い
練習と実戦との距離を近付ければ良い
練習を実戦に近付けていっても良いし
実戦で練習の様に動ければさらに良い
後者は感情のコントロールとも言える
常に冷静になり自然体である事が重要
直ぐ一喜一憂する戸塚には厳し過ぎる
前者は練習に緊張感を足せば済む話だ
簡単な所だと本気の罰を与えれば良い
それでも特訓ならと受け入れかねない
この状況下で戸塚が嫌がるだろう事か
「打ち損じが出た時点で即終了」
俺なんかを頼るならそれを取り上げる
望んだ練習が終わるぞと強迫してやる
始めは緊張に負けて二三回で終わった
不甲斐なさに顔を俯かせても何もなし
気付かれずに調整して次も終わらした
フォローする気はなくそのまま帰った
これでだれるなら付き合う事は無いが
戸塚は段々とボールに食らいついてく
こちらの一挙一動を見逃さずに動いた
見た目とは裏腹にギラリと目を輝かす
緊張の中で読み合いも動きも成長する
ほんの数日間で一皮剥けて見せるとは
こいつは裏切らなかった。あぁ面白い
普段の姿がキビキビしている事はなく
練習になると直ぐ切り替えが出来てる
鈍らない様にはするがもう良いだろう
戸塚が打ち損じて今日のお礼を言った
片付けに入るところへ待ったをかける
「なに? 比企谷くん」
「このままやるぞ」
「え?! あっ、うん!!」
即終了のゲームは続けていく予定だが
少し打ち合いを増やしても良いだろう
そう告げると認められたと思ったのか
直視出来ない様な笑顔でコートに戻る
打ち続けるだけのラリーにはしないが
これまでよりは楽しくプレイしている
だがその分の面倒事は増えてしまった
今までは実質ワンゲームだけだったが
何回もプレイする事で片付けが増えた
ボール一個なら押し付けても良かった
あちこち転がるボールの数々は流石に
戸塚は頼んでいるからと率先している
最近では片付けも考えて切り上げてる
他人への配慮なんていつ以来だろうか
それがこうも裏目に出る事があるとは
「片付けで練習が減るのも比企谷くんに迷惑かけるのも嫌で、僕だけが特訓してもらってる手前、運動部関係の人には頼めないし、困ってたら声掛けてもらって……」
「あはは……戸塚くんの練習相手って
「……まさか貴方とはね」
いつしかあの部屋で見た事ある顔ぶれ
今すぐにでも帰ってもらいたい気分だ
今すぐに逃げ帰ってしまいたい気分だ
面倒事を嫌い噂にならない様に動いた
ギャラリーはいない方が良いと思った
だから俺がいるという情報は届かない
その結果がこの邂逅なら選択を呪おう
「それで、えっと…どうしようか?」
戸塚も何かしらあった事には気付いた
だからこそ判断をこちらに投げてきた
どうするのかと視線で訴えてきている
それに関してはまぁ仕方ないだろうが
なんで向こうも依頼者でなく俺をみる
「…依頼者は戸塚、お前だ。すきに決めろ」
「え、えっと……それじゃあ、予定通り練習とそれの手伝いをそれぞれお願いするね」
頼んだ手前無しには出来なかった様だ
それぞれに頭を下げて練習を開始した
俺がやることはいつもと何も変わらん
戸塚との打ち合いを普通にやっていく
打ち損じた球をあの二人が回収してく
俺と二人には会話がなく練習は進んだ
このままの空気感で終わると思われた
だがこの日は二つもの違いが生まれた
戸塚が大きく転けてしまい体を痛めた
「彩ちゃん大丈夫?」
「……救急箱を借りてくるわ」
由比ヶ浜は戸塚を心配して駆け寄って
雪ノ下は手助けとしての仕事に徹した
練習の再開は出来ず終わればまだ良い
だがもう一つの違いが顔を出してきた
「あ、テニスしてんじゃん、テニス!」
そんな声と共にこちらに近付いて来る
クラスでグループを形成している奴ら
葉山と三浦の二人を中心としてる集団
俺は睨むでもなく相手を観察している
葉山の奴はほんの少し表情を歪ませた
視線は合わせて無いが俺に気付いてる
それでも行動へと移す様子は全く無い
止める事も出来ないのがアイツらしい
「ね、戸塚ー。あーしらここで遊んでていい?」
「ぼ、ぼくは遊んでるわけじゃなくて、練習を…」
「え?なに?聞こえないんだけど」
戸塚に話し掛けるって分かってるのか
それとも一番弱そうな所を狙ったのか
どちらにせよやり方としては悪くない
「れ、練習だから」
「ふーん、でも部外者混じってるってことは男テニだけじゃないんでしょ?ならあたしらも使ってよくない?」
「でも……」
責任者は戸塚なんだから横入りしない
俺は仲介までは頼まれていないからな
試合に対する心掛けは出来上がってる
だが精神自体はまだまだ未熟だからな
強く出られれば縮こまるのも仕方ない
それでも何処か期待している俺がいる
騒動の外側からはどう見えてる事やら
アイツもここらで外聞を気にし始めた
「じゃあ、こうしないかテニスの勝負をしよう。勝ったほうがここを使える。負けたら戸塚の練習を俺等も手伝うよ。その方がみんなで仲良く出来ると思うんだ」
妥協している様に見せるのが上手だな
勝負する時点でテニスは出来てるだろ
負けたらって条件から手伝う気もない
たちが悪いのはむしろこいつだろうな
空気が出来上がり、それを押し付ける
こうなっては練習は終いになるだろう
受けても受けなくとも変わりはしない
誰でも頭がなくても導き出せる答えだ
「どうかな戸塚くん?」
「う、うん……」
押し切られ向こうは準備を始めている
落ち込む戸塚を横目に俺は歩き出した
「あれ?比企谷くん何処に行くの?」
そう言えばこいつがまだ残っていたか
わざわざ応えてやる義理は少しも無い
だが無視して出ていくのも引っかかる
練習が終わったから帰るのだと伝える
「「えっ?!」」
戸塚と共に驚いて見せるが当たり前だ
俺は練習を頼まれた覚えしかないんだ
こんな遊びに付き合う時間なんて無い
俺はもう帰るし戸塚は怪我をしている
由比ヶ浜はテニスする様には見えない
さて、誰と勝負するのか分からないが
そこまで言い切るとその場を後にした
期待なんて無駄だっていい加減学べよ
適当にアジトへと訪れると
照明の真下に居ると目がチカチカする
入って直ぐの場所を何故陣取っている
待ち構えていたんじゃとすら思えるが
俺がここに来てるのは予定外だからな
どちらにせよ面倒な事には変わりない
こちらに話し掛け様としているからな
溜息を吐いて諦め気味に何だ?と訊く
「なに、これからシェリーの所に行くんだがお前からも話してやると良い。あいつの数少ない友人の一人としてな」
趣味の悪さに関して一位独走している
組織とか関係ない所で捕まってしまえ
研究再開させたいってのに
仕事関係で手前の面白さを優先するな
それにしても本当に面倒な事になった
ストライキ中のあいつの所に行くのか
アジトから車に乗り込み施設へと行く
幾重ものロックの先にある薄暗い部屋
牢獄みたいな所にあいつは繋がれてる
部屋に入る際にジンの奴は置いていく
文句は言わせないし、今更疑いもない
静かに扉を開けるとそのまま踏み込む
疲弊の中でも睨む目の力は失ってない
顔を上げ俺を見た瞬間に色まで変わる
「…………フィーヌ!!!」
「久しぶりだな。シェリー」
『5』
とりあえず書けたのでPage2を投稿しました。このままPage3まで投稿と言いたいところですがまだ書けてないのでしばらくお待ちください。それでもしばらくはこの作品を重点的に書く予定なので何ヶ月もは待たせないと思います……たぶん。
File3自体はPage3で終わりになる予定です。というかそこで区切りが良いのでそこまでにしようと思ってます。
でも八幡が奉仕部に入ってない関係でその次がめちゃくちゃ短くなりそうなんですよね。チェーンメールのやつなんですけど、下手したらPage1 で終わりそう。File4にしないでFile3に付け足して纏めるか悩み中。
雅美さんもとい明美さんより後で灰原登場前のコナン関係の組織要素はこのFile3で殆ど出し切っちゃってるんですよね。
俺ガイルの依頼数よりも確実にコナン要素の方が多いからこれから先は多少は時の流れおかしいくらいにコナン側の要素は詰め詰めになるし、俺ガイルの依頼をオリジナルを用意する必要が出てくる。
今の段階だと灰原哀が生まれてない時系列だから先取りは出来ないからなぁ。灰原哀がコナン側に合流してからなら多少は無理できるのになぁ。
依頼に依頼を重ねても俺ガイル要素ばかりになるから嫌だし、コナンのオリジナル話を考える程の頭は私には無い。次のFile3のPage3までは直ぐに書き始めるけどそれ以降はどうするかは少し悩むと思うので未定です。
と長々と愚痴を口にしてすみません。
そろそろいつもの挨拶でさようなら。
読んでくれている方々に多大なる感謝を。