やはり俺が黒の組織に居るのは間違っている。   作:ひよっこ召喚士

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見透かす目:File.7 Page.3


 

博士や探偵団の奴らと航空博物館へ行って帰ってきたらもう時間はあまりなく急いで支度を整え、やってきたのは仏料理店ラ・フルール。

 

蘭の母親が既について待っている筈だ。遅れているから少し急ぎ足で店内に入ると、入って直ぐの椅子にその姿が見えた。

 

「お母さんごめん。少し遅れちゃった」

 

「いいのよ。どうせ誰かさんが遅くまで麻雀でもやってたんでしょう?」

 

おっちゃんの行動をまるで見てきたかのようにピタリと当ててる…相変わらず鋭いなぁ。この人の前じゃ下手なことは言えねぇな。

 

「こんばんはコナンくん」

 

そんな事を考えてると声を掛けられる。心でも読んでじゃねぇかって思える程タイミングがピッタリで少し緊張したままなんとか返事をしてると入口に人影が見える。

 

「やぁ、しばらく毛利さん」

 

「いや、こりゃあ辻さん!!」

 

どうやらおっちゃんの知り合いらしい。辻と呼ばれた男性が連れに紹介してる。名前が売れてきただけあり反応は良い…まぁそれも全部俺がやってんだけどな。

 

「はい、探偵の毛利小五郎です。あぁ、辻さん家族を紹介しますよ。妻の英理と娘の蘭です。それと居候のコナン」

 

居候って他に言い方ねぇのかよ。けど間違ってもねぇからなぁ…変に口を挟んでも面倒になるだけだな。はぁ…

 

「辻です。毛利さんとはプロアマゴルフでご一緒しまして」

 

なるほどプロゴルファーなのかこの人。てかおっちゃんそんなのに出てるのか、意外と交友関係が広いんだよな。

 

「そう言えば辻さん、再来週の木曜からでしたな。全米オープン」

 

そう言えばニュースでも話があったっけか?サッカー以外はあんま見ねぇからなあ。スポーツ番組でついでに目に入る程度しか知らねぇしな。

 

「ええ、一年間この大会の為だけに練習してきたようなもんで、今年こそ!!今年こそトップテンに残ってみせますよ!!」

 

「期待してます」

 

「といっても時には息抜きも必要でしてね。明日も彼女たちを乗せて飛んでこようかと思っているんですよ」

 

「辻さんは自分のヘリコプターをお持ちで操縦もされるんだ」

 

飛んでくる?息抜きで飛んで来るっていったいなんなんだろうって思ってるとおっちゃんから説明が入り、ようやく理解した。にしても自家用ヘリとは中々に金持ってんだな。

 

「そうだ!!その次の日曜も飛ぶ予定ですからよかったら皆さんご招待しますよ」

 

警察ヘリなら目暮警部に無理を言って何度か乗った事があるが、遊覧、それも自家用のヘリなんて初めてだから楽しみだな。

 

「うわぁ、本当ですか?」

「素敵ね」

「やったぁ」

 

蘭やおばさんの反応もかなり良い様だ。まぁ、中々そんな機会なんてないからな。俺も合わせて子どもの様に声をあげる。

 

「いやぁ、空を飛ぶものは苦手でしてせっかくですがまたの機会に」

 

なのにそれを無視してこの返答だからな。あと相手の好きな事を苦手って言うとか、おっちゃんもう少し言葉は選んだ方が良いんじゃねぇか。

 

「そうですか、それは残念ですね」

 

こっちを見比べながら返事をしている。辻さんの方がかなり出来た人に見える。プレイボーイっぽくもありそうだけどな。

 

それで話しは終わり別れて席に着いた。メニューを見てると男の人がやってきて話している。なんかおっちゃん達の知り合いらしい。

 

蘭が言うに二人が若かった頃からの知り合いらしいが、それなら結構長い付き合いになるんだな。そりゃ色々と話すこともあるのか。

 

「あの葡萄のバッチはなに?」

 

「あれはソムリエの印なの。あっ、ソムリエっていうのは沢木さんの様にワインを専門に扱う人の事を言うのよ」

 

「首から下げてるのは?」

 

「あれはタストヴァンって言ってワインを試しのみする為のものよ」

 

「おお、良く知ってるな」

 

へぇ、蘭の奴けっこう知ってるんだな。おっちゃんも蘭の知識量に感心してる。

 

「仁科さんの本で読んだのよ。たとえば、赤ワインは室温、白ワインとロジェは冷やして呑むと良いとか」

 

「確かにそうおっしゃる方が多いですがワインの温度はその人の好みで決めて良いものなんです」

 

そう言いながら沢木さんはおっちゃんにワイングラスに一杯注いで渡した。受け取ったグラスを傾けたり、香りを楽しんで一口含むと…

 

「けっこうです」

 

いつもは缶ビールばっか呑んでるけど、ああしてるとおっちゃんでも様になるもんなんだな。

 

「軽い赤ワインは冷やして呑んでも中々美味しいですよ。大切なのは冷やすとワインの渋みが抑えられるという事です」

 

「そうなのか」

 

流石に専門家、言葉に説得力がある。蘭と二人ですっかり感心させられた。まぁ、俺たちが酒を呑むのはまだちょっと先になるがな。

 

「しかし、なんだな。蘭もそういうのに興味を持つ年頃になったんだ」

 

「それだけ私たちも確実に年を取ってるって事よ」

 

「ふん、ちげぇねぇ」

 

蘭の言葉でも中々素直になれないが娘の成長を感じ取ったからか二人は笑い合う。蘭の言う様に普段より良い雰囲気だ。

 

そのままの空気で食事会は続いてく、その途中でおっちゃんが席をたった時にテーブルまで一人伴って帰ってきた。

 

「あら、そちらの方は?」

 

「あぁ、俺の知り合いでな。帰り道で偶然見つけて紹介しようと思ってちょっと来てもらったんだ」

 

へぇ、辻さんと良い、よく会うもんだ。店なんてたくさんあるのに良い店とはいえこんなに知り合いにピンポイントで出会うなんて。

 

宇佐門(うさかど)大西(たいせい)と申します。千葉の方でカフェ&バーを営んでいまして、毛利さんとはバーのマスターとお客様の関係になりますかね」

 

バーのマスターにしては派手だなぁ。赤い長髪に目はコンタクトだろうか薄っすらと黄色い光が反射している。

 

「マスターのバーは一見さんお断りのバーでな。俺も依頼人に紹介されて偶然機会を得たんだが、かなり良い雰囲気で開いてる時に予定が合えば千葉まで出向いてるんだ」

 

流石に服装は仕事中と違うんだろうが敷居が高いバーの人には見えない。それに開いてる時ってどういう事だろ?

 

「一見さんお断りと言うとかたく聴こえますが実際には僕がやりたい様にやってる結果その様な形になっただけなんですがね。店を開けている日も不定期なのに毛利さんはよく来ていただいてありがたい限りです」

 

なるほどな開店自体が不定期なのか。にしても不定期でやりたいことだけやるってそれじゃ収入にはならないと思うが、続いてんなら他に何かやってんだろう。

 

「カフェも不定期ですが、そちらは紹介なしで受け入れてますので蘭さんとコナンくんも良ければいらしてください。妃さんならバーの方にぜひ毛利さんとご一緒にいらしてください精一杯のおもてなしをさせて頂きます」

 

カフェか積極的に行く訳ではないがこの人がやってる店は少し気になるな。でも遠いし不定期だとわざわざ行くのは難しいかもな。この姿の事も考えると一人じゃ更に無理だな。

 

「それでは失礼します」

 

そのまま宇佐門さんは少しおっちゃんと話して離れっていった。ちょっと離れてるが席がギリギリ見える位置で、宇佐門さんの他にさっき見た顔が視界に入った。

 

「あれ、宇佐門さん。沢木さんはまだ分かるけど、辻さんとも知り合いなのかな?」

 

「本当だ。なんか話してるのが見えるね」

 

沢木さんは同じくお酒を扱う人同士で繋がりが会ってもおかしくはないが辻さんとはどの様な繋がりなんだろうと不思議に思っていると…

 

「隠れ家としての人気もそうだが紹介制で変な客がいないから不定期でも有名人がマスターの店にはよく訪れるんだ。おそらく辻さんもバーの客なんだろ」

 

それならもう少し知られてそうだが宣伝なんかは全くしてないのに加え、店について紹介以外で話すのも一応禁止らしい。

 

紹介出来る様になるまでもある程度工程がある様だし、本当の意味での隠れた名店って訳か…んな事を考えてる間に食事は終わった。

 

最後の最後でおっちゃんがおっちゃんらしさを遺憾なく発揮し、おばさんの事を怒らせて食事会は幕引きとなってしまった。

 






『0』


「十和子さん……」
「おっちゃんのおっちゃんによるおっちゃんらしいおっちゃんの姿だな」


 話の流れ的に仕方ないんだろうけど女性相手の対応に学習が見られないおっちゃん。

 今回は最後だけではなく、見透かす目を途中に挟みました。まぁ、宇佐門とコナンが一緒に行動している訳ではないのでね。

 流石に飛び飛びで語るにも空きが多すぎで分かりにくく成りますし、クロスでの変化も書きにくいのでこんな形になりました。

 まだ続きますがもう一度ずつ腐り目と見透かす目を投稿出来たら終わりかな。さて、残り2話なんとか仕上げるか。(可能なら今日中にあげたいけどどうなるか分からない)

 次は宇佐門側で少し一週間後までの様子を書いたら、少し飛んで事件の途中から加わる形になりますのでどの様に進んでいくか細かい所をお楽しみください。

それではいつもの挨拶でさようなら。
読んでくれている方々に多大なる感謝を。
(16時投稿のつもりが、1分オーバーした。後書きが意外と時間かかる)
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