やはり俺が黒の組織に居るのは間違っている。 作:ひよっこ召喚士
花火大会の開始時刻の表記は19:00である
だが、会場自体に入れる時間に制限はない
色々とやる事がある為に早めに来てみたが
出店の類はとっくに営業を開始してる様で
花より団子と言った様子の人で溢れている
まぁ俺の隣も同じ顔を浮かべてるいるがな
「お兄ちゃん、何処から回ろうか!!」
「俺はなんでも良いから小町の好きな所からにしとけ」
何から食べてやろうかと全身で叫んでいる
それと比べたらもう一人は静かなもんだな
「八幡…一緒に遊びたい…射的とかどう?」
さっさと行こうと俺の手を引いている留美
その姿を見て小町の奴がまた黙っていない
「何してんのかなぁ留美ちゃん?」
「小町が悩んでるみたいだから先に八幡と遊びに?」
「抜け駆け厳禁!!」
ワーワーと騒いでるが周りもまぁまぁ煩い
だから大きく目立つ様な事にはなってない
それでもこの現状にそっとため息を吐いた
電話が繋がった時点でもう予想出来ていた
これは仕方ないと諦めるしかないのだろう
無駄なく花火大会に行く予定を立てた際に
一番初めにしたことが小町への連絡だった
俺は小町との約束を守らなければならない
ついこの前にボランティアで顔は合わせた
平塚先生のおかげで少し遊ぶ時間もあった
だが、ボランティアを手伝わせてしまった
小町はきっと楽しんでくれていただろうが
もっと、ただ遊ぶ為だけに誘ってやりたい
そう思っていた矢先にはちょうど良かった
まぁ他の予定を考えると時間は短くなるが
そこん所だけは妥協してもらうしかないな
教えられた登録してない電話番号を押して
ワンコールもしない内に向こうの声が届く
「お兄ちゃん!!なになに小町に何の用ですかー!!」
前に掛けたのもこの番号だから覚えたのか
それにしてもこの反応の速さは中々凄いな
とりあえず用件を伝えようと口を開けたら
「八幡から? 代わって」
「ちょっとまだ用件聞いてないってば」
「小町だけずるい」
そんなやり取りが電話の向こうで行われた
小町は勿論もう一つの声も聞き覚えがある
「なんで小町と留美が一緒に居るんだ?」
建て前などではなく心から不思議に思った
用件より先に訊きたいことが出来るとはな
「ははは、えっと敵だけど敵じゃないと言うか、味方でもあると言うか、あれから仲良くなってね」
「たまたま遊びに来てた…」
結局スピーカーにして二人とも喋っている
遊びに来てたって事は小町の家なんだろう
「大丈夫大丈夫!!受験と思春期を理由にお部屋を防音仕様で内鍵付きにしてもらったから堂々と話せるよ!!」
小町には甘い奴らだが一体幾らかけたんだ
呆れる気持ちと強かな小町には安堵もある
前の時よりかは少し心も安定しているか?
そんな事よりも早く本題に入ろうとしたが
この状況で話したらどうなるか予想がつく
かけ直しでもしたならそれはそれで面倒だ
放置する気は無かったし、まぁ良いだろう
「千葉ポートタワーで花火大会があるだろ? 明日も仕事があるから遅くまでは残れないが良かったらいっ「「行く!!」」しょに…分かった。待ち合わせ場所とかはメールで調整するんで良いよな? そうだ小町…」
「留美ちゃんにメールアドレス教えとけば良いんでしょ。分かってる分かってる。それじゃ楽しみにしてるね」
「わたしも楽しみにしてる」
まさか小町と留美が仲良くなってるとはな
予想外の事だったがある意味では丁度良い
だが、騒がしくなる覚悟だけはしておこう
そんな濃いやり取りを経てこうなった訳だ
目の前で繰り広げられている二人の舌戦も
電話をした時とは違って予想は出来ている
スムーズに行ける様に対処法は準備済みだ
「じゃあ、俺は向こうから回るからここで集合…」
「「ダメ!!」」
「じゃあ仲良くしとけ、袋は持ってきてるから手で持つ食べ物以外は持ち運べるから先に飲食回って、それから遊戯系も見ていけば良いだろ」
一緒に来てるから仲が悪くはないんだろう
まぁ、交友関係なんて俺には分からないが
とりあえず一時休戦となった様で纏まった
俺も腹は空かせているので焼きそばを買う
他にもたこ焼きやお好み焼きと色々とある
持ち帰っても、持ち帰らせても良いだろう
重さも気にする程でも無いので適当に買う
小町は留美はスイーツ系に並んで楽しげだ
何が美味しい、あれはどうかなと食べ歩き
並んでいる時間以外はほぼ食べ続けている
あの身体によくあれだけの甘い物が入るな
クレープ、チョコバナナ、ベビーカステラ
俺も甘い物は嫌いでは無いがああは無理だ
かき氷、りんご飴、まだ止まる様子は無い
「あ、お兄ちゃんたこ焼き一つちょうだい。あー」
「私も手が塞がってるから、あー」
その上で俺が持ってる粉物系も持って行く
エネルギー効率の悪い俺ほどではなくとも
それなりの量を食べているのは間違い無い
さてと、そろそろ予定の時間になりそうだ
「悪いな。小町に留美、そろそろお開きの時間だ」
そう伝えるとわかりやすく表情が一変した
「えぇ〜、そんなぁ早くない?」
「残念…」
まだメインの花火も始まって無いくらいだ
早めに来た方だが不満が出るのは仕方ない
「また今度、時間が作れたり、遊べる予定が出来たら連絡するから許してくれ」
「ちぇっ、まぁ余り遅くなると煩いし仕方ないか」
「お土産が悪くなる前に帰っとく」
どうにか納得してくれ、各々切り替えてる
本当は最後まで送っていきたいところだが
ここいら辺一帯は今のところは
色々と
とは言え現地解散となると不安もあるので
駅周辺でタクシーに乗せて多めに金を払う
「これでようやく一段落だってのに疲れたな」
「おや? とても可愛らしい妹さんじゃないですか、そんな風に言わないものですよ八幡くん」
急に後ろから話しかけられた事に驚いたが
その声はとても聞き慣れているものだった
後ろを振り向くとそこに見慣れた姿がある
赤い長髪に黄色い瞳を携えた
「…人が演ってるの観ると気味が悪いな」
普段自分が演じてる姿がそのままあるのだ
なんとも言えない気持ち悪さがそこにある
「八幡くんからの提案だと言うのに、ひどい言いぐさですね。まぁ、もうすぐ時間なので向かいましょう。
まだ余裕はあるってのに迎えに来るとは…
釘を刺しに来たか、もしくは面白がってか
どちらにせよ知られても今更過ぎる相手だ
「分かりましたよ
「対外的には
…演技に関しては師匠だからって一々煩い
やり取りは少し怠いが面倒な事は余り無い
こういったお遊び程度は我慢するしかない
それに恩は売れる時に売っておく方が良い
「宇佐門さん、とりあえず待ち合わせ場所に行きますか」
不満を飲み込んで何でも無い様に言い直す
それに満足したのか向こうも切り替えてる
「そうですね
宇佐門の詳細は俺も知られたくないからな
そこに関しては互いに黙っておくのが吉か
さてと、新学期前の大仕事を終わらせよう
『0』
ベル「このまま帰ったらどんな反応するかしら」
八幡「俺もあんたも最終的に困るから今度にしろ」
困らなかったら一緒にすっぽかして帰ってもおかしくない程度にはバーボンの事は嫌いな八幡くんです。
意外とポンポン書けましたので続けて更新です。書き始めると早いんですよね。書き始めると……
そして遅れを取り戻す為に仕事を詰め込んでいたのに、何をするにも幾つも成果を求めだした社畜の鑑でもあります。
さて、ベルモットとバーボンの名前が出てきましたが、宇佐門の姿で何をするのか、何を期待しているのか、次のPageのお楽しみに。
それではいつもの挨拶でさようなら。
読んでくれている方々に多大なる感謝を。