やはり俺が黒の組織に居るのは間違っている。   作:ひよっこ召喚士

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トロピカルランドで仕事をした次の日

 

気怠さが少しマシだったので登校した

 

無論、部活に行く気は無かった

 

靴箱に謎の袋を発見するまでは

 

「……紛い物ではない……炭?」

 

贈り物を装った悪意

 

勘違い甚だしい好意

 

そのどちらでもないソレ

 

中身を見てみると黒く炭化した物体

 

恐らくクッキーの亡骸だろう

 

焼ける様にはなったようだが

 

「……」

 

ここに入れたのは配慮か

 

気遣ったつもりかなのか

 

それとも自分本位なエゴか

 

はたまた温い氷の嫌がらせか

 

ああ、理解できない

恐ろしい、怖い

湧いた感情を圧し潰す様に衝撃を加える

 

「ふざけるな……」

 

微かな震えを殺し

 

苛立ちを持って意識を塗り替える

 

今日は授業を受けれそうだ

 

ツマラナイ授業に全て出た

 

視線は黒板と宙にだけ向けられる

 

気付くと全ての授業は終わっていた

 

気配を殺して姿を隠す

 

「あれっ、ヒッキーが居ない!?」

 

「ヒッキーって、ああ比企谷君かい?」

 

「本当だマジで居ねーじゃん、やっべーっしょマジで」

 

「さっきまで居たはずなのにねー」

 

「はぁ、別にどうでも良いでしょ?てかあーし早く遊びに行きたいんだけど」

 

「助っ人をキャンセルした事について訊きたかったんだけどね。また今度にするか」

 

「ヒキタニ君居ると居ないで試合がマジでやっべーから来て欲しいな」

 

「隼×八?戸部×八?それとも全員でなんて!!!!」

 

「海老名擬態しろし!!てか結衣どうしたし、早く荷物持って行くよ!!」

 

「ごめん、今日ちょっと行く場所あって……ごめんねまた今度行くから!!」

 

「ちょっ待っ結衣!!」

 

行先は方向からしてあの部室だ

 

俺はその後に続く様に歩いて行った

 

鉢合わせることは避けたい

 

室内に二人いる事を確認して近付く

 

「それでクッキーは渡せたのかしら?」

 

「あー、うん、靴箱に入れたし、見てたわけじゃないから分かんないけど、たぶん……」

 

「煮え切らないわね。まぁ、良いわ。それで貴女が納得したのなら、私なら絶対にごめんだけどね」

 

「あはは……でもこれで良かったよ」

 

これで確定してしまった

 

あれを入れたのは由比ヶ浜結衣だと

 

俺はそのまま扉を開き部室に入った

 

その手には件の炭入りの袋を持って

 

「ヒッキー!!??というかそれ……」

 

「貴方何しに、というか何時からそこに居たのかしら?まさか盗み聞ぎなんて恥知らずな行為をしていたんじゃないでしょうね!!」

 

両者とも俺の持ち物に気付いている

 

そして俺の意図を理解したと思って良いだろう

 

討論するつもりはない

 

「これはなんだ?」

 

「あ……そうだよね。そんなんじゃ分かんないよね……それ実はクッキ『違う!!』!?」

 

「これは何のつもりだ?」

 

言葉を止められた由比ヶ浜は驚いているがどうでも良い

 

これが何かなんてのは関係無い

 

原因は分かっている

 

だが行動の意味が理解できない(わからない)

 

語気の強い俺に驚いているのか固まっている

 

「その……お礼なの、入学式の時にサブレ……私の家族を助けてくれたお礼」

 

「なんで靴箱に入れた?」

 

「えっ?ヒッキー目立つの嫌いみたいだから直接渡さない方が良いのかなって思ったから」

 

本気で気づかいのつもりなのか

 

それとも渡してしまいたいと言うエゴか

 

だが、これで終わりにすればいい

 

「これを受け取れば満足か?」

 

「え?」

「!?」

 

由比ヶ浜は質問の意図が分かっていない

 

雪ノ下は俺が礼を受け取る事に驚いている

 

「お礼を受け取ればそれで満足なのかと訊いたんだ。目的が達成できたのなら用は無いだろう……これは受け取った……だから二度と近寄るな」

 

「ッ!?」

 

「貴方本当に何様のつもり!!由比ガ浜さんがどれだけ頑張っていたか!!どんな思いで作っていたと思っているの!!!!」

 

雪ノ下が怒り狂っている

 

きっと依頼人の手助けを全力で行ったんだろう

 

物凄く努力をしたのかもしれない

 

だからどうしたって言うんだ

 

「分かる訳ないだろ」

 

ああ、そうだ分からない

 

あれは気紛れでそれ以上は無い

 

だからその感情を向けるな!!!

 

「ごめんねヒッキー……」

 

「……由比ヶ浜さん?何を言ってるの?」

 

答えは出て、()は受け取った

 

俺がここに居る必要はない

逃げようと

その場から足を進める

 

「ヒッキーの気持ちを考えて無かったね。目立つの嫌いって聞いてたのにね……」

 

そうだ、ただの押し付けでしかない

 

「ごめんね。ううん、ごめんなさい」

 

迷惑でしかないエゴを寄越すな

 

「私の我儘に突き合わせちゃったね…私もよく周りに合わせてばっかいたから分かるのに……」

頼むから俺に関わるな

「人と関わりたく無いのも気付いてたのに……ヒッキーは人が嫌い……ううん人が怖いの?」

俺を視るんじゃない!!

気付いたら俺は近くの壁を殴りつけていた

 

力任せで何も考えていない一撃で拳が痛む

 

だがそれ以上に凹んだ壁と衝撃に部屋は静まった

 

「……頼む……頼むから……俺に関わらないでくれよ……」

 

はっきりと言えた自信は無い

 

ただ、零した言葉を呑み込めないままに

 

止める者も居ない中で俺は走り去った

 

 





『4』

ここまでで一応一つの区切りです。

この世界での八幡の過去を語り、奉仕部との関りが出来、コナンの物語も始まる。ここから先は俺ガイルとコナンが混ざる部分が多くなるから執筆に時間がかかる。他の作品を書いたりもしてるので更新はとても遅くなると思います。

ですが、ここまで書けたのに出さないのもなぁ。と思って公開設定を通常に変えました。時間がある時に書いて行く予定です。

コナンの方は話1個1個を拾っていくようなことは出来ませんが組織関係の話とかと劇場版とかは絡めていきたいと考えています。

まぁ、思い付きから始まった自己満足な作品ですが興味がある人は少し読んでください。

それでは他の作品でも使ってるあいさつでさようなら。
読んでくれている方々に多大なる感謝を。
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