やはり俺が黒の組織に居るのは間違っている。   作:ひよっこ召喚士

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〜Close〜

 

闇をそのまま象ったかの様な瞳の少年

 

彼との対話を終えた教師は寂しげに虚空を見る

 

思い出すのは与えられた生徒の情報

 

鍵付きの引き出しからファイルを取り出した

 

見逃しはないかと上から順に目を通す

 

中学から送られている資料に特筆事項はない

 

高校生活は彼が見せてる姿が纏められただけ

 

だがそれだけではないと感じていた

 

平塚の教師の勘がそう叫んでいる

 

「比企谷……あいつに何があったんだ」

 

一教師として助けとなれない事に拳を握るが

 

扉を叩く音に気が付き、ファイルを片付ける

 

そして居るであろう者に入室の許可を出した

 

「あの、平塚先生。部室に不審者が……」

 

何事かと思い部室へ向かうと依頼人で

 

小説の感想が欲しいと言う男子生徒だった

 

部員と教師は一安心で良かったが

 

彼は先生がいきなりやって来て焦らされ

 

女子二人の空間に耐えられず挙動不審になり

 

新たな黒歴史を一つ作り上げる事となった

 

救いがあるとすれば依頼は達成されたぐらいだ

 


〜Open〜

 

メールで知らされた場所へ出向く

 

そこにはもはや見慣れた面が二人

 

またジンとウォッカ(こいつら)と仕事か

 

そんな思いを抱く程度には顔を合わせている

 

ベルモットよりも人使いが荒いかもしれないな

 

まぁ、何かと便利に使われてる自覚はある

 

未だに決まった役割が無いのもその要因だろう

 

未成年だと表での立場を作るには不自然だ

 

裏で動き続けるにはしがらみが多い

 

ティーンエイジャー故の悩みだが

 

ティーンエイジャーらしからぬ悩みだ

 

そんな事を組織の施設の一室で考え

 

どうでも良いと切り捨て思考を仕事に変える

 

「これまでの経緯と作戦の概要」

 

それがなければ始まるものも何もない

 

わざわざ呼ばれたからには何かあるだろう

 

「随分と態度がでかいな。フィーヌ」

 

態度ねぇ……備え付けの椅子に座り

 

背もたれに盛大にもたれ掛かり

 

投げ出した足を組んでいる

 

確かに仕事の話をする態度ではないが……

 

「この前の一件」

 

「ぐっ」

 

「それに本来なら休みなんだ。時間まで身体を休ませて何が悪い」

 

そう言うとミスをした本人は黙り込み

 

ジンの奴は薄気味悪い笑みを浮かべる

 

こいつが何を考えてるかは本当に分かりにくい

 

「資料ごと渡してやれ」

 

「へい」

 

指示に従いウォッカが紙の束を取り出す

 

バサッと渡された資料にざっと目を通す

 

なるほど10億円事件もうちの管轄だったか

 

実行犯の所に今回の標的の名前

 

成功したら組織から足抜けか

 

甘言を吐く方も方だが

 

あいつも何を夢見てんだか

 

「ここ変更させろ」

 

資料から作戦が書かれた紙を放り出す

 

「俺とウォッカの配置を交代、そして俺とお前の役割もだ」

 

これは要望ではなく宣言だ

 

「俺が殺す……」

 

あいつは裏切ったんだ

 

それを許すことはできない

 

 

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