ちょっと短いかもです。
投稿おくれてごめんなさい。
睡魔に襲われ、本能に従うがままに眠りについた俺が目覚めるころには、目も開くようになっていた。
俺が目覚めた場所は、ベッドの上で周囲は洋風の木造家屋だった。
よくファンタジー映画やライトノベルで見るような場所である。
大きさは、ビジネスホテル程度だろうか。
高校生の俺がビジネスホテルの大体の一部屋を知っているのには、よくイベントなどで東京など都会によく行きなるべく安めの所に泊まろうと思うと、必然的にビジネスホテルやカプセルホテルといった一部屋一部屋が小さなものになってしまうのだ、そういう経緯からいろいろなホテルに泊まってきた俺から言えば、割と平均的な広さのビジネスホテルと同規格程度の部屋だと判断した。
ベッドはその部屋のドアがある方向から見て左奥の隅っこに位置している。
今おれはドア向きに起きている。
左側には、机と椅子が置いてある。
とりあえず床に足を付こうとベッドの
? ぶら下がった?
足で床を探すも一向に足が床を触る気配はない。
まさかと思い、足を揚げもう一度ベッドの上に立つ。
そして、俺の股間に手を伸ばす。
よかった…あった。
しかし、違和感は無いわけではなかった。
そう、スケールが違った。
以前の俺とは手の大きさが違った。
まぁ、まさかとは思うけど、あの神様のことだ何かヘマでもしたに違いない。
これは、いわゆるあれだ……『転生』。
転移とは違い異世界で新たに生まれ変わることを『転生』という。
まぁ、昨日のことを思い出すかぎり誰かがしゃべっていてその内容を理解することができていた。
ましてや、転生して赤ん坊になった俺がだ。
どこにいるだろうか生まれた瞬間から言葉を解する赤ん坊が。
ちゃんと神様からもらったチート能力は発動しているようだ。
そうこうしているうちに昨夜?と同じような強い睡魔が襲ってきた。
・
・
・
・
「…………ット、…ィ…ト、ウィット」
ん?
声がするので薄目を開き首をめぐらせあたりを確認すると、俺の左側に茶髪に茶色の目をした若い女性がいた。
その女性は俺を覗きこみやさしそうな目で見ていた、口元はわずかに微笑みを見せている。
「わたしの、かわいいかわいい…ウィット。」
ここで、俺はある失態を犯してしまう。
「誰ですか?」
そう、話してしまった。
俺が言葉を発したことに驚いたのか女性は目を大きく開き驚いているようであった。
正直日本でこういう露骨に驚かれる状態に立ち会ったことがなかったので、リアルにこんな反応見られるとは思ってなかった。
目をまん丸にして驚いている表現とはまさに意をとらえた表現といえよう。
「? もう一度言ってみて、ウィット」
あっ···やっべぇ、ついついやっちまった。
思えばそうだよなぁ、産まれたばっかの赤ん坊が喋っちゃオカシイよな。
大抵こういうことをすると、小説とかに出てくる人たちは主人公を化け物扱いしたり、はたまた神童として勇者扱いをしたりする。
俺は、この後どちらのルートに進んでしまうのかドキドキしていた。
まるで、嘘がバレそうになっている少年のように。
だが、この女性には予想の斜め上をいく返答をもらった。
「喋ったのね?···そっかぁ、赤ちゃんって喋るのね!」
んん?
なんだ? なぜ長年の悩みが解決したかのような晴れやかな顔をしているんだ。
おまけに頷きながら手のひらの上に拳骨を落とすガッテンガッテンをしている?
おかしい、こんな予想は無い。
俺にこんなデータは入っていない。
ところで、転生先の村人には大きく分けて三種類居る。
一つは、現代人並みの知力を持ちつつ科学や医学がわからない人類。
二つ目は、喋ることはできるが読み書きが一部の人しか出来ない人類。
三つ目は、地球よりもオーバーテクノロジーを持った人類。
この三つぐらいしか俺は知らない。
この時点で間違いなく三つ目は除外確定だ。
赤ちゃんが喋る訳がない。
仏教の開祖であるとされるガウタマ・シッダールタと呼ばれる人物は、生後すぐに「
そんな思惑をよそに目の前の人物は止まらない。
キャーキャー言って、何事か叫びながら家の外へと走りだして行った。
もう俺には彼女を止めることは出来そうにない。
一昔まえに流行った、ある企業のCMで、「しゃべったあああああああ」と子どもたちが叫ぶシーンがあったが、それにも勝る声を出している。
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しばらく自分自身や周りを見ていると、先程出て行った女性が帰ってきた。
「ウィット。散歩に行きましょう!」
・・・散歩かぁ
行きたいのだが、肯定の意をどうやって示そうか
さすがにさっきの失態を繰り返してしまうのはヤバイだろう。
よし、それっぽく(赤ん坊)返事してみようか。
こう、人指し指をピンッと立たせて目の前の女性に向け
「あぁ、だっ!」
・・・おうふ。
これはなかなかに恥ずかしいな・・・
「あら、結構ノリノリねぇ」
どうも、俺が喋らなくてもまったく気づいてないご様子だ。
それから俺はその女性(以下、母)に抱っこされて部屋の外もとい家の外に出た。
部屋にはドアのようなものは一つしか発見できなかったので、どうやら家にはひとつしか部屋が無い様だった。
外は、太陽が丁度天辺まで昇ったところで時刻は正午あたりだろう。
さんさんと日が降り注ぐなか散歩は開始した。
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まず、最初に訪れたのは家から出て目の前のにあるグルマーという男の家だった、なんでもこの村の男はまず畑仕事をやって体を鍛える、その後猟師をやった後に自分に合った職業を選ぶのだと母に教えられた。
そこにグルマーの鋭い?ツッコミが飛んだ。
「おいおい、生まれてまだ二日しか経ってない赤ん坊がわかるわけねぇだろうが・・・」
その言葉を聞いて俺は安堵した。
なぜなら母以外の人もこんな知識水準だったらどうしようかと・・・? いやそれはそれでアリか?
まぁ、なんにせよ母のうっかりぶりが
さて次は家の左の道をまっすぐ行ったところにある露天だった。
外観としては軒先に机を構えてその上に商品を乗っけて販売してる感じだ、イメージとしては縁日の屋台なんかを思い浮かべると変にしっくりくる。
ん?・・・アサダ?
そことなく日本感がある。
しかし俺はいまそれどころじゃぁなかったこんな体だから言葉の意味がわかるのは前世があるからだと思っていたのに、文字の読み方までわかってしまった。もちろんカタカナで書かれていた訳ではなく見たこともない言語・・・若干ロシア語っぽくも見えるが、読めてしまったのは事実である。
なぜだ。と考えているとフッと思い出した。
体感でいうとつい数時間まえのことのように思い出される、ある少女との会話と『それ』がもたらしたある能力。
そう、
ほかにも、ゲームの能力を引き継いでいたが今はそれを確認する
そうだ、俺には能力があったんだった。
うーん、と俺がもらった能力のことに関して考えているといつのまにやら訪問が終わってしまっていた様で次の目的地へと歩き出した。
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数分歩いていると、
もうすぐよ、と母が伝えるように微笑みながら顔を向けてきた。
そしてほらっ、と手を向けた方向を見て俺は圧倒された。
見渡す限りの畑、その奥に広がる森、青々とした森を突き抜けるかのように屹立する雄雄しい山々。
こんな光景は日本・・・いや地球には存在しないだろう。仮にあるとしても、畑に、頭に角を生やしたウサギが農作物を満載した荷台を角に引っ掛けて運んでいる光景はないだろう。
てか、妙に見覚えがあるような・・・、ああ!そうだ!『いっかくうさぎ』だ!アルミラージの劣・・・ゲフンゲフン、下位種だったはず。ていうかなぜにドラ〇エ?
いや、『いっかくうさぎ』とは別のこの世界産のモンスターだろうと思っておくことにしよう、そうしよう。
そして、そのあとも訪問という名の俺のお披露目会は終了した。
家に帰ると、今朝っていうか、昼に出会ったグルマーさんとツンツンした赤髪の男が家の前であっはっはと笑いあっていた。
話の内容は遠くからだったので聞き取ることはできなかったが、赤髪の男の肩をグルマーさんがどついていた。
近づいていくとグルマーさんがこちらを振り向き・・・
「おいっ、お前のとこのが帰ってきたぞ」
「ああ」
「じゃあまたな、ちゃんと上さんの暴走止めろよ」
頬を緩めたグルマーさんは茶化すようにして畑とは別の方向に去っていった。
分かってるってと、赤髪の男はそう返した。
「ルーテいつ帰ってきたの?」
「ああ、ついさっきだ」
それよりもと、男は家の脇に姿を隠したかと思うとゴロゴロと音を立てて板に載せた毛むくじゃらの何かを引っ張ってきた。
それを見た母は宝石でも見つけたかのように目を輝かせ、耳を疑うような一言を発した。
「『あばれうしどり』じゃな~い、今日はこれで豪勢にできるわね」
「ベラの出産祝いにはもってこいなんだが・・・ベラ、お前
おそらく産後というところに反応したのであろうが、「はうっ」とびっくりしたかと思うと途端にシュンとして俺の頬に自らの頬を
そう、妊婦さんが子供を産んだあとはなぜかちゃんとした食事をすぐに取ってはいけないと、中学校の保健で習った気がする。
すなわち今日の晩御飯に母は『あばれうしどり』を食べられないことになる。同時に自分もこの世界ではまだ乳児なのでご飯どころかミルクを飲むことになるのだ。
そんな母を励ますように男は、干してまた食べればいいじゃないかと言った。しかしそんな励ましのことなど知るものかと母は無駄に情熱をこめて言い放った。
「せっかく生の肉があるのにそれをどうして干して食べなければならないの!?ああ、神様、これも運命だというの?」
「「そんな運命があってたまるかぁ!」」
突っ込みを押さえ切れず男と俺の言葉は偶然にもハモってしまっていた。
こうしてめでたく男と母に俺が喋れるということがばれてしまった。
え?
どうしてハモったのにばれてしまったかだって?
考えてみたらわかることじゃないか、この生後で声変わりをしている訳がない、当然男の低い声ではなく女性よりもわずかに高いソプラノが出てしまっていたのだ。
ご意見ご感想お待ちしております。
最近また忙しくなってきてしまい書けない(パソコンに触れられない)時間が増えてきまして大変難儀しております。
亀更新ですが、ご迷惑をおかけします。