アルビノ美少女にTS転生したと思ったらお薬漬け改造人間状態にされた上にシティーハンターの世界なんですけど?   作:らびっとウッス

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※注意 今回、薬物による禁断症状の描写があります。
私の小説は場面転換の際に改行を5行入れてあります。
今回の話は3場面構成ですが、3場面目が禁断症状描写となります。
拷問描写に近い痛々しい表現も使用しておりますので、苦手な方はこの話は飛ばしていただく事を推奨します。
次話で概要説明をザックリ入れますので、飛ばしても問題は無いように留意致します。
よろしくお願いします。


お薬はやめようね!という啓発を含んだ小説です(大嘘)

日刊ランキング1位、本当にありがとうございます。
励みに成ります。
感想もたくさん頂いておりまして、できるだけ返信していきますが
更新を優先したいので返信が遅れる、またはできない事もあると思います。
ご了承ください。

上記の人を選ぶ描写の部分があるため、前後編に分けます。
後編は本日18:05に投稿されます。


第4話「最強の居候?その名は……の巻!(前編)」

(うぅ・・・頭痛が痛い・・・。

ここは・・・?)

 

ホワイトデビルは目を覚ますと最初に感じたのは頭の痛みだった。

ゆっくり目を開けると照明の明るさで少し目がくらんだが、

周囲は小綺麗に整理された誰かの私室のようだった。

ベッドも置いてあるため、恐らく寝室だろう。

 

(なにがどうなって・・・。

そうか、俺はシティーハンターに負けて・・・

どうなったんだ?)

 

どうやら椅子に座らされているようで、

自分の体に目をやるとコートだけ脱がされており、

無地の白シャツと白いショートパンツ姿になっている。

そして、椅子の手すりに腕が縄で固定されており、

足も椅子に縄で、さらには口には布が猿轡のように嚙まされていた。

手足の拘束をしているロープにはそれぞれ素肌との間に

緩衝材になるように柔らかいタオルが挟み込まれており、

痛み等は感じないようになっていた。

そんな気遣いがされているにもかかわらず、

椅子自体も床にしっかりと固定されていて全く首から下を動かせないほど厳重に拘束されている。

 

「も、もが?」

(なに!?何ごと!?)

 

「良かった、目が覚めたのね!」

 

「む、むぐぐ?」

(この人は、槇村香か?)

 

ガッチガチに拘束されている状態のホワイトデビルを膝をついて下から覗き込むように見上げる女性。

ホワイトデビルには見覚えがあった。

といっても、実物を見るのは初めてだが。

彼女は恐らく槇村香。

冴羽獠の相棒だ。

ということはここは彼女の部屋なのだろうか。

 

(え、ていうかこの状況なにこの・・・なに?)

 

今のホワイトデビルの状況を整理すると

 

シティーハンターに殺されたと思ったら生きている。

目覚めたら椅子にめっちゃ拘束されている。

それを初対面の女性(槇村香)が嬉しそうにみている。←イマココ

 

(つまりどういうことだってばよ・・・。)

 

首をかしげることで状況説明を香に求めてみるが、

心配そうにこちらを見上げるだけで何も説明はしてくれない。

 

「ちょっと待っててね、獠を連れてくるから!」

 

獠、獠ー!

と叫びながら香は部屋を飛び出して行ってしまった。

 

(多分シティーハンターが保護してくれた・・・で、いいんだよな?)

 

目覚めたら香の部屋にいたということは、そういうことだと思うのだが。

拘束されているのは敵対していたからということでわからなくはない。

猿轡はやりすぎな気がするが。

 

(とりあえず今は待つしかないか。)

 

そのまま少し待つと、香を伴って獠が部屋に入ってきた。

獠はホワイトデビルの椅子の前に片膝をついて彼女の肩に手を置くと優しく微笑んだ。

 

「目が覚めたようだな。気分は悪くはないか?」

 

「むぐ。」

 

とりあえず声が出せないので、頷いて意思表示するホワイトデビル。

 

「混乱しているだろうが、落ち着いて聞いてくれ。

君を俺なりのやり方で救うことにした。

まずは君の体に残っているエンジェルダストを抜かなきゃいけない。

かなりキツイと思うが、頑張れるか?」

 

「む、むぐ・・・」

 

再び頷いたホワイトデビルに頷きを返す獠。

獠が真剣な目つきに変わる。

 

「エンジェルダストは投与してから24時間~36時間ほどで数日に渡る禁断症状が出る。

その間、恐らく君は酷く暴れまわろうとするだろう。

この拘束はそれを抑えるため。

猿轡は誤って舌を嚙み切らないようにするためだ。

症状が治まるまでは香が君の看病をすることになる。

気を強く持って、薬から解放された後のことをよく考えるんだ。

絶対に諦めてはいけない。いいな?」

 

「・・・むぐ。」

 

「大丈夫よ。必ず助けてあげるからね。」

 

ホワイトデビルの頭を優しく撫でる香。

少しむずがゆさを覚えるが、不思議とそんなに嫌ではなかった。

 

(にしても禁断症状かぁ。

あるのはわかってたけど、成った事ないし成ってる人も見たことないんだけどそんなにキツイのかなぁ。

まあ、付きっ切りで看病してくれるみたいだしなんとかなるかぁ。)

 

主人公の庇護下に入るという目標は達した。

そしてシティーハンターは主人公最強もの。

勝ったな、風呂入ってくる。

胸中で満足気にひとりごちたホワイトデビルは安心したためか、急な眠気に襲われた。

 

(んむ・・・。

さっきまで気絶してたはずなのにめっちゃ眠いなぁ。

まあ、いいか。あとはお任せして寝てしまおう・・・。)

 

椅子に拘束されていることを意に介さずに、彼女はすぐ眠りに落ちた。

 

 

 

 

 

「寝ちゃったみたいね。」

 

「恐らく、薬が抜けかけているんだろう。

常に薬の興奮作用の影響下にあったなら、薬が抜けるほど眠気が強くなるはずだ。

あと半日もせず禁断症状が始まるだろうな。」

 

椅子に拘束されたまま静かな寝息を立てるホワイトデビルを見つめる香と獠。

獠が腕時計に目をやると、時刻は14時を少し過ぎたあたりだった。

獠がホワイトデビルとの対決の後帰宅したのは深夜2時前だ。

香は深夜まで帰ってこない獠にカンカンで帰りを待っていたわけだが、

見たことない少女を抱きかかえて帰ってきた獠に度肝を抜かれた。

しかも驚愕で固まってるうちに獠は少女を椅子に拘束し始める始末。

混乱状態に陥った香は推定凶悪ロリコン誘拐犯冴羽獠から幼気な少女を守るべく正義のハンマーを振り回すことになった。

その後、少女がユニオンの刺客であること。

彼女からエンジェルダストを抜かなければならないが、

どうしても荒療治になることの説明を受けた香。

恐らく幼い頃からユニオンに飼われて薬漬けにされていたであろう彼女の生い立ちは、

大いに善性を持つ香に全力でこの子を守らなくてはと思わせるには十分な内容であった。

 

「それにしても、本当にこんなに小さい子が・・・。

さっきも素直で良い子そうだったのに、暗殺者だなんて。」

 

「彼女の着ていたコートを見ただろう?

あんなものを着て大立ち回りをしていたんだ。

今までどんな生き方をしてきたのか、想像もしたくない。」

 

その獠の言葉に、香はハンガーにかけられている白いコートに目をやる。

今は仕込んであったものを全て取り出したため、

内ポケットが異常に多いだけのコートだが、

脱がした直後は重すぎてハンガーにかからなかったほどの物だった。

外から見る分には普通のロングコートだが、

その内側は夥しい量の金属が仕込まれていた。

投げナイフ、ダガーナイフ、サバイバルナイフをはじめ、ショーテル、手斧、毒針や糸鋸、針金、ドライバーなどの

あらゆる状況に対応できるように刀剣類や各種ツールが

吊り下げられていたり隠しポケットにしまわれていたりしたのだ。

総重量は数十kgはあっただろう。

そのことを思い出して沈みかける香だが、

自分がこんなことではいけないと気合を入れなおし、

眠っているホワイトデビルの頭を優しく撫でる。

その様子を見た獠は優しく微笑むと、口を開いた。

 

「香。その子は任せる。」

 

「獠、どこいくの?」

 

扉に向けて歩きながら肩越しに振り返った獠は、安心させるように軽い笑みを浮かべた。

 

「腕のいい医者を知ってる。

相談してくるのさ。」

 

 

 

 

 

次にホワイトデビルが目を覚ました時。

最初は胸を強く殴られたのかと感じた。

ズン、と衝撃を感じたような錯覚。

心臓が直接握られているような息苦しさに意識が跳ね起きる。

次に襲ってきたのは全身の灼熱感。

火に炙られているような暑さと、相反するはずの強い寒気が同時に襲い掛かる。

 

(なん、なに、がっ!?)

 

次いで全身を虫が這いまわっているような不快感。

見開いた視界が虹色に光り、意味のある視覚情報が入ってこない。

奥歯を噛み締めそうになるが、

猿轡が噛まされているため強く布を噛み締めるだけになる。

そこにまるで皮膚の内側からヤスリで削られてるような感覚と

体の内側から剣山が皮膚を突き破ろうとしているような激痛が同時に襲い掛かってきた。

 

「む、ぐうううう!?む、がっああああああああああ!!」

 

少女から発せられたとは思えない獣のような咆哮が響き渡る。

苦痛をどうにか逃がそうと四肢が勝手に暴れだそうとするが、

しっかりと拘束された体は椅子をきしませるだけだ。

辛うじて動かせる頭を激しく振り回しながら悶え叫ぶことしかできない。

そこへ、なにかの用事でたまたま席を外していたのであろう香がドアを壊す勢いで部屋に入ってきた。

 

「どうしたの!?」

 

「あああああ!ぐうううがああああああああ!!」

 

だが、ホワイトデビルは返答する余裕はおろか、

話しかけられた事に気づいてすらいない。

正常に機能している五感は存在せず、ただ苦痛を叩きつけてくるばかりだった。

その尋常ではない様子にすぐに禁断症状が始まった事を理解した香。

取り急ぎできることはないかと、

ホワイトデビルの頭を抱きしめるように椅子の背もたれごと抱きしめた。

 

「頑張って!お願い、大丈夫だから!頑張って!」

 

「うぐぐぐぐぐ、ううう、ああああ!」

 

すると、多少は落ち着いたのか未だに苦しんではいるものの、

肩越しに振り返るようにしたホワイトデビルの横顔が香にも見えた。

椅子に拘束されていても無表情でいた彼女の顔は苦痛で歪んでおり、

見開かれた瞳からはハラハラと涙が零れ落ちている。

その様子に居ても立っても居られなくなった香は、

強くその胸にホワイトデビルの頭を抱き寄せた。

 

「ごめんね、ごめんね。頑張って、私はここに居るから!」

 

一方のホワイトデビルはというと、

全く役立たない五感と全身が伝えてくる苦痛に苛まれながらも、

香に抱きしめられていることだけは理解できていた。

なぜかというと

 

(ああああああ!いってぇえええええ!あっ!おっぱ!

おっぱいが当たってるううううふうううう!あ、痛い痛いいた、ああっ!

おっぱいがいっぱい!ああああ!

きっつうううう!おっぱ、おっほおおおおお!ぎえええええ!)

 

苦痛に悶えるように首を振ると、

なるべく暴れさせまいと香は一層強くホワイトデビルの頭を抱きしめる。

 

(あああああ!天国と地獄うううううう!あひいいいいいいいいいいいい!!)




こいつ以外と余裕あるなとか言ってはいけない。いいね?

追記:
誤字報告助かります。
本当に助かるんですが、
流石に「頭痛が痛い」はわざとです!!!
ありがたいんですけど!!!
ボケにマジレス飛んできてる感じで!!!!心が!!!!痛い!!!!!

原作主人公の獠の字が環境依存文字で、環境によっては文字化けしてしまうというご指摘を受けました。回避方法を色々考えてみていたんですが、リョウと読める字を見すぎてゲシュタルト崩壊したので、案をいくつかあげるのでどれが良いかご意見をお願いします。

  • 獠。原作まま変更なし。
  • リョウ

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