第97管理外世界『地球』への出張任務を終えた数日後、スバルは首都クラナガンのとある施設にいた。
その施設のロビーのソファに座っている彼に声をかけてくる人物がいた。
「すまないね、スバル君。
待たせてしまったかな?」
「いえ、俺も来てすぐでしたから」
スバルは自分に声をかけてきたキツネ目に眼鏡をかけた白髪の男にそう答える。
「うん、ならさっそく始めようじゃないか。
どこか気になるところがあったようだけど……?」
「あ、そのことで少し詳しく話したいと思うんですけど、時間は大丈夫ですか?」
「うん、僕の時間は大丈夫。
やらないといけないことはさっき全部
「なんか変な副音声が聞こえてきたんですけど……。
大丈夫なんですか、サカキ博士?」
サカキ博士、と呼ばれた男は笑みを浮かべながら大丈夫大丈夫と答え、その歩みを進めていった。
スバルは大きなため息を吐きながらここに来るまでのことを思い出していた。
「え、検査?」
出張任務から帰ってきた三日後、スバルはなのはのもとに来ていた。
「はい。
どうも最近身体の調子がおかしくて……。
なんか違和感があるので、一応」
「そっか、なら許可します。
君の場合はその違和感がどうなるかわからないからね。
先生にしっかり見てきてもらうこと。
わかった?」
「はい、わかりました」
スバルの返事を聞いたなのはは頷きながらももう一度スバルに尋ねる。
「本当に、身体のどこかがおかしいわけじゃないんだよね……?」
「別にどこかおかしくなったわけじゃないですって。
それに何かあったらすぐに言いますよ」
なのははいつまでも心配そうな顔で彼を見ていた。
「どうも右腕と左足にかかる負担が大きくなってるね。
訓練メニューとか見せてもらえるかな?」
「マッハキャリバー」
『all right』
サカキはマッハキャリバーから端末に送られた情報を眺め、一つ大きく息を吐いた。
「ありがとう。
うん、君の訓練官は優秀だね。
ちゃんと君の限界を理解して、決してそれを超えない訓練量を組んでる。
それに君の違和感はたぶん反射に身体が追い付いていないからだね」
「反射に身体が……?」
「そう。
前の所属の災害担当では決して行われない量の訓練メニュー。
それが君の反射を鍛え上げたとしか言いようがない。
つまり、君の成長に身体が追い付かなかっただけだね」
サカキはそう告げると眼鏡を指で押し上げスバルに問う。
「さて、どうする?
このままでもいつかは身体も成長してその違和感はなくなるけど?」
「調整する方向でお願いします」
「即答だね。
だけど、了解したよ。
それじゃ、あとは任せてくれ」
「はい、よろしくお願いします」
場所は変わってとある辺境の研究施設。
そこにある一室に数人の男女が集まっていた。
「ドクター、今日はなんですか?」
「私、Ⅲ型改の調整で忙しいんですけどぉ?」
「まぁまぁ、落ち着き給え。
今日は大事な話があって皆を集めたんだ」
部屋の中央に置かれた大き目の机に座った男―――ジェイル・スカリエッティは手を組み肘を机に乗せた。
所謂ゲンドウのポーズである。
「ドクター、なんですかそのポーズは。
今はガジェットの量産と後期型の妹たちの調整に忙しいのですから手短にお願いします」
彼のすぐ隣に座るウーノから指摘され、スカリエッティは頷き話し始めた。
「先日、この研究所からあるものが紛失した」
「あるモノ?」
スカリエッティの言葉に三番―――トーレが反応する。
「あぁ、と言っても機密とは言えないものだがね。
だが、それがないおかげで私の研究の進行度が下がってしまった」
「ドクターの研究の進行度ってそんなに高くもなかった気が……」
「クアットロ、それは言わない約束だ」
その言葉に四番、五番―――クアットロとチンクは小さな声で言い合う。
「前置きが長すぎます。
結論を」
「うん、私が楽しみにしてたスーパーカ○プ(バニラ味)がいつの間にかなくなっていた。
それをだれが食べたのか、それをここで明らかにしたい。
食べた者は手を挙げなさい、お父さん怒らないから」
刹那、部屋の空気が死んだ。
直後、チンクは隣にいたトーレの腕をつかみ、トーレは自身の
クアットロも同じく固有武装『シルバーケープ』を使い身を隠し、静かに部屋から離脱。
その様子を見て首を傾げたスカリエッティはいつの間にか後ろにいたウーノに尋ねる。
「なぁ、ウーノ。
なんでみんなこの部屋から出ていったのかな?」
その言葉の直後、彼の頭はウーノに鷲掴みにされていた。
女性と言えど、戦闘機人、しかもここ最近の激務で疲労とイライラの募った彼女の力は200%の力を出していた。
その力で繰り出されるアイアンクローは彼の耳に自身の頭蓋が軋む音を届けた。
「あなたは、今が忙しい時期だということを理解しながらも、そんな理由で作業を中断させ私たちを呼んだのですか?」
「そんな理由とは何だ、そんな理由とは!」
「アイスなど、買えば済む話でしょう!
なぜこう、よりもよって忙しいときに集めるのですか!?
私の胃を破壊したいのですか、ドクターは!?」
「いや、あのウーノ?
とにかく頭を離してくれないかな……?
先ほどから頭から聞こえちゃいけない音がががが……」
「問答無用!」
その後、その部屋から何かが砕ける音と一人の男の悲鳴が轟いた。
「なんだろう、なんかとてつもない罪悪感と恐怖が同時に……」
先日のリニアレールに向かう際に特務一課の局員に損傷を受け、その修理のために部屋に集合していなかった
六番―――セインは背筋を走った感覚に恐れを抱いていた。
「ま、いいか!
さてと、今日のアイスは何かな~。
ドクターは一週間おきにアイス変えるからな~。
楽しみだなぁ~」
そんなことを彼女が呟いていたことを聞いている者はここにはいなかった。
博士です。
主人公にも博士キャラが来ましたよ。
モデルは……まぁ、名前とキツネ目でわかる人はわかると思います。
後半は、スカさん一家の登場です。
スカさんがポンコツ化かつやる気なし男街道一直線なのでウーノさんの胃がストレスでマッハ。
この作品のスカさんはやる気が起きなければ仕事すすみません。
実質、ウーノさんがいなければスカさん一家は成り立たないでしょう。
だから誰もキレた彼女に頭が上がりません。
人物紹介は今回登場のポンコツ博士ことスカさんと新キャラのサカキ博士の二人です。
それではまた次回。
名前 サカキ
年齢 49歳
性別 男
最近の悩み 対AMF用の武装を試作したが管理局にダメ出しを喰らわないように抜け道を探すこと
管理局でも有数の技術者であり、スバルの主治医。
自分の興味のある事情の研究に我を忘れるほどのめり込み食事を何日もとらずに研究し続けるというほどのマッドに片足突っ込んだお方。
原作スバルの担当は姉のギンガと同じくマリエル・アテンザさんだったが、今作ではスバルが男になっており、女性が男の身体をどうこうするのはまずいだろうということで彼が担当となった。
今の興味はスバルの成長そのものに向いており、スバルの行動を楽しんでいる。(要するに彼もまた周りの胃を壊しにかかる側の人間ということ)。
頭の良さは、スカさんよりは下だが、彼の研究資料を見て理解し、実践する程度にはある。
つまり天才と言ってもいい。
管理局から依頼され、対AMF用の武装を開発したが、地上本部はOKを出したが、本局が難癖をつけて試作機がそれぞれ一機ずつしか作られていないという状況に腹を立てていた。
スバルがいなければ彼がスカさんのようにもなっていたかもしれない危ない人。
非戦闘員なので精神コマンド等はなし
名前 ジェイル・スカリエッティ
年齢 不詳
性別 男
最近の悩み 長女ウーノが自分に冷たいこと
言わずと知れたラスボス。
だが、この作品ではラスボス(笑)と化している。
原作と違い、ポンコツな面も持ち合わせ、人間味が増している。
やる気が出ないときは何もしないというダメ男でもあるが、やるときにはやる、と思う。
作者が最も動かしやすいと言っても過言ではない人物でもある。
彼がポンコツ化したことによってウーノにそのしわ寄せがやってきて彼女のストレスが凄まじいことになっているが、彼は気にしない。
ある意味原作よりも強化された人物であるとも言える。
最近のマイブームはガリ○リ君(ナポリタン味)。
スパロボ風エースボーナス
「偵察」「集中」「攪乱」「鉄壁」「脱力」「覚醒」
スパロボ風特殊能力
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『オレンジ卿』:おはようございました
スパロボ風エースボーナス
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