魔法少年リボルバースバル   作:飛鳥

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第十八話

ホテルアグスタでの警備任務から二週間、此処機動六課ではいつも通りの日常が進められていた。

 

「スバル、準備はいいか!!」

 

「はいっ!」

 

訓練スペースに呼び出された林の中で、スバルは今回の教官役であるヴィータの声に合わせて防御魔法を展開する。

 

「おぅらッ!!」

 

「グゥ……ぅお!?」

 

スバルは小柄な体格からは考えられない力で殴りつけられたアイゼンを障壁で受け止めるが、勢いを殺すことができず尻餅をついてしまう。

その様子を見たヴィータは、一つ大きな息を吐きアイゼンを肩に担ぐ。

 

「障壁自体の強さは十分及第点だ。

 だけど受け方がまだまだだな」

 

「受け方……ですか?」

 

「おう。

 主に防御には二種類ある。

 一つは今お前がやったように真正面から攻撃を受け止める方法。

 これは相手とパワーに差がある状態で、相手が真正面からやってきたときにカウンターを狙いやすいという特徴がある。

 まぁ、勢いを完全に受け止めきれなければ今のお前みたいに体勢を崩すことになるから、あまりやらない方がいい。

 で、もう一つが……あ~、実際にやった方がいいな。

 スバル、一回あたしに打ち込んでみろ」

 

ヴィータの指示に従い、スバルはヴィータに向けて拳を放った。

だが、その拳はヴィータの拳に対して斜めに張った障壁に防がれていた。

 

「もう一つのやり方が、受け流すことだ」

 

「受け流す……、力をってことですか?」

 

「あぁ、そういうことだ。

 まぁ、受け流すって言っても体制が崩れている状態で受ければ受け流すときに自分も一緒に吹き飛ばされるのは同じことだ。

 まずはどんな攻撃を受けてもなるべく体制を崩さねぇようにすることだな」

 

ヴィータはそういって締めくくると、そろそろ時間か……と呟く。

 

「よし、午前の訓練はこれで終わりだ。

 一度戻るぞ」

 

「はい、ありがとうございました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい、ラスト15」

 

「ッ!」

 

スバルがヴィータから指導を受けているとき、べつの場所でティアナもなのはから指導を受けていた。

彼女の周囲には15発のスフィアが浮き、そこから彼女に向けて何発も魔力弾が放たれていた。

今もまた、ティアナに向かって放たれた弾丸を横っ飛びに避ける。

 

「ティアナ、また動いたよ。

 私たちセンターガードは、撃たれる前にどうにかする。

 それを一番に考えないと、チームの人も危険にさらすことになる」

 

「はいっ!」

 

なのはの忠告を聞きながらティアナは両手に持ったクロスミラージュのカートリッジを取り換えスフィアの迎撃をつづける。

そして、最後のスフィアが撃墜され、訓練は終了となった。

 

「うん、お疲れ様」

 

「お、お疲れ様でした……」

 

「アハハ……、まだこの訓練はちょっときつかったかな?」

 

息も絶え絶えなティアナの様子になのはは苦笑しながら尋ねる。

ホテルアグスタから帰ってきたなのははティアナの訓練メニューを大幅に切り替えていた。

センターガードとしての動きと、執務官を目指している彼女の要望に応えた近接戦闘訓練。

その二つを両立させるための訓練はこれまで以上にきついモノとなっていた。

 

「だ、大丈夫です……」

 

「うん、ならここでティアナにお手本というか、将来的にここまでできてほしい目標みたいなのを見せておくね。

 レイジングハート」

 

『All right』

 

レイジングハートの合図とともに、浮かんでいるスフィアから魔力弾が発射される。

それを故意に迎撃せず、なのはは片手に呼び出した障壁で受け止めながら空いている方の手で魔力弾を操作しスフィアを撃墜する。

そして、ものの数分ですべてのスフィアを撃墜し終えると、ティアナの方を向く。

 

「これがセンターガードの理想形。

 なるべく動かず、周りの状況を把握し、適切な選択肢を選ぶ。

 ティアナの最終目標が執務官でも、今はスターズのセンターガード。

 それに、執務官でも他人との共同任務もあるから自分のポジションは極めていくようにしないとね」

 

「は、はい!」

 

「うん、それじゃ、最後に一発いってみようか!」

 

なのはは微笑みながら左手に障壁を張る。

それを確認したティアナはクロスミラージュを構え、その銃口に魔力を集中する。

この訓練はアグスタでの任務の後から、訓練の最後に砲撃を行いティアナの身体に砲撃の反動を覚えこませるというものだ。

標的は、障壁を張ったなのは。

彼女の障壁をカートリッジなしの砲撃で貫けるようにするのが今のティアナの目標でもあった。

 

そして、林に橙色の光が輝いた。

 

 

 

 

「はい、みんなお疲れ様」

 

「「「「お疲れ様でした……」」」」

 

訓練を一通り終えた彼らは集合場所に集まり最後の連絡事項を行っていた。

 

「それで、ヴィータ副隊長、フェイト隊長。

 どうかな、さっき話してたことは?」

 

「ん、あたしはいいと思いますよ。

 スバルもだいぶ基礎はついてきたし、つけさせた」

 

「うん、私もヴィータ副隊長に賛成かな。

 そろそろ次の段階に進むべきだと思う」

 

なのはが後ろに立っていた二人に尋ねると、二人はその質問に肯定の意を示した。

 

「うん、そうだね。

 じゃぁ、みんなにちょっとしたお知らせがあります」

 

コホンと咳払いをしたなのはが言葉をつづける。

 

「みんなも初任務だったリニアレールでの戦闘から結構な数の訓練と戦闘をしてきました。

 特に、この間のアグスタでの戦闘はよく頑張りました」

 

なのはがフォワード、特にティアナに視線を向けて話す。

その視線の意味に気づいたティアナは苦笑する。

 

「そこで、みんなが自分たちがどれほどの実力をつけたのかというのを実感してもらうために、来週私たちとの模擬戦をしたいと思います」

 

「模擬戦……?」

 

「私たちと……」

 

「隊長たちで……ですか?」

 

「四対四でって勝ち目なくね……?

 あれか、自分たちの力は私たちに比べればまだまだだっていう自信を圧し折るイベントか?」

 

なのはの言葉に四人は小声で呟く。

特にスバルは捻くれた考え方をしていた。

まぁ、今まで基礎の基礎しかやってこず、先ほどまでヴィータから吹き飛ばされまくっていたことによってちょっとテンションがおかしな方向に向かっていたためだが。

 

「あぁ、うん。

 言葉が足りなかったね。

 正確にはスバルとティアナは私と。

 エリオとキャロはフェイト隊長と模擬戦だよ。

 ちなみにリミッターは一段階上げてあるから、全力で来ないとさっきスバルが言ったことになるからね」

 

なのはのその言葉を最後に、この日の訓練は終わりとなった。

 

 

 

 

 

 

 

「ふんふ~ふ~ん」

 

なのはから一週間後の模擬戦の話をさせられた翌日の夕方、スバルはこの時珍しく一人で行動していた。

エリオとキャロは今の時間はここ最近日課となったフェイトとの家族の時間を過ごしており、相棒のティアナは午後のデスクワーク以降会っていなかった。

 

「あれ……?」

 

視線の先にいた人物を目にしたスバルは疑問の声をあげた。

その人物は自分のデバイスに装着されているスコープを用い、何かを見ていた。

 

「何やってんですか、妹さんに言いつけますよ。 

 お兄(ヴァイス)さん、覗きしてたよ~って」

 

「ッ、馬鹿ッ!

 しゃがめ!!」

 

その人物……ヴァイスは声をかけたスバルの頭を押さえて姿勢を低くする。

その様子を疑問に思ったスバルは未だに片手で自分の頭を押さえ覗きを続けているヴァイスに尋ねる。

 

「何を熱心に見てるんですか?」

 

「あれだよ、アレ」

 

「アレ……ティアナ?」

 

ヴァイスはスコープをスバルに渡しながらその方向を指さした。

スバルがスコープを覗いてその先を見ると、そこには訓練着を着たティアナがクロスミラージュを持ち、周囲に漂うスフィアを撃ちぬいているところだった。

 

「あいつ……」

 

「かれこれ一時間はやってる。

 一時間前にここ通った時にはすでにああやってた。

 で、さっきここに戻ってきてみたら……」

 

「まだやってたと……。

 明らかにオーバーワークじゃねぇか……」

 

「あぁ、特に今日は午前の訓練半端なかったんだろ?

 だから……スバル?」

 

ヴァイスの言葉を聞き届ける前にスバルはスコープ彼に戻し立ち上がった。

 

「わかってますよ、相方の無茶止めるのも俺の役目ですからね。

 あとは任せてください」

 

「まぁ、わかってんならいいけど……。

 最近はいい感じだったんだがな、あいつ。

 なんでまたオーバーワークなんて……」

 

「そこも含めて聞いときますよ。

 それよりも、さっきアルトさんが探してましたよ?」

 

スバルがそう告げるとヴァイスは「ヤベッ!すっかり忘れてた!」と叫んでわきに置いていた荷物を手に取った。

 

「それじゃ、あとはお前に任せるぞ?」

 

「うっす、任されました」

 

スバルがそう告げるとヴァイスは一度頷きヘリを格納している区画に向かって走り出した。

そんな彼に背を向けスバルは大きくため息を吐き、足を進めた。

 

 




今回は特に大きな流れはありません。
スターズの訓練風景といったところです。
ちなみに、スバルの相手はヴィータとシグナムが交代でしています。
次もスバルがやらかしますよ。
お楽しみに。

名前 ノーヴェ
性別 女
稼動年月 6年
最近の悩み スバルのことが頭から離れないこと

スカリエッティによって生み出された戦闘機人。
その9番目の個体。
本来ならば男として生まれるはずだったが、スカさんがやらかしたおかげで女として生まれ、そのせいで悩みを抱えてしまった。
スカリエッティの彼女たち後期生産組の育成方針として町に出かけさせ、人間としての心も育てられているというところが原作との大きな違い。
そのせいで彼女の相棒といえる11番、ウェンディにからかわれてそんな彼女を追い回す姿がスカさんラボでよく目撃されている。
スバルのことははじめは自分の倒すべき敵だと考えていたが、彼との接触により、その考えが少し変わってきている。
もちろん父親であるスカさんはそのことに気づいているが、そんな彼女の変化を快く思ってもいる。

スパロボ風精神コマンド
「必中」「不屈」「加速」「ひらめき」「突撃」「勇気」

スパロボ風特殊能力
破壊する突撃者(ブレイクライナー)」:気力110以上で発動。 格闘、回避10%アップ

「地球軍最終防衛ライン・コードネーム723(ナツミ)」:このボケガエルゥッ!!

スパロボ風エースボーナス
「破壊する突撃者」が常時発動状態になる。

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