魔法少年リボルバースバル   作:飛鳥

24 / 89
お久しぶりです。
テスト勉強の合間にぼちぼち書いて一話完成したので投稿したいと思います。
なんか普段よりも筆の進む速さが早かった(笑)


第二十三話

スターズの模擬戦の翌日。

訓練場は先日と同じ廃棄都市区画でフェイトとエリオ、キャロの三人は向かい合っていた。

 

「それじゃあ二人とも、準備はいい?」

 

「はい!」

 

「よろしくお願いします!」

 

フェイトの言葉に力強く答える二人。

そんな彼らを見てフェイトは頷き、離れたところで待機しているシグナムに通信を送る。

 

「シグナム、お願いします」

 

『心得た。

 ……はじめ!!』

 

シグナムの凛とした声による開始の合図とともにキャロはある魔法を発動させつつ、昨日スバルとティアナに言われたことを思い出していた。

 

 

 

 

「いい?

 フェイトさんの一番の武器はその高速移動。

 いくらリミッターが掛けられているって言ってもアンタたちじゃまず捉えることは難しいでしょうね」

 

「そ、それじゃあどうすれば……?」

 

「一番の武器ってことはそれを使わせないようにすればいいってことだ。

 やり方はお前たちで考えるとして、俺たちから言えることは……」

 

 

 

 

 

 

「キャロ!」

 

「うん、エリオ君!

 フリード、ブラストフレア!!」

 

キャロの掛け声とともにフリードの口から炎の塊が連続で放たれ、それはフェイトに辿り着く前にその場から消え去った。

 

《後ろです!》

 

「ッ!?」

 

フリードの火球が消え去ったことを疑問に思ったフェイトに愛機からの警告が届く。

それを耳にしたフェイトは考えるよりも先にその場から飛び去った。

その直後、彼女のいた場所にフリードの火球が直撃し、周辺に炎を撒き散らした。

 

「なるほど、そういうことか。

 考えたね、キャロ」

 

フェイトは火球の飛んできた方向を向くとそこにはキャロの魔力光を放つ転移の魔法陣が浮かび上がっていた。

 

 

 

 

 

「ティアナ、スバル。

 あれはお前たちの入れ知恵か?」

 

「いえ、確かに『先制攻撃でペースをつかみ取れ』とは言いましたけど……」

 

「あれはあいつらが自分で考えた方法ですよ」

 

離れたビルの屋上で模擬戦の観戦を行っていたシグナムが隣に立つスターズの新人二人に尋ねる。

彼女の質問に対してスバルとティアナはどちらも驚いた表情で答えた。

 

「キャロのやり方は最適な方法だね」

 

「あぁ、フェイトの高速移動は別に瞬間移動しているわけじゃねぇ。

 必ず通る道ってのがあるからな。

 普通なら当たらない攻撃でも……」

 

「キャロの転送魔法ならその道を防ぐように攻撃を送ることができる」

 

「それだけじゃないだろうな、エリオも何かしらのやり方を持ってると見てもいいな」

 

 

 

 

 

 

「やるね、二人とも。

 だったら……!」

 

《Haken Saber》

 

「ハァッ!!」

 

キャロからの攻撃を避けながらも、フェイトの顔には笑みが浮かんでいた。

そして、バルディッシュの鎌の部分をキャロへと向けて放った。

 

「エリオ君!」

 

「任せて!

 ストラーダ!!」

 

《Load cartridge》

 

「プラズマビュート、行けッ!!」

 

フェイトの魔力刃が迫る中、エリオはキャロの前に立ちストラーダを構える。

構えた槍から薬莢が吐き出されると同時に、雷撃の鞭がやりの穂先から飛び出し魔力刃を絡め取った。

 

「うそっ!?」

 

「返しますよッ!!」

 

《Haken Saber》

 

エリオの魔力を付加された刃はその持ち主に歯を剥いた。

まさか自分の魔法をそっくりそのまま返されるとは思っていなかったフェイトはバルディッシュで刃を切り払う。

 

「ッ!」

 

「デヤァアッ!!」

 

だが、その隙を逃さずにエリオはフェイトに接近し切りかかった。

 

「いいタイミングだ。

 だけど!」

 

「クゥッ!」

 

フェイトは障壁を展開しストラーダの刃を受け止めた。

すぐさまその場から離脱しようとしたエリオだったが、フェイトの張った障壁にストラーダの刃が食い込み離れず、フェイトのかざした手から放たれた魔力弾を喰らってしまった。

 

「エリオ君!」

 

「大丈夫!」

 

魔力弾を身体に決められたエリオだったが、あたる直前に張った障壁に魔力弾を防ぐことに成功したエリオはフェイトの障壁を蹴り飛ばすことでストラーダを引き抜き、その場から後退した。

 

「キャロ、アレをやる。

 頼むよ」

 

「任せて、エリオ君。

 フリード!」

 

エリオの言葉に頷いたキャロはフリードにブラストフレアを発射させる。

先ほどとは違い、転移の魔法陣を利用せずに放たれた火球は彼女の近くのビルに直撃しその瓦礫でフェイトの視界から二人を隠した。

 

「我が求めるは、戒める物、捕らえる物。

 言の葉に答えよ、鋼鉄の縛鎖。

 錬鉄召喚、アルケミックチェーン!」

 

未だに視界の晴れないフェイトの耳に聞こえてきたのは鎖を引きずる音。

その音が聞こえた直後、彼女のいる空間の四方八方から彼女の退路を塞ぎ、捕らえんと鎖が放たれた。

 

「この鎖、キャロだね。

 でも!」

 

退路を塞がれたとしてもフェイトは慌てることなく自身に襲い掛かってくる鎖をバルディッシュで切り払う。

その様子を見ていたキャロの顔には笑みが浮かんでいた。

 

「エリオの攻撃が来ない……。

 この隙を逃がさずに来ると思うんだけど……ッ!!」

 

鎖を払いながらフェイトはエリオの気配を探っていた。

キャロの鎖に周囲を囲まれ動きを止めた今に仕掛けてこないということはないということを彼女はだれよりもわかっていた。

 

《マスター!》

 

「……ッ!」

 

そして、彼女は目にした。

彼女のいる場所からさほど離れていない距離にあるビルの屋上に立つ少年を。

 

 

 

「ストラーダ、行くよ」

 

《了解》

 

「カートリッジロード!」

 

ストラーダから魔力が溢れ、穂先から紫電が走る。

雷を纏った槍をエリオは構え、そして飛んだ。

 

「はぁぁあっ!」

 

《Speerschneiden》

 

エリオはストラーダの穂からブースターがせり出し、空中でさらに加速する。

それを見たフェイトはすぐにそちらへと意識を向けた。

 

「貫くッ!」

 

「バルディッシュ」

 

《Haken Slash》

 

魔力の刃でストラーダを受け止めたフェイトだったが、加速によって勢いのついたエリオを止めることはできなかった。

 

「……ッ!」

 

「キャロ!」

 

「任せて……!」

 

大きく体勢を崩したフェイトをさらにフリードの火球が全方位から襲い掛かる。

フェイトは障壁を張りながら、最大加速で火球群を突破する。

だが、その行動を見極めていたエリオが彼女の上をとっていた。

ストラーダによる加速を行い、紫電を右足に纏わせたエリオは、フェイトへと一直線に落ちてきた(’’’’’)

 

「ライトニング……フォールッ!!」

 

「クッ!」

 

エリオからの渾身の一撃を障壁越しに受け止めたフェイトはそのまま地面へと叩き付けられる。

フェイトが叩き付けられた衝撃で舞い上がった土煙で彼女の姿を見失ったエリオは思わずある言葉を口にしてしまう。

 

「やったか…!」

 

所謂、やられていないフラグである。

 

「うん、今のはよかったよ」

 

「なッ……!」

 

後ろから聞こえてきた声にエリオは驚きの声をあげる。

視界の端に金色の髪が通り過ぎたと感じた直後、彼は浮遊感を感じていた。

 

「クッ……!」

 

「エリオ君……!」

 

キャロは投げ飛ばされたエリオを受け止めるが、子供である彼女では同じほどの体格であるエリオを受け止めることはできず、大きく体勢を崩してしまった。

 

「これって……!」

 

「バインドッ!?」

 

体勢を立て直そうとする二人だったが、バインドをかけられ、ダメ押しに周囲にフェイトの射撃魔法である『フォトンランサー』が所狭しと展開されていた。

 

「二人とも、まだやる?」

 

「「こ、降参です……」」

 

フェイトの最後通告に顔を引き攣らせながら二人は両手を上げて降参を告げた。

 

 

 

 

 

その後、スターズ、ライトニングの模擬戦の映像を見ながらフォワード陣の反省会が行われた。

スターズについては特に問題はなかったが、ライトニング、特にエリオの戦い方については賛否両論であった。

賛成側であるシグナム、スバルの意見は「近接型は近づいてなんぼ。近づくためには多少の無茶はしょうがない」というものであった。

また、反対側であるなのはの意見については「小さいときからの無茶はダメだって」というものだった。

結局、今回の模擬戦で行われたエリオの『ライトニングフォール』についてはよっぽどのことがない限り使用不可、ということになった。

エリオは少し残念そうにしていたが、キャロと二人でフェイトに勝てたことをよろこんでいた。

そして、フェイトはそんな二人を見て嬉しそうに笑っていた。

 

 

 

おまけ

 

 

「さて、スバル。

 チョットお話しようか」

 

「え、ちょ、なのはさん?」

 

「エリオの技って絶対スバルから影響受けてるよね。

 そのことについてじっくりお話ししよう?」

 

「ティ、ティアナ!

 助けて!!」

 

「……スバル、あんたのことは忘れないわ!」

 

「は、薄情者ーッ!!」

 

 

そんな会話を聞いたヘリパイロットがいたとかいないとか……。

 




というわけで、ライトニングの模擬戦でした。
エリオとキャロの初見殺しの連携を経験でひっくり返したといったところです。
補足すると、エリオの技がフェイトの障壁にヒットし、地面に叩き付けられる直前に砂埃を起こしながら高速移動でエリオの背後にまわった……といった感じですね。
実を言うと、この話は最初はエリキャロの勝ちで話が終わったんですけど、フェイトに活躍の場というか、年上としてのかっこいいところがなかったのを思い出してこの形になりました。
そして、エリオの最後のライトニングフォールなんですけど、GODでアルフが同じ名前の技使ってまして、どうしようとなってしまいました(笑)。
次の更新はしばらく後になります。
それでは!


オリジナル魔法

名前 ライトニングフォール
使用者 エリオ
種別 魔力付与体術

管理局に保管されている戦闘データの中からフェイトの使い魔であるアルフの技を彼なりにアレンジしたもの。
ストラーダによる加速を用いて相手に電撃を付与した踵を叩き付け地面に叩き落とすという技。
ストラーダを加速装置として使うため、オリジナル以上の威力を持つ。
ただし、エリオの身体にかかる負担が非常に大きいために乱発は禁止ということになってしまった。

元ネタは『魔法少女リリカルなのはA's GOD』からアルフのフルドライブバースト『ライトニング』及び、『スーパーロボット大戦シリーズ』の雷鳳の技『ライトニングフォール』より


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。