機動六課指令室
「ゴメン、遅れた!
状況は?」
「たった今、高町隊長とフェイト隊長、シャマル先生が現場に到着。
保護した少女の検査を行っているところです」
「そうか、ありがとうな。
シャマル、どないな感じや?」
指令室に飛び込んだはやては副官であるグリフィスから報告を受けると、通信機でシャマルにライトニングが保護した少女の容体を尋ねる。
『バイタルは安定してる……。
危険な反応も無し……。
大丈夫です!』
「そうか。
なら、いったんその子とレリックをヘリに搬送してくれる?」
『はい!』
「さてと、みんなは現場検証をお願いね。
本当は私たちが行くべきなんだろうけど……」
「私もなのはも、下水道っていう限定された空間での戦闘はあまり得意じゃないから」
シャマルが少女の検査を行っている最中に、現場に到着したなのはとフェイトはフォワード四人に指示を出していた。
「私は砲撃魔導師、フェイトちゃんは高機動魔導師だからね……。
狭い空間では一人の方がやりやすいってタイプだから……」
「なのはちゃん、この子をヘリまで運んでくれる?」
「あ、はーい」
シャマルからお願いされたなのはは寝かせていた少女を抱き上げる。
「それじゃ、下のことは任せたよ。
私たちもたぶん
「「「「はい!」」」」
「さてと、みんな。
短い休みは堪能したわね?」
「切り替えていくぞ。
しっかり仕事はしないとな」
「「はい!」」
『『『『Standby ready』』』』
「「「「セットアップ!」」」」
四人同時にバリアジャケットを展開。
路地裏の一角に一際明るい光がともされた。
「下水道ってだけに臭いな……」
「まだ臭いだけなんだから我慢しなさい。
汚れはバリアジャケットのおかげでつかないんだから」
下水道に降り立った四人はその臭いに顔をしかめていた。
「レリックの予想位置は、此処かどれ位離れてるの?」
「そこまで遠くはありません……!
動体反応、ガジェット来ます!」
「ッ、散開!
各個に撃破!
一分で片づけるわよ!!」
「「はいっ!」」
「おう!」
ケリュケイオンからの警告と同時にティアナが指示を出す。
ガジェットの姿が現れると同時に橙色の魔力弾が戦闘のガジェットⅠ型三機を貫き、爆散させる。
「フリード!」
ティアナに続くようにフリードの口から火球が吐き出され、装甲の薄いガジェットⅠ型は炎に包まれた。
そして、その炎を突き抜けたスバルとエリオが残されたⅢ型を捉えた。
「行くぞ、エリオ!!」
「はい、スバルさん!!」
『『Load cartridge』』
二人のデバイスから魔力が溢れだす。
スバルは暴れ出そうとする魔力を右足に集中させエリオの背中に蹴りを放つ。
そして、彼のすぐ隣を走っていたエリオは自分の背中に向かってくるスバルの右足を足場にする。
「行けぇ!!」
「はあぁーッ!」
右足に加速魔法を使用したスバルの蹴りによる加速と、ストラーダのブースターによる加速によって、エリオは駆け抜けた。
その速度は、Ⅲ型のカメラには捉えられず、Ⅲ型が自分の装甲に接触反応を感じた瞬間、機体は真ん中から真っ二つに切り裂かれ、崩れ落ちた。
「よし!」
「やりましたよ、スバルさん!!」
兄貴分であるスバルとの初めての合わせ技を成功させたエリオは喜びの声を上げ、二人はハイタッチを交わした。
その様子を見てティアナは一言。
「エリオの汚染が広がってる……」
『こちらロングアーチ
みんな、聞こえる?』
『スターズ1、ライトニング1、聞こえてます』
「フォワード四名、オーケーです」
入口付近でガジェットを撃破した四人はレリックの予想地点に向かっている途中に、はやてからの全体通信を受けた。
『よし、ならちょっとした報告や。
まず、なのは隊長とフェイト隊長はこれから沿岸部に向かってもらう。
敵性目標……まぁ、ガジェットⅡ型の編隊が向かってきてるからそっちに向かってもらう』
『スターズ1、了解』
『ライトニング1、了解。
でも、フォワードのフォローはどうするの?』
『そっちにはあたしが向かう』
フェイトがはやてに尋ね、その答えを告げる前に途中でヴィータが通信を割り込んできた。
『ナカジマ三佐が許可をくれた。
それから……』
『陸士108部隊のギンガ・ナカジマ陸曹です。
別件での捜査に当たっていたのですが、そちらとの関連性も有りそうなので協力させてもらいます』
「姉貴……?」
予想外の人物の参加に驚きの声をあげるスバル。
『了解や。
リインはヴィータと合流してな。
フォワード陣はギンガと一緒にレリックの捜索に』
『はいです!』
「了解しました。
ギンガさん、こちらの位置をそちらに送ります。
準備はいいですか?」
『わかった。
位置確認、どこに向かえばいいのかしら?』
「キャロ、レリックの予想地点までに合流できそうな場所は?」
「ポイントF92あたりなら大丈夫そうです」
ティアナはキャロの返事に頷き、ギンガにそのポイントの情報を送る。
ギンガは「なるべく最短距離で向かうわね」と言うと通信を切った。
「ギンガさんって、スバルさんのお姉さんなんですよね?」
「あぁ、年齢も階級も二つ上で、俺の格闘技の姉弟子ってやつだな。
一回も勝てたことがないけど。
まぁ、心配しなくてもいいぞ。
たぶん二人とも可愛がられるから(いろんな意味で)」
「え……?」
スバルのボソっと言った最後の言葉を聞きそびれたキャロは首を傾げる。
そんな三人にティアナは注意を呼びかけた。
「ほら、こっちからポイント指定したのに遅れたら失礼でしょ。
さっさと行くわよ」
「「はい!」」
「了解っと」
リーダーからの注意を受けた三人はスバルを先頭に下水道を走り抜けていった。
合体技、スバルとエリオの合体技です。
大事なことなので二回書きました。
この小説の一番の肝であるスバル(♂)を考えたときからやりたかったことでした。
エリオとの合体技、ようやく出せました(笑)
さて、次回の更新なのですが、お盆で実家に帰らないといけないため、
執筆時間が取れません(´・ω・)
ですので、次回の更新は月曜日ということにさせてもらいます。
それでは!
追伸、カーン家の人気凄まじいわ(´・ω・`)