魔法少年リボルバースバル   作:飛鳥

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遅くなりました。
どうぞ!


ティアナルート 第二十六話

地上本部及び機動六課がスカリエッティからの襲撃を受けて一週間。

六課の機能を移したアースラの会議室に機動六課の主なメンバーは集まっていた。

 

「みんな、そろっとるね」

 

その部屋に、そう言ってはやてはグリフィスを伴って入ってくる。

彼女が上座の席に座った後、フェイトが皆を代表してはやてに問いかける。

 

「はやて、六課の方針はどうなったの?」

 

「うちらの目的は最初と同じや。

 ロストロギア、レリックの回収」

 

はやてはそう言うと、手元のパネルを操作して部屋の中央にモニターを映し出した。

 

「そして、さっき地上本部から届いたのがこれや」

 

「これって……」

 

モニターにはミッドチルダの地図だった。

そこには二ヶ所のポイントが示されていた。

 

「地上本部と聖王教会が協力して探り当てた、スカリエッティがいると思われるポイントや。

 この二か所にもレリックがあると思われる」

 

「ということは……」

 

「その二か所に突入して、レリックの確保がこれから六課がやるべき仕事や。

 そのついでに、スカリエッティやその協力者の確保、攫われたヴィヴィオの救出もやっていくよ」

 

はやてからの言葉を聞いたティアナは誰にも気づかれることなく小さくため息を吐いた。

 

(屁理屈よね、それって……)

 

「でもはやてちゃん、そんなことしてほかのところから何か言われるんじゃ……」

 

「まぁ、理由は話したけど、どうやっても屁理屈なんやもんな~。

 でも、三提督やレジアス中将からのお墨付きや。

 文句は言われても邪魔はさせへんから」

 

はやてはそう言って席を立つ。

 

「出撃は明日に予定しとる。

 みんなはそれまで待機しといてな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会議室でのミーティングを終えたなのはとティアナはアースラの休憩室でコーヒーを飲んでいた。

 

「ティアナ、スバルはまだ本局かな?」

 

「たぶん、そうですね。

 マッハキャリバーの受け取りと調整があるそうですけど、出撃までには合流できるそうです」

 

「そっか、準備は万全にしとかないとね」

 

 

 

 

 

 

 

 

時空管理局本局

その一室で、スバルはポッドの中に浮かべられたマッハキャリバーと向かい合って話し合っていた。

 

「すまんな、お前のこと、考えない戦い方で……」

 

『いえ、あれは私が悪かったのです。

 相棒の本気についていけなかった。

 貴方と走り続けると言ったというのに……』

 

マッハキャリバーの言葉を聞いたスバルは初任務のことを思い出していた。

確かに彼はマッハキャリバーにそう言っていたな、と苦笑した。

 

「それで、修復はどの程度済んだんだ?」

 

『ほぼ完了しています。

 あとはマイスターとの調整と……』

 

マッハキャリバーがそこまで言ったとき、スバルは部屋の扉が開く音に反応して扉の方を見る。

 

「シャーリーさん?

 怪我は大丈夫なんですか!?」

 

「みんな頑張ってるのに、私だけ寝てるわけにはいかないからね」

 

それに、とシャーリーは言葉を続ける。

 

「マッハキャリバーの強化プランについて、スバルに許可をもらおうと思ってね」

 

「強化プラン……?」

 

その言葉に反応したスバルはシャーリーが操作しているモニターをのぞき込む。

 

「そ、外部フレームの強化や出力アップといったところかな。

 すぐに終わる作業だけど、スバルにかかる負担が増えるからね」

 

「魔力消費量1.5倍、重量1.8倍……。

 重量バランス、フレームの変化……。

 大丈夫です、これぐらいなら」

 

「じゃあ、この方向で調整するね」

 

シャーリーがスバルの許可を得たとき、部屋の扉が開き、マリーが部屋に入ってきた。

 

「ごめんねー、ちょっと遅れたかな?」

 

「大丈夫ですよ、先輩。

 ちょうどスバルからマッハキャリバーの強化についての許可をもらったところです」

 

シャーリーとマリーが話しているとき、スバルは部屋に入ってきたマリーの後ろに立っている少女を見て驚きの声を上げた。

 

「あれ、ラグナちゃん!?」

 

「お久しぶりです、スバルさん」

 

スバルの驚いた表情を見て、白衣に身を包んだ少女―――ラグナ・グラセニックは笑みを浮かべながらそう答えた。

 

「え、なんでここに?」

 

「あれ?

 お兄ちゃん、言ってなかったんですか?

 私、しばらく前からここで働いていたんです」

 

「いやー、ラグナちゃん優秀で助かってるよ~。

 もの覚えもいいし」

 

二人の会話を聞いていたマリーがそう口を挟んだ。

 

「私には、リンカーコアはありませんから……。

 でも、私でも誰かのためになれるならって思って」

 

「そっか」

 

スバルは気になっていたことについて彼女に尋ねた。

 

「そう言えば、ヴァイスさんの見舞いには……?」

 

「行きましたよ?

 怪我も完治してないってのに六課の隊舎に行くって言ってたので、気絶させ(眠らせ)てきました」

 

彼女の発言に、スバルは頬を引き攣らせながら苦笑するしかなかった。

 

 

 

 

 

 

その日、彼女(レジアス)は朝から多くの人間と連絡を取っていた。

 

「あぁ、報酬は指定の口座に振り込んでおいた。

 いいか、くれぐれも他言はするなよ?

 何?

 したらどうなるかって?

 想像にお任せするさ。

 買ったものが親にばれても知らんがな」

 

手に持った受話器を下ろすし、大きくため息を吐く。

そんな彼女のいる部屋にオーリスが資料を持って入ってくる。

 

「今ので最後ですか?」

 

「ん、あぁ。

 全部で73人。

 我ながら、あんな連中と交渉なんてやれたと思っているさ。

 管理局公認(,,,,,)のハッカーなんてな」

 

レジアスは目頭を揉みながら大きく伸びをする。

オーリスは目の前で激しく自己主張する親の二つの双丘を白い目で見る。

そんな娘の視線などに気づきもしないレジアスは言葉を続ける。

 

「初めから地上本部のスタッフは予想外の事態には弱いとわかっていた」

 

「だから外部のハッカー達に対策を頼んでいたのですね」

 

「あぁ。

 だが、公式にそれをするのは不味いから、見返りは私のポケットマネーからだったがな」

 

レジアスはオーリスから資料を受け取り目を通そうとする。

だが、その時、彼女のいる部屋に警報が鳴り響く。

その警報を耳にした彼女だったが、すぐにそばに置いてある受話器を取り上げる。

 

「…………そうか、わかった。

 すぐに行く」

 

受話器の向こう側から事態を聞いたレジアスはすぐに立ち上がり、ハンガーに架けていた上着を手に取る。

 

「行くぞ、オーリス」

 

「何かあったのですか?」

 

部屋の出口に向かうレジアスの背中を追って歩き出したオーリスはその背中に尋ねる。

 

「アインヘリアルが落とされた」

 

「では……」

 

「あぁ、始まるな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「状況は!?」

 

「アインヘリアル一号機から三号機を戦闘機人およびガジェットが襲撃。

 すでに二号機と三号機は破壊され……一号機も破壊されました!」

 

同時刻、アースラのブリッジでもアインヘリアル襲撃の報が届いていた。

ブリッジに駆け込んだはやては、スバルとギンガとともに合流したシャーリーから報告を受ける。

 

「いやな感じで分散しとる……。

 隊長たちを出すわけにもいかんか……ッ!」

 

「戦闘機人、アインヘリアルから撤退していきます!!」

 

「動きが早いですね」

 

「あかんな、完璧に後手に回っとる。

 何とかせな……」

 

「ッ!

 アコース査察官から通信です!!」

 

「繋いでッ!」

 

はやての指示に従ったブリッジクルーはすぐにモニターを呼び出す。

モニターに映った人物、ヴェロッサはどことなく焦った表情で彼女に呼びかける。

 

『はやて、こちらでスカリエッティのアジトを発見した。

 だけど予想以上に敵の数が多くてね、今はシスターシャッハが叩き潰してるけど時間の問題だ。

 教会からも戦力の派遣を頼んだけど、そちらからも戦力を送ってくれないかな?』

 

「了解や、すぐに向かわせるから持ちこたえて」

 

『助かるよ……ッ!?

 なんだ、この揺れはッ!?』

 

「ヴェロッサ……!?」

 

「部隊長!

これをッ!!」

 

ブリッジのメインモニターにそれを映し出された。

 

「なんや……、これ……」

 

それは船だった。

アースラなどをはじめとする管理局所属の次元航行艦とは大きさが違いすぎる桁外れの船。

それがミッドチルダの、首都クラナガンからさほど離れていない森の中から浮かび上がった。

 

『やぁ、ごきげんよう。

 管理局の諸君』

 

 

 

 

 

 

 

「スカリエッティッ!?」

 

それは、アインヘリアルの襲撃の報告を受けて待機していたなのは達のもとにも聞こえていた。

 

『見えるかな、あの船が。

 あれこそが、古代ベルカの遺産であり、私の望む世界を作り上げる【聖王のゆりかご】だ!!』

 

画面に映る男、スカリエッティは身体全体を使い、その自身の心情を伝えようとしていた。

そして、さらに現れた別のモニターに映るその少女をなのはは見逃さなかった。

 

「あ、あぁ……ヴィヴィオ……ッ!!」

 

なのはの、血の繋がっていない、しかし最愛の娘は、まるで王の座る玉座のようなその小さな身体には不釣り合いな巨大な玉座に座らされていた。

そして、その玉座の背後からは幾本ものチューブが四方に張り巡らされ、何かを彼女から吸い上げている様子だった。

 

『これは、君たち管理局員に対する挑戦状と思ってくれたまえ。

 私の望みが勝るか、君たちの正義が勝るか。

 その時を楽しみにしているよ』

 

 

 

 

『戦闘機人、地上本部へ進行を開始しました!!』

 

『別ルートからも、オーバーSランク魔導師が、地上本部に向かっていますッ!!』

 

 

 

「スバル、あれッ!」

 

「ノーヴェ……ッ」

 

アースラのブリッジからの映像を見たスバルは、彼女の姿を見つけると、その拳を握りしめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ、終焉の始まりだッ!!

 フフフフ……、ハッハハハハハハ!』

 

 

 

 

 




どうも、あとはクライマックスまで走り抜けるだけです。
風邪が治ってさぁ、書くぞ!!というところで、台風直撃。
おかげで、台風対策、宿題、停電と執筆時間が全然取れませんでした。
なんでこんな時期に台風なんてくるンダヨ……(十年前ぐらいまではこの時期に台風が来るのは当たり前だったんですけどね)

とにかく、しばらく更新が遅くなることが多いですが、最後までお付き合いください!
それでは!!
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