今回はあの二人が登場!
それではどうぞ!
JS事件が終わって、二か月後……。
「え、休みですか?」
「うん、今日はスターズ、明日はライトニングは終日休日とします」
事件が終わっても、フォワードメンバーの訓練は終わらない。
ゆりかご内部での怪我が回復したなのはとヴィータによる訓練は、一時期は軽めのものばかりだったがここ最近は、事件前の一番キツイ訓練以上のものが行われていた。
そんな早朝の訓練を終えたスバルたちになのはが告げたのは休日の知らせ。
急にできた休日に喜びの声を上げる四人。
そんな四人の様子を見たなのはとヴィータは苦笑しながら話をつづけた。
「今回の休みは、事件解決の後もまとまった休みがなかったことに対してのお詫びみたいなものもあるんだ。
だから、ちゃんと気分を切り替えてね」
「とりあえず、ライトニングの明日の訓練はフェイトに頼んであるから、明日はがんばれよ。
スターズは、今日は目いっぱい遊んで来い」
「「「「はいっ!」」」」
「それじゃ、クールダウンして解散!」
「「「「お疲れ様でした!」」」」
「それで?
今日はどうするの?」
「どうするって言われてもなぁ。
いきなりの休みだからやることもないし……」
なのはたちから休みをもらった二人は、以前と同様に、バイクで街まで足を運んでいた。
以前と違うのは、ティアナがスバルの腕に自分の腕を絡ませているということだけ(周囲では、独り身の男が血涙を流していた)。
「それもそうね……。
ゲーセンにでも行く?」
「お、いいな。
確かあれが稼働してたはず」
ティアナのゲームセンターに行くいう提案を聞いたスバルは、あることを思い出しそれを快諾した。
「おーおー、やっぱりいつ来てもここは騒がしいな」
「これがないとゲーセンっては言えないけどね」
しばらく歩いていた二人は目的地であるゲームセンターに辿り着いた。
中に入ると、外に漏れていた音が、大音量で彼らの鼓膜を叩き、その音を伝えてくる。
「そう言えばスバル、さっき言ってたあれって何よ?」
「あぁ、行けばわかるさ」
ティアナがスバルに尋ねるも、彼はそれに答えず足を進め、ティアナも彼に遅れないように彼の後を着いて行く。
彼が足を止めたのはゲームセンター内の一角に設置された大型の機械の前だった。
少なくとも人一人は入れる電話ボックスのような機械が四つ横に並び、その真ん中に大型のモニターが設置されていた。
「これ?」
「あぁ、今話題のシミュレーターゲーム。
『エクストリームデュエル』だ」
スバルは何も知らないティアナにそのゲームの内容を説明していった。
エクストリームデュエルとは、とある科学者が魔導師の戦闘シミュレーターを遊戯用にしたモノがもととなった者である。
そのため、現役の魔導師であれば、デバイスをセットするだけで自分の使える魔法が忠実に再現されるようになっている。(元が管理局でも使用されていたシミュレーターなので、レアスキルの再現もある程度可能となっている)
そして、魔導師でない一般市民でも楽しめるように、プレイ時に一枚割り当てられるカードに登録された魔法を使用可能になるなどの救済措置もとられている。
そのカードを集め、自分なりの戦術を創り出しデッキをセットすることで、現役の魔導師相手に勝利することも可能だ。
また、二対二のチーム戦のため、互いにコンビネーションを求められるというところもある。
そう言った戦略性も必要となるこのゲームは稼働して一月も経たずに大人気のゲームとなったのだ。
「スバル、そのとある科学者って……」
「サカキ博士だよ。
拘留中のスカリエッティと話している最中に思いついたんだと」
「いったい何を話してたのよ、その二人は」
大人気ゲームの誕生の裏話を聞いたティアナはげんなりとしていた。
そんな彼女をそばに、スバルは大型モニターの中で行われているリアルタイムの試合を観戦することにした。
「へぇ、片方はエリオたちと同じくらいの女の子じゃないか」
「相手は……私たちと同じくらいの学生みたいね」
モニターに映っていたのは、四人のプレイヤー。
片方は、茶色のショートヘアーに紫色のバリアジャケットを来た少女と、水色のツインテールにレオタードにマントの少女。
相対するのは、どちらも黒髪の半そでの学生服を着た青年の二人組。
一見すると、青年組の方が有利に見えかねないが、戦況は完全に少女二人組の方に傾いていた。
水色の髪の少女が圧倒的なスピードで戦場を駆け抜け、青年のコンビネーションを崩す。
そのスピードについて行こうとした時、二人に向けて炎を纏った砲撃が加えられる。
何とかその砲撃を防いだ二人だったが、片方はマントを纏った少女の鎌に吹き飛ばされ、もう片方はショートヘアーの少女の仕掛けたバインドに捉えられてしまう。
『いっくぞー、パワー極限ッ!』
『疾れ明星、すべてを焼き消す炎と変われ……ッ!』
モニターから二人の少女の声が聞こえてくる。
ツインテールの少女の手から六つの雷の刃が相手に突き刺さりその動きを封じる。
また、ショートカットの少女は、動けない相手の懐に一気に飛び込み相手を砲撃で吹き飛ばす。
『雷光封殺爆滅剣ッ!!』
『真・ルシフェリオンブレイカーッ!!』
彼女たちの声が聞こえてきた後、片方は突き刺さった雷の刃が爆発し、もう片方は、なのはのスターライトブレイカーもかくやと言わんばかりの砲撃が相手を呑み込み勝負は決した。
「すごいわね、なのはさん並の砲撃じゃないの」
「というか、あれはカードから出る魔法じゃないな。
つまり、あの二人は魔導師ってことだな」
スバルとティアナが少女たちのことを観察している間に、機械から負けた二人組が悔しそうに出てきた。
「くっそー、なんだよあれ。
強すぎだろ」
「これで六連勝。
ここにいるのは全員負けってことだな」
そんな言葉を耳にした二人の顔には笑みが浮かんでいた。
ゲームとはいえ、あれほどの腕前の魔導師に自分たちがどれほど通用するのかを確かめてみたいという思いが二人の胸には浮かんでいた。
「なになに、『星光の殲滅者』に『雷刃の襲撃者』?
すごい名前ね」
「名前はかっこいいな。
それに戦い方も」
「どう、あれに勝てると思う?」
「やってみるしかないだろう」
「そうこなくっちゃね」
二人はそう言いながら機械の中へと足を進めた。
「ねーねー、シュテルン。
みんなそこそこ強いけど、なんか詰まんない」
その時彼女―――シュテル・ザ・デストラクターは自分の相方としてこのゲームに参加しているレヴィ・ザ・スラッシャーがつまらなそうに話しているのを無表情な顔で聞き流していた。
「そうですね……。
なら、次の対戦相手で最後にしましょうか。
王たちもそろそろ集合場所に来る頃でしょうから」
「うん、わかったー!」
聞き流してはいても、彼女も同じ思いだった。
遊戯とは言え、勝負事。
もっと熱くなれる闘争が楽しめると思っていたところでこれだ。
これでは退屈になるのも当たり前だと、彼女は心の中で考えていた。
「あ、シュテルン、次の人が来たみたいだよ!」
「えぇ……ッ!」
レヴィからの知らせを受けたシュテルは目の前に展開された魔法陣から現れた二人の少年と少女を見て心が震えた。
かつて、自分と魔法の勝負で競い合った自分のオリジナルと似たバリアジャケットを纏った二人組。
そして、その身体から溢れる強者の匂い。
無意識に彼女の顔には笑みが浮かび、手に持った愛機『ルシフェリオン』を握る力が強くなった。
「ごきげんよう。
あなたたちの相手を務めさせていただきますシュテル・ザ・デストラクターと申します。
シュテルとお呼びください」
「僕はレヴィ、レヴィ・ザ・スラッシャー!
よろしくね!」
勝負を始める前の礼儀として名乗りを上げる。
彼女たちの名を聞いたスバルたちもまたそれぞれ名乗りを上げる。
「管理局機動六課スターズ分隊所属のスバル・ナカジマだ」
「同じく、スターズ分隊所属のティアナ・ランスターよ」
管理局。
その名前を聞いたシュテルは二人から匂う強者の匂いに納得がいった。
「さて、名乗りを上げたのです。
始めましょう、心躍る闘争をッ!」
あくまでも、本編の後の話なので、番外編です。
シュテルとレヴィのゲスト出演でした!
二人との戦闘はこの次の話で!
それでは、また次回!!