魔法少年リボルバースバル   作:飛鳥

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シュテル&レヴィ戦です。
それではどうぞ!


ティアナルート 番外編 その二

シュテルとレヴィ。

二人を前にしてスバルとティアナは中々出ることができなかった。

二人の実力が自分たち以上であることは先ほどの戦闘でよくわかっていた。

そのため、うかつに手を出したらやられることを今までの経験から理解していた。

 

「どうする?」

 

「向こうの出方を待っていたいけど……ッ」

 

待ちの一手ではどうしようもないということを瞬時に判断したティアナだったが、彼女よりも早くレヴィが動いた。

 

「来ないなら、こっちから行くよぉッ!!」

 

「スバルッ!」

 

「応さッ!!」

 

飛び出してきたレヴィに対してスバルが真正面からぶつかる。

振り下ろされたレヴィのデバイス『バルフィニカス』とリボルバーナックルが火花を散らす。

 

「やるやるっ!!

 でも、これならどうかなッ!!」

 

一端スバルから距離を取ったレヴィは素早く四発の直射魔法を展開する。

 

「スバルッ!」

 

「レヴィの邪魔はさせません」

 

スバルに向けて放たれたそれを撃ち落そうとするティアナだったが、彼女に向けて炎の奔流が迫る。

それを紙一重で躱すが、バリアジャケットに焦げ目がつく。

 

「チィッ!」

 

「パイロシューターッ!」

 

互いに誘導弾を撃ちあうシュテルとティアナ。

だが、シュテルの誘導弾は炎熱の変換がされており、掠るだけでダメージを受ける。

戦況は確実にシュテルに傾いていた。

 

 

 

 

「くそッ!」

 

「いっけぇッ、電刃衝!!」

 

放たれた直射弾を何とか捌くスバルだったが、完璧にすべてを捌くことはできずに数発もらってしまう。

 

「ヤバっ!」

 

「逃がさないよッ!

 光翼斬ッ!!」

 

そのうちの一発が、スバルの両腕をかち上げた。

体勢が崩れたスバルに対してレヴィはその隙を逃さずに斬撃を飛ばす。

 

「マッハキャリバーッ!」

 

『Allright』

 

スバルの掛け声とともに、リボルバーナックルから二発のカートリッジが吐き出される。

 

「ハーケンインパルスッ!!」

 

「オワッ!?」

 

スバルの脚から放たれた魔力弾がレヴィの斬撃を切り裂き、レヴィ自身にも迫った。

それを危なげなく回避したレヴィだったが、その速度にはさすがに驚いていた。

 

「おー、すごいッ! 

 だったら、こっちも本気で行くよッ!!」

 

『スプライトフォーム』

 

レヴィがスバルにそう宣言し、バルフィニカスのコアが二度明滅すると、レヴィのバリアジャケットが弾けた。

 

「これが僕の真骨頂ッ!!」

 

「何っ!?」

 

手にしたバルフィニカスが鎌の状態から大剣へと姿を変え、レヴィは先ほど以上の速さでスバルに迫った。

経験から察したスバルは、すぐに防御態勢を取るが、レヴィのスピードを乗せた大剣の一撃はスバルを吹き飛ばした。

 

「まだまだ、これからだよッ!!」

 

「えぇぃ……ッ!」

 

 

 

 

 

 

「クロスミラージュッ!」

 

『Fake Silhouette』

 

シュテルの一瞬のスキを突いて、ティアナはフェイクシルエットを展開し無数の自分の姿を周囲に顕現させる。

それに対して、シュテルはその幻影に驚きながらも冷静に言葉を放つ。

 

「幻影ですか。

 なら、すべて焼き付くつのみッ!!」

 

『フレアバースト』

 

ルシフェリオンから放たれた火炎弾は幻影の中心にたどり着くと、周囲に炎を撒き散らす。

周囲にばら撒かれた炎は幻影をすべて残らずに消し去った。

 

「いない……ッ!?」

 

幻影の中に本体がいないことに気づいたシュテルだったはすぐにその場から飛び退いた。

すると、先ほどまで彼女がいた空間の背後から数発の直射弾が通り抜けた。

 

「なのはさん直伝のアクセルシューター、やってみせるッ!!」

 

「やはり、貴方たちはナノハの……ッ!!」

 

ティアナは以前では扱いきれなかった数の誘導弾を確実に操り、シュテルに追いすがる。

対するシュテルは、自分に迫る誘導弾を撃ち落せるものは砲撃で撃ち落とし、それを逃れたものはルシフェリオンで打ち砕いた。

 

「やっぱりやりずらいッ!

 スバルッ!!」

 

「ヤバっ、シュテルンっ!!」

 

「了解ッ!!」

 

「………ッ!?」

 

シュテルが背後から飛んできたレヴィの警告に気づいたときには、彼女の身体はスバルの拳に捉えられていた。

 

「シュテルン……ッ!?」

 

「よそ見は……禁物よッ!!」

 

シュテルが吹き飛ばされたことに気を取られたレヴィは、いつの間にか近づいていたティアナに砲撃を撃たれた。

間一髪、直撃を避けたレヴィだったが、砲撃の余波で彼女の身体は弾き飛ばされてしまう。

 

「ナイスタイミング、スバル」

 

「こっちもやり辛かったからな。 

 そっちは頼んだ」

 

「えぇ、任せなさい」

 

背中合わせにそう言いあう二人の目には、互いの次の相手の姿しか映っていなかった。

 

 

 

「中々いい拳でした……」

 

「ちぇ、あんな見え見えの砲撃に飛ばされちゃうなんて……」

 

 

 

「ですからこちらも」

 

「もう頭にきた……」

 

「「本気で行くっ!!」」

 

『『Drive ignition』』

 

 

 

「まずいな……」

 

「本気にさせちゃったみたいね……」

 

「どうする?」

 

「どうするって、決まってるでしょ?」

 

 

 

「「フルドライブッ!!」」

 

『『Drive ignition』

 

「ギア」

 

「モード」

 

「「エクセリオンッ!!」」

 

 

 

 

 

 

「ディザスターヒートッ!!」

 

「ディバインバスターッ!!」

 

 

「甘い甘い……ッて嘘ぉッ!?」

 

「こっちよこっちッ!!」

 

 

「捉えた、打ち抜くッ!!」

 

「炎熱ッ!!」

 

 

「雷光一閃ッ!!」

 

「グゥ……ッ!!」

 

 

 

 

 

 

その後、その試合は白熱したものとなった。

赤と青の砲撃が飛び交い、その間で水色と橙色の軌跡が交わる。

片方で爆発が起きれば、片方では障害物である廃墟が切り裂かれる。

まるで本物の戦闘を間近で見ているような雰囲気を、観客たちは味わっていた。

 

 

 

だが、物事には始まりがあるように、終わりも訪れる。

すでに四人に与えられた耐久値はあと一ケタとなっていた。

 

「次で終わりですね……。

 本当なら、もっとこの闘争を楽しみたいところですけど……っ」

 

「またやればいい。

 これはゲームなんだから」

 

「そうだね、またやってくれるかな、オレンジちゃん?」

 

「こっちの休みが取れてればね」

 

それぞれの位置は、レヴィとシュテルが、スバルとティアナを挟み込む形になっている。

スバルとティアナは互いに相手の背を感じ、そして、長年一緒に戦ってきた経験から相手が次、何をするのかを数ある可能性から絞り込み、特定した。

 

「疾れ明星、すべてを焼き消す炎と変われッ!」

 

「パワー全開ッ!!」

 

 

「この一撃にすべてを掛ける……ッ!!」

 

「集え明星、すべてを貫く光となれ……ッ!!」

 

 

互いのデバイスに魔力が集中する。

そして、全員の魔法の発射のタイミングが揃ったとき、ティアナの声が響いた。

 

「スイッチッ!!」

 

彼女の声を聞いた直後、スバルはティアナと場所を一瞬にして入れ替えた。

 

 

「真・ルシフェリオンブレイカーッ!!」

 

「砕け散れ!雷神滅殺極光斬ッ!!」

 

 

「スターライトブレイカーッ!!」

 

「ストライクブレイザーッ!!」

 

シュテルとティアナの砲撃。

レヴィの斬撃とスバルの高圧縮された魔力の奔流。

そのすべてが一瞬にしてはじけ飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、楽しかったっ!

 またやろうね!」

 

「こっちもいい気分転換になったさ。

 なぁ、ティアナ」

 

機械から降りたレヴィとスバルが互いにそう言いながらティアナの方を向く。

 

「なるほど、貴女とあちらの少年はナノハの教え子ということですね。

 通りで、戦い方に彼女の顔がチラついたわけだ」

 

「あの、シュテルさんはなのはさんと知り合いなのですか?

 というか、向こうのレヴィさんもだけど、そっくりなんですけど……」

 

「なに、魔法戦のライバルといったところです。

 昔、ナノハと戦うことがあったという程度ですが」

 

 

 

「なーんか、難しい話してるね」

 

「というか、俺も気になってたんだが、レヴィはフェイトさんと何か関係あるのか?」

 

シュテルとティアナの話を聞いていたスバルは、隣で頭の後ろで両手を回しているレヴィに尋ねる。

その問いに対して、レヴィは少し考えるそぶりして、答えた。

 

「んー、姉妹みたいなものかな?

 向こうがお姉ちゃんで、僕が妹みたいな」

 

「へぇ、フェイトさんにも妹がいたんだな。

 なんというか、雰囲気似てないけど」

 

 

 

「さて、それでは私たちはこれで」

 

「もう行くのか?」

 

「うん、僕たちも他に一緒に来てる子がいるしねー」

 

「そう、なら気を付けてね。

 まぁ、貴女たちなら大丈夫でしょうけど」

 

「お気遣い感謝します。

 それでは、また」

 

「まったねー」

 

そう言ってシュテルは丁寧なお辞儀をし、レヴィは元気いっぱいに手を振って、その場を後にした。

去っていく彼女たちの背中を見ながら、スバルはティアナに話しかける。

 

「強かったな」

 

「えぇ、とっても。

 でも……」

 

「渡り合えた。

 やってきたことは無駄じゃないってのはわかった」

 

「なのはさんとヴィータ副隊長には感謝しきれないわね」

 

「まったくだ」

 

そう言いながら、二人は、また彼女たちと戦える日が来るのを楽しみにしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「む、来たか。

 遅かったな」

 

「申し訳ありません、王よ」

 

「ごめんねー。

 チョット面白い子たちと遊んでたんだー」

 

「ふむ、うぬらが面白いということは、強かったのか?」

 

「えぇ。

 それも、ナノハたちの教え子だそうです」

 

「ほほう、あの子鴉と一緒におったあいつの……。

 あれから十年たっているというのは本当らしいな」

 

「ねぇ、王様。

 今日はこれからどうするの?」

 

「そうだな……。

 子鴉どものところに行くのも面白いと思っておったが、今日はユーリのために来たのだ。

 今日のところはやめておこう」

 

「そのユーリはどこに?

 姿が見えませんが……」

 

「あれ、そう言えばあの二人もいないねー」

 

「ユーリをあの姉妹が連れて行ってしまったのだ。

 まったく、どこをほっつき歩いているのかもわかりはせん。

 そこでだ、お前たちにも手伝ってもらうぞ。

 シュテルは西を、レヴィは東を頼む。

 我は南に向かう」

 

「承知しました、ディアーチェ」

 

「まっかせてー!」

 

 

この後、彼女たちが引き起こす騒動に、機動六課が巻き込まれることになるとは、この時はだれも思ってもいなかった。

しかし、その話はまた別の機会に。

 

 

 




シュテル&レヴィ戦でした。
番外編なので、ダイジェストな感じでご了承ください。
さて、彼女たちが登場したわけですが、このティアナルートではGODには行ってない設定です。
なので、シュテルとレヴィは二人のことは全く知りません。
ですが、二人の戦い方にシュテルはなのはのことを見抜くぐらいのことはできるのでは、と思いこのような形になりました。
ちなみに、マテリアル娘ズの容姿は、ゲームの時よりも少し成長したくらいの姿です。

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