成人式や同窓会などで書く時間が取れませんでした。
それではどうぞ!
地上本部内部
エレベーターシャフトを降りてきたなのはとフェイトは、スバルたちとの集合場所に辿り着いていた。
「みんなはまだ来ていないみたいだね」
「結構早く行動に移したから、予定よりも早く着いたのは仕方ないよ」
二人は周囲の状況を確認しながらスバルたちを待とうとし、彼女たちの名前を呼ぶ声を聴いてそちらを見た。
「なのはちゃん、フェイトちゃん!」
「無事だったか、二人とも」
「ご無事で何よりです!」
「はやてちゃん!?」
「シグナムとシスターシャッハも」
二人は通路を駆け抜けてきたはやてたち三人を見て驚きの表情を浮かべた。
「どうやって隔壁を?」
「隔壁の方はレジアス中将が切り開いたんや。
で、今会場は臨時の指令室になっとる」
「私たちは中将のお言葉に甘えてここまで来たのだ」
「そうだったんですか」
状況を把握したなのはとフェイトは、スバルたちがデバイスを持ってくるということを伝える。
その直後、その場所にスバルたちが現れた。
「なのはさん、フェイトさん!」
「アレ!?
部隊長とシグナム副隊長、シスターシャッハまでいる!?」
集合場所までやってきたスバルたちは、なのはとフェイトがいることに安心し、はやてたちがいることに驚きの声を上げた。
「なのはさん、レイジングハートです」
「バルディッシュや、シュベルトクロイツ、レヴァンティンも一緒に」
「ありがとう、スバル、皆」
スバルたちが預かっていた隊長陣のデバイスを渡す。
なのはたちはすぐにバリアジャケットを展開し、デバイスを手に持つ。
「通信は?」
「ダメや、指令室とは連絡がつかへん。
ロングアーチの方とは……つながった!」
ロングアーチとの通信がつながったことに喜びの笑みを浮かべるはやてだったが、向こう側からの通信の状況が悪いことに違和感を覚える。
『……ぶたい……う……』
「グリフィス君?
どないしたん!?」
『襲撃……ろ……かの……、いま……応援……ッ!!』
「グリフィス君、グリフィス君!?
……あかん、切れた」
「はやてちゃん、六課がどうしたの!?」
はやてと六課の通信の様子を見ていたなのはは顔色を変えてはやてに詰め寄る。
そんな彼女をシグナムとフェイトがはやてから引き離す。
「わからへん。
だけど、何かが起きているのは確かや」
「そうだ、姉貴……!」
なのはと同じく、はやての様子を見ていたスバルは一人でわかれたギンガの安否を確認するために彼女に通信を繋げようとするが……。
「どうしたんだよ、姉貴……!
無事なら出てくれ……!」
スバルの祈るような声を上げるが、彼の通信機からはノイズしか聞こえなかった。
「マッハキャリバー、ブリッツキャリバーに直通で繋げろ!」
『無理です、通信障害が酷すぎます』
「くそっ!」
「状況がわからない。
はやて」
「わかっとる。
みんな、よう聞いて」
フェイトの言葉に頷き、はやては目の前にいるフォワードメンバーの注意をひきつける。
「これより、隊を分けます。
足の速いライトニングは六課に戻って。
スターズはギンガの安否確認と、本部に侵入した敵の排除。
シグナムはヴィータの方に。
ヴィータからの反応がさっきからないんや。
心配やから、応援に行ってくれるか?」
「了解だよ、はやて」
「わかった」
「承知しました、主」
隊長、副隊長の同意を得たはやては頷き、彼女たちを送り出した。
「姉貴……、無事でいてくれ……!!」
はやてから指令が下された直後、スバルはすぐさまギンガのいるであろうポイントに向かった。
彼の背を見ていたティアナはなのはにすぐにスバルの後を追うように頼んだ。
「けど、どうしてスバルを……?」
「今、あいつは精神的に不安定なんです。
詳しいことは省きますけど、今のあいつを放っておくと何するかわからないので」
「……わかった。
ティアナがそう言うなら、それが正しいんだろうね。
すぐに追うよ」
彼女の言葉に頷いたなのははティアナの身体を抱えて自身が出せる最高速度でスバルの後を追った。
『くそッ!
あの男は何をしている!?』
『無駄だな。
通信はすべて切られているし、奴が作った予備のラボはすべて自壊している』
『しかし、こちらの監視を掻い潜ってこれだけのことを成すとはな。
やはり天才と言うのは本当だったな』
地上本部から少し離れた、ミッドチルダの廃棄都市区画の地下で、彼らは頭の中に映される映像を見ながら声を上げる。
一人は激高し、一人は疑問を口にする。
そして、最後の一人はその手腕に感心していた。
しかし、誰一人として頷いたり机に手を叩き付けるようなことはしない。
否、脳
彼らは最高評議会。
管理局の生みの親であり、脳だけとなりながらも世界を見守ってきた存在。
だが、すでに彼らもその存在を維持するのに限界が近づいていた。
自身の身に限界が近づいていることに気づいた彼らは、その命が潰える前にやれることをやってしまおうと躍起になっていたところで、今回の騒動である。
彼らが創りだす様に指示したスカリエッティの反逆行為。
予期せぬ彼の行動に三人はその対応策を模索していた。
『奴がこちらの指示に従わないことは今回のことでわかった。
いっそのこと処分してしまうか』
『しかし、奴の技術力は得難いものだ。
そう易々と捨てるのはいかがなものか……』
ジェイル・スカリエッティに対する対策を考えている最中、彼らのいる部屋のドアが開かれる。
そこにいたのは、一人の女性局員だった。
「皆様、簡易メンテナンスのお時間です」
『おぉ、お前か。
今は少し話さなければならんことがあるからな、手早く頼む』
女性局員がお辞儀をして部屋に入ってきたのを認めたリーダー格の脳はそう彼女に告げる。
女性局員もまた、彼の言葉を聞き、ニッコリと微笑み―――
「はい、すぐに終わりますので」
―――その手に付けられた爪で脳が浮かんでいるポッドのガラスを切り裂いた。
「まったく、手こずらせてくれる……」
壁際で座り込んで気を失っている
「いやー、意外と手ごわかったっすね」
「…………」
彼女の後ろでウェンディがそう言うが、ノーヴェの耳には入ってこなかった。
今の彼女の胸の中には何かが抜け落ちたかのような虚無感が広がっていた。
スバルと戦い、彼を裏切り、次は彼が大事に思っている姉であるギンガを手にかけた。
これでもう、どうやっても以前のように彼と話すことはできない。
その可能性を自分から潰したという事実に、ノーヴェは痛みを覚えていた。
「…………ッ!」
いや、そのことはすでに承知の上でのこの作戦だった。
父であるスカリエッティの願いを叶える。
それが今の彼女の第一目的。
それを成すためには、自分のことはどうなってもいいと彼女は考えていた。
「ウェンディ、彼女を……ッ!?」
ギンガの様子を探っていたチンクがウェンディに話しかけようとした瞬間、閉じていた隔壁の一つが吹き飛んだ。
突然の出来事に遅れながらも対応する三人。
ギンガとウェンディは自分の武装を構え、チンクはギンガから離れるように飛び退いた。
「姉貴ッ!」
隔壁にあいた穴からその中に飛び込んだのはスバルだった。
ティアナの静止も聞かずに先行した彼は、すぐにギンガの元へと駆けつけたのだった。
「あね、き……?」
そして、彼女の姿を一番に目をすることになった。
ひび割れた壁の下に倒れ込むギンガ。
その右手は粉砕されており、頭部からの流血によって、彼女の周囲は血で赤く染め上げられていた。
そして、彼女の周囲にいるノーヴェたち。
その三人の顔はどれも驚愕に染まっていた。
「スバル……ッ」
ノーヴェは彼の名前を口にする。
だが、その直後、スバルの周囲にある瓦礫を彼の身体からあふれ出すエネルギーの奔流が吹き飛ばした。
ゆっくりと下を向いていた彼の顔が上を向く。
『――――ッ!!』
その瞳は紅く染まっていた。
目の前が真っ赤に染まった。
―――なんで。
壁に倒れ込む姉貴も。
―――なんで、お前は……
白いバリアジャケットも。
―――俺を、こんなにも苦しめる……
すべてが赤に染まった。
―――どうしてだ、どうして、お前は、俺から奪う……
目の前にいる
―――もう、いい
視界のすべてが、血の色に染まった。
―――俺を、苦しめるものは……
―――全部、コワシテシマエ
ノーヴェルート第五話でした。
少し短いですが、ご勘弁を。
ティアナルートとの違いは最高評議会の三人の登場ですね。
ティアナルートだとドゥーエが掃除したという事実だけだったので、この小説では初登場です。
即退場しますけど……。
そしてスバルの暴走。
最後の一人称におけるスバルの心理描写としては、ノーヴェに裏切られたという考えがある状態で、ギンガがボロボロにされているのを直視した場合、感情が爆発すると思うんですよ。
ティアナルートではブチ切れして逆に冷静なスバルだったんですが、ノーヴェルートではノーヴェとの関係の深さ故に感情が暴走し、ティアナルートにおけるノーヴェの暴走状態と同様のものに陥ってしまったということです。
余談ですが、女子って化粧すると本当に変わりますね。
高校と大学で一緒の女子がいるんですけど、同窓会の時最初全然わかりませんでした(笑)。
それではまた次回!