夜の米花を歩いているとどこかから光に照らされたのを感じて見上げる。
大きな建物の2階の窓から光が漏れていたのが見えた。明かりはすぐに消えたが、敷地をさりげなく覗くと人影が忍び足で館内に入っていくところだった。
ここは確か図書館だったか。
暫く見ていたが何処にも灯りがつかない。反対側の部屋にいる可能性もこの暗さでは殆どないだろう。
辺りを見回して確認した後、ほんの少し期待しながら、慎重に図書館の敷地へ侵入する。
米花近辺なら不法侵入も口頭注意で済む可能性が高いので、探索が捗って良い。
不法侵入程度で人員を割けないことが原因なので相変わらず住むには向かない町だ。
何処かで読んだアンケートで、不審者を目撃した際の行動が、全体では逃げる割合が高いにも関わらず米花だけは留まるが半数をこえていたのも無関係ではないだろう。
小説で出すときは米花民は正義漢として出すのがお約束なだけはある。
建物の外壁から様子を窺っていると階段から駆け降りるような音が中から聞こえてくる。
先程の人影が出てくるようなら、入れ替わる形で中に入るとしよう。
そろそろ通報はしても良い頃だが、人影が出ていくか、悲鳴でもあがらないと根拠として弱い。
一般的な保身の範疇なので堂々と機を待とう。
暫く様子を窺っていると複数人の足音の後、大きな物が倒れる音がしたので、図書館を出て公園の公衆電話で通報する。
通報を終え、図書館に戻るといくつかの小さな人影が走って出てきた。
壁に寄って様子を窺っていると、子供達は私の来た道を興奮した様子で歩いていった。
今、新一くんがいたな。
警察が来る前に物色しようと図書館に戻った。
直ぐに本棚の下敷きになった男性を見つけたが、新一くんが居たからには犯人だろう。
見られると面倒なので先に上を見よう。
有るかどうかは半々ぐらいだったが、あっさりと死体は見つかった。
新一くんたちか犯人かは知らないが、エレベーターの開かれたままの扉があったのだ。
死因としては珍しくもないから、これは会長向きかな。
写真を撮りながら考えていると後ろから話しかけられた。
「おい、何してんだよ」
新一くんが態々戻ってきたらしい。
「そっちこそ、子供が夜間に閉館した建物から出てきたことに弁明はあるのかな」
「俺は高校生だって知ってるだろ」
「高校生も大人からみたら子供さ」
「って、それどころじゃねえ。携帯持ってんだろ。貸してくれ」
「通報なら図書館から不審な音がする、と伝えたよ」
「犯人を確保してんだよ!早く!!」
警察にダイアルして手渡すと、新一くんが警察に説明し始めた。君も警察から蘭さんに通報されてくれ。一応、親御さんから頼まれてはいるんだ。
子供たちだけで帰したと聞いて、仕方なく新一くんと追いかけて、合流しパトカーが見えるまで付き添う。
パトカーの姿を確認して直ぐに図書館を出たのでその後のことは知らないが、新一くんが元の年に戻ると自信ありそうだったのは止めるべきか。
いや、口封じに遭いそうだから正体を隠したということは流石に覚えているだろう。
全体を改稿したいと思ってはいるので、しおりをご利用の場合はページのズレなどにご注意ください。
目次をいじったりするとズレる仕様だった気がする。
仕事が落ち着かないと編集してる時間がないんで、暫く先の話のはず。
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